たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組ブロードウェイミュージカル『プロミセス、プロミセス』-ナウオンステージ(2)

2022年03月29日 16時52分59秒 | 宝塚
宙組ブロードウェイミュージカル『プロミセス、プロミセス』-ナウオンステージ
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/712225988172c31fb739fef17f297434

(敬称略)
🎄個性豊かなキャラクターたち-

芹香斗亜(チャック・バクスター:総合保険会社の経理部の社員)
「専科から輝月ゆうまさんが出てくれて下級生だけれど頼もしい。作品に対するアドバイスがなるほどなと思うことが多くありがたい。包容力満載。
重役の方々がなかなか濃い。ミドルエイジの男性たちの哀愁がわかるわかるという感じとまだまだやるという感じがよくわかる。コメディ要素の中にちゃんとリアリティが出ている。四人ひとりずつストーリーを追いたい。
瑠依蒔世くんのマージ役、パンチがきいていてすごくいい。毎日違うことをしている。よくそんなにいろいろなものが湧いてくる。彼女のもっている面白いものがいいスパイスになっている。フランのお兄さんのカール役もいいスパイス、パンチきいている。
若い女役さんたちだけで場面をつくることに苦戦していたけれど、みんな前向きに取り組んでいる。すぐにうまくなることはないけれどちゃんと一歩一歩進んでいる。舞台にいったらより多くのものを吸収して成長していくんだろうと思う。」

天彩峰里(フラン・クーベリック:社員食堂に勤めるOL)
「瀬戸花まりさんのミス・オルスンとの場面、空気がガラッと変わる。ひとことひとことが刺さる。
 カールの発する言葉は乱暴だけれど優しさを感じる。フランはお兄さんが大好きで育ったと感じる。
 個性豊かな女の子たち、一緒にお稽古していて楽しい。みんな楽しくナンバーをつくっている。」

和希そら(J・D・シェルドレイク:人事部長)
「輝月ゆうまさん、めちゃめちゃ「おとめ」を読んでわたしたちよりも愛称を把握してくれている。」

輝月ゆうま(ドクター・ドレフィス:チャックのアパートの隣人、医者)
「重役たち、カップルによって関係性が違うというところをはっきり出してくれている。
 みんなスパイス的な感じでピリッと存在感をきかせてくれる。一幕ほとんど出ていないのでみているけど面白い。宙組のことをなにも知らなかったけれどみんあポジティブで、人と違うことを進んでするのが好きそうなイメージ。いろんなアイデアがそれぞれ浮かんできている。プロミセス・プロミセス、ぴったりだと思う。」

瑠依蒔世
(カール・クーベリック:フランの兄、マージ・マクドゥーガル:クリスマスをチャックと共に過ごす女)
「2幕と重役と社員の絡みがめっちゃ好き。」

紫藤りゅう(ジェシー・ヴァンダーホフ:クレーム調査部の部長)
「重役たちがひとりひとり全部違って面白い、全部みてほしい。ドービッチとシルヴァアの関係がめっちゃ面白い。
宙組はみんな進んで違うところに入っていこうとするのが魅力的。わたしも(星組からきたとき)すごいと思った。」

🎄ミュージカルナンバーについてー

芹香斗亜
「変拍子の曲が多いので結構苦戦した。バカラックの楽曲が物語を彩っている、このテンポが血に流れている、心拍数がこのテンポなんだという原田先生の話。第二次世界大戦が終わって成長した50-60年代のニューヨークの活気の光と影を曲で表現されている。
ソロは一曲歌いきる体力が求められる。宝塚の曲は公演時間もあり一人一人の曲が長くないけれど、今回はしっかり長さもあり、男性が歌う曲なのでその分の力強さと肺活量が必要、これを乗り越えることが自分の力になる。
クリスマスパーティーで重役たちが踊るところがいちばんお気に入りかもしれない。」

和希そら
「聴いている側の方が多いのでワクワクする。
 一幕ラストのクリスマス・パーティしているところもすごく楽しい。出てないけれど・・・。」

天彩峰里
「歌っていてワクワクする。
 二幕のチャックとマージの場面がお気に入り。」

瑠依蒔世
「ダビングコーラスにほぼ参加した。歌唱指導の西野先生(指揮の西野先生の弟さん)にすごく引き出していただいた。ダビングの時ブースに入って指揮を振ってくださった。踊りながらニュアンスをやってくださった。みんな楽しんでやれた。芝居感を出してとらなければならなかったので演じているという感じでやれた。」

輝月ゆうま
「変拍子が多くてよく考え付いたなと思う。だからこそ面白くて病みつきになる。
 宙組はもともとコーラスが積極的で強いというイメージだけれど、さらに磨きがかかった。新しい武器を手に入れたと思う。次に絶対つながると思う。」

紫藤りゅう
「チャックとドレフィスがフランを励まして歌うハッピーな場面が大好き。
 西野先生が歌稽古のとき音程とかそういうことではないといってくれたことがすとんと落ちた。歌をみるとき視覚的にみるべきだと、歌は目からも入ってくるとおしえてもらって重役たちの歌の雰囲気もがらっとかわった。」


 この作品の経験が、『NEVER SAY GOODBYE』のコーラスへとつながっているのでしょう。いまこの時、宙組が奏でる平和への祈り。今週末、東京宝塚劇場の初日。すでにみなさま東京に移動されているのかな。大劇場では半分も公演できませんでした。全日程完走できますように・・・。
わたしは友の会と阪急交通社貸切公演でB席を1階ずつ予約しています。高齢者を守るための?コロナ対策により全く先がわかりません。日本がいつまでこのままあるのかもマジでわからなくなってきました。痺れもきているので、痛み止めの副作用がつらくても頼るしかなく、悔いのないよう、なんとか無事に観劇したいと思います。いま信じることができるもの、心の支え。




『アンネのアルバム』より(3)

2022年03月29日 00時46分19秒 | 本あれこれ
『アンネのアルバム』より(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/701e77cf2b6ad7a6dfd13cb142c06c69

「ずぶぬれの逃走-

 家族たちは、おびえてしまった。だが、オットーだけは落ちつきはらっていた。

「安心しろ、こういうときのために、お父さんは、隠れ家を用意しておいたのだ。明日の朝、そこに移ろう」
「まあ、お父さん!わたし見直してしまったわ。で、隠れ家ってどこ?

 あくる7月6日、午前7時半、まず、マルゴットがオットーの秘書だったミープにつれられて、自転車で出発した。つづいて、両親とアンネが住みなれた家をあとにした。飼いネコのモールチェが、じーっと見送っていた。」

 「つれていけなくてごめんなさい」
 アンネは、泣きながらあやまった。

 ユダヤ人は、電車にも、自転車にものることを許されていなかったので、アンネたちは、ざんざ降りの雨の中を歩いていかなければならなかった。

 約二時間、五キロ以上歩いたとき、アンネの前に会は、ブリンセン堀の事務所ビルが堀の水に陰気なすがたを映していた。

 「アンネ、あの事務所ビルのうしろにつづいている四階だての家の三、四階が、わたしたちの隠れ家なんだ」

 表のビルを通って、うしろの家に入ると、小窓の向うに見える、西教会の塔の鐘の音が、ずぶぬれのアンネたちを、あたたかく迎えてくれた。」