怒りの感情
会社の上司で「喜怒哀楽の感情こそが人間の本質だ」と言う人が居ましたが、それは間違いです。
欲しいものが手に入ると嬉しい気持ちになりますし持っているものを失うと悲しい気持ちになります。そして欲しいものが手に入らないと怒りの感情が起こり、環境が快適だと楽な気持ちになります。ここで欲しいものが手に入らないとは「思うようにならない」と言う事ですね。そして感情には他に恐怖の感情や苦痛の感情も有ります。そうしますと、感情とは外部からの刺激に対する反射覚、反応覚なのだと分かります。ですから感情は自発する働きでは有りませんので比較的に下位の心の働きなのだろうと私は位置付けて来ました。感情とは環境世界からの刺激に対する反応で有り保身の働きでも有り、決して内省の(自分を点検する)働きでは有りません。
一般に感情は身体のうちに留まりまして、中でも喜びや悲しみの感情は心を高める働きも有りますし、また共感を得る事も有ります。ところが怒りの感情は違います。怒りの感情は外へ向かい、怒りの感情を向けられた人は感情的に反発しますし、また怒りの対象で無くてもその場で嫌な気分になりますね。怒りの感情を発した人はせいせいするでしょうが、周りの人達には良い迷惑です。このように怒りの感情は人間関係を悪くしますので、私は感情の中でも他の感情とは違って排除すべき下位の働きとして位置付けて来ました。
リタイア生活をしていますと周りには政治に怒る老人が多いのに気付きます。しかし、政治に対して怒っても政治家がその人に対して反撃して来る事は有りません。これがご近所や友達への怒りで有れば反撃も受けますし気まずい関係にもなるでしょうが、反撃される事の無い政治への怒りは便利な感情の発散ですね。そもそも怒りの感情は欲しいものが手に入らない、つまり「思うようにならない」事への反応なのですが、自分が世界を動かしている訳ではありませんから「思うようにならない」は当たり前の事なんですがね。
何の価値も無く避けるべき怒りの感情
と思っていましたら、NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」で怒りの感情を取り上げていました。そこで驚きましたのは、人間は怒っている時に大きな力を発揮すると言う事でした。実験の人が嬉しくなったり悲しくなったり怒ったりをさせる動画を見せられたあとに握力を計りますと、怒りの感情の時が1番握力が強いのです。
私はこれまで自分の人生の中で怒りの感情を避けて来ましたけれども、怒りの感情にも利点は有るようです。
そこで実験。
不安だったり自信が無く沈んだ気分の時には両腕の体温が下がったように感じますし、また腕の動きもぎこちなくなります。そこで試しに、不安で自信の無い時に自分に向かって心の中で「怒(いか)れ!怒(いか)れ!怒(いか)れ!」と号令を掛けて見ました。そうしますとどうでしょう、両腕がぽかぽかと暖かくなって来まして、腕の動きもスムーズになるのです。レスリングの浜口京子が「気合いだ!気合いだ!気合いだ!」と叫ぶようなものでしょうかね。
私はこれまで怒りの感情は百害あって一利なしと思っていましたが、百害は有っても一利くらいは有るようです。
会社の上司で「喜怒哀楽の感情こそが人間の本質だ」と言う人が居ましたが、それは間違いです。
欲しいものが手に入ると嬉しい気持ちになりますし持っているものを失うと悲しい気持ちになります。そして欲しいものが手に入らないと怒りの感情が起こり、環境が快適だと楽な気持ちになります。ここで欲しいものが手に入らないとは「思うようにならない」と言う事ですね。そして感情には他に恐怖の感情や苦痛の感情も有ります。そうしますと、感情とは外部からの刺激に対する反射覚、反応覚なのだと分かります。ですから感情は自発する働きでは有りませんので比較的に下位の心の働きなのだろうと私は位置付けて来ました。感情とは環境世界からの刺激に対する反応で有り保身の働きでも有り、決して内省の(自分を点検する)働きでは有りません。
一般に感情は身体のうちに留まりまして、中でも喜びや悲しみの感情は心を高める働きも有りますし、また共感を得る事も有ります。ところが怒りの感情は違います。怒りの感情は外へ向かい、怒りの感情を向けられた人は感情的に反発しますし、また怒りの対象で無くてもその場で嫌な気分になりますね。怒りの感情を発した人はせいせいするでしょうが、周りの人達には良い迷惑です。このように怒りの感情は人間関係を悪くしますので、私は感情の中でも他の感情とは違って排除すべき下位の働きとして位置付けて来ました。
リタイア生活をしていますと周りには政治に怒る老人が多いのに気付きます。しかし、政治に対して怒っても政治家がその人に対して反撃して来る事は有りません。これがご近所や友達への怒りで有れば反撃も受けますし気まずい関係にもなるでしょうが、反撃される事の無い政治への怒りは便利な感情の発散ですね。そもそも怒りの感情は欲しいものが手に入らない、つまり「思うようにならない」事への反応なのですが、自分が世界を動かしている訳ではありませんから「思うようにならない」は当たり前の事なんですがね。
何の価値も無く避けるべき怒りの感情
と思っていましたら、NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」で怒りの感情を取り上げていました。そこで驚きましたのは、人間は怒っている時に大きな力を発揮すると言う事でした。実験の人が嬉しくなったり悲しくなったり怒ったりをさせる動画を見せられたあとに握力を計りますと、怒りの感情の時が1番握力が強いのです。
私はこれまで自分の人生の中で怒りの感情を避けて来ましたけれども、怒りの感情にも利点は有るようです。
そこで実験。
不安だったり自信が無く沈んだ気分の時には両腕の体温が下がったように感じますし、また腕の動きもぎこちなくなります。そこで試しに、不安で自信の無い時に自分に向かって心の中で「怒(いか)れ!怒(いか)れ!怒(いか)れ!」と号令を掛けて見ました。そうしますとどうでしょう、両腕がぽかぽかと暖かくなって来まして、腕の動きもスムーズになるのです。レスリングの浜口京子が「気合いだ!気合いだ!気合いだ!」と叫ぶようなものでしょうかね。
私はこれまで怒りの感情は百害あって一利なしと思っていましたが、百害は有っても一利くらいは有るようです。
「スッタ・ニパータ」の中の、第1章全17詩句は、有名な
「蛇の章」ですが、ここでブッダは、「怒り」について
チコちゃんのようには言っていませんね。
パーリー語原典からの私の試訳ですが、
「蛇に噛まれたら、全身に毒がまわらないうちに
薬草を飲むように、覚者は、怒りがこみ上げてきたら、
今もこれから先も、まるで蛇が脱皮するように、すべて
を捨てる」(1-1)
どちらが正しいとか、正しくないとか、そんなことでは
なく、やはり「怒り」は猛毒には違いないようです。
久々のコメントを有難うございます。そしてそうですね、怒りの感情には百害が有ります。
驚きと悔しさと憎しみで震え、こぶしを握りしめました。
幸いその上司は早期退職しましたので、怒りもわりと早く収まりました。
でも人に憎しみを与える事は絶対よくありませんね。
コメントを有難うございます。会社では怒りを習慣にしているような人達が結構居ましたね。恐らく怒りの感情を露わにすると相手が黙ってしまうので、味を占めて楽に問題解決をするスタイルを確立したのでしょうが、怒りをぶつけられた人は黙ってはいても激しく反発しますので、結局人は寄り付きません。
私は妻を亡くしたあとの5年間の支店勤務中に(子供達を守る為に抵抗出来ない人間として)激しいパワハラを受けましたが、その支店長さんはその後すぐに退職し、今年75才で亡くなりました。するとfacebook友達の会社のOBさん達はその訃報に全く反応せず無視の態度。寂しい人生ですね。