ANANDA BHAVAN 人生の芯

ヨガを通じた哲学日記

血流と呼吸と

2023年07月22日 | 日記
血流と呼吸と

 ヨガと言いますと一般的にはストレッチ、筋肉を伸ばしたり緩めたりの動作だと思われていますでしょうか。ヨガのアーサナ(ヨガのポーズ)もプラーナヤーマ(呼吸法)もヨガの哲学の技法では有りますが、哲学の前段階として健康法の側面も有ります。ヒントは血流と呼吸です。

 まずアーサナ(ヨガのポーズ)ですが、ストレッチによって筋肉を伸ばしたり緩めたりの効果が有りますけれども、血流にも大きな効果が有ります。例えばパドマアーサナ(結跏趺坐)は姿勢の土台を作りますが、同時に脚の血流を止めます。そしてパドマアーサナ(結跏趺坐)を用いたアーサナ、例えばアルダ・パルヴァタアーサナ(半分の山のポーズ)をやったあとには必ずサバアーサナ(死体のポーズ)をやって、血流を止める→血流を解放するの流れが有ります。このようにヨガの数々のアーサナ(ヨガのポーズ)のあとには必ずサバアーサナ(死体のポーズ)を入れる必要が有りまして、血流を止める→血流を解放するが大切、アーサナ毎にサバアーサナ(死体のポーズ)を入れない指導には問題が有ります。

 シルシアーサナ(倒立)では頭に血液を集め、そしてそのあとにサバアーサナ(死体のポーズ)で血流を開放、元に戻します。このように様々なアーサナ(ヨガのポーズ)とサバアーサナ(死体のポーズ)のセットが体の各箇所の血流を促します。

 ヨガのアーサナ(ヨガのポーズ)の練習には必ずそのアーサナ毎にサバアーサナ(死体のポーズ)を入れて下さい。

 次に呼吸法、深くて長い呼吸を数える事によって想念の働きを抑制するヨガ哲学の技法では有りますが、同時に内蔵の働きにも影響を与えます。

 大きく息を吸いますと横隔膜が下がります。大きな呼吸を繰り返しますと横隔膜が下がったり上がったりを繰り返しますので、これは排便に大変効果が有ります。

 また、心臓と違って肺には肺自体の筋肉は有りません。肺の周りの筋肉が肺を押し広げたり縮ませたりしていますね。ですから深くて長い呼吸法の練習は肺の働きの強化にも大きな効果が有ります。

 ヨガのアーサナ(ヨガのポーズ)やプラーナヤーマ(呼吸法)はヨガの哲学の技法では有りますが、同時に血流への加圧や呼吸による内臓への加圧による健康法でも有ります。



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

受け身の態度実験

2023年07月08日 | 日記
受け身の態度実験

 もう2年半になりますか、YouTube で同じ動画を毎晩観ています。トリスタン・マッキントッシュと言う若い女性歌手がリンダ・ロンシュタットの「ブルー バイユウ」を歌うのですが、この曲は音域が広く、また英語の歌詞を音符に乗せるのが難しく、これをお風呂で歌えるようになるのに2年も掛かりました。トリスタン・マッキントッシュは黒人の血が少し入っているようで、眼と唇がはっきりした美人です。

この動画、最初は若い女性歌手の、胸の開いた真っ白なワンピースのミニスカートから出ている健康的な両脚を眺めていたのですが、最近では彼女の大きな口に注目しています。曲の盛り上がるところで彼女は大きく口を開くのですが、あまりに大きく口を開けるので、日本人ではこんなに大きく口を開けられないよねと、つい感心してしまいます。そこでこのところ、この見慣れた動画を観る時に彼女が大きく口を開くところを注視しようと意識して待ち構えるのですが、何故かつい別の想念が現れまして、ハッと気が付くと大きな口の場面が過ぎており、やれやれ見逃したわいが何日も続きました。目には見えている筈なのに心が見ていない。これは面白い現象ですね。見よう見ようと思っているのに、その場面が近づくと他の想念に意識がかっさらわれる、何故か気が散って、目には見えているのに心には見えていない。これ、瞑想の逆パターンですよね。

どうしたらあの場面を見逃さないように出来るのだろうか。これを実験してみる事にしました。

ソファーでリラックスし、次にテレビ画面を見よう見ようと思わずに心を脱落させていますと、心は受け身の態度になります。

そして受け身の態度のままYouTube の画面を観ていますと、なんと全ての場面が見えました。見ようとしない方が見える。いや、見えると言うよりも向こうから入って来る。そして動画は見えるけれども情緒は動かない。

心が動いていますと認識の対象と認識の表象の間のずれが大きくなり、心が受け身の態度になると認識の表象が認識の対象に近づいて来る、と言う事でしょうか。

道元の正法眼蔵にも心身脱落、脱落心身の言葉が有りますね。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする