★英国王給仕人に乾杯!
監督:イジー・メンツェル
2007/チェコ=スロバキア
小は大より美し、、、、。」
「全世界が絶賛、笑いと愛のメンツェル映画の最高傑作」
とあるが、
笑うに笑えないシニカルなものが滲み出ている。
小柄な青年ヤンの波瀾万丈人生そのものが、
小国チェコが辿った激動の現代史と重なる。
華麗な音楽、豪華な食事、美しい女性、そして退廃・・。
怪しく美しい映像でありながら、
その奥に隠された全てを透徹するような鋭い視線。
ラスト、ユダヤ人から奪った切手が蝶のように空に飛び散り、
さも全て解放されたかのような映像ではあるが、
それでもなお何も救われぬ絶望のような感覚が同居する思い。
幻の名作と評される
「厳重に監視された列車」(66)、
「つながれたヒバリ」(69)
を観てみたい。
(HPより)
原作者ボフミル・フラバルについて
1914年3月28日、ブルノ生まれ、
1997年2月3日、プラハ 没。
ミラン・クンデラと並び、20世紀後半のチェコ文学を代表する作家。
多くの文化人が西側に亡命するなかで、
生涯プラハに留まり、
プラハ市民の民衆的な文化をこよなく愛したフラバルは、
戦後のプラハ文化を体現する人物としても知られている。
クリントン大統領がプラハを訪れたとき、
ハヴェル大統領とともに
プラハの伝説的なビアホール〈黄金の虎〉で歓迎した。