岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

岩木山の積雪状況に関する補足

2007-03-04 11:16:56 | Weblog
 言葉が足りなかった。この分だと「岩木山では今後積雪期が終わるまで雪崩発生はない。」と受け取るむきもあるような気がしてきたので、次のことを補足したい。
 仮に、このまま降雪がなく残雪期を迎えると、雪庇崩落等による雪崩は少ないだろう。また、今季の季節風の吹き出しが弱かった所為もあり、西から東に向かって下る沢斜面での雪崩の発生回数も少ないだろう。
 その代わり、南面ないし南東面に開けた尾根では底雪崩(全層雪崩)の発生は十分予想されるし、これまで発生したことのない斜面でも発生するかも知れない。
 昨日や今日の岩木山上部(標高1200m以上)では、雪面は固く、氷化した状態であるから、今後降雪をみれば、鏡の面に「雪が積もった」のと同じ状態となり、表層雪崩の発生頻度は極端に高くなる。里に降雪がなくても「山の上」は降雪がある。そのような時は入山を控えるべきだ。
 その降雪後、数日間様子をみてから登山行動(スキーやスノーボード行動も含む)をするべきである。好天で暖気が続くと溶けて、下の雪層と接合し、氷化・凍結するので表層雪崩の発生は少なくなるからである。
 また、昨年やその前年では、「積雪があった場所」も今季は積雪がないので「あるつもり」や「過去の経験」だけを頼りにして登山、スキー、スノーボードをすることは絶対避けなければならない。
 
 なお、岩木山の雪崩については本HPで雪崩発生地図などを提供しているので、コピーなどして参考にしてもらいたい。
 雪崩発生地図に関しては、未記入の箇所もある。それは大黒沢中部である。そこを降りるスキーヤーは十分注意してもらいたい。

葛西さんに解像度を大きくして画像を送った

2007-03-04 07:14:36 | Weblog
 昨晩、管理人の葛西さんに25枚の画像を送った。内訳は東奥日報連載の「厳冬の岩木山」、「月刊弘前」の表紙に関するもの、シリーズ「岩木山の現場から」関係のものである。
 5MBくらいになったが適切な大きさなのかは「素人」の私には判断がつきかねる。まずは「ものはためし」でいくしかない。今、所得税の確定申告の時期である。葛西さんは多くの農家の、この「所得税確定申告」のアドバイザーであり、いろいろと農家の人から相談を受け、質問を受け、適切な記入の仕方などを指導している。
 もちろん、自分自身の農作業もこなしながらであるから超「多忙」なのである。その葛西さんに私は大量の写真を含めた情報を送りつけて、本会のホームページ作成をせまっている。私はその意味で「大変な奴」である。反省するが本会事務局長という立場が時々、それを忘れさせるのである。またまた、反省だ。

 ところで、昨日の岩木山登山、例年の春(4月・5月)よりも登りやすかった。無理をすれば山頂まで行けたであろうが、「登山は下山することで成立する」を厳守して「耳成岩」の下で引き返した。スキーを使っていたので、山頂までは登ったが疲れすぎて下山時にスキー操作が出来ない状態になることを懸念したからである。
 曇りがちの晴れ、ほぼ無風、ヤッケ着用なし、気温2~5℃、視界100%。雪質は表面が薄いパウダー状で、その下層が固い。けっして春先の「ざらめ雪」ではない。スキーだとまったく「踏み抜き」跡が出来ない。
 「春スキー」の大ゲレンデである大黒沢左岸には小さな雪庇、例年のような大雪庇の張り出しは皆無、このままだと大黒沢上部での雪崩の心配はないと考える。
 しかし、例年通りの時期に「大黒沢」で春スキーを楽しめるかはどうかは疑問である。沢上部の積雪が少ないので岩などが早い時期にむき出しになり、その上、沢の中部から下部にかけて早く雪解けが始まり、「無雪」状態になる可能性は十分あるからだ。