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●一人PDCAサイクル「なんでも金、金、金」の竹中平蔵氏…「自分でルールを作り、自分が儲けたわけな」

2018年09月10日 00時00分48秒 | Weblog

[※ パソナの学商・竹中平蔵氏による一人PDCAサイクルhttps://twitter.com/yohei_tsushima/status/1009649260697038848)↑]



週刊朝日のコラム【室井佑月竹中平蔵パソナグループ会長」】(https://dot.asahi.com/wa/2018090500009.html)。

 《竹中平蔵さんて、ワルだよね。マスコミは大学教授とか、元経済財政担当相という肩書で、この人の意見を有り難がって使うけど、使うなら同時にこの人のワルさも伝えなきゃダメなんじゃないの。…自分でルールを作り、自分が儲けたわけな》。

 うんざりだなぁ。散々、トリクルダウンエフェクトによるお零れというデマを喧伝しておきながら、「Dr.トリクルダウン竹中平蔵センセイ、今さら、そりゃぁ~ないでしょ!」な掌返し。なのになのに、まだ大手を振ってアベ様の諮問機関などに潜り込んでいる。どんだけ厚顔なのか?
 「自分が関わったところで自分が利益を得るという構図」、それは偶然??、…な訳がないです。
 しかも、《竹中氏は一体、どういう立場で諮問会議に参加しているのか学者なのか、企業の代表者なのか》? つまり、東洋大の『学商』ですね。東洋大の利益相反の点検は、一体どうなってんでしょうね。

 《基盤的経費をなぜ国からもらわなければいけないのか》、《東大の土地を貸しビルやショッピングセンターにして、その上がりで研究すればどうか》…だそうです。最高学府を破壊したいらしい。そんなこたぁ、Dr.トリクルダウンセンセも《国家戦略特区諮問会議民間議員として…大学教授の肩書》で係わったらしい加計学園問題を解決してから、言ってくれ。まさか、アレを加計学園が《自分で稼ぐ努力》なんて言わないでしょうね?

   『●トリクルダウンエフェクト: 如何に市民のことなど考えず、 
             大企業・お金持ちにしか目が行っていないか!
   『●「トリクルダウン理論」:  
      「貧しい者」ではなく「アベ様の自民党」に「お零れ」が!
   『●格差社会を拡大する「トリクルダウン理論」:  
      「したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか」?
   『●アベ様の「ドアホノミクス」(©浜矩子さん)で
               空しき「雨乞い」をしても・・・・・・
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)
   『●格差社会を助長するトンデモな「ト」理論=トリクルダウン理論
   『●Dr.トリクルダウン竹中平蔵センセイ、今さら、そりゃぁ~ないでしょ!
   『●散々煽ったトリクルダウンエフェクトを自ら否定、
        あの竹中平蔵氏によるドアホノミクスの「中間総括」
   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで 
       自分が利益を得るという構図」に乗っかって大丈夫か?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

    「リテラの記事【加計だけじゃない、国家戦略特区は安倍首相の
     お友達優遇の巣窟だった! 竹中平蔵が役員の会社、
     成田の医学部新設も】…日刊ゲンダイの記事【利権の巣窟
     国家戦略特区の闇を暴く/「ミスター特区」竹中平蔵氏が
     諮問会議議員の利益相反】…リテラの記事【「高プロ法案」
     強行採決を許していいのか!/“高プロの旗振り役”竹中平蔵が
     グロテスクな本音全開!「残業代は補助金」「高プロ対象はもっと
     拡大しないと」】」
    《安倍応援団たちや新自由主義者たちはこの犬も食わないような
     話のすり替えに丸乗りし、「結局、文科省は既得権益にしがみついて
     いるだけ」「足を引っ張るから規制改革は進まない」などと安倍首相に加勢
     …安倍首相が民間議員に選んだお友だちである竹中氏もやりたい放題
     もうひとつ安倍首相には“アベ友特区”疑惑が浮上…国際医療福祉大学
     …加計そっくりの医学部開設認可の経緯》。
    《それを、わずか4人の閣僚と、5人の民間議員がトップダウンで決めて
     しまうのだ。実に問題の多い制度なのだが、“ミスター特区”ともいえる
     存在が、東洋大教授の竹中平蔵氏である》。
    《実際、その高プロ創設の「本音」は、この男がすでに暴露している。経団連
     ともに高プロ創設の旗振り役となってきた、竹中平蔵だ。竹中は21日付の
     東京新聞の記事でインタビューに応じ、「時間に縛られない働き方を
     認めるのは自然なこと」などとデタラメな高プロの必要性を強調する一方で、
     平然と、こんなことを述べているのだ。「時間内に仕事を終えられない、
     生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」》

   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や
      学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
    「「特区ビジネス」でも、「私腹を肥やしてきた」学商の利益相反。
     学商=竹中平蔵氏…「自分が関わったところで自分が利益を
     得るという構図」…それは、偶然ではない。
     《コネや肩書を利用した非・自由競争》、ヤラセ。《竹中氏は一体、
     どういう立場で諮問会議に参加しているのか学者なのか、
     企業の代表者なのか》? つまり、『学商』。大学は利益相反の
     チェックしていないの?、あるいは、チェックしなかったの??

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https://dot.asahi.com/wa/2018090500009.html

室井佑月竹中平蔵・パソナグループ会長
連載「しがみつく女」
室井佑月 2018.9.6 07:00 週刊朝日 #室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中


 作家の室井佑月氏が、元経済財政担当相の竹中平蔵氏を批判する。

【この記事のイラストはこちら】
(c)小田原ドラゴン
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018090500009_2

*  *  *

 竹中平蔵さんて、ワルだよね。マスコミは大学教授とか、元経済財政担当相という肩書で、この人の意見を有り難がって使うけど、使うなら同時にこの人のワルさも伝えなきゃダメなんじゃないの。

 この人、小泉政権の時代から、この国のご意見番みたいになった。ほんでもって、規制緩和を進めていった。

 多様な雇用形態を実現すべきと主張して、安く使える派遣や非正規を増やしていった残業代ゼロ高プロを熱く推したのも、この人だった

 そして、自分はちゃっかり大手人材派遣会社の取締役会長に収まった。

 自分でルールを作り、自分が儲けたわけな

 大手企業の経営者しか読まない業界紙ならともかく、普通に生きているあたしらが知識や情報を得るためにとっている新聞で、なぜこの人がたびたび偉そうに語るんだろ

 もしかして弱腰なマスコミは、彼を批判するのじゃなく、彼の発言を載せることによって、「わかって! この人、悪い人」ってあたしたちに伝えてるのかもしれない。

 だったら、肩書を人材派遣会社の取締役会長にすべきだよ。そっちのほうが、わかりやすいから。

 ま、そんなことどうでもいい。

 8月23日付の毎日新聞朝刊にこの人の、「大学自ら稼ぐ努力足りぬ」という見出しのインタビュー記事が載っていた。

 すっかり忘れておったが、大学改革という国立大学の運営費交付金削減をいいだしたのも、この人だったのね

 彼は堂々と、

   「(大学は)マネジメントがほとんど働いていない。(中略)基盤的経費を
    なぜ国からもらわなければいけないのか自分で稼ぐ努力をしているのか」

 と語っておった。

 大学は学びの場なのに金を稼げだって国の金を当てにするなって

 この人の話は、なんでも金、金、金だ稼ぎが上なら勝ちってかなんでそんな輩に、上から目線で語られねばならんのか?

 東大の民営化を主張していることについて問われると、

   「大学にお金がないというが、寄付をもらえばいい。(中略)東大の土地を
    貸しビルやショッピングセンターにして、その上がりで研究すればどうか」

 だって! この人がいう大学のマネジメントって、大学の土地をショッピングセンターにすることなんか。いやぁ、びっくりだ、ここまで下品だと。

 てかさ、この国ってどうなってるの? 子供の貧困対策に、政府が民間からの寄付を募ったり

 ワルに流れる金が多すぎて、本来、使用すべきところに金がまわってないんじゃない?

 余談ですがこの人、加計学園についても絡んでるんだよね。国家戦略特区諮問会議民間議員として。大学教授の肩書で。

※週刊朝日  2018年9月14日号
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●隗より始めよ: 「この国をガタガタにし、支持率3割は取れる」高プロとして、「自分らができてから…」

2018年07月17日 00時00分12秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



週刊朝日のコラム【室井佑月 「試してみたらどうだろう?」】(https://dot.asahi.com/wa/2018070400007.html)。

 《政府が高度プロフェッショナル制度をどうしても導入したいなら、まず自分らからお試しでやってみたらいい。今国会の会期延長の場からどう?…国会議員が、親から地盤・看板、政治資金をついだただのバカぼんの集まりではなくて、民衆の上に立つ選ばれた人だというなら、実験の対象にはちょうどいい自分らができてから、下々の人間にその制度を押しつけろよ》。

   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
       裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」
   『●高度プロフェッショナル制度導入の 
     社会的事実「立法事実」を支えるのは…たった1人の調査対象者の声!?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や
       学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
   『●浜矩子さん《昼間は超効率的に労働させ…
       夜間は退廃の不夜城活動で経済活性化に貢献させる…》、あぁ…
   『●「使」サイドの《働かせ方壊悪》…《働き方改革》という名の
                「労」サイドの「会社奴隷」化をキトも手助け
   『●「働かせ方壊悪」…(斎藤美奈子さん)「こんな形で働かされたら
                      子育てなんかできない…少子化促進法」


 《まず自分らからお試しでやってみたらいい。…自分らができてから、下々の人間にその制度を押しつけろよ》! 全く賛成。《戦争絶滅受合法案》の精神と同じだね。隗より始めよ。《この国をガタガタにし、支持率3割は取れる》高プロとして、エンドレスな国会審議を《まず自分らからお試しでやってみたらいい》。
 (浜矩子さん)《昼間は超効率的に労働させ…夜間は退廃の不夜城活動で経済活性化に貢献させる》、そして、(斎藤美奈子さん)《先日可決された高度プロフェッショナル制度を含む働き方改革法も、こんな形で働かされたら子育てなんかできないという意味で、まあ「少子化促進法」ですよね。…過労死が心配な社会で、どうやって子育てをしろというのか聞きたいわ》。

 東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018070502000154.html)によると、《「ドラえもん」…「コンピューターペンシル」…▼このペン型の道具さえ手にすれば、勉強しなくてもすむ。試験の時、自分で考えなくても、正しい解答を勝手にスラスラ書いてくれる…ジャイアン…試験で使い、百点満点を取るのだが、答案を見た父親は喜ぶどころか、こっぴどく叱る。「できの悪いのはしかたないとして不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!」。立派な教育であり、子への愛情であろう▼ジャイアンのおとうさんとは正反対にこの父親は、不正をしてでも、わが子を大学に合格させたかったのか》。
 《できの悪いのはしかたないとして不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!》…。アベ様御夫妻には、誰も言ってくれなかったのかね?

 YouTubeの映像資料【第5回 言論ながさき講演会 いま教育を思う 講師:前川喜平さん】(https://www.youtube.com/watch?v=Mjv3HrLtvJY)、《加計学園問題と授業への不当介入 2018年6月19日 長崎市》を是非ご覧ください。



 全ての話題が網羅されています。是非ご覧いただいて、前川喜平さんとアベ様との彼我の差を御感じ下さい。一国の首相・王様が足元にも及ばない哀しさ…。

   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差

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https://dot.asahi.com/wa/2018070400007.html

室井佑月 試してみたらどうだろう?
連載「しがみつく女」
室井佑月 2018.7.5 07:00週刊朝日#室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中

 高度プロフェッショナル制度を含んだ働き方改革関連法が6月29日、成立した。作家の室井佑月氏はその導入に憤る。

この記事のイラストはこちら
イラスト・小田原ドラゴン
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018070400007_2

*  *  *

 国会が32日間延長されることになった。

 もうこの際、モリカケ問題にかかわる重要人物で、野党が名前をあげている人間を全員一気に国会に呼んで、さっさと疑惑解明の運びにすればいい

 ま、絶対にそうはしないのだろうけど。だって、安倍政権は「働き方」や「カジノ」法案をどうしてもごり押ししたいだけだもん。国会を延長してまで話し合いをした、というアリバイが欲しいだけ。最終的に数の力でねじ伏せるくせに。

 そう、国会で話し合いなんかできない。とっくの昔に、国会は議論の場なんかじゃなくなっている

 与党にとっては、昔流行った「ザ・ガマン」という番組みたいなもん。

 その時間だけ我慢してその場にいれば、面倒くさい事柄をクリアできたと思っている。

 野党の質問に、言質を与えず、のらりくらりとかわすことだけが目標となっている。

 だから、質問に正面から答えなくてもOK。ごまかし、質問をくり返し時間稼ぎをし、質問とは違う答えを長々と話し……。

 政府が高度プロフェッショナル制度をどうしても導入したいなら、まず自分らからお試しでやってみたらいい。今国会の会期延長の場からどう?

 高プロは、「残業代ゼロ法案」とも「脱時間給制度」や「ホワイトカラー・エグゼンプション」とも呼ばれている。

 年収1075万円以上の、一定の業種の方を労基法による労働時間、休日等の規制の対象から外す制度だ。

 国会議員が、親から地盤・看板、政治資金をついだただのバカぼんの集まりではなくて、民衆の上に立つ選ばれた人だというなら、実験の対象にはちょうどいい

 嘘の報告書だしたり、嘘をついたり、文書自体を隠したり、そうやって何年も無駄にした時間を、時間制限無しの国会を開いて、一気に解決してしまったらどうだろう。解決するまで、国会議員は誰も帰っちゃダメにして

 食事の時間になったら、交代で弁当を食べる。

 眠くなった人は、椅子を三つならべてそこで寝る。もちろん、そういった時間もカメラはまわす。でもって、特別手当はゼロな。

 自分らができてから、下々の人間にその制度を押しつけろよ

 意外と国会議員がそれをやってみて、(くすぶ)りつづけていたモリカケが2、3日で解決できたなら、うちら国民からも、

   「高プロ、いいじゃん。規定された労働時間内では、
    絶対にできない無理なこともあるよね」

という意見が出てくるかもよ。

 どうです?

 えっ、議員には高い技術なんてないから、そもそもその制度を使う人間には当てはまらない? 唯一、胸を張れるのは、人を騙すことだけ?

 いやいや、ご謙遜なさるな。この国をガタガタにし、支持率3割は取れる。立派なものだと思いますよ。
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●「使」サイドの《働かせ方壊悪》…《働き方改革》という名の「労」サイドの「会社奴隷」化をキトも手助け

2018年07月04日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 青木理さん(『サンデーモーニング』2017年11月19日)↑]



  リテラの記事【姑息すぎ! W杯にぶつけて高プロ法案を“強行採決”! 労働者のニーズはでっち上げで、本当は「経団連の要望」だったのに】(http://lite-ra.com/2018/06/post-4094.html)。

 《与党はどこまで国会を破壊し尽くす気なのか──…国民民主党が採決に同意したため、強行採決ではないと言い募っているが、やり口は強行採決と変わらない…島村大参院厚労委員長の解任決議案を提出。本来ならば参院本会議でこの決議案を審議しなければならないが、しかし、与党はなんと、…議院運営委員会で却下》。

 労働者や家族の何人の意見を聞いたのか? 高度プロフェッショナル制度導入の《その法律が必要という合理性を支える社会的事実立法事実》…それ支えるのはたった1人の調査対象者の声!? 実際には、なんと《0名》!、との指摘もあり。そもそも、たった12人では話にならない。それどころか、《本当は「経団連の要望」だった》、というあまりにミエミエな構図。《立法事実は「経団連の要望」しかない》って、一体どんな法案なのか?「使」サイドの《働かせ方壊悪》による、《働き方改革》という名の「労」サイドの「会社の奴隷」化。
 それにしても、支持政党率0%のキト(国民民主党)の連中ときたら…癒党に成り下がった。最初から、自民党と合体していればよかったのだ。もし心ある議員が居るのならば、さっさと離党すべきだ。

   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
       裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」
   『●高度プロフェッショナル制度導入の 
     社会的事実「立法事実」を支えるのは…たった1人の調査対象者の声!?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や
       学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん

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http://lite-ra.com/2018/06/post-4094.html

姑息すぎ! W杯にぶつけて高プロ法案を“強行採決”! 労働者のニーズはでっち上げで、本当は「経団連の要望」だったのに
2018.06.28

     (自由民主党HPより)

 与党はどこまで国会を破壊し尽くす気なのか──先程、参院厚労委員会で、高度プロフェッショナル制度の創設を盛り込んだ働き方改革一括法案が野党の反対を押し切って与党が強行採決した(国民民主党が採決に同意したため、強行採決ではないと言い募っているが、やり口は強行採決と変わらないだろう)。しかも、この採決をめぐって、与党は衆院を上回る“強行”な手に打って出たのだ。

 というのも、きょうの委員会採決を目論む与党に対し、立憲民主党や共産党、自由党、社民党は島村大参院厚労委員長の解任決議案を提出。本来ならば参院本会議でこの決議案を審議しなければならないが、しかし、与党はなんと、「参議院野党第1党の国民民主党が(決議案に)賛成していないことから、参議院本会議で諮る必要はない」(NHKニュースより)として、議院運営委員会で却下してしまったのだ。

 これまで高プロの問題点を追及してきた国民民主党が「反対ばかりの野党」というバッシングに迎合して自民党のアシスト政党に成り下がったことには「恥を知れ」としか言いようがないが、もっとも酷いのは無論、与党のやり方で、提出された決議案を本会議に上程しないことを与党のゴリ押しで議運委が決めるなどもってのほか。そもそも、参院第一党の国民民主党と第二党である立憲民主党の参院会派の人数はわずか1名差にすぎない。

 しかも、与党は参院内閣委員会でもTPP関連法案を強行採決。このように国会を蔑ろにして強行採決を連発させたのは、今晩、サッカーW杯の日本戦がおこなわれるからだ。強行採決ラッシュにしても、マスコミはW杯一色だからダメージは受けない──そうした計算を働かせたことはミエミエで、これはまさしく加計孝太郎理事長の会見とまったく同じゲスっぷりだ。

 だが、高プロ制度は採決されるのもおかしい、「廃案」しか選択肢がない法案だ。というのも、つい先日、この法案には立法事実がないことを、あろうことか安倍首相自身が認めたばかりだからだ。

 本サイトでは何度も指摘してきたが、この高プロ制度の創設について、安倍首相は国会で「労働者のニーズに応えるもの」だとアピール。加藤勝信厚労相も、労働者から労働時間規制を外すことに肯定的な意見があると主張して「働く方からいろんなお話を聞かせていただいている」と答弁し、さも自身が自ら企業に出向き直々に大勢の労働者から話を聞き、多くの要望の声が寄せられているかのような答弁をおこなっていた。

 だが、実際は、聞き取り数はたったの5社12名でしかなく、その上、厚労省が依頼した企業側が選定・同席するという“ヤラセ”調査だったことが判明。加藤厚労相が直接話を聞いたかのように語っていたケースは、労働基準局の職員が聞き取った1例にすぎなかったこともわかった。その上、法案要綱が示される以前に労働者に聞き取りをおこなった件数はなんとゼロ。つまり、「労働者のニーズ」に実態はなく、法案が必要であるという根拠は崩れたのだ。

 しかも、長時間労働が労働者の生命を脅かすのは言うまでもなく、生産性とという意味でもむしろ低下させるものであることは多くの専門家が指摘しており、高プロ制度は安倍首相が何度も繰り返している労働生産性の向上にも逆行する。実際、朝日新聞社の調査では、高プロを採用すると答えた企業は100社中6社にとどまっている。

 だが、こうした事実を突きつけられた安倍首相は、26日の参院厚労委員会で「適用を望む企業や従業員が多いから導入するものではない」と開き直り、とんでもないことを言い出したのだ。

   「経団連会長等の経営団体の代表からは高度プロフェッショナル制度の
    導入をすべきとのご意見をいただいており、傘下の企業の要望があることを
    前提にご意見をいただいたものと理解をしている」

 高プロを「労働者のニーズに応えるもの」と安倍首相は言ってきたのに、追い詰められると「経団連の要望だと居直る──。もはや、安倍首相が主張する高プロの立法事実は「経団連の要望」しかないが、はたしてこんな国民を馬鹿にした法案があるだろうか


過労死遺族の面会を断り、経団連幹部と前祝いの会食する安倍首相の冷酷

 しかも、だ。政府は高プロを「年収1075万円以上」の「一部専門職」が対象だと説明し、これによって「自分には関係ないと考える人が多く、世間の関心を低く抑えてきた。しかし、これもとんだ大嘘だ。

 そもそも、この「年収1075万円以上」というのは「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金」であり、「見込み」でしかない。事実、27日に厚労省が出した文書によると、年収1075万円から税金や社会保険料を差し引くと、手取り額は約800万円となると試算している。

 そして、すでに労働問題に詳しい佐々木亮弁護士(ブラック企業被害対策弁護団代表)が指摘しているが、高プロによって労働時間の規制がとっぱらわれることで、たとえば理論上、1日の労働時間を17時間に設定して労働者の休憩時間を「欠勤控除」として給料から差し引くなどすれば、実質的には年収300万円代の労働者も年収1000万円超の見込みにすることができるのである。その上、この見込み年収には、通勤手当や住居手当などの各種手当ても含まれることを最近になって厚労省は認めたのだ。

 このように高プロは、いかようにも対象要件を下げられるかたちとなっている。賛成派の竹中平蔵が「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしいと述べていることからもはっきりわかるように、ようするに高プロは「残業代を支払わず、使用者が1日24時間、連続48日だって働かせたい放題」になる法案でしかない。「過労死促進法案」以外、何物でもないのだ。

 だからこそ、過労死家族の遺族の人びとはこの高プロに反対し、安倍首相にも面会を申し入れてきた。しかし、安倍首相はそれを拒否。高橋まつりさんの過労自殺を「働き方改革」の宣伝として使い倒してきたにもかかわらず、である。

 しかも、26日の参院厚労委員会では、過労死遺族が傍聴しているのに、野党からの質問に対し、加藤厚労相と一緒になって安倍首相は口を開けて大笑いする場面さえあった

 だが、もっとも安倍首相の冷酷さを露わにしたのは、過労死遺族からの面会を拒否した日の過ごし方だろう。5月23日、安倍首相が遺族の面会を拒否して向かった先は、銀座の料亭「東京吉兆」。安倍首相はここで、経団連の今井敬御手洗冨士夫両名誉会長らと会食をおこなったのだ

 遺族の叫びを無視して経団連のお歴々と杯を傾け、立法事実がないことを指摘されると「経団連の要望」だと言って憚らない。高プロが誰のためのものであるかは一目瞭然だ。

 経団連のために、企業が残業や休日労働に対して割増賃金を一切払わず、労働者を上限なく働かせることができるようにする。立法事実さえないこの法案は、常識的に考えて「廃案」しか選択肢はない。なのに、国会を欺くあらゆる手を使い、安倍首相はきょう、強行採決させたのである。明日、参院本会議で可決されれば、この過労死促進でしかない高プロ制度は、いよいよ労働者の生活と生命を叩き壊しに襲いかかる。──安倍政権がいかに国会を、遺族の声を踏みつけたか。そのことをよく覚えておかなくてはならない。

(編集部)
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●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん

2018年06月27日 00時00分42秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



日刊ゲンダイの記事【高プロの仰天デタラメ実態「年収1075万円以上」に根拠なし】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231446)。

 《悪名高き「高度プロフェッショナル制度高プロ)」がこのまま成立したら本当にヤバイ。つい先日もズサン調査が発覚したばかりだが、政府が“喧伝”する「1075万円以上」という年収要件が根拠ゼロの上、実際はどうにでも変更可能なデタラメ数字だということも、厚労委の審議であらためて分かったのだ》。

   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
       裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」
   『●高度プロフェッショナル制度導入の
     社会的事実「立法事実」を支えるのは…たった1人の調査対象者の声!?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

    「すいません、ツイッターからコピペさせていた画像:
     
     [https://twitter.com/yohei_tsushima/status/1009649260697038848]
     パソナの学商・竹中平蔵氏による一人PDCAサイクル
    「「特区ビジネス」でも、「私腹を肥やしてきた」学商の利益相反。
      学商=竹中平蔵氏…「自分が関わったところで自分が利益を
     得るという構図」…それは、偶然ではない。
     《コネや肩書を利用した非・自由競争》、ヤラセ。《竹中氏は一体、
     どういう立場で諮問会議に参加しているのか学者なのか、
     企業の代表者なのか》? つまり、『学商』。大学は利益相反の
     チェックしていないの?、あるいは、チェックしなかったの??

 社会的事実立法事実」を支えるのは12人どころか、たった1人の調査対象者の声…どころか、実質上、実は、ゼロ人だった。しかも、《実は多くのサラリーマンは「1075万円ならオレは関係ない」と思っているだろうが、実はこの数字、法案の条文に明記されているわけではない》。条件がトリクルダウン。「小さく産んで大きく育てる」(保坂展人さん)、つまり、「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで、「対象が年収1075万円、800万円、600万円、350万円と次第に下げられていく」方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。
 《定額働かせ放題》な《残業代ゼロ法案》を含む、デタラメな「働かせ方壊悪」法案。利益相反も意に介さず、《労働者を命のない使い捨ての道具として搾取しようとする「理性のない」人間》、そんな学商・竹中平蔵センセが唱える「高プロ万歳!!」…どうやって信じろと?
 学商・竹中平蔵センセの最近の御宣託「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」…こんなことを喜ぶ労働者やその家族がニッポンには居るらしい不思議さ。《会社の奴隷》をどんどん育てよう、というのが「使」サイドの本音であり、意識的か、無意識か、与党・自公や学商・竹中平蔵センセを応援するということの意味はそういうこと。

   『●竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで
       自分が利益を得るという構図」に乗っかって大丈夫か?

 日刊ゲンダイの記事【安倍首相が神戸牛を食べながら弱音「集中審議はもう勘弁」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231708)によると、《「もう集中審議は勘弁してほしい」――。最高級の神戸ビーフを頬張りながら、安倍首相が弱音を漏らした…本物の神戸ビーフを味わえる完全予約制の最高級店で、1人当たり最低5万円はかかる。ステーキ会合には、麻生財務相、自民の二階幹事長、林幹雄幹事長代理、河村建夫衆院予算委員長、麻生派の甘利明松本純両衆院議員が参加。麻生に二階と派閥の領袖2人が同席…安倍首相は21日、大阪北部地震の被災地を視察したが、結局、被災者より総裁選が大事。被災者が眠れぬ夜を過ごす中、安倍首相の弱音をたしなめる前に「神戸牛に舌鼓を打っている場合か」と参加者はとがめなかったのか。つくづく庶民感覚からズレまくった集団だ》。
 32日も国会を延長しておきながら、いい気なもんだねぇ~。さっさと、大見得・啖呵《議員辞職》すべき面々ばかり。

   『●斎藤美奈子さん「最低限の了解事項や整合性を放棄…
            液状化…国ごと底なし沼に沈んでいくような気分。」

 一方、こちらも、いい加減にしろ~! 《神様からのご褒美》なんてもらってる場合か!?
 【懲りない昭恵氏がヒタ隠す「総理の妻として言えないこと」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231707)によると、《やっぱり、懲りていなかった。…安倍昭恵夫人の近況を報じた。自殺者まで出た森友疑惑への批判を受け、謹慎中かと思いきや、都内のトークショーにサプライズゲストとして登場し、怪気炎を上げたという…氏は「胎内記憶」を説く研究者として、昭恵氏の“大好物”であるスピリチュアル界では著名な人物だ。 ■一連の批判は「いじめ」 …夫はこの日、拉致被害者家族と面会し、日朝首脳会談への意欲を示すなどパフォーマンスに大忙し。疑惑の渦中にある夫婦がそろって「何やってんだ!」と言いたくなるが、昭恵氏は15分のスピーチで「(批判は)私にとってはいったん、ちょっと立ち止まりなさいという神様からのご褒美だったのかな」などと開き直り発言を連発》。
 アベ様御夫妻による王国、人治主義国家、独裁国家。それを喜んで受容するマゾな与党・自公や癒党・お維支持者、「そんなの関係ねぇ」な眠り猫の無関心派。

   『●デンデン王国「裸の王様」の御妃は「私人」?…
      「少なくとも、森友学園との関係で「私人」は通用しない」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231446

高プロの仰天デタラメ実態「年収1075万円以上」に根拠なし
2018年6月19日

     (参院でもこの光景が繰り返されるのか
      (衆院での「働き方改革法案」強行採決)/(C)日刊ゲンダイ)

 米朝首脳会談とその余波にすっかり覆い隠されてしまっているが、安倍政権が今国会の最重要法案と位置付ける「働き方改革法案」が、19日にも参院厚生労働委員会で可決されそうだ。悪名高き「高度プロフェッショナル制度高プロ)」がこのまま成立したら本当にヤバイ。つい先日もズサン調査が発覚したばかりだが、政府が“喧伝”する「1075万円以上」という年収要件が根拠ゼロの上、実際はどうにでも変更可能なデタラメ数字だということも、厚労委の審議であらためて分かったのだ。

 政府は高プロについて「年収1075万円以上の専門職を対象に、労働時間規制を外して自由な時間に働くことを認める仕組み」と説明してきた。そのため、多くのサラリーマンは「1075万円ならオレは関係ない」と思っているだろうが実はこの数字、法案の条文に明記されているわけではない

 条文には〈基準年間平均給与額の3倍の額を相当程度上回る水準〉とあるだけで、「基準年間平均給与額」とは厚労省の「毎月勤労統計における支給額」を指す。これには「パート労働者を含む就業形態計」と「パート労働者を含まない一般労働者」のものがあり、政府が基準とするのは、パート労働者を含む金額なのだ。

   「非正規雇用の多いパートを含めた給与額は、パートを含まない
    一般労働者の給与額より月額で7万円前後低いのです。今後、
    非正規雇用が拡大する可能性が高く、基準額がどんどん下がれば
    それに伴い高プロの年収要件も下がるのは確実です」(立憲民主党関係者)

 2017年の毎月勤労統計の数字を条文の計算式に当てはめると、「パートを含む」は938万円、「パートを含まない」なら1202万円。すでに1000万円を切ってしまっている

 その上、毎月勤労統計には通勤手当も含まれているというからメチャクチャだ。


■制度に合わせて都合のいい数字を

 では、「1075万円」という数字はどこから出てきたのか? ナント03年の労基法改正で「専門的な知識、技術又は経験であって高度のもの」という基準を定めた際に大臣告示で設定された金額なのだという。

 15年も前の古過ぎる数字の上、計算式は毎月勤労統計ではなく、人事院の「職種別給与実態調査」がベースだ。なぜに異なる調査をごっちゃ混ぜにするのか。不信感が高まる。加えて、17年の同調査で計算し直すと、1075万円ではなく、1010万円に下がるという。

 つまり、1075万円何の論理的な根拠もないのである。

 労働法制に詳しい法大名誉教授の五十嵐仁氏がこう言う。

   「政府がしきりに『年収1075万円以上』と言ったのは、多くの人に
    私は無関係思わせるためだったのでしょう。とにかく、
    労働時間規制を外せる制度を新設するという目的が先にあって、
    それに合わせて都合のいい数字を持ってきたひどいやり方です」

 かつて塩崎厚労相(当時)は高プロについて「小さく生んで大きく育てる」と口走った。これが安倍政権の本音だ。高プロの原型である「ホワイトカラーエグゼンプション」が検討された際(05年)、経団連は「年収400万円以上と主張している。 

 年収要件はどんどん下がる。こんな悪法を成立させたら、フツーのサラリーマンもみな、いつか会社の奴隷にされてしまう。
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●高度プロフェッショナル制度導入の社会的事実「立法事実」を支えるのは…たった1人の調査対象者の声!?

2018年06月16日 00時00分21秒 | Weblog

[※ こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



日刊ゲンダイの記事【高プロで“ヤラセ調査”発覚 厚労省の姑息なアリバイ作り】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231080)。

 《安倍政権は何が何でも“現代の奴隷制度”を導入する気だ。裁量労働制をめぐる捏造データに続き、現在国会審議中の「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)でもヤラセ調査が明らかになった。厚労省は「高プロは日本に必要な制度」と主張する補完根拠として民間企業などのヒアリング調査を挙げているが、ナント! 関連法案が国会に提出される前に調査した対象者がたった1人だったのだ》。

 参院の厚生労働委員会(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php)での加藤勝信厚労相や厚労省の答弁を聞いてみて下さい(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5508f1e638fa0f55367da13495349994)。
 高度プロフェッショナル制度導入の《その法律が必要という合理性を支える社会的事実立法事実》…それ支えるのはたった1人の調査対象者の声!? 以下のリテラの記事では、なんと《0名》!、との指摘。
 そもそも、たった12人でしたが…その12人もパソナ竹中平蔵センセのご推薦だったりしてね?

   『●《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が
      取りまとめる「働かせ方壊悪」法案という「残業代ゼロ法案」
    「リテラの記事【またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げ
     だった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み】…国会の
     厚生労働委員会での加藤勝信厚労相や厚労省の答弁を
     聞いてみて下さい。…」
    「■たった12人のヒアリング? 重複があり、本当は12人居ないのでは?
     高プロの法案が固まる前に取ったもの。11人がコンサル、アナリストに
     偏り…編集者などの他の職業は? 12人のうち、何人が高プロを
     望んでいるのか? 厚生労働委員会・福島みずほさんによる質疑を
     見て下さい!
     (http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4768&type=recorded、3つ目の分)」

 《定額働かせ放題》な《残業代ゼロ法案》。《現代の奴隷制度》《裁量労働制よりも「悪質制度」》。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そもそも、給与の上限さへ明記されていないときている…。まともな労働時間の管理も不能…。しかもしかもしかもしかも、福島さんが追及しているように、ヒアリングにおいて、会社の人事部という「使」が同席していて、「労」は「働かせ方」について自由に意見を言えるのですかね?
 《お粥論法》(以下のリテラの記事)なんて論法まで出てきているそうですが、《ご飯論法》という言葉を提唱された上西充子法大教授は「政府の『導入ありきを許していると、労働者の働き方は破壊されてしまいます」と。厚生労働委員会の酷い質疑を見ていても思う、《ウソとインチキまみれの制度なんて絶対、成立させたらダメだ》!、全く同感。

   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
       裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」


 6月12日の参院厚生労働委員会も是非ご覧あれ。厚労相の「虚偽」答弁に福島瑞穂さんが激怒している。
 「たった1人」どころか《0人》だった…さらに、「虚偽」答弁。リテラの記事【高プロでまたインチキ! 加藤勝信厚労相は架空の聞き取り調査をでっち上げ「私が企業に訪問しいろいろニーズを聞いた」と大嘘答弁】(http://lite-ra.com/2018/06/post-4067.html)によると、《これだけでも高プロにはもはや立法事実がないと言うほかないが、さらなる驚愕の展開が待っていた…つまり、法案提出前に聞き取った声は、なんと1名だけだったのだ。しかも、法案要綱が示されたのは同年3月2日のことなので、根本的には0名。「労働者のニーズ」とやらは完全に後付けの言い訳だったのだ…加藤厚労相が自ら企業に出向き直々に大勢の労働者から話を聞き、多くの要望の声が寄せられているかのような答弁だが、実際にはこの日以前におこなわれた聞き取り調査はわずか3名。この3名も、加藤氏が厚労大臣になる前のものだ。その上、このあたかも直接話を聞いたように語っている「研究職」の意見は、労働基準局の職員が聞き取った1例だったのである…加藤厚労相はリアリティたっぷりに、浪々と嘘を国会で吐いたのだ…このように、完全に立法事実がないことが判明した高プロ。これまで加藤厚労相は話をはぐらかすばかりで、その話法は「ご飯論法」と呼ばれてきたが、ついにその答弁も崩壊したことからSNS上では「お粥論法」なる言葉まで使われはじめている…労働者の声はハナから無視したこの法案が成立すれば、安倍首相とそれを支える経団連のお歴々が高笑いするだけで、働く側は長時間労働と過労死の危険に晒される。このデタラメ、でっち上げ、嘘八百に塗り固められた高プロの強行採決は、けっして許されるものではない》。
 《お粥論法》だそうです、トホホ…。


 与党自公や癒党お維が進める「働かせ方壊革」…その問題の根底には、「そんなダークな企業の会長が自民党の政治家になったこと」があると思います。

   『●「報われない国」の労働環境の「質」の劣化
   『●働くことと内部留保: 「業務上過失致死」を引き起こそう 
                   と思って、誰がいったい働くだろうか?
    《またワタミ関連死、「何人死なせれば満足する」と猛烈批判
    《また老人が溺死、ワタミの底なし暗部
 
   『●黒い企業の言い訳、「彼女の自殺はワタミの
     「社風」に合わなかったため、と言わんばかりの言い草」
   『●ワタミ過労死自殺訴訟和解: 問題は、
       そんなダークな企業の会長が自民党の政治家になったこと

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231080

高プロで“ヤラセ調査”発覚 厚労省の姑息なアリバイ作り
2018年6月14日

     (加藤厚労相がシドロモドロの当日にヤラセが(C)日刊ゲンダイ)

 安倍政権は何が何でも“現代の奴隷制度”を導入する気だ。裁量労働制をめぐる捏造データに続き、現在国会審議中の「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)でもヤラセ調査が明らかになった。厚労省は「高プロは日本に必要な制度」と主張する補完根拠として民間企業などのヒアリング調査を挙げているが、ナント! 関連法案が国会に提出される前に調査した対象者がたった1人だったのだ。

 一部の専門職を労働時間規制から外す高プロは、捏造データで国会上程が見送られた裁量労働制よりも「悪質制度」といわれる。厚労省は2015年4月3日に提出した労働基準法改正案で創設を目指したものの、17年秋の衆院解散で廃案に。そして今年4月、再び「働き方関連法案」に盛り込む形で再提出していた。

 ところが、12日の参院厚労委の理事会に開示された資料によると、厚労省が高プロの可否などについてヒアリングをした計12人のうち、前身の労基法改正案提出前に実施したのは15年3月31日の1人だけ。他は同年5月11日が2人。今年1月31日が6人で、2月1日が3人だった。つまり、11人は高プロ案が国会に提出された後だったのだ。

 法律を制定するのであれば、その法律が必要という合理性を支える社会的事実立法事実」が不可欠だ。当然、基礎資料となるデータやヒアリングは重要なファクトになる。法案を国会提出した後で、ムリヤリ屁理屈を並べ立てるなど言語道断だ。


■国会炎上当日と翌日に

 6人にヒアリングした1月31日は、参院予算委で加藤勝信厚労相が「働く人のニーズを把握しているのか」「高プロについての意見を聞いた記録があるのか」と野党に厳しく追及され、シドロモドロになっていた当日だ国会で炎上した当日と翌日に慌ててヒアリングしたとしか思えないし、「ちゃんと声を聞きましたよ」という“アリバイづくり”にしか見えない。どう考えても高プロの根拠は“ゼロ”だろう。労働問題に詳しい上西充子法大教授はこう言う。

   「そもそも、ヒアリングの対象者が12人というのは、あまりにも少なすぎます
    その上、対象者のうち9人は、ヒアリングの際に会社の人事担当者が
    同席しています。そんな状況で対象者が本音を語れるとは思えません
    高プロ制度の必要性を示すヒアリング結果は、“ヤラセ”に近い形で
    作られたのではないか。そう疑われても仕方ありません。政府の
    導入ありきを許していると、労働者の働き方は破壊されてしまいます

 ウソとインチキまみれの制度なんて絶対、成立させたらダメだ
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●《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が取りまとめる「働かせ方壊悪」法案という「残業代ゼロ法案」

2018年06月06日 00時00分30秒 | Weblog

【『●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…』↑】



リテラの記事【またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げだった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み】(http://lite-ra.com/2018/05/post-4042.html)。
AERAのコラム【浜矩子「いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている」】(https://dot.asahi.com/aera/2018053000037.html)。

 《つまり、労働者から高プロの必要性を聞いたと言い張った政府答弁は、実際には、使用者側が全面的に協力して選んだ労働者にすぎず、しかも監視下において答えさせていたのである。まるで“ヤラセ”ではないか》。
 《「記憶にございませんと言われても、そこには事実の証明としての意味は何もない。記憶の問題性はほかにもある。選択性と願望性である…こんなにとんでもない状況の中だというのに、与党は「働き方改革」関連法案を衆院で採決に持ち込もうとしている。正気の沙汰だとは思えない》。

 国会の厚生労働委員会での加藤勝信厚労相厚労相や厚労省の答弁を聞いてみて下さい。
 例えば、先日、次のようなつぶやきをしました。

「■たった12人のヒアリング? 重複があり、本当は12人居ないのでは? 高プロの法案が固まる前に取ったもの。11人がコンサル、アナリストに偏り…編集者などの他の職業は? 12人のうち、何人が高プロを望んでいるのか? 厚生労働委員会・福島みずほさんによる質疑を見て下さい!(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4768&type=recorded、3つ目の分)

 また、

「■公務員は、倫理規定で、割り勘であっても利害関係者とのゴルフをしてはいけない。農林水産委員会での森ゆうこさんの質疑での、人事院の答弁。金銭の授受がなくても、供応接待・便宜供与あり得る、贈収賄罪に、法務省の答弁。さて、内閣府は?? 特区での職務権限が議長である総理に在る…明言しないのね、内閣府副大臣。固~い岩盤にドリルで穴を開けると言っていた議長なのにね。(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4769&type=recorded)」

 《定額働かせ放題》な《残業代ゼロ法案》。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そもそも、給与の上限さへ明記されていないときている…。

   『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
                    対象が下へ下へと『トリクルダウン』
    「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
     《長時間労働を助長ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
     米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
       「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
     「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで
     「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく
     方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
     対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
     (負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
       翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
     ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
       裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」

 《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が取りまとめる「働かせ方壊悪」法案という《定額働かせ放題》な「残業代ゼロ法案」。労働者の一体誰が望んでいるのだろう…?

   『●《愛僕者》らの暴走と無責任さを放置して平気?
      野党の批判の前に、《愛僕者》や与党・癒党の批判を

   『●タンカ記念日と15年「「獣医学部いいね」と安倍さんが言ったから、
                        2月25日は加計記念日」で滅公奉僕

   『●《もはやカルトだ》…《もはやこの国の総理は
       カルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》

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http://lite-ra.com/2018/05/post-4042.html

またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げだった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み
2018.05.31

     (インチキ答弁を連発した加藤勝信厚労相(公式HPより))

 本日の衆院本会議で強行採決されてしまった働き方改革関連法案。周知のとおり、“残業代ゼロ法案”こと「高度プロフェッショナル制度」(以下、高プロ)を含むこの一括法案をめぐっては、労働問題の専門家を中心に激しい批判が殺到。国会では、担当の加藤勝信厚労相が論点をずらすインチキ答弁を連発、「ご飯論法」(「朝ごはんを食べたか?」と訊かれ、実際はパンを食べたのにそれに触れず「ご飯は食べてない」と答える詭弁)なる造語まで流行した。

 参院では何としてでも可決を食い止めなくてはならないが、そんななか、この法案を根本から覆す“でっちあげ調査”の実態が暴露された。6月3日付の「しんぶん赤旗日曜版」が報じるスクープだ。

 念のためおさらいしておくが、高プロは、年収1075万円以上の一部専門職を対象に労働時間の規制から除外し、残業や休日労働に対して割増賃金が一切支払われないというもの。しかも本サイトでも既報のとおり、年収1075万円以上という年収要件にもトリックがあり実際は誰にでも適用可能である【http://lite-ra.com/2018/05/post-4025.html】。長時間労働や過労死が促進されるのは必至で、人間の命を軽視した悪法だ。安倍首相はこの制度を経団連など経済界の要望を受け、強引に成立させようとしている。

 制度の本質は“定額働かせ放題”というものであり、労働者の搾取を正当化して使用者(会社側)だけが得をする仕組みにある。一方、加藤厚労相は5月9日の衆院厚労委員会で、高プロの必要性(ニーズ)について、労働者から労働時間規制を外すことに肯定的な意見があると主張して、根拠について「いくつかの企業と働く人十数人から話を聞いた」と答弁していた。

 つまり、政府はわずか十数人の声しか聞かず高プロという重要法案を推し進めてきたわけだ。しかも、厚労省が示した聞き取り内容の概要はわずか3業務で計12人分のコメントが数行だけ載った全2ページの資料のみ。詳しい調査方法については公開していなかった。

 そんななか、今回、赤旗がスクープしたのは、この政府の聞き取り調査が、実のところ“でっちあげ”と呼ぶしかないシロモノだったという事実だ。


わずか“十数人”のヒアリングは、企業側の仕込みだった

 スクープの核心は、聞き取り調査を担当した厚労省の労働基準局労働条件政策課が赤旗の取材に対して回答した内容にある。そもそも、厚労省はこの調査が、労働者から高プロの必要性を聞き取った「唯一の調査」と説明しているが、実は、問題の調査方法は、企業の意向だけが反映されるよう恣意的に仕組まれたものだったのだ。

 赤旗の取材に同課が答えたところによれば、厚労省は企業に対し「高プロについて労働者の意見を聞きたい」と依頼したうえで、同意を得た企業を厚労省の職員が訪問したという。

 驚くのはここからだ。厚労省の職員が訪問先の企業内の一室を借りて、労働者と高プロについて意見交換したというのだが、なんと、その聞き取り対象者は企業側が選んでおり、さらには調査の際、企業側の同席者がいたこともあったというのである。

 つまり、労働者から高プロの必要性を聞いたと言い張った政府答弁は、実際には、使用者側が全面的に協力して選んだ労働者にすぎず、しかも監視下において答えさせていたのである。まるで“ヤラセ”ではないか。

 これは、高プロの立法事実が根本から崩れたと言っていいだろう。ようは、政府は協力的な企業とグルになって、「導入に前向きな労働者の声だけ恣意的に集めたのだ。しかも、繰り返しになるが、調査委対象はわずか12人である。裏を返せば、ここまで作為的な調査方法を用いてもなお、高プロを望む労働者の声がほとんど集まらなかった。そういうことではないのか。

 周知の通り、働き方改革法案のもうひとつの目玉であった「裁量労働制」を巡っても、厚労省は異常値が多数含まれた“捏造データ”を出してきて大きな問題になった。しかもそのデータは、高プロの創設を議論した厚労省の労働政策審議会で「議論の出発点」として提出されていたものでもあった。

 つまり、高プロもまた、当初から間違ったデータをもとに議論されてきたわけだが、ここにきて、政府が「導入に前向きな労働者の声」として示した調査も“でっち上げと呼ぶしかないシロモノであることが判明したのである。これで、労政審でいちから審議をやり直さないというのなら、もはやこの国は民主主義国家ではないだろう。

 何度でも言う。高プロの本質は“残業代ゼロ”“働かせ放題”である。なんとしても廃案にもっていかねばならないのは当然だが、捏造データやでっち上げ調査を用いて労働者を欺こうとしている安倍政権の責任も徹底追及されねばならない。

(編集部)
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https://dot.asahi.com/aera/2018053000037.html

浜矩子「いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている」
連載「eyes 浜矩子
2018.5.31 16:00 AERA #浜矩子

     (人の記憶とは、実に厄介なものだ(※写真はイメージ))

 経済学者で同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、経済学的視点で切り込みます。

*  *  *

 記憶されていないことに関する記録が、続々と出てくる存在しないはずの文書の存在が、次々と判明する。愛媛県で加計問題。財務省で森友問題。防衛省で日報問題

 授業をやっていて、つくづく思う。人の記憶とは、実に厄介なものだ。まずは、そのスパンが短い。先週の授業でやったことを、今週まで正確に記憶してくれている学生さんは、とても少ない。何回も聞いているはずのことが、ものの見事に忘れ去られていたりもする。

 こうした実態を踏まえて考えれば、「記憶している限り、誰それにお会いしたことはございませんなどという言い方には全く何の信憑性(しんぴょうせい)もない。「記憶にございませんと言われても、そこには事実の証明としての意味は何もない

 記憶の問題性はほかにもある。選択性と願望性である。これも、授業をやっているとよく分かる。人は、自分が憶(おぼ)えていたいと思うことを憶えている。そして、自分が憶えていたいと思う通りに憶えている。前者が選択的記憶で、後者が願望的記憶である。これらのバリアーを超えて、本当に憶えておいてほしいことを、憶えていてもらいたい通りに憶え込んでもらうことは、誠に誠に至難の業だ。

 記憶は短期的で選択的で願望的だ。この三大問題があるから、全てを記憶にゆだねるわけにはいかないだからこそ、記録に重要な意味がある記憶は長期保存が利かないご都合主義的につまみ食いされる願望的思い込みによって彩られる

 それに対して、記録は保管に注意すれば長持ちする記録をつまみ食いすると、つじつまが合わなくなる。だから、記録をえり好みするわけにはいかない。記録を誰かの願望色に塗ると、他の誰かが異を唱えるから、収拾がつかなくなる。かくして、記録は忘却にも選択にも願望にも侵食されない。だから、記録は頼りになる。

 そのはずだった。ところが、いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている。こんなにとんでもない状況の中だというのに、与党は「働き方改革」関連法案を衆院で採決に持ち込もうとしている正気の沙汰だとは思えない

※AERA 6月4日号

浜矩子(はま・のりこ)/1952年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。前職は三菱総合研究所主席研究員。1990年から98年まで同社初代英国駐在員事務所長としてロンドン勤務。現在は同志社大学大学院教授で、経済動向に関するコメンテイターとして内外メディアに執筆や出演
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●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』

2015年04月08日 00時00分49秒 | Weblog


東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015040402000148.html)。

 「長時間労働を助長・・・・・・ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する米国では、長時間労働と対象拡大が問題化」。

 「小さく産んで大きく育てる」・・・・・・保坂展人さんは、そう言います。つまり、「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで、「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく」方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン。そして、保坂さんは、さらに、(負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
 翼賛野党も含めて自公政権は、「「弱者に厳しく、強者に優しい」ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」」。

   『●「小さく産んで大きく育てる」:
       「環境権」で小さく産み、「九条壊憲」へと大きく育てる

     「文 保坂展人・・・
      <少子化と人口減少の原因は、あまりに安い劣悪な雇用環境
        労働市場の規制緩和で広がったことと、有給もとらずに
        長時間サービス残業も一般化していることにある。残業代ゼロは
        決定打となる>(2015年1月17日)・・・・・・
       そうした状況で打ち出された「残業代ゼロ」は、成果主義の
      名のもとに賃金カットと長時間労働を固定化することにつながり、
      さらに出生数を押し下げる恐れがあります。いま、目指すべきは
      「残業代ゼロ」ではなく、「残業ゼロ」の労働環境ではないでしょうか。
       今回の「残業代ゼロ」は、収入1075万円以上が対象だから、
      一般への影響は少ないと考えている人もいるようですが、
      間違っています。永田町や霞が関には「小さく産んで大きく育てる
      という言葉があります。国民の反発の強い法案や制度を
      導入する時に、まずは抵抗の小さいところから道を開き、
      次第にその対象を広げていくという意味です。「残業代ゼロ」
      もまた、対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に
      下げられていくことは十分に想定できるところです」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015040402000148.html

先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」
2015年4月4日 朝刊

 政府は三日、「残業代ゼロ」制度創設や裁量労働制対象拡大などを盛り込んだ労働基準法などの改正案を閣議決定した。今国会で成立させ、二〇一六年四月施行を目指す。政府や経済界は時間に縛られず、効率的な働き方ができると強調するが、野党や労働界は長時間労働を助長すると反発している。同制度のモデルといわれるホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する米国では、長時間労働と対象拡大が問題化している。 (鈴木穣)

 政府が「高度プロフェッショナル制度」と名付ける「残業代ゼロ」制度は、働いた時間ではなく成果に応じて賃金を払う。そのため残業代のほか、深夜や休日の割増賃金が支払われなくなる。医薬品の研究開発者や金融ディーラーなど高度専門職が対象で、具体的な年収要件は省令で「千七十五万円以上」と定める。働き過ぎを防ぐため、年百四日以上の休日確保など健康に配慮する義務も盛り込まれた。

 同法改正案には、労使で残業も含めた「みなし労働時間」を事前に定め、賃金を決める裁量労働制(企画業務型)の対象拡大も盛り込まれ、顧客企業に提案も行う営業職などが追加された。同制度の対象者は長時間労働が常態化しているといわれ、労働側は「多くの営業職が対象になりかねない」と懸念を表明する。

 「残業代ゼロ」制度について政府は、仕事の進め方や休日の取得を働く本人が決められるため、能力を十分に発揮できると強調する。

 しかし、同制度を先取りする米国では、労働条件の悪化が問題となっている。

 現地調査を行った日本弁護士連合会(日弁連)のまとめによると、米国では管理職や専門職だけでなくファストフード店長や介護分野の労働者などにも幅広く適用されている。WEで働くのは全労働者の約二割にあたる約二千五百万人。そのうち約六割は年収約六百二十万円以下で、約一割は年収約百六十万~約三百十万円しかない

 週四十時間超働くのは、残業代が支払われる労働者で19%だが、WEで働く人は44%に上り、時給換算した賃金が最低賃金を下回る場合もある。適用要件を満たしていないのに、使用者に対象にされる乱用も目立ち、米政府は制度の見直しを検討している。
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●「小さく産んで大きく育てる」: 「環境権」で小さく産み、「九条壊憲」へと大きく育てる

2015年04月01日 00時00分50秒 | Weblog


時事ドットコムの記事【9条改正、2度目の発議で=初回改憲は2年以内に-自民・船田氏】(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015032500744)。
asahi.comの保坂展人さんのコラム【「残業代ゼロ」は少子化に拍車】(http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2015012051621.html)。

 保坂展人さんのコラムによると、「永田町や霞が関には「小さく産んで大きく育てる」という言葉」があるそうです。壊憲も例外ではないようだ。

 「自民党の船田元・憲法改正推進本部長は・・・・・・憲法9条改正について「あまり先にしたくない。できれば2回目にやりたい」」。

 「積極的平和主義」を愛する公明党が押す「環境権」で小さく産み、自公政権で「九条壊憲」へと大きく育てるつもりらしい。コウモリ党が汚い手で「カンキョウケン」を持ち出すのにも腹立たしいが、「川」を渡ってしまえばこっちのものとばかりに、「渡河」後に予想される壊憲の本丸「平和憲法」の破壊へと突き進むことが顕在化するとは、ニッポンは「正気か!?」と思わざるを得ない。

   ●「平和憲法」が泣いている
   『●「いま」壊憲を議論できる、「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国
   『●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、
           国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」


 この公明党の件にはオチがある。毎日新聞の記事【公明:「環境権」の除外検討 憲法改正で方針転換】(http://mainichi.jp/select/news/20150323k0000m010120000c.html)によると、「欧州諸国で環境権に関する違憲訴訟が相次ぎ、開発や投資の妨げになっていることを受け慎重姿勢に傾いた」そうだ。つまり、・・・・・・「九条壊憲」へと大きく育てる前の、「小さく産む」環境権さえもヤ~メた!、とはね。さすが公明党。辺野古破壊に「環境権」を言えない公明党。

   ●「平和を愛する党」ではなく、「積極的平和主義を愛する公明党」
   『●「積極的平和主義」を愛する公明党の愚:
       「軍隊は人を守らない」し、「戦争で得たものは憲法だけ」だ


 保坂さんのコラムに戻って、自公政権を支持することは「こんな社会」を希求するという御話だとブログ主は思います。自分で自分の首を絞めていいの?

   ●「アベハラスメント」(©やくみつる氏): 
       こういう社会を目指してるんだ自公投票者達は?
   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」: 
              2014年12月衆院選に是非行こう!

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http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015032500744

9条改正、2度目の発議で=初回改憲は2年以内に-自民・船田氏

 自民党の船田元・憲法改正推進本部長は25日、東京都内で講演し、憲法9条改正について「あまり先にしたくない。できれば2回目にやりたい」と語った。緊急事態条項の創設など幅広い理解が得られそうなテーマで改憲の実績を積んだ上で、速やかに9条改正に着手したい意向を示したものだ。

 9条改正の際、自民党の改憲草案に盛り込んだ「国防軍」創設も併せて目指すかについては、「名称の問題を強調すると、できることもできなくなる。今の自衛隊で良い」と語り、否定的な見解を示した。

 船田氏は、自民党の草案では改正が100項目を超えると指摘。「いかにも多すぎる」として、改正項目を20程度に整理し直す考えを示した。また、実務的な制約から1回の国民投票で賛否を問えるのは4項目程度にとどまるとして、全体で5回程度の投票が必要になるとの見通しを示した。

 最初の発議と国民投票の時期については、「(来夏の)参院選後すぐに臨時国会があり、そこで発議するのはなかなか難しい。これから2年以内にできればいい」と述べ、早ければ来年秋としていた従来の目標を修正した。 (2015/03/25-17:44)
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http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2015012051621.html

残業代ゼロ」は少子化に拍車
保坂展人
2015年1月20日

     (写真:産業競争力会議の会合であいさつする安倍首相(2014年5月))

 「残業代ゼロ」の波紋が広がっています。

 安倍政権の成長戦略の「目玉」として、また労働者保護のための「岩盤規制」を打破する改革メッセージとして、経済界の期待のもとに打ち出されたのが「ホワイトカラーエグゼンプション」とも呼ばれる「残業代ゼロ」制度の新設です。1月16日に厚生労働省が発表した骨子案は、「年収1075万円以上」を対象に残業代を支払わないというものです。この制度をめぐって、私はこんなツイートをしました。

   <少子化と人口減少の原因は、あまりに安い劣悪な雇用環境
     労働市場の規制緩和で広がったことと、有給もとらずに
     長時間サービス残業も一般化していることにある。残業代ゼロは
     決定打となる>(2015年1月17日)

 昨年の人口減少は26万8千人に及び、2009年から始まった減少人口の累計は112万人になりました。一方で、出生数も下がり続けて100万人の大台を割る直前まで近づいてきました。安倍政権も「人口減少」に危機感を持って「地方創生」や「女性活躍」などを看板にしようとしているのだと思います。

 私が注目するのは、「団塊の世代」の子どもたちである「団塊ジュニア」(1970年代前半生まれ)の世代です。この世代が20代後半から30代前半になる間に出生数は上昇しませんでした。妊娠・出産の可能な世代が人口としては増えたにもかかわらず、子どもの数が増えなかったのはなぜでしょう。

 この時期は、労働市場の規制緩和による不安定雇用が増え、賃金は下がり続け、「ワーキングプア」と呼ばれる「新たな貧困」が社会問題化した時期にあたります。

 90年代後半から「派遣労働」などの非正規雇用が激増しました。2008年のリーマンショックでは、「派遣切り」にあって解雇され、会社の寮を追い出されて行き場を失った人たち日比谷公園の「年越し派遣村」に集まりました。そのなかには、中高年の労働者だけでなく若年層も目立ちました

 派遣の工場労働者は、会社にあてがわれた寮の家賃や光熱費を給料から天引きされて、日々の食費や最低限の買い物をすると、ほとんど残金がありません。「結婚」「子育て」は、彼らにとってたどりつくことが難しい別世界の話となったのです。

 また、正社員であっても、「就職氷河期」に労働条件は厳しくなり、サービス残業や長時間労働はあたり前のブラック企業が増えています。苛酷(かこく)な労働条件の中で起きる「過労死」や「精神疾患」も高止まりを続けています。

 人口減少と少子化の進行は、「非正規雇用による格差社会」と「ブラック企業の増加と長時間労働の常態化」に原因がある、と私は考えています。したがって、出産や子育てがしやすい社会にするためには、「格差解消」と「人権を尊重される労働条件の回復」を徹底する以外にありません。しかし、これから始まる国会で審議される「労働者派遣法」改正は、すでに2千万人を数える非正規雇用を拡大して、格差をさらに広げていくことにつながる懸念があります。

 そうした状況で打ち出された「残業代ゼロ」は、成果主義の名のもとに賃金カットと長時間労働を固定化することにつながり、さらに出生数を押し下げる恐れがあります。いま、目指すべきは「残業代ゼロ」ではなく、「残業ゼロ」の労働環境ではないでしょうか。

 今回の「残業代ゼロ」は、収入1075万円以上が対象だから、一般への影響は少ないと考えている人もいるようですが、間違っています。永田町や霞が関には「小さく産んで大きく育てる」という言葉があります。国民の反発の強い法案や制度を導入する時に、まずは抵抗の小さいところから道を開き、次第にその対象を広げていくという意味です。「残業代ゼロ」もまた、対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていくことは十分に想定できるところです。

 私が格差解消のために必要だと考えるのは、まず「非正規労働」の低すぎる賃金を底上げすることですが、目先の利益しか考えない経済界にとっては、「正社員の賃金を非正規社員に近づける」ということになるようです。こうした考えはブラック企業の合法化にもつながり、社会は荒廃していくでしょう。

 しかも、政府と日銀が一体となって「物価上昇」を仕掛けている時期です。消費税のアップで消費は冷え込んだまま、回復していません非正規労働者の格差解消と賃金の底上げこそ必要です。

 経済界言いなりの「残業代ゼロ」制度は、「少子化」にさらに拍車をかけることにつながらないのか。まもなく始まる国会の議論を見守りたいと思います。


PROFILE

保坂展人(ほさか・のぶと)
1955年、宮城県仙台市生まれ。世田谷区長。高校進学時の内申書をめぐり、16年間の「内申書裁判」をたたかう。教育ジャーナリストを経て、1996年より2009年まで衆議院議員を3期11年(03~05年除く)務める。2011年4月より現職。『闘う区長』(集英社新書)ほか著書多数。
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●「政治献金は社会貢献だ」: アベ様が辺野古や原発の「地元」でやっていることを支持=「社会貢献」?

2014年09月19日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの社説【経団連と献金―民主政治に資するのか】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)と、
nikkan-gendaiの記事【経団連が献金再開 安倍自民に流れる“汚れたカネ”30億円】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153267)。

   『●「政策をカネで買う」経団連の企業行動憲章には
      「従業員のゆとりと豊かさを実現する」と謳っている
    「「僕についてくれば原発や武器でがっぽりだ」か。
     ノコノコとお供する経営者たちも「同じ穴の狢(むじな)」である

 「・・・・・・だから「政策をカネで買う」という批判は当たらない。自由主義、民主政治を守り、議会制民主主義を発展させるにはおカネがかかる。それを負担するのは企業の社会的責任であり、政治献金は社会貢献――。榊原定征・経団連会長は記者会見でこんな説明を展開した。説得力はあるだろうか」・・・・・・アベ様が沖縄の辺野古高江などでやっていることを支持することが「社会的責任」「社会貢献」? アベ様が五輪を誘致するために世界中にウソを喧伝したことを支持することが「社会的責任」「社会貢献」? 東京電力原発人災に誰ひとり責任を負わないような社会を理想とすることが「社会的責任」「社会貢献」? ドアホノミクスで市民生活を破壊することに貢献することが「社会的責任」「社会貢献」? 違憲な行為で壊憲すること、そんな政治をカネで買うことが「社会的責任」「社会貢献」? 輸出戻し税という「不労所得」を得つつ、アベ様に献金するために消費税増税に賛成することが「社会的責任」「社会貢献」?

   ●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者

 「まったくフザケた話だ。政治献金が安倍政権の下でゾンビのように復活することになった・・・・・・つまりロコツな「政治買収」だ」。ところで、経団連のメンバーは誰一人、アベ様と「同じ穴の貉」という最低の蔑みを、拒否しないのだろうか? 経団連は「自らの主張と異なる政策を掲げる政党も支援するのが筋」だろうに、肝心のアベ様には「同じ考えのコピーのような〝友だち〟はいても、異なる考えをもった友だちをもつ幅やゆとりはない」というのに。

   『
●「パレスチナ」 『週刊金曜日』
       (2014年9月5日号、1006号)についてのつぶやき

 

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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p


経団連と献金―民主政治に資するのか
2014年9月10日(水)付

 経団連が、会員企業に政党への献金を呼びかけることを決めた。5年ぶりの「関与」再開である。

 各党の政策と、与党については実績も評価して示す。あくまで参考資料であり、献金の判断は個々の企業に任せる。だから「政策をカネで買う」という批判は当たらない。自由主義、民主政治を守り、議会制民主主義を発展させるにはおカネがかかる。それを負担するのは企業の社会的責任であり、政治献金は社会貢献だ――。

 榊原定征・経団連会長は記者会見でこんな説明を展開した。説得力はあるだろうか。

 まず「自由主義、民主政治を守る」という主張である。

 東西冷戦が過去の話となった今、国会で活動する主要政党のうち、自由・民主主義の価値を否定する政党はあるまい

 確かに、日々の政治で政党は大きな役割を担っている。経団連が「さまざまな意見を持つ政党が切磋琢磨(せっさたくま)することが大切」と考えているのなら、自らの主張と異なる政策を掲げる政党も支援するのが筋だろう。

 「各社の自主判断」と言いながら、経団連の主張に照らして各党の政策への評価を示す。企業重視の「アベノミクス」への全面支持も表明していることを踏まえれば、民主政治のためというよりは、特定の政策がほしいだけではないのか。

 企業がもうかれば国民も豊かになる。そんな図式が崩れていることは、国民自身がよくわかっている。多額の手元資金をため込みながら政権に言われるまで賃上げを渋った企業が目立ったことでも明らかだ。

 経団連が経済界、企業全体を代表するという前提も怪しい。もともと「大企業・製造業」中心で、サービス業や中小企業との利益相反を抱えてきたが、今は法人税の減税問題であらわだ。税率引き下げの財源確保策とされる租税特別措置や中小企業特例などの見直しをめぐり、意見がまとまらない。

 政治献金を考える時、「そもそも論」も忘れてはならない。政官業の癒着の温床となってきた企業・団体献金をなくしていくため、税金による政党交付金を導入したのではなかったか。

 個人献金をどう増やすかという課題を含め、「政治とカネ」の全体の見取り図を欠いたまま、企業献金に力を入れるのは無責任だ。経団連の方針を「大変ありがたい」と受け入れる自民党も自民党である。

 経団連の関与が民主政治にどう資するのか。そこがわからない。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153267

経団連が献金再開 安倍自民に流れる汚れたカネ30億円
2014年9月10日

     (蜜月…(経団連の榊原会長と谷垣幹事長)/(C)日刊ゲンダイ)

 まったくフザケた話だ。政治献金が安倍政権の下でゾンビのように復活することになった。経団連の榊原定征会長(東レ会長)が献金の「呼びかけ」を正式に表明した。

 経団連はかつて会員企業に献金額を割り振る「あっせん方式」を採用し、年間100億円を集めて「自民党の金庫番」と呼ばれた。だが、ゼネコン汚職と世論の批判を受けて1993年に「あっせん方式」を廃止。その後、企業の独自判断に委ねる「呼びかけ方式」を採用したが、09年の民主党政権発足後は関与自体をやめていた。

   「経団連が政治献金集めに関与しなくなったことで、100社以上の
    企業が金額を減らしたり献金自体をやめ、年30億円前後あった
    自民党への献金額は13億円ほどに減りました。経団連は月内に
    加盟1300社に文書を送り、献金増額を正式に呼びかける予定です。
    30億円程度に戻すことが当面の目標になりそうです」
    (経済ジャーナリストの井上学氏)


消費増税→法人減税→企業献金の流れ

 経団連が5年ぶりに献金関与を復活する狙いは明白だ。“金の切れ目が縁の切れ目”となり、米倉弘昌前会長時代に冷え切った自民党政権との関係を修復させる。そして、原発再稼働、原発輸出、武器輸出、ホワイトカラーエグゼンプション…など、大企業に有利な政策を「実行実現内閣」にやらせる。つまりロコツな「政治買収」だ。

 すでに三菱重工、東芝、川崎重工、IHIなどの原発・軍需メーカーや、大成建設、鹿島など大手ゼネコンのトップが何度も安倍首相の外遊に同行。「トップセールスをしてもらっている

 立正大客員教授の浦野広明氏(税法学)がこう言う。

   「<政策を金で買う>という性格を持つ企業献金は一般的に考えれば
    立派な贈収賄です。フランスやカナダは全面的に禁止しています。
    しかも、このタイミングでの献金復活は、国民が負担した消費税増税分が
    原資になっている構図です。安倍首相は消費税増税で国民に負担
    求める一方で、法人税を引き下げようとしている。今回の経団連の
    献金再開は、優遇措置で潤った見返りに利益を自民党に
    還付するように見えます」

 民主党の海江田代表が、「政治献金するお金があるなら働く人たちの賃金を上げろ」と、珍しくマトモなことを言ったが、まったくその通り。

 国民が負担した消費税が、大企業の法人税減税の財源に使われ、最後は安倍自民党に流れるこんなことが許されていいのか
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●消費税増税: かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ!

2014年02月26日 00時00分11秒 | Weblog


gendai.netの二つの記事【消費税で“濡れ手で粟” 大企業が儲かる「輸出戻し税」の実態】(http://gendai.net/articles/view/news/148026)、
【安倍政権の「雇用改革」実現なら賃金42兆円減の衝撃試算】(http://gendai.net/articles/view/news/148066)。

 「政府税調が法人税引き下げの論議を始めている。海外移転を防ぐため税金を安くして優遇しようとの考えだが、冗談ではない大企業は消費増税で巨額のウマミを享受するのだ」・・・・・・。そう、「大企業は肥え、市民は消費税増税でいじめられる。自公議員や翼賛野党議員は「弱き者から税を獲れ!」と思っている、に違いない」。

  『●弱き者から税を獲れ!?
     「法人税を納めている企業が3割未満という現状」と消費税増税
  『●『消費税のカラクリ』読了
  
     「こう云った悲劇とは裏腹に、輸出戻し税という仕掛けも。「零細事業者が
      直面させられている悲惨とは裏腹に、消費税は大企業、とりわけ輸出比率の
      高い大企業にとっては実に有利に働く。かれらは消費税という税制によって、
      莫大な不労所得さえ得ていると断定して差し支えない」(p.100)。
      かたや「貰っていない税金をお前が払え」といわれ、かたや大企業は
      「不労所得」を得ているわけ! 馬鹿らしい」。

 そして、労働者は報われないわけです。「完全に化けの皮がはがれてきたアベノミクス。アベノミクスが成功するかどうかは、労働者の“賃金”が上がるかどうかにかかっている。ところが、安倍政権の「雇用改革」が実現したら、なんと労働者の賃金は約42兆円も減ることが分かった」。

  『●働くとは何か? 生業とは?
  『●「報われない国」の労働環境の「質」の劣化
  『●「資本主義の狂気」
     『週刊金曜日』(12月13日、972号)についてのつぶやき
  『●「報われない国」のこんな労働環境質の悪い中での希望の光


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http://gendai.net/articles/view/news/148026

消費税で“濡れ手で粟” 大企業が儲かる「輸出戻し税」の実態
2014年2月17日 掲載

 政府税調が法人税引き下げの論議を始めている。海外移転を防ぐため税金を安くして優遇しようとの考えだが、冗談ではない大企業は消費増税で巨額のウマミを享受するのだ。

 元静岡大教授で税理士の湖東京至氏がこう言う。

   「消費税には、企業が商品を輸出した時点で、国内の部品仕入れや原材料の
    価格に含まれている税額分を企業に還付するシステムがあります。
    いわゆる『輸出戻し税』『還付金』と呼ばれるものですが、納めなければならない
    消費税額より、輸出販売分で戻ってくる税額の方が多いのが実態です。
    2012年度の予算で試算したところ、還付金の総額は約2兆5000億円あり、
    1兆円以上が輸出企業や商社など上位20社に流れていることが分かりました」

■10%になれば年間5兆円

 この制度によって、一部の企業は客が支払った消費税を一円も国に納めないどころか、税率が上がるほど「還付金」が増え、どんどん懐が潤うというのだ。「5%」から「8%」になると、輸出上位10社の還付金がいくら増えるか、湖東氏が推算したのが別表だ。来年10月に10%に引き上げられると、現在の2倍の約5兆円が輸出企業に渡ることになるという。

   「輸出戻し税の最大の問題は“横領”を公認するような制度だということです。
    本来、税金の還付とは、サラリーマンの年末調整のように、自分で納めた
    税金を戻してもらうことを意味する。ところが、輸出戻し税は、他人が納めた
    税金を懐に入れてしまうことができる、巧妙なスキームなのです。例えば、
    自動車メーカーや商社が国内から部品を調達して商品を輸出すれば、
    実際には下請け企業が払った消費税が、自動車メーカーが納めたものと
    見なされ、還付されます。払ってもいない税金が戻ってくるなんて、濡れ手で
    粟みたいな話があってはいけません」(湖東京至氏)

 消費税が上がるほど輸出企業は儲かる財界が消費税に大賛成なのはこうしたカラクリがあった。
 その上、法人税もまけてもらおうとはムシがよすぎるのだ

  【湖東氏が推算した輸出上位10社の還付金増加額】
    ◆企業/税率5%/税率8%
    ◇トヨタ自動車/1801億円/2882億円
    ◇日産自動車/906億円/1450億円
    ◇ソニー/635億円/1016億円
    ◇本田技研工業/563億円/901億円
    ◇マツダ/504億円/806億円
    ◇キヤノン/465億円/744億円
    ◇三菱自動車/411億円/657億円
    ◇新日鉄住金/392億円/627億円
    ◇東芝/355億円/568億円
    ◇パナソニック/336億円/537億円
    ◇合計/6368億円/1兆188億円
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http://gendai.net/articles/view/news/148066

安倍政権の「雇用改革」実現なら賃金42兆円減の衝撃試算
2014年2月18日 掲載

 完全に化けの皮がはがれてきたアベノミクス。アベノミクスが成功するかどうかは、労働者の“賃金”が上がるかどうかにかかっている。ところが、安倍政権の「雇用改革」が実現したら、なんと労働者の賃金は約42兆円も減ることが分かった。

 「成長戦略」の目玉に雇用改革を掲げているアベノミクス。規制改革会議の大田弘子議長代理も「規制改革は労働市場とセット」と宣言している。

 雇用改革の柱となるのが、「限定正社員制度」や「残業代をゼロにするホワイトカラーエグゼンプション」などだ。要するに、安くて使い勝手のよい労働力を大企業に提供するのが狙いである。

 安倍政権の雇用改革がすべて実現した場合、給料はどうなるのか。「労働総研」が試算した結果には仰天だ。42兆円も減るという

   「90年代後半から日本で進められた〈雇用改革〉は、労働規制を
    緩和することで、非正規の労働者を急増させた。大企業は低賃金の
    非正規社員を使い、売り上げが伸びなくても利益を出せるようになった。
    なにしろ、財務省の〈法人企業統計〉によると人件費は98年度からの
    累計で131兆円も減少しています。それでも、これまでは正社員には
    手をつけなかった。ところが、安倍政権は〈限定正社員〉や
    〈ホワイトカラーエグゼンプション〉など、正社員の雇用に手をつけようと
    している。安倍政権の〈正社員改革〉によって人件費がどうなるかを中心に
    試算すると、42兆円の減少という驚く額でした」
    (労働総研・藤田宏事務局次長)

■「限定社員」「残業代ゼロ」

 「ホワイトカラーエグゼンプション」の導入により、1人当たりの残業代は平均166万円、総額10.5兆円減少し、正社員の「限定正社員化」によって、賃金は1人当たり55万円、総額14兆円も減るという。

 安倍政権は、正社員を一握りの「エリート正社員」と、多数の「限定正社員」に二極化する方針でいる。規制改革会議雇用ワーキンググループの議論では、20代は「3割が無限定のエリート正社員」だが、少しずつ「限定正社員」の割合を増やし、50代は「1割だけが無限定のエリート正社員」という雇用社会がイメージされている。

 労働総研は「限定社員」の給与を「無限定社員」の給与の85%として試算している。エリート無限定社員も、残業代はゼロになる。

   「安倍首相は『日本を世界一企業が活動しやすい国にする』と訴えています。
    その目玉政策が、雇用改革なのでしょう。しかし、労働者の賃金を下げて
    企業を優遇しても、内部留保に回るだけです。結果的に個人消費を落ち込ませ、
    景気を冷やすことになりますよ」(藤田宏氏)

 口先では「賃金アップ」を叫んでいる安倍首相。この男は、自分がやっていることの矛盾に気づいていないのではないか。

  【1人当たりの賃金減少額】
    正社員の「限定正社員化」/年間55万円
    ホワイトカラーエグゼンプション/残業代平均166万円

  【賃金減少額】
    限定正社員化/14兆円
    ホワイトカラーエグゼンプション/10.5兆円
    無限定正社員のふるい落としによる限定正社員化/1.3兆円
    非正規労働者の賃金水準低下/2.9兆円
    名ばかり正社員の非正規化/0.9兆円
    限定正社員の派遣労働者化/12.3兆円
       総額/41.9兆円
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