「無人島レコード」って言葉が少し前、雑誌などで良く聞かれた。
「無人島に一枚だけ持って行く事を許されたら、あなたは?」ってヤツだ。
著名人が、これに答えたコメントを1冊にまとめた本も出た。
やはり、皆「そんな、一枚に絞れない!」と悲鳴を上げていた。
そりゃあ、そうだ。私だって、同じ質問をされたら「ホテル・カリフォルニアにしようか?FREEのライヴにしようか?ヴァン・モリソンのイン・ザ・ガーデンも捨て難いし、飽きが来ないって意味じゃフーズ・ネクストだが・・・」と延々数十時間は悩むだろう。
では「宇宙船レコード」って項目があったら?
彼方へ向う宇宙船に乗せ、地球外生命体と遭遇した時、「地球人の文化」として再生される音源。その一曲(実際、既にクラシックやジャズの音源と合わせ、チャック・ベリーの「ジョニー・ビー・グッド」はロックンロールの代表曲として彼方を飛んでいる。それをチャックは「出自も知れねぇ黒人の作った曲が人類の代表として宇宙を飛んでるんだぜ!イエ~!」と笑顔で語っている。彼が獄中で書いた自伝で最高の一節だ)。
その「宇宙船レコード」。
それなら私は悩まない。フランク・ザッパの「HOT RATS」以外に考えられないからだ。
ロック、ブルース、ジャズ、クラシック、現代音楽・・・人類の作りうる音楽の殆ど全てが詰まった驚異の1枚。大らかで、スリリングで、衝動的で、前衛で、オーソドックスで、派手で、グロテスクで、美しくて・・・。
こんなモノを69年なんつう浮かれた時代に作り上げた上に、生涯で70枚とも言われるアルバムを量産したんだから、ザッパが「巨人だ、怪物だ、大きな山脈だ」と言われるのも当然か。
アメリカのアーティストなれど、英国メロディー・メイカー誌にてリーダース・ポールを獲得した「ホット・ラッツ」。しかもレッド・ツェッペリンの「Ⅱ」を押さえて(その上69年には「クリムゾン・キングの宮殿」だってリリースされているのだ!英国だけでも名盤が量産された年なのだ)。
嗚呼、そんなだから私は英国が大好きなのだ。
・・・・で。
そのオリジナル盤。リミックスどころか演奏の差し替えまで大手術を施したと言われるCDヴァージョンに較べ。
一曲目の「ピーチェズ・エン・レガリア」の出だし聴いた限りでは、余り大きな差は感じなかったが。音質のキラキラ感は当時の録音技術では脅威的だし(正直「音がショボくてガッカリしたら、どうしよう」なんて、ちょっと怯えていたのだが、とんだ杞憂だった)。
もちろん多少の差し替えが有っても根本は同じ。つ~か、こっちがオリジナルだ。襟を正して拝聴せねば。
しかし、やっぱり面白い。ベースの差し替えなんて曲のウネリを左右する。ドラムはノリを。
「ピーチェズ・・・」はドラムに少しチマチマした印象を受けるが、それも「人工的」な味を感じる。
むしろ、B面一曲目の「リトル・アンブレラズ」での敢えて淡々とした演奏に、無機質さを感じ。「これって後に自動演奏楽器シンクラヴィア使った原型みたいな演奏では?」なんて妄想は膨らむ。「後のCD版は、むしろ有機的なリズムに変換されてるような・・・。シンクラヴィアで自動演奏実現したから、御大は満足したのか?」なんて・・・。
――――それにしても。ザッパを「前衛だ。難解だ。変態だ」と表現する過去の識者とやらには文句の1つも言いたい気分だ。
ホット・ラッツなんて、こんなに取っ付きやすいのに。そりゃキャプテン・ビーフハートはダミ声で叫んでいるが(笑)。6曲中5曲はインストだが。
耳障りの良過ぎる甘いメロディなんて無いが。
音が絡み合って、キラキラと天井に上って、一気に配水管に潜り込んでいくような予測不能な曲群。または、ワングルーヴで延々と虚空に揺られるような楽曲。
特に「ピーチェズ・・・」と「サン・オブ・Mr.グリーンジーンズ」の星を駆け抜けるようなキラキラ感、高揚感。
―――宇宙人に聴かせたい。
・・・「これは俺達の為の音楽じゃないか!」と彼等は叫ぶかもしれない。
または彼らの脳ミソを吹き飛ばすか(笑)。
ザッパの音楽は どっちかだ。
「無人島に一枚だけ持って行く事を許されたら、あなたは?」ってヤツだ。
著名人が、これに答えたコメントを1冊にまとめた本も出た。
やはり、皆「そんな、一枚に絞れない!」と悲鳴を上げていた。
そりゃあ、そうだ。私だって、同じ質問をされたら「ホテル・カリフォルニアにしようか?FREEのライヴにしようか?ヴァン・モリソンのイン・ザ・ガーデンも捨て難いし、飽きが来ないって意味じゃフーズ・ネクストだが・・・」と延々数十時間は悩むだろう。
では「宇宙船レコード」って項目があったら?
彼方へ向う宇宙船に乗せ、地球外生命体と遭遇した時、「地球人の文化」として再生される音源。その一曲(実際、既にクラシックやジャズの音源と合わせ、チャック・ベリーの「ジョニー・ビー・グッド」はロックンロールの代表曲として彼方を飛んでいる。それをチャックは「出自も知れねぇ黒人の作った曲が人類の代表として宇宙を飛んでるんだぜ!イエ~!」と笑顔で語っている。彼が獄中で書いた自伝で最高の一節だ)。
その「宇宙船レコード」。
それなら私は悩まない。フランク・ザッパの「HOT RATS」以外に考えられないからだ。
ロック、ブルース、ジャズ、クラシック、現代音楽・・・人類の作りうる音楽の殆ど全てが詰まった驚異の1枚。大らかで、スリリングで、衝動的で、前衛で、オーソドックスで、派手で、グロテスクで、美しくて・・・。
こんなモノを69年なんつう浮かれた時代に作り上げた上に、生涯で70枚とも言われるアルバムを量産したんだから、ザッパが「巨人だ、怪物だ、大きな山脈だ」と言われるのも当然か。
アメリカのアーティストなれど、英国メロディー・メイカー誌にてリーダース・ポールを獲得した「ホット・ラッツ」。しかもレッド・ツェッペリンの「Ⅱ」を押さえて(その上69年には「クリムゾン・キングの宮殿」だってリリースされているのだ!英国だけでも名盤が量産された年なのだ)。
嗚呼、そんなだから私は英国が大好きなのだ。
・・・・で。
そのオリジナル盤。リミックスどころか演奏の差し替えまで大手術を施したと言われるCDヴァージョンに較べ。
一曲目の「ピーチェズ・エン・レガリア」の出だし聴いた限りでは、余り大きな差は感じなかったが。音質のキラキラ感は当時の録音技術では脅威的だし(正直「音がショボくてガッカリしたら、どうしよう」なんて、ちょっと怯えていたのだが、とんだ杞憂だった)。
もちろん多少の差し替えが有っても根本は同じ。つ~か、こっちがオリジナルだ。襟を正して拝聴せねば。
しかし、やっぱり面白い。ベースの差し替えなんて曲のウネリを左右する。ドラムはノリを。
「ピーチェズ・・・」はドラムに少しチマチマした印象を受けるが、それも「人工的」な味を感じる。
むしろ、B面一曲目の「リトル・アンブレラズ」での敢えて淡々とした演奏に、無機質さを感じ。「これって後に自動演奏楽器シンクラヴィア使った原型みたいな演奏では?」なんて妄想は膨らむ。「後のCD版は、むしろ有機的なリズムに変換されてるような・・・。シンクラヴィアで自動演奏実現したから、御大は満足したのか?」なんて・・・。
――――それにしても。ザッパを「前衛だ。難解だ。変態だ」と表現する過去の識者とやらには文句の1つも言いたい気分だ。
ホット・ラッツなんて、こんなに取っ付きやすいのに。そりゃキャプテン・ビーフハートはダミ声で叫んでいるが(笑)。6曲中5曲はインストだが。
耳障りの良過ぎる甘いメロディなんて無いが。
音が絡み合って、キラキラと天井に上って、一気に配水管に潜り込んでいくような予測不能な曲群。または、ワングルーヴで延々と虚空に揺られるような楽曲。
特に「ピーチェズ・・・」と「サン・オブ・Mr.グリーンジーンズ」の星を駆け抜けるようなキラキラ感、高揚感。
―――宇宙人に聴かせたい。
・・・「これは俺達の為の音楽じゃないか!」と彼等は叫ぶかもしれない。
または彼らの脳ミソを吹き飛ばすか(笑)。
ザッパの音楽は どっちかだ。