たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

クリスマスの夜

2015年12月25日 23時18分22秒 | 日記
http://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6d80f4fab67c271ec961010ddbea1eec

二年前の記事を読み返してみました。たった二年前のことですが、その後思いがけないことの連続でずうっと前の事のように感じられます。クリスマスの夜、今年一年ほんとうによくがんばった自分へのご褒美に甘くなくておいしいイチゴのショートケーキをいただいています。お値段高めなのでちょっと贅沢です。昨日の午後から治療中の左上の奥歯がずきんずきんといたんでちょっと大変なことになっています。鎮痛剤を6時間おきにのんでいます。今日の夕方歯医者さんで抗生物質と鎮痛剤を処方で出してもらいました。年末年始の休みの間帰省するし、大丈夫かな。

 昨日新しい居場所探しで出向いていったK市の精神障害者施設を運営する社会福祉法人からさっそく連絡がありました。人手が足りず本当に困っているみたいですが、住宅マンションの2KLDの部屋が相談センター兼事務所で逃げ場がありません。時給千円、週三日のパートタイマー。パートタイマーは専業主婦を想定した働き方なのでこうなっちゃいます。医療・福祉分野はお金がいちばんまわらない世界なのでなおさらこうなっちゃいます。基本的生活を維持できず、人間らしい生活を送ることはできませんが、そこはとりあえずなんとかクリアできそうな手立てを見つけたのでいいとします。どのみちボーナスどっちゃりとか稼げる人になることはできないし、この身が擦り減っていくような働き方はもうしたくないので時給と勤務日数、勤務時間はよしとします。断捨離を続けたいし、病院のボランティアもしばらくやってみたいです。だからスローなペースから社会復帰したいです。

 ただ、マンションの一室という、人との距離が近すぎる環境で私仕事できるのでしょうか。大きな組織、大きな会社は、人がたくさんいるのでまぎれることができるし、逃げ場があります。2-3人だけの密室では息つけない感じがしてしまいますがどうなんでしょうか。精神保健福祉士を生かせる入口に立つことができそうだし、とりあえず社会保険の負担が発生しない範囲で私が勤務時間帯を決めてもいいようだし、ケースワーカーが合間合間にやっているのでとにかく事務の専任がほしいのできてほしいという、私にとって悪くない話な感じではあります。パートタイマーなんだし、いやだったら辞めればいいだけのことかな。

 わけのわからない派遣会社と関わることなく、社会からの孤立感とお別れできるし生活費の一部を稼がなければならないし、期待はせずにやってみるしかないのかな。決められず保留にしています。労働紛争のことは言っていません。敢えて言うこともないですがさりとてなんか正直ベースじゃない感じもあり、自分の中ですごく微妙です。もし知ったとしても普通は経験しない、知らないことづくしの話なので理解できないだろうと思います。別にバラれないようにびくつく必要もないですが、ニュースや新聞にも出たことを知ったらひるむでしょうね。まだまだ収まりきらない怒りと悔しさを抱えながら、新しい世界に踏み出していって大会社の社員番号とか名前とかやっていたこととか体に染みついていることを少しずつ忘れていかなければなりません。「お世話させていただきました」と区切りの挨拶ができていないのがとても心残りですが忘れていかなければなりません。

 大切な人生のやり直しの時。まだまだやれると信じたいです。時間はあると信じたいです。来年はいい年になりますように・・・。

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若松英輔 ‏@yomutokaku · 20 時間20 時間前
クリスマスは、イエスの誕生日ではないが、その生誕を祝う日である。彼の誕生を祝うのに私たちは無理して神に感謝することも、笑顔になる必要もない。差し出すなら偽りなき、切実なるものを捧げよ。悲しみを、苦しみを、嘆きを彼に届けてよい。イエスは、それらに光をもたらすために生まれたのである。

(写真は東京新聞のツィッターからお借りしました。)

『木靴の樹』シナリオ(8)

2015年12月25日 16時54分22秒 | 映画『木靴の樹』
1990年フランス映画社発行のパンフレットより引用します。


*製粉場(朝)

 ペピーノは、ブレナと共に荷馬車に積んできた粉トウモロコシの袋を降ろし、製粉場の中に運びこむ。

ペピーノ「どこに?」

主人「そこに。(手を休め)ルンクの息子か?死んだルンクの?いい奴だったよ。立派な男だった」

ブレナ「子供を6人残して・・・・。気の毒に、後家さんは洗濯女をしている」

 粉砕機械のトウモロコシがなくなり、カラカラ音をたてている。

主人「(トウモロコシをふるいにかけ、ペピーノに向かって)年はいくつだ?」

ペピーノ「15才です」

主人「人手がほしい。ここで働くかね」

ペピーノ「はい、喜んで」

主人「母さんに相談してごらん。来なさい、明日にでも」

 嬉しそうなペピーノ。ブレナも我が事のように喜んでいる。



*冬の夜・農村の外

 ステファノと2人の若者が暗闇を行く。

ステファノ「だれが先にはいる?」

若者1「先に入れよ。犬は心配ない」

 不審な人影に、犬が吠えたてる。

ステファノ「静かに!吠えるな。この小屋だよ、どうする?」

若者1「はいれ!」

 ステファノは畜舎の中の様子をうかがいながら、扉をそっと開ける。

*畜舎

アネッタの声「だれ?」
 
 いっせいに戸口に向けられる全員の目。

フィナルダ「臆病な若者達よ」

 若者達はおずおずと中に入る。はっと目を上げるマッダレーナ。そんな彼女を見て、視線を合わせる彼女の両親。すぐに何事もなかった様な、和やかな雰囲気が戻る。男達はタバコを吸い、女達は編み物に励む。ステファノの視線を感じ、編み物の手を休めて優しい目で見つめるマッダレーナ。

バティスティ「(耳をすまして)しずかに!」

 静まりかえった夜のしじまに、風笛が響いてくる。





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