N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

アヒルと鴨のコインロッカー

2017-09-03 | chinema(日本映画)

 

★アヒルと鴨のコインロッカー 
原作:伊坂幸太郎
脚本:中村義洋、鈴木謙一
キャスト:濱田岳、瑛太、関めぐみ、松田龍平、大塚寧々、他
2006/日本

奇妙な物語だとは思うけど、いい映画だなと素直に感じる。外国人に対するわざとらしい場面がいくつかあり、その点を除けば、とてもナチュラル。物語が展開していくうちに、真実がわかってくる、その巧みな手法に乗せられる。どこかおかしく、どこか愛しい。ディランの歌声が切なく聞こえる。

僕は、「風に吹かれて」はあの澄んだ歌声PPMで知った。
その後、ディランもよく聞く。
まさかノーベル文学賞とは
驚き。

 

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横道世之介

2017-09-01 | 

突然の時かけだった。

 

 

★横道世之介 (文春文庫)
著者:吉田修一
出版社: 文藝春秋

 

《世之介》という名前、井原西鶴の《好色一代男》にも登場。
著者の吉田さん、
ただ単にウケ狙いで、
主人公の名前に《横道世之介》とつけたわけでもないでしょう。
確信犯的な意味付けが絶対何処かにあるはずだと想いながら読み続ける。

この《世之介》、
誠にいい男、スキだらけの好人物、
ふらふらしながらも何かを一つずつ拾い上げながら《小さな物語》を作り上げる、
懐かしいほどに好人物。

偶然の人との出会いそのものが青春。
九州から東京へ、
18歳の大学生の初々しい青春生活が語られ、
なるほどなるほどと自分の思い出と重なりつつ読み進む。
このままダラダラ進行か?と飽きた頃、
突然、時代が現代にワープ。
《えっ? これは時かけ物語?》

お話は突然に、《ある種の個別な物語性》を持ち始める。
そこらへんが、作者吉田さんの技。
ラストの結末は無理やりねじ込んだ感を持ったが、
《人にはそれぞれに人生がある》
とある種の達観した気持ちにもなる。

途中、さりげなくだが、
気に入った文章があったのでここに記録する。
作者吉田さんがヒロイン与謝野翔子に言わせる言葉。

大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることなのではないかと思う。

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ギヴァー 記憶を注ぐ者

2017-09-01 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★ギヴァー 記憶を注ぐ者
原題:The Giver
監督:フィリップ・ノイス
脚本     マイケル・ミトニック
原作     ロイス・ローリー
『ザ・ギバー 記憶を伝える者』
出演:ジェフ・ブリッジス、メリル・ストリープ、ブレントン・スウェイツ、アレクサンダー・スカルスガルド、他
2014/アメリカ

原作は読んでないんです。
どんな世界観かもわからず、
タイトルへの好奇心から映画をみました。
低年齢層向きファンタジーかと思いましたが、
キャストが豪華でビックリでした。
それで最後まで見ることができたのでしょう。

ギヴァーとレシーバーの関係は摩訶不思議です。
ちょっとお説教的な捉え方ですが、
キリスト教世界観で生きる人には、かなりグッとくるんでしょうね。

児童文学の世界ではベストセラー作品だそうです。
僕は知らなかった。
原作を読んでみたくなりました。

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