荒川家具 店主のブログ

ほとんどが私事、たまに仕事、素直な気持ちを書きます

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好きなのになかなか売れない物

2013-02-17 | 店主のひとり言

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商品の仕入れをするとき重視することは、お客様のご要望の物はもちろんだが、今までの経験から人気のあるデザインや使いやすい物、今の住宅事情にあうデザインの物、価格、作りのよさなどをバランスよく考えて仕入れをするのだけれど、たまに直感的に私が好き、カッコイイ、オシャレ、と思った物を仕入れる事がある。その時の気持ちは、これをお客様に勧めたい、絶対にすてきだと思って気分が高まるのだが、いざお店に展示してみると、あまり反応がない、あれ?触ってもくれない、おかしいなあ、値段かな、失敗したかなと気分もだんだん下がってくる。だいたい家具を見すぎている私は少し変わった物を選んでしまっているのかもしれない。誰かが言っていたが、商売として個人的に好きな物だけをやるのは経営ではない、ちゃんとマーケティングして経営していかないとダメだと言うような事を聞いた。
しかし私は直感も大切にしたい。マーケティングしたからといって売れるとは限らない。好きな物は売れなくてもいいと思ったり。ずっとお店に置いといて、一人で眺めて満足して・・・・まだまだ商売人として未熟者ですかね。

(ただ最初あまりピンとこなかった商品でも、その商品が売れてくるとすごく好きになってしまうんですけどね。)


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修理について

2013-02-01 | 店主のひとり言

今から50年~60年ぐらい前に作られ、実際に使用されていたビンテージ家具はキズやシミ、ヨゴレがある物がほとんどです。当店ではそれらを修理してお届けしています。
基本的には研磨します。粗目のサンドペーパーで120番から始まって240番、320番、400番ぐらいまで、だんだん細かい物で研磨していきます。
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その後オイルで仕上げている物はオイルを塗ります。ただ、古いデンマークの家具はシェラックという天然のニスが塗られている物がほとんどです。ビンテージ家具の深みのある色合いと独特の艶はシェラックによる物で、時間と共に「パティナ」と呼ばれる古艶があらわれた物です。当店ではそういった風合いを大切にしたいと思い、昔ながらの塗装方法でシェラックを塗っていき、その後ワックスで最終仕上げをします。そうする事により自然のツヤが出て、またそれらが時間の経過とともに、パティナ(古艶)が表れることになります。
しかし、ダイニングテーブルやリビングテーブルなど、その上でハードに使用する物は、基本的にウレタン塗装をしております。ウレタン塗装は水や熱に強く、水拭きも問題ありません。ビンテージ家具はそう何度も修理できる物でもないと思います。ですからハードに使用するテーブルなどはウレタン塗装が適しているのではないかと思います。そうする事によって安心してお使いいただけると思います。ただウレタンもベッタリ塗るのではなく、薄~く、木の質感を出しながら塗ります。

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まだまだ修理も日々精進ですが、お客様にとって一番よい方法を考えています。

ただ本当にアンティークを愛している人は(特にヨーロッパの人)修理なんてしません。オリジナルを大事にします。
奥が深い世界です。

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