ANANDA BHAVAN 人生の芯

ヨガを通じた哲学日記

10年後?

2024年02月17日 | 日記
10年後?

 このあいだ久しぶりに東京でも7cm程に雪が積もり、雪かきをしました。雪かきをしていますと10年前の大雪を思い出します。10年前の2月には2週続けて25cm程の雪が積もり、我が家のガレージから私道へとレーキやスコップを使って雪かきをしましたが2度目の雪かきのあとには腰は痛いは肩は痛いはで疲労困憊、それからは毎年冬になると又あの雪かきをするのだっろうかと怯えたものです。

 あれから10年、この10年の間には何が有っただろうかと思いを巡らせます。2014年には娘が沖縄で結婚式を挙げ2017年には孫が生まれました。孫が生まれて1か月は娘にはうちで静養してもらいましたが、その2週間後に娘が憩室炎(腸の炎症)になり1週間の入院、その間は妻と私で生後1か月の孫のお世話をしました。翌2018年には母が97歳で亡くなりお葬式を、翌年には納骨を無事に済ませました。2018年には会社で3年先輩のKTさんが肺癌で亡くなりました。3ケ月に1度は東京近郊の居酒屋で会ってKTさんは文学や歴史やお城の話、私は宗教哲学の話をして3時間や4時間は過ごしたものです。宗教哲学の話を聞いてくれる友達など、そうは居ません。

 2020年、親しくしていた歌友達のTSさんが白血病で亡くなりました。TSさんとは新橋のカントリーバーへ行ってはマスターのギターで歌を歌って大盛り上がり、それまではビートルズと映画音楽だった私はTSさんの薫陶を得てカントリー&ウエスタンの歌も沢山覚えました。中でもマーティー・ロビンスの「エル パソ」は長い物語の歌(バラッド)で、これを空(そら)で歌う私にマスターが感心してくれました。明るく全てに肯定的、がっちりした骨太のTSさんが、まさか私より先に逝くとは思いもしませんでした。

 2021年には大学時代からの親友MKが多臓器の癌で亡くなりました。私が迂闊(うかつ)な事を言うと徹底的にやり込めて私を成長させてくれ、また私の哲学的で抽象的な思考傾向も良く理解してくれていたMK、私は大切な友人を失ってがっくり、しばらくは茫然自失でした。そしてコロナのせいでお葬式にも行けませんでした。

 友人TTとKMは前立腺癌の治療をしまして、経過が心配です。また友人TYは舌下癌の治療をしましたが、癌が浸潤性では無いので再発はしないそうです。

 2015年にはジバナンダ・ゴーシュ先生からお誘いを受けて再び日本ゴーシュ・ヨガ道場に入門しましたが、そのゴーシュ先生は昨年他界されました。ゴーシュ先生は系統だったインド思想はお持ちでなかったようですが、インドで生まれ育った先生にはインド思想が体にしみ込んでいたのだと思いますし、先生の指導されるアーサナ(ヨガのポーズ)やプラーナヤーマ(呼吸法)~メディテーション(瞑想)は素晴らしいものでした。

 2014年には27年ぶりにインド旅行をし、それがパッケージツアーだったのに無理をお願いしてヴァラナシ(ベナレス)でラヒリ・マハサヤのお寺を訪問出来ました。また妻は夜のガンジス川のお祭り(アルティ)に大変感動し、また行きたいと言っています。2019年には南インドへ行き、マドゥライでは極彩色のゴープラム(塔門)のミーナクシー・アンマン寺院を見、インド亜大陸の最南端カンニャ・クマリ(コモリン岬)ではアラビア海に沈む夕日とベンガル湾から昇る朝日を経験しました。このツアーでは西インドへも行き、アジャンターやエローラの窟院群も観光しました。

 思い返せばこのように、この10年で人生のトピックとなるような色々な事が有りました。そうしますとこれからの10年も色々な事が起こると考えても良いですよね。10年後には友人達が皆消えて無くなっているかも知れませんし、私は今77才。私自身が消滅している可能性も有ります。ところが。

 これからの10年について、何も切迫感が無いのです。10年後には何がどうなっているかも分からないのに不安も恐怖も感じません。どうしてでしょうか。

 「今」を生きる。これでしょうね。明日を思い悩むなかれ、今日は今日の苦労にて足れり(イエス・キリスト)。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マントラの効用 | トップ | 15年。500回。 »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事