妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
身も蓋もない
新華社の外国通信社規制、手数料狙いか -Sankei Web 2006.09.14-
http://www.sankei.co.jp/news/060914/kok001.htm【北京=伊藤正】中国国営新華社通信が先に発表した外国通信社の管理規定が波紋を呼んでいる。新華社が外国通信社の報道を検閲、中国の安全や名誉を損なうといった記事は、削除するばかりか、中国での配信業務も停止できるという内容で、外国メディアの報道の自由を侵害するものとの批判が欧米で相次いだ。2008年北京五輪を控えながら、国際常識に反したこの規定の背景には、新華社の営利主義があるとの見方が一般的だ。
新華社は10日、「外国通信社の中国国内におけるニュース・情報発布管理規定」を即日実施すると発表した。外国通信社が中国でニュースを配信する場合、新華社を通じて行い、顧客との直接契約を禁じる趣旨だが、問題は通信社の記事について、新華社の検閲権を明記している点。
規定では(1)中国の国家統一、主権と領土保全を破壊(2)中国の国家安全と名誉、利益を損なう(3)邪教や迷信の宣伝(4)民族の団結の破壊(5)虚偽の情報で経済や社会秩序を乱す(6)社会道徳や民族の優秀な文化伝統を危うくする-などの記事を禁じ、新華社が削除したり、通信社を処罰、業務停止にしたりするとしている。
中国では近年、報道規制が厳しくなっており、新華社の規定も外国メディアにも同様の規制をする動きとの見方が広がった。しかし実際には「新華社の狙いは金もうけで、共産党の承認を得るために党のメディア政策に忠実さを示した」と業界筋はみている。
現在、中国国内向けにニュース営業を行っている通信社は、AP、ロイター、ブルームバーグで、いずれも1996年に新華社と締結した規定に基づき、新華社の子会社を経由して配信。当時は顧客は政府機関などに限られていたが、中国経済の成長とともに巨大市場になりつつある。
とりわけ、ロイターとブルームバーグは、ともに銀行、企業など1000社前後の顧客を持ち、直接契約が急増中。ロイターは今年上半期、前年同期比17%の伸びだったという。中国では、テレビやネットが広告収入を拡大する中で、新華社も独立採算制を目指し、自主財源の獲得に懸命で、今年初めには田聡明社長が、ロイターなどに負けない経済情報サービスの強化を打ち出した。しかし情報内容は質量とも外国通信社と大差がつけられ、顧客も頭打ちという。
業界筋は、今回の規定は、外国通信社が中国企業などと直接契約するのを防ぎ、配信業務を代行することで手数料収入を得る狙いとしている。
日本の通信社では時事通信が新華社と提携して日本語のニュースレター業務を行っているほか、共同通信は、独自に中国語のニュースをネットで流しているが、両社への影響はいまのところなさそうだ。■米、報道検閲に猛反発
(略)
■中国首相「報道の自由保障」
(略)
>との見方が一般的だ
>と業界筋はみている
>という
追跡が不可能という点で論拠に正当性はないのだが、なんとなく説得力があるように感じてしまうのはなぜだろう。
「既得権益を守るために、報道の自由をあっさり規制する共産主義者」ではなく「政府の規制に便乗したただの機会主義者」の方が皮膚感覚として理解しやすいからかもしれない。
その意味において、この報道は反則だがいいところをついているといえる。