『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「ミスト」 THE THING

2008年05月14日 | 映画
監督デビュー作『ショーシャンクの空に』が激絶賛。
いきなりアカデミー賞7部門にノミネートされ、スティーブン・キング作品の非ホラー、感動物担当監督みたいになったフランク・ダラボン。
続く同系統の『グリーンマイル』も予想通りアカデミー賞にノミネート。
本気でアカデミー賞を狙いに来たと思われる『マジェスティック』が、賞レースで無視。
「やっぱりキング作品でないとあかんわ~」
「脚本も人に任せんと、自分で書かなあかんわ~」
と原点回帰した本作品は、キングのホラー物。
監督デビュー以前はホラーの脚本ばっかり書いてたから、こんなんお手のものって感じのようできた怪獣映画やった。
『クローバーフィールド』よりこっちの方がタイプですわ。

いきなり主人公が、謎の“霧”(フォッグとミストはどうちゃうんやろか?)に襲われることで、ジョン・カーペンターを思い出すんやが、ダラボン自身カーペンターの『ヴァンパイア 最期の聖戦』に出演させてもらった人やから、カーペンター好きは間違いないやろ。
劇中「ブギーマン」というセリフがあったり、『ゴーストハンターズ』みたいな顔面膨張シーンがあったけど、冒頭で主人公のアトリエに置いてあったポスター『遊星からの物体X』みたいなシーンが、ふんだんにあったんが超うれしい!
この映画で、弱視のキングをモチーフとしてるスーパ-のおっちゃん役の次に目立ってた、ダラボン作品の常連ウィリアム・サドラー(突如「ハレルヤ!」派になるとこは、この映画唯一の爆笑シーン)なんかカーペンター作品に出てそうな顔やった。
そういえば、「アローヘッド計画」の概要もなんとなく『フィラデルフィア・エクスペリメント』みたい。

あと、『ゾンビ』や『ポセイドン・アドベンチャー』を所々彷彿させ、とどめのラストは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』やってんけど、軍が運ぶトラックの中に、篭城の前半で子供を助けに行ったお母さんを見つけられなかったのが残念です。
音楽がほとんど入らないと、臨場感も高まってええです。


★★★1/2