深夜のBSでフランスで製作された「ラベルの裏側」というドキュメンタリー番組を見た。欧米のファストファッションのブランドが、バングラディッシュなどの人件費の安い国で服を作らせ利益を得る。その裏にはスラムに住む10代前半の少女が長時間働いていたり、そのブランド自体、労働環境が劣悪だと知りながら取引をしている実態が明らかにされていた。
私も普段ファストファッションのお店なんかに行くと、「何でこれがこの値段で出来るの?」とビックリすることがある。何となくは分かっていた。その裏には、しわ寄せがどこかに行っているということを。あまり考えないようにしていたのかもしれない。
グローバル企業からすればそれらは、世界的な競争に勝つ為の当然のルールなのかもしれない。世界中から一番安い材料を仕入れ、いちばん人件費の安い所で作る。綺麗なお店に並べばそんなことは分からないし、あえて言うこともない。まさにそのブランドのラベルを貼ってしまえば一級品だ。
この前家族で世界的家具チェーンのお店に行った。そこでパンダのぬいぐるみが399円でワゴンに山積みに売られていた。子供が「これかわいい~、ほしい~」と言ったので、買って帰ってきた。家に帰りしみじみそのパンダの顔を眺めていたら、なんだかドキュメンタリー番組に出ていた、バングラデッシュのスラム街に住む少女の顔が思い出された・・・。