たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『CASANOVA』、楽しかった

2019年02月21日 23時31分58秒 | 宝塚
 今朝の記事は予約投稿でした。無事にまた宝塚大劇場の日帰りバスツアーに行ってきました。歌劇の殿堂で、『BeautifulGarden』のシャンシャンもって写真撮ってもらったのはあの世へ旅立つときのお土産。終わってしまえば笑い話ですが『ファントム』のライブビューイングのあと論文、論文と緊張感が半端なくって眠剤を連続でのんでいたので疲れましたね。心のエネルギー補給。二階席の4列目でした。一人参加だと端っこの席なのありがたい。

オリジナルの一本立ては脚本次第なので、どうなのだろうと心配でしたが、盆とセリを駆使した飽きさせない歯切れのよい展開であっという間に終わりました。指揮は塩田先生。楽曲提供は、『1789バスティーユの恋人たち』を作曲したドーヴ・アチア氏。ロック調の耳に心地いいノリノリなリズム、さすがですね。わたしはみていませんが紫苑ゆうさんの退団公演『カサノバヴァ、夢のかたみ』がご自身の宝塚の原点という生田大和先生は小池イズムの継承者かな。コメディタッチで作品全体の雰囲気が冒険活劇『All for One』に似ていると感じました。主人公が世界の恋人というだけあって娘役さんが大活躍、お衣装がどれもこれも華やかでお花畑がひろがっているようでした。街並みをミニチュアで表現してカサノヴァが女性たちに追っかけられて逃げる様子をみせる演出、なかなかわかりやすくて楽しかったです。鳳月杏さんのコンデュメル夫人がインパクト大。なんと柚香光さんのアントーニオと夫婦役で結婚指輪もしてました。色気と毒気と脚長でボディラインも美しく、メイクの映え具合のすごいことすごいこと、エピローグのダンスシーンとフィナーレだけ男役として登場していました。花野じゅりあさんの美貌と笑顔は今日も際立っていました。桜咲彩花さん、何気に水美舞斗さんとラブラブになっているのが可愛かった。ベアトリーチェに使えるダニエラで桜咲さんらしい静かなほほえみ。花野さんも桜咲さんも今回で退団なんてもったいない。華優希さんは天使の微笑みでモーツァルトに毒をもたせる役。音くり寿さんの黒猫、舞空瞳さんのカサノヴァの愛人のひとり?も可愛くって、娘役さんが華と開いていました。城妃美鈴さんの男装の礼人もお似合いで素敵でした。娘役さんたちが赤いドレスでカサノヴァを囲んで歌い踊る場面はとりわけ鮮やかで圧巻。水美さんは神父なのに女性に手を出して投獄された役所でもじゃもじゃと呼ばれていました。カサノヴァと一緒の場面が多いので出番多かったし、メサイアといいどんどん演技力があがってきているのを感じます。頼もしい。モーツァルトの綺城ひか理さんがいい味だしていました。飛龍つかささんは歌うまとカッコよさが際立ってきました。若手男役が育ってきているのも頼もしい。カサノヴァとベアトリーチェが小舟にのっている場面は川の流れをおなじみになった映像で表現。素敵でした。祝祭喜歌劇と銘打っているだけあって、ちょっぴり人生哲学もありのあんまり頭を使わずにみることができる楽しい物語でした。もう一回みようかな。ライブビューイングの先行抽選、平日はいつなにがはいるかわからないし観劇してからにしようと思ったので申し込まなかった、一般予約でとれるかな。

 4月からのことがわからないので宙組と雪組をもうし込まないでいたらいつの間にか日曜日は満席になっていました。一応第一希望を日曜日のキャンセル待ちとして、催行決定した平日を第二希望としてエントリーしました。夏の星組公演は日程が決まり次第連絡をもらうことにしました。紅さんの退団公演は必ずみたい。4月以降は働かないと観劇代も出なくなりますが働くようになれば時間的にバスツアーもライブビューイングも夜遅くなるし駅から遠いことを考えるときびしくなりそうです。有給休暇は6カ月たたないとつかないみたいでそこはまたいちからやり直し。厳しい。ジレンマ。連絡あるといいですが仕事をすることになればまたきびしいことをやることになるわけで朝の通勤不安を考えると、今は家賃負担から解き放たれた束の間の人生の休日なのかもしれません。先のことを勝手に予測してあれこれ考えてもしかたありません。くれぐれも車に轢かれないように一日一日無事に生き延びて、楽しむ時は楽しむべし。

 花組のニュースはなんだかもやもやしすぎますが舞台の明日海りおさんはそんなものを吹き飛ばしてくれます。おしもおされぬトップスター。歌声がますます冴えわたってきているし、少年っぽさを残しつつ、こんなふうに可愛く色気のある役もやれるのかと驚嘆。どこまでいくのか、どこにいってしまうのか。星組とは全く雰囲気の違う花組公演。星組のさゆみさんと花組のさゆみさん、全く違う個性。どちらがどちらということではなくそれぞれの持ち味。エルベの余韻がじわじわとずっと残り続けているので、つくづくエルベは紅さんのカールだから今の時代に成立した物語なのだと再確認。星組トップコンビのショーでのラブラブぶりは星組だけのものですね。それも余韻引きずりすぎていて紅さんのクリアフォルダー、買ってしまいました。帰りのじゃんけん大会で珍しく運よく『CASNOVA』のクリアフォルダー当たったし、どんだけクリアフォルダーあるんだか・・・。

 お昼をくすのきで食べてまたぜいたくしてしまいました。幕間に公演デザートを食べようと劇場内で並んだら売り切れ、開演前に食べないとだめですね。それでも十分すぎるぐらいぜいたくしました。日比谷が遠くなった分、大劇場は近くなりました。もっと遠い方はたくさんいらっしゃると思うとこうして日帰りで楽しめたのはありがたいことです。


花組『Delight Holiday』_千穐楽ライブビューイング(4)

2019年02月21日 07時06分28秒 | 宝塚
2019年1月13日(日):花組『Delight Holiday』_千穐楽ライブビューイング(3)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/s/Delight


 気持ちが下がるようなニュースが席捲していて、マスコミはおもしろおかしく叩きやすいネタには飛びつくのかといやになってしまいます。コメントにいいことは書かれていなくって現役生はもっといろいろあるとかないとか。もっと他に報道すべきことがたくさんあるでしょうに、宝塚のことはそっとしておいてくれよーって言いたくなります。夢のひとときを求めて一回一回命がけでつとめている舞台をこちらも命がけでみる、わたしはただそれだけ。

 記憶がだんだんと薄れてきていますがイタリアにいく前にもう少しだけ平成最後の12月を断片的に思い出し。序盤ジャズメドレー前の、最初のMCタイムだったかな。舞台の上は明日海りおさんひとり、Holidayはどこに行きたいですか、という話からこんなのどうですかで花組の全国ツアーと蘭陵王をポスター画面と共に紹介、最後に「イタリアはどうですか?」で会場が拍手で沸くと、「みなさんもう気持ちはそこにいってしまっているんですか、まだですよ」とみりおさん。

 カーテンコールで鳳月杏さんがみりおさんを背負おうとしてみりおさんさんがするっと抜けた場面がありました。その後鳳月さんが月組へ戻ることが発表されましたが、この時ご本人たちはすでに知っていたわけであとから振り返れば一緒に舞台に立つのはこれが最後と二人でじゃれあうように楽しんでいたのかなと思います。みりおさんが仙名彩世さんを背負う仕草をすると仙名さんがとんでもないと恐縮しながら後ずさりする場面もありました。上下関係のきびしさを垣間見たような気がしました。それにしても仙名さんはじけていました。重いものを下ろして解放されたようなはじけっぷりでした。歌のノリもすごかった。「アナと雪の女王」の主題歌かな、美声を響かせていました。『仮面のロマネスク』のプログラムをみると2年間ですごく変わりましたね。最後の公演でやっとヒロインらしき役がめぐってきたのかな。キャトルレーヴで鉢巻きして半纏を着た舞台写真が売られているのはご本人のチョイスだそうな。

 クリスマスに鳳月さんの組み替えと怒涛の退団者発表。この公演に出演していた茉那さや菜さん、副組長の花野じゅりあさん、ベテラン娘役の桜咲彩花さんが『CASANOVA』で退団。年が明けて華優希さんのトップ娘役就任、発表。直近の三公演出演者の発表にはついていけていません。こっちに出る人があっちにも出るなんて大変、そんな無理させたら体壊してしまいそう、そんなに無理させなくてもと思います。月組に異動した鳳月さんさんの最初の舞台が花組というのもよくわからりません。宝塚をまたみはじめるとこうして移り変わっていくことを受け入れていかないといけないし、ついていけない体制もあります。それでも日常から解き放たれて一回一回命がけでつとめている美しい世界にひたりたくっていくんですよね。一回一回、この世にいる間だけの、一期一会の出会い。

 書き残していたこと書けたかな。

 大劇場日帰りバスツアー、無事にイタリアの世界を往復できますように・・・。


(舞台写真は宝塚ジャーナルよりお借りしています)。