ANANDA BHAVAN 人生の芯

ヨガを通じた哲学日記

アートマンはアトム?

2023年01月02日 | 日記
アートマンはアトム?

 物理学では物質の大元、最少を追及していると最大に遭遇するようです。物質の最少単位を見つけると宇宙の成り立ちが分かると言う考えですね。インド思想にはこれと似たところが有ります。ヴェーダーンタ思想では現象世界はマーヤー(幻)でその本質はブラフマン(梵)であるとし、ブラフマン(梵)が個人に内在する時にはそれをアートマンと呼びます。ですから自己(アートマン)を探求すると宇宙(ブラフマン)に至ると言う訳です。ここでアートマンは最少でブラフマン(梵)は最大です。これを実践したのが空海、自己を追及した末に宇宙の摂理と一体化する、これを即身成仏と言います。空海は仏教と言うよりはタントラ、有の思想ですね。空海が東大寺の別当になった為に今でも東大寺では毎日理趣経を唱えているそうですが、SEXの行為は菩薩の位とする理趣経は有の思想、仏教と言うよりはヴェーダーンタ思想に近いと言えます。梵我一如(ブラフマン=アートマン)、有の思想です。

 一方で鎌倉時代の道元は正法眼蔵で永遠の魂が有る等と考えるのは外道の了見で有ると述べています。空の思想です。道元は鎌倉時代で空海は平安時代ですが、思想的には道元が先で空海があとと言う事になりますね。

 さて、物理学。物質の大元、最小単位は何だろうと追及しまして、分子よりは原子、原子よりは電子、電子よりはと追及しまして、最近では物質の大元、最少単位は物質では無くただの振動だと言う考えに至ったようです。ここで原子はアトムと言いますが、アトムと言う言葉が出来た頃にはアトムには最少物質と言う意味が有ったのでしょう。

 あれ、アトム?インド思想のアートマンと音(おん)が似ていますね。これは語源が同じかも知れません。

 ヴェーダーンタ思想ではアートマン(自己)を追及した末にブラフマン(梵、宇宙の摂理)に至りましたが、さて、物理学は物質の最少(アトム)から物質の最大(宇宙)に至っているでしょうか。ここは空海に教えて貰いたかったですね。



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