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まだ言ってる「国の借金」

北の国の心強い応援も得たし、税調もなんとか押し切ったし、そして「10年は増税しない」の公約も見事にぶっちぎり、何とか増税の目星はつけたようですね、我らが岸田首相様。

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それにしても、今度の防衛増税の根拠に「財源はどうするんだ~!」、「国民の責任ガァァ~!」、「国の借金ガァァ~!」と、絶叫し続ける国会議員さんはどうにかなりませんか?あからさまに間違っているし、どちらかと言えば嘘を吐いているに等しいのですが。

そこまで、国の借金、国の借金と言うなら

 誰が借金を取り立てるのか?

一度でも良いから、それを説明していただけませんか?もしかしたら「それは日銀だ」とでも言うかもしれませんが、日銀の資本金の過半数(55%)が政府出資なのですから、誰がどう見ても日銀は政府と一体なのです。

政府が発行した国債を直接・間接的にせよ日銀(政府)が引き受けてるということは

 自分が発行したお金を自分で借用書を書いて受け取っている

のと同じなのです。要するに

 借りるのも取り立てるのも同じ人

という、一般社会にいる私たちには何とも不思議な状況が起きていることになります。

これがまるで不思議な出来事の様に思えてしまうのは、国債を「借金」と表現することに起因しているからであり、仮にこれを「通貨発行額」と呼び変えてしまえば、実は何の矛盾もないことに気付きます(というか、誰が「借金」と言い始めたのでしょう?)。

大体、税収と借金で国家財政が成り立っているというなら、明治期に数億円程度の予算規模しかなかった政府は、どうして令和になって百兆円規模の予算が組めるのでしょうか?

あるいは、それが一部の人が言う「国の借金」だというなら、どうして国は財政破綻しないのか、皆さんは説明できますか?

答があるとすれば、それは「国債は国の借金ではない」からなのです。そして、国債によって発行された通貨がどこに行ったのかを簡略的に示したのが以下の図です。


図:国債の行方

車も冷蔵庫も無い時代から、現代は誰もが一通りの電化製品を所有したり、自動車を所有する時代へと移ってきた訳です。つまり、社会全体の富が増えた訳で、当然その富に対応する通貨がどこかに存在しなければ、現在の経済活動は説明できません。その通貨はいったいどこから湧いて出てきたのでしょう?

上図は、国債と言う流通通貨の増加分とその蓄積が、現在の富とイコールであることを示しているに過ぎないのです。

こう説明すると「国債を無限に発行すれば無限に社会の富は増えるのか?」と思う方も出て来るのですが、富の増大とは生産量の増大であり、生産力もないのに通貨ばかり増えれば、そりゃインフレになるに決まっています。

1本しかない大根に100人の買い手が付けばそりゃ大根の値段は上がるし、100本の大根に1人の買い手しか付かなければ、大根の値段は暴落するのは当たり前の話です。

生産量と需要のバランスを調整しつつどうやって経済を発展させるのか?市中資金を的確に分配することでそれをコントロールするのが、税金の役目であり、国の政策なのです。大根の例で言えば、値上がりに時には大根農家の生産量を増やす財政出動と税制優遇措置を施し、同時に消費熱を抑えるために大根に高い税金を掛ける。暴落時には、農家への税制優遇措置を撤廃して生産量を減らし、同時に大根消費を喚起するための財政政策を施す。

このバランス調整機能を果たすために適切な税制と財政出動を決定することこそが、国会の役割であり存在意義なのです。そして、財務省とは財政上の経理事務を恙なく実行するための実務機関でしかなく、政治に口を挟む立場であってはならないのです。大体、彼らは選挙で選ばれていないですよね。

以上から、今回の防衛増税に関して「財源をどうするんだ!」といういわゆる財源問題は全く無意味な議論でしかなく、国家政策上どうしても防衛費の増大が必要なら国債で賄えばよいだけなのです。

それなのに、どうして事実上の通貨流通制限(経済活動上のペナルティ)でしかない増税を持ち出してくるのか?加えて、あまり真剣に議論されていないようですが、来年実施されようとしている「インボイス制度」も零細企業者に対する事実上の増税でしかないのです。普通に考えたら、これらの増税政策を矢継ぎ早に導入する理由とは

 国民の経済活動を制限したいから

と言う結論しか出てこないのです。これじゃぁ、お隣のN国やC国とどこが違うのか!?

コロワク騒動でもう3年近く国民の経済活動を苦しめておいて、なおかつ、それに拍車をかけるが如きの増税論議。日本国政府は一体何を考えているのか、そろそろその本音を聞きたいものです。官邸と霞が関の電力供給網を公表すると言えば、少しは答えてもらえるのでしょうか?それとも、北京か平壌の方を先に出しましょうか?

※国債と通貨発行、及び税財政に関する正確かつ詳細な解説は、三橋貴明さんのブログ「新世紀のビッグブラザーへ」がたいへん参考になります。


キリストの御国にて記す
管理人 日月土
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