荒川家具 店主のブログ

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シェーカチェアJ39になぜ惹かれるのか

2012-06-30 | 店主のひとり言

Ucha45241

デンマークの巨匠デザイナ- ボーエ・モーエセンが1947年にFDB(デンマーク生活協同組合)のためにデザインした椅子、シェーカーチェアJ39が入荷いたしました。とても惹かれるものがある。その理由を私なりに考えてみた。もともとキリスト教徒から派生したシェーカー教徒が自分たちのために製作した家具からヒントを得ている。自給自足をしていたシェーカー教徒だけに自分たちで作れるシンプルな家具であった。J39もほとんどが直線の材料で作られており、本当に無駄を省いた必要最低限の座り心地を残す形に納まっている。世の中にはもっと美しい椅子はたくさんある。ゆったりと寛げるダイニングチェアーもたくさんある。逆にJ39はわりと小ぶりで背もたれの角度も少ないので、ゆったりと寛げるというわけではない。デザインもご覧のとおり派手さはなく、どちらかと言うと素朴な感じもする。

物事の本質を見極める時代になったと思う。「本当に大切なものは何か」と言う問いかけもよく耳にするようになった。我々の普段の生活はとても単調なものだ。例えば我が家なら、朝起きて、洗濯機を回し、朝ごはんを作る(ご飯に納豆とか、目玉焼きとか、卵かけご飯といった簡単なものだ)それを子供たちに食べさせ、学校に送り出す。洗濯物を干して、時間が過ぎていく。とてもバタバタしている。夜は夜で、これまた簡単な晩ご飯を食べ、子供をお風呂に入れ、9時過ぎまでには寝かしつけるようにする。正直ゆっくり食事をする時間はない。 でもそんなことが普通の暮らしではないか。けして優雅ではないが、きちんと食事をして、生活のリズムを作る。毎日の生活で、椅子のデザインや座り心地なんて確認している暇なんかないけど、そんな日々の生活をしっかりと支えてくれる椅子。派手さはないから脇役的存在の椅子。でもふとした時に、この椅子、使いやすいな、軽くて丈夫だな、だんだんいい色になって味が出てきたな、なんて感じるかもしれない。それらが普段使いの椅子に必要な、本質的な部分なんだと思う。 シェーカチェアJ39は無駄を省き、ダイニングチェアーとしての本質的な部分だけを残しているから、1947年の発売以来現在も作り続けられ、世界中の人に届けられているのだろう。私もその椅子としての本質的な部分にとても惹かれる。

J39のビンテージ品が入荷いたしました。セットのテーブルもございます。ご興味ある方はどうぞ。

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