妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
「中国」「環境」のコラボレーション
筆者が興味あるキーワードがand検索でてきて、非常に嬉しい。
アスベストは危険か? 中国業界団体が安全宣言 -サーチナ 2006.09.05. 18:08 JST-
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0905&f=national_0905_001.shtml「アスベストの一種である白石綿(クリソタイル)は安全な物質であり、西側諸国が『発がん性がある』と悪意ある情報を広めている」と批判する記事を中国新聞社が5日付で掲載した。
アスベストは白石綿と青石綿(クロシドライト)に大別される。日本では1995年から青石綿の使用及び製造が禁止されている。白石綿は04年10月に使用及び製造が原則禁止となった。ただし一部用途に限り06年までの使用が認められており、08年に全面禁止される。
中国は白石綿の産出量がロシア、カナダに次いで世界3位。8月29日付の中国新聞社は中国で白石綿が自転車のブレーキシューの材料に広く使われていることを報じた。
9月2日には北京市で白石綿に関する研究発表会が開かれた。この中で非金属鉱工業協会の張湛・董事長が、西側諸国で白石綿が人体に危害を及ぼす可能性があると伝えられていることに怒りを爆発させた。
張董事長は「白石綿は有毒で発がん性がある危険物質だと言われているが濡れ衣だ。危険なのは青石綿であり、白石綿は安心して使ってよい」「西側諸国はアスベストの代用品を売りさばくために騒ぎ立てている」と主張。更に「アスベスト資源が乏しい国のでっち上げで科学的根拠はない」と付け加えた。
一方、中国新聞社は「西側諸国におけるアスベスト規制強化の影響が中国にも及んできた」「中国でも『アスベスト恐怖症』があちこちで見られるようになった」と指摘。また同紙は、吉林省・長春市で白石綿製品を製造している業者が「中国は白石綿の代用品を作る技術が遅れており、もし製造が禁止されたら全面的に輸入に頼らざるを得なくなる」との懸念を示していることを報道した。
このほか石油関連の専門サイトである中油網も4日付で「白石綿は経済的で安全」と題する記事を掲載している。(編集担当:菅原大輔)
経済的環境団体のようにアスベストで意図的に混同せずに、青石綿と白石綿に分けたのは評価できる。発癌性において10~15倍の違いがあるらしい。ちなみにクボタで問題になったのは青石綿。
ただし張董事長のように言い切ってしまうのも問題。
白石綿もまた一例をあげれば、IARC(国際癌研究機関)のよればグループ1(人に対して発癌性がある)に分類されている。IARCの評価方法は充分科学的であるといえる。その他の分類機関でも同様の結果が出ている。
http://www.safe.nite.go.jp/ghs/0088.html
個人的には、青石綿(記事では触れていない茶石綿もだが)のように、非常にリスクが高い鉱物でもないので今すぐ使用を禁止する必要もないと思うが。発癌性が科学的に証明され、資源的に持続可能な代替品のめどがついているのであれば使わないにこしたことはない。
おまけ
【社説】日本企業の情報開示は十分か -サーチナ 2006.09.04 22:39 JST-
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0904&f=column_0904_005.shtml
長いので原文は転載しない。パロマ工業による自社中国語サイトへの対応の遅さから、中国市場における日本企業の問題発生時の対応の悪さを指摘した社説。
パロマ工業の一件は国内的にみても対応に問題のある事例だと思っている、それを途中から日本企業全体の傾向にすりかえて理論展開されても説得力がない。
筆者も中国の企業と取引があるが、先方責任の事例についてもクレームを起こし、対応が難しい旨を回答しすると「無責任」だと逆切れするような担当者も多い。そういう国民性だといえばそれまでだが、消費者として成熟しているとはいいがたい。