福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

王たちの民主制 ウィーン・フィル創立150年史

2014-02-20 17:13:09 | コーラス、オーケストラ
福島章恭HP http://www.akiyasuf.com



お昼前、都内で90分もの自由時間ができたため、久し振りにディスクユニオン新宿へ。
なぜ久し振りかというと、財政難のなめ極力レコードを目にしないように努めているため。最近では、eBayやヤフオクもご無沙汰である。

というわけで、「今日はレコードを買わないぞ」という強い決意のもと現場入り。

売り場の棚に飾られた、とても稀少なグイの「フィガロ」オリジナル・ステレオ、ブルー・シルバー盤に目眩を覚えつつも、涼しい顔でやり過ごし、勇敢にもレコードを1枚も買うことなく、店を後にした。

ところが、その手にはお馴染みの紙袋。中には大きな本。

王たちの民主制 ウィーン・フィル創立150年史
クレメンス・ヘルスベルク著 芹沢ユリア訳 文化書房博文社(1994年,原著は1992年)

ウィーン・フィル創立150年といえば、、独グラモフォンからリリースされた記念のCDが印象深い(韓国プレスのアナログ・セットもあり)。
クレメンス・クラウスのミサ・ソレムニス、クナのグレイト、クレンペラーの運命、シューリヒトのブルックナー#5などの名演に胸を熱くしたものである。

同じ頃、この本の出されていたことには恥ずかしながら気付いていなかったが、いまこうして出会ったわけである。

まだ、パラパラと頁をめくっての飛ばし読みの段階であるが、小難しい文章ではなく、例えばハンス・リヒター時代のオーケストラの日常、ブラームスやブルックナーのエピソード、リヒャルト・シュトラウスの言動など、まるで、雑誌の芸能記事のように語られていて興味深い。
難点は本の重たいことで、小田急線車内で読むのに肩が凝った。

とまれ、本書は、今後の執筆の資料やインスピレーションの源にもなろうし、折に触れて紹介することになろう。

 
コメント (1)
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