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ANANDA BHAVAN 人生の芯

ヨガを通じた哲学日記

国際ヨガの日

2015年06月26日 | 日記
国際ヨガの日

 6月10日(水)でしたか、夕方に日本ゴーシュ・ヨガ道場のジバナンダ・ゴーシュ先生から電話が入りました。「6月の21日が世界のヨガの日に決まったの。ヨガの練習着とパンジャビ(インドの男性用の衣服で、長袖で丈の長いシャツ)を持って、6月21日の日曜日の朝8時に道場に来て下さい、一緒に銀座へ行きましょう」。そして「まだ決まっていないの、15日に決まるからまた電話します」との事でした。

 世界のヨガの日と言うのが制定されて世界中でヨガのイベントをやる。日本ではインド大使館の主催でヨガのイベントを開き、会場の一角では「老人の為のヨガ」コーナーが設けられてお年寄りを対象にゴーシュ先生がお話をして道場の古い生徒さん達が老人の為のヨガの実演をやって見せると言うのは有りそうな話です。私も少しは日本でのヨガの普及のお役に立てるのかと楽しみになりました。

 そして15日の夕方に先生から電話が有りましたが、「まだ決まってない、明日電話しますね」、そして16日にも「まだ決まってない、明日か明後日に電話しますね」との事です。催し全体の枠組みが決まっておらず、そうするとゴーシュ先生の役割もまだ決まっていないのだろうか。

 17日の夕方になっても先生から電話が来ませんので、私はインターネットで調べて見ました。「インド大使館世界ヨガの日イベント」と打ち込みますと出て来ました。昨年の12月にインドのモディ首相の提案を受けて、国連が6月21日を「国際ヨガの日」と決めた。ついては、日本では銀座の中央区立泰明小学校を会場として6月21日(日)の午前中にインド大使館の主催でヨガの講習会を行う。定員に制限が有るので添付の申込書に記入の上6月18日までに申し込んで下さいと書いて有ります。更には着替え室やロッカーの用意が無いので、運動着にスニーカーで来場下さいと有り、これでは遠方からの参加は無理のようです。

 大使館の案内には当日ヨガの指導をする先生も紹介して有ります。ヴィヴェーカーナンダ・カルチュラルセンターのPt.ヴェムパティと言う先生のようです。そして先生の写真の横には体育館内での練習の様子の写真も有り、どうやらこの講習会の対象は30人から40人位だろうと思われました。

 ここまで決まっていて、そうするとゴーシュ先生の立場はどうなのだろうか。

 私は2つのケースを考えて見ました。1つは、ゴーシュ先生もお歳なので長年日本でのヨガの普及に貢献した感謝すべき人としてインド大使館がゴーシュ先生をイベントに招待し、先生はイベントの視察をする。そしてもう1つは、ヨガの講習会への応募が思ったように集まらず、サクラとして受講生を何人か連れて来てくれないかと言う要請をゴーシュ先生が受けると言うケースです。どうなのだろうか。

 6月19日(金)の夕方にゴーシュ先生から電話が入りました。「21日の日曜日は背広にネクタイの服装で、デジカメを持って、道場には7時半に来て下さい」、「ヨガの練習着は必要ですか?」、「それは要らない」。そして私が「7時半ですか?」と絶句しますと「昔はもっと早く練習に来ていたでしょ」と返り討ちに会ってしまいました。ゴーシュ先生はインド大使館からゲストとして招待され、そして数人の生徒さん達がゴーシュ先生に随行する事になるようで、これが一番良いと私は思いました。

 6月21日(日)の午前7時15分に眠い目をこすりながら道場へ行きますと、そこには既に私と同年配と思われるFさんが来ていました。Fさんと私がゴーシュ先生に随行するようで、道場のインストラクターの先生はお留守番だそうです。インストラクターの先生はデジタルのムービーカメラとインスタントカメラをカバンから取り出し、先生が1人はムービー、1人はカメラを撮って下さいと言いますとFさんは素早くインスタントカメラを取り、ムービーカメラは私の担当になってしまいました。ムービーカメラの経験の無い私にはインストラクターの先生が簡単に使い方を教えてくれました。「ムービーカメラと私のデジカメのどちらを優先しますか?」と聞きますと先生は「ムービーカメラの方ね」と言います。

 受付開始の1時間前に会場に着いた私達はイベントのスタッフが屋外の運動場にヨガマットを敷設しているのを手伝いました。そして受付が始まる頃には雨が少し強くなり、「講習会は運動場から体育館へ変更になります」とアナウンスが有り、私達は再びヨガマットを運動場から体育館へと移動させました。ゴーシュ先生と私は「初めから体育館でやれば良いのに」と呟いたものです。

 受講生の9割方は女性でした。体育館の1階は180人程で一杯になり、「これからの方は2階へ上がって下さい、2階ではスクリーンで先生の指導を受けられます」とのアナウンスが入ります。結局、泰明小学校には400人近くの受講生が集まりました。30人から40人と言う私の予想は見事に外れてしまいました。

 10時からイベントは始まり、長過ぎる程のインド大使(女性です)のご挨拶も終わり、Pt.ラヴィ・ヴェムパティ先生のヨガの指導が始まります。先生は先ず受講生を前にスーリヤ・ナマスカル(太陽礼拝)をやって見せます。そしてそれが終わると受講生達を立たせて軽いヨガ体操を3つ程やって受講生達の身体をほぐします。そしてアサナ(ヨガのポーズ)の指導が始まり、臥位でのブジャンガ・アーサナ(コブラのポーズ)、サルバーサナ(バッタのポーズ)等をやり、座位ではアルダ・マッツェンドラアーサナ(半分のマッツェンドラ神のポーズ、ひねりのポーズ)、立位ではトリコナーサナ(三角形のポーズ)、パダハスタ・アーサナ(直立のあと前屈して額を膝【ひざ】に付けるポーズ)等、初心者にも無理の無いアサナ(ヨガのポーズ)が選ばれているのが分かりました。

 アサナ(ヨガのポーズ)が終わると呼吸法に入ります。スルジョベドナ(左の鼻孔から息を吸い、右の鼻孔から息を吐く。次に右の鼻孔から息を吸い、左の鼻孔から息を吐く)のあとはプラーナヤーマ(調息)でしたがこれは形だけの指導でした。ヨガの練習は10ヶ月程は続けないと効果が自覚出来ませんし、ましてやプラーナヤーマ(調息)は先生から弟子に直に教える性質のものですから1時間程のイベントですと形だけの指導の方が良いのです。そして私もチャンスをとらえながらデジタルのムービーカメラと自分のデジカメとで現場の様子を撮影する事が出来ました。

 こうしてインド大使館主催のヨガの講習は盛況のうちに終了しましたが、ゴーシュ先生には計画が有りました。2006年に亡くなられたゴーシュ先生の奥様のコルナ・ゴーシュ先生が生前に自費出版されていた「インドの家庭料理の本」が有るのですが、ゴーシュ先生はインド大使館と話を詰めて、当日の受講生にはインド関係のブックレットを入れた手提げ袋のお土産を無料で配る事にして、この「インドの家庭料理の本」も手提げ袋に入れたのです。午後3時からのインド大使館でのイベント分も含めて本は全部で700冊、すべて無料でした。

 イベント会場からの帰りの地下鉄の中でゴーシュ先生は、「今日の内容はうちで教えているものと違うが、批判してはいけない」と言われ、私も「裾野を広げる事も大事ですから」と応えました。

 今回の「国際ヨガの日」では、ゴーシュ先生にとってはコルナ先生の「インドの家庭料理の本」を無料で配られた事が一番の喜びだったようです。






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母の決断

2015年06月12日 | 日記
母の決断

 5月に私の姉が熊本へ帰省しました。昨年の6月から母は高齢者施設に入居していますので姉は阿蘇熊本空港から真っ直ぐ高齢者施設へ行って母に会い、それから今は誰も住んでいない実家の留守宅へ向かいました。日没の頃に姉が留守宅に着きますと、留守宅の玄関先に浮浪者の物と思われる上着が3枚敷き詰められていました。驚いた姉はALSOKの警備員を呼び、また最寄りの交番へ出向いてさっき起こっていた事を説明し、お巡りさんは今後パトロールを強化しますと言ってくれたそうです。留守宅に誰も住んでいない事が浮浪者には分かってしまったようで気持ちが悪いですね。

 そして姉が家に入ってALSOKの警報システムを解除して電気を点けますと、何とコウモリの死骸が5匹も床に落ちていました。コウモリを私は怖いとは思いませんが姉は女性ですからそれはそれは驚き、また気持ちの悪い思いをしたようです。また姉が台所の水道をひねって見ますと最初に茶色の水が出てきたと言います。翌日は雨でしたが姉が外出しました時に、何でも無いところで姉は転倒してしまい、骨折こそしませんでしたが否応なしに71才と言う年齢に直面してしまいました。姉は、「あの様子だとコウモリは50匹は住み着いているに違いない」とも言います。最初の浮浪者の上着の事とそれからのコウモリの死骸の事とで姉は一杯いっぱいになってしまったようです。

 熊本から帰りますと姉は「もうあの家に寝泊まりするのは嫌だ」と言います。

 私は5月から6月に掛けて熊本へ帰るつもりにしていましたので、姉に電話をして留守宅について姉がどう思っているのかを聞いて見ました。姉は「今すぐにどうのこうのでは無いけれど、母にはそのうち留守宅を処分して貰う方が良いわね。留守宅も痛んで来ているし、また物騒な状態になっている事もやんわりと伝えてね」と言います。

 5月から6月に掛けて私は熊本へ帰省しました。熊本に着いた日に高齢者施設へ行った私はしばらく母とはとりとめの無い話をし、そして頃合いを見て話を切り出して見ました。「家に人が住んでいないと家は早く痛むし、また浮浪者にも目を付けられているようだ。それに加えてこの間はコウモリが5匹も死んでいたそうだよ。ネズミでも発生して電気コードをかじられたら火を出す危険も有るし、今とは言わないけれど1年後か2年後には留守宅を処分する決心をしてくれない?」。

 するとどうでしょう、母は「1年後とか2年後とか言わず、すぐに処分の手続きを始めて頂戴。お前が長男で本当に良かった。お前なら間違いが無いからよろしくお願いね」と言い、また「あの家には私はもう帰ろうとは思わない、ここが良いもの」とも言います。私が「不動産屋さんはK不動産に相談してみようと思うんだけど」と言いますと母は「Kさん方はご夫婦で町内会長と民生委員を長年やっているし、それは仁徳が無ければなかなか出来る事では無い、Kさんに頼んでみてね」と言いました。母は、私が思っていたよりも現実を良く把握出来ているようです。母は記憶の欠落はひどくなっていますが論理的な思考はまだまだ健在のようです。

 その日の夜、私は忙しい友人UKに時間を作って貰い、一緒に食事をしました。K不動産について聞いて見ますと「あそこは良い会社ですよ」と賛成してくれます。

 母の考えはその時だけのものだろうか、それともしっかりした考えなのだろうか。私はそれから5日間、母に同じ話をし、そして母の答えは一貫していました。わたしは留守宅を処分する委託を母から受けたのだと確信しました。

 留守宅に滞在する間、私はケアマネージャーさんや高齢者施設の施設長さんとミーティングを持ち、色々な説明を受け疑問にも答えて貰いました。家では入梅に備えて屋上の排水溝を掃除したりエアコンや冷蔵庫のメンテナンスをしたり公共料金の支払い手続きをしたり、洗濯機やお風呂の作動を確認したりしましたが、その間に浮浪者やコウモリが現れる事は有りませんでした。

 私が熊本を去る前の日は日曜日、私がK不動産へ行って見ますと事務所はお休みでした。それでも私は奥様の名刺に携帯の番号をいただいていましたので奥様に電話をして事情を話し、奥様はご主人の方がお話が分かるのでご主人が外出から戻ったら電話をさせますと言ってくれました。夕方になって私が高齢者施設で母と一緒に居ます時にK不動産の社長さん(ご主人)から私の携帯に電話が入りました。これから留守宅の処分を進めますのにどのような準備が必要かを私は母と一緒に聞きました。

 電話を切った後(あと)に私が何気なく「お母さんが元気な時でも、亡くなった後(あと)でも、やる手間は同じなんだよね」と言いますと母は「いや、違う。私が生きているうちなら私がハンコを押せば済むけど、私が死んだ後(あと)だと絶対に手続きは面倒になるよ」と返しました。

 これは一本取られました。母の方が私よりも合理的な思考が出来るようです。



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シタリ(SITALI)

2015年06月05日 | 日記
シタリ(SITALI)

 私のヨガのチャート(練習内容)にシタリ(SITALI)と言う呼吸法が有ります。

 シタリ(SITALI)

 アルダ・パドマアーサナ(半跏趺坐)の姿勢を取り、手首は楽に膝の上に乗せ手のひらは下に向ける。口から大きく息を吐き、目を閉じる。口を開けて口からゆっくりと長く息を吸う。息を吸う時にはアーと言う音を出す。息が胸に一杯になったら口からゆっくりと長く息を吐く。息を吐く時にはキーと言う音を出す。これを8回行い、サバアーサナ(死体のポーズ、仰向けに寝て目を閉じてリラックス)で休む。

 若い時にこのシタリ(SITALI)が得意でしたので、私は26年ぶりのシタリ(SITALI)を無理なく始めました。

 シタリ(SITALI)を始めてから2ヶ月が経ち、5月の連休明けに私は夏風邪を引きました。熱は無いのですが鼻水が止まらない。喉(のど)にも引っ掛かりを感じますし、鼻の奥がヒリヒリと痛みます。夜、寝る前に鼻水が喉(のど)に落ちるので洗面所で唾(つば)を吐きますとその度に唾(つば)には血が滲(にじ)んでいました。これはいけない。

 翌朝、耳鼻科で炎症を抑える薬を貰い、そして3日間薬を飲みますと鼻の奥と喉(のど)の炎症は治まりました。しかし。

 夏風邪による喉(のど)の引っ掛かりと鼻の奥の痛みにシタリ(SITALI)の影響が有ったのかも知れない。シタリ(SITALI)では口で呼吸をしてアーキーと音を出しますから喉(のど)に負担が掛かるようです。若い時には何とも無かったのですが現在68才の私は老化現象で喉(のど)が弱くなっているのかも知れません。

 ヨガの練習はしたいけれども喉(のど)が痛むのは嫌だ。アサナ(姿勢、ポーズ)の練習だけでもやって見ようか、いやいや、やるなら全部やりたいよね。シタリ(SITALI)の際になにか喉(のど)に負担の掛からないような工夫をしてみようか。

 シタリ(SITALI)では口で呼吸をしてアーキーと言う音も出しますので意識は喉(のど)に置きますし若い時もそうしていました。しかし、口には唾液が出ますけれども喉(のど)は乾くようです。そうだ、意識を喉(のど)に置くのを止めよう。私は意識を鼻先6cmに置く工夫をしてみました。

 息を吸う時に最初はお腹(なか)の底から始まります。そして喉(のど)はスルーして意識を鼻先6cmに持って来ますと意識は自然に眉間に落ち着きます。そして肋骨が広がり息が胸一杯になったら意識を眉間に置いたままゆっくりと長く息を吐きます。この時アーとキーの音も無理なく出るようです。こうしてシタリ(SITALI)の工夫は一段落し、終わった後にチェックしてみますと以前と比べて喉(のど)の負担は有りませんでした。

 現在、ヨガの練習をした後(あと)に喉(のど)の負担は感じません。ヨガの練習をしていて痛みや苦痛を感じたら先ず先生に相談しなければいけませんが、今回は先生に相談する前にひとつの工夫で問題が解決しました。そう言えばアサナ(姿勢、ポーズ)の練習でも毎日やっていますと、ふとした事でコツをつかむ時が有って更に前進する事が有ります。何事も考えるだけでは駄目でやってみなければ分かりません。

 そしてやはり、アサナ(姿勢、ポーズ)と呼吸法には一貫して共通するものが有るようです。

 追記

 先生からは息を吸う時間と吐く時間を無理なく短く行うように指導が有りました。



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