【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え/真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280)
(2021年11月29日[月])
リテラの記事【吉村知事「自民党がビビる野党」が笑わせる! 維新は自民党の“アシスト係”、あの最悪の残業代ゼロ法案や検察庁法改正案にも賛成】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6082.html)。
《自分も在職日数1日で満額100万円を受け取っていたことが判明したというのに、メディアの追及がないことをいいことに使途を公開しようともせず、“国会改革の切り込み隊長”として振る舞っている吉村洋文・大阪府知事。挙げ句、立憲民主党の代表選の告示日だった19日には、またぞろお得意の野党攻撃を繰り広げた》。
よくもまあ「野党」を詐称できるものだよね。それに騙される直接的・間接的お維支持者もどうかしている。
『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)』
『●リコール対象はコチラなのでは? 大阪市廃止「ト」構想の《関連経費
として投入された公金は100億円を超える》、さらに公明党と密約』
『●大阪「ト」知事三代が大阪破壊 … 「身体が痛いおばあさんに手術を
待ってもらう知事が、先の万博を胸にぶら下げてる…」(坂本篤紀氏)』
『●組織的な署名不正など無く公正な条件下でリコールされるべきはお維
――― 吉村洋文大阪「ト」知事「厳正に処罰されるべきだ」と宣う』
『●大阪「ト」知事三代の重大な責任 ——— 大阪市廃止大阪「ト」構想、
カジノ、万博、お維関係者の数多の問題、そして、リコール不正署名』
『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代』
『●《「中等症以下は自宅療養」の方針。…そんななかこれを「菅首相の
大英断」と褒め称えた人物がいる。橋下徹・元大阪市長だ》(リテラ)』
『●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪
「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?』
『●大阪の直接的・間接的お維支持者の皆さん、大阪「ト」知事三代らに
イジメられることが快感にでもなっているの? それにしても酷い面子…』
『●大石あきこ氏のつぶやき…〝文通費〟を《吉村知事。…飲みしろに
使ったんですか? 「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね》』
『●「高須HD」の《一部の役員や社員が同社所在のビル内で署名の偽造を
していた疑い》《女性秘書が、社員らに名簿の書き写し作業の指示》』
『●《「ブーメラン反省」では済まない大問題》を《男性アナウンサーは
吉村知事が自己申告したことを「潔いというか」と紹介する始末》』
『●《だが、これこそが橋下・竹中両氏が目指す行政のあり方であり、同時に
竹中氏が会長を務めるパソナにどんどん税金が流れていくのである》』
お笑い好きの関西、「大石パニックおじさん」についてもっとバカ騒ぎすべきでは? 関西マスコミは、少しはこの辺の問題《「ブーメラン反省」では済まない大問題》等々を報じているのですかね? お維に甘い、特にテレビマスコミの皆さん。《…立憲を批判。こうした発言を逐一メディアが見出しに立てて報じ》るくせにね。(リテラ)《大前提として野党の役割には権力の監視があり、さらに立法府である国会の大きな役割のひとつに「行政監視機能」がある。吉村知事は「スキャンダル追及」「官僚の吊し上げ」などと言うが、森友・加計問題や「桜を見る会」などの問題追及は権力による不正や税金の無駄遣いを問いただすものであり、その真相を明らかにするのは野党の責務》のはずなのに、そういうマトモな論調がマスコミ報道には一切ない。《そして、維新が自民党のアシスト係となって可決・成立した法案により、いま国民の生活が危険にさらされているのが実態なのだ》…お維のおかげで、いい迷惑だ。
(リテラ)《批判されるべきは野党の責務を放棄して「何でも賛成ばかり」に成り下がっている維新であり、本来は「有害無益」「税金泥棒」と呼ばれ、国民から唾を吐きかけられるべき存在なのだ。こうした認知の歪みを助長させているメディアは、その犯罪的な報道をあらためるべきだ》。
リテラの記事【橋下徹が「れいわ」大石あきこ議員に粘着攻撃で「大石パニックおじさん」の異名! 吉村知事の文通費問題を暴いた因縁の相手】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6086.html)によると、《自分たちこそが税金の私物化をしていながら、連日、文通費問題で“身を切るアピール”を喧伝しまくっている維新。“創業者”である橋下徹・元大阪市長も一緒になって、メディアで文通費問題をやたらと取り上げ、維新を持ち上げる一方で、自民党ではなく野党を攻撃し続けてきた。だが、その橋下氏がここにきて醜態を晒している。…足立康史衆院議員…丸山穂高・元衆院議員…。丸山・元議員は暴言で維新を除名されているし、足立議員も過去にも橋下氏とバトルになったことがあるうえ、今回は自分たちにふりかかっている交付金の使い方やセルフ領収書の問題をごまかしたいという意図があったのだろうが、元身内の議員に痛いところを突かれ、こんな低レベルなバトルを繰り広げるとは、橋下氏も落ちたものである。しかし、橋下氏はその少し前に、もっとひどい醜態をさらしていた。れいわ新選組の大石あきこ衆院議員の維新批判に対し、過剰反応としか思えない攻撃を執拗に繰り返し、ネット上では、橋下氏のことを「大石パニックおじさん」とからかう声まであがるほどの状態になっていたのだ。大石議員は先日の総選挙で当選したばかりの新人議員だが、実は、橋下氏とは浅からぬ因縁がある》。
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【https://lite-ra.com/2021/11/post-6082.html】
吉村知事「自民党がビビる野党」が笑わせる! 維新は自民党の“アシスト係”、あの最悪の残業代ゼロ法案や検察庁法改正案にも賛成
2021.11.22 11:49
(日本維新の会HPより)
自分も在職日数1日で満額100万円を受け取っていたことが判明したというのに、メディアの追及がないことをいいことに使途を公開しようともせず、“国会改革の切り込み隊長”として振る舞っている吉村洋文・大阪府知事。挙げ句、立憲民主党の代表選の告示日だった19日には、またぞろお得意の野党攻撃を繰り広げた。
「立憲民主党もとにかく何でも反対、とにかく批判、官僚を吊るし上げる、スキャンダル追及……そういったことから脱却してもらいたい。自民党、与党が非常に強いので、われわれ維新としては自民党と勝負できる野党を目指していきたい」
「自民党が本当にビビるような野党が必要」
吉村知事は衆院選直後にも「なんでもスキャンダル追及したり、官僚を吊し上げたりするとか、ああいったパフォーマンスは僕は大嫌いですから」「スキャンダル追及で日程闘争ばかりしたりすることに国民も辟易している」と立憲を批判。こうした発言を逐一メディアが見出しに立てて報じ、その結果、立憲をはじめとする共闘野党が「何でも反対ばかりで国会に不要な存在」であるかのようなイメージが世間にも固定化しつつある。
だが、こうした吉村知事の発言は、何から何までバカ丸出しの言いがかりでしかない。
本サイトでは繰り返し指摘してきたが、大前提として野党の役割には権力の監視があり、さらに立法府である国会の大きな役割のひとつに「行政監視機能」がある。吉村知事は「スキャンダル追及」「官僚の吊し上げ」などと言うが、森友・加計問題や「桜を見る会」などの問題追及は権力による不正や税金の無駄遣いを問いただすものであり、その真相を明らかにするのは野党の責務だ。むしろ、自分もちゃっかり受け取っていた文通費の問題をがなり立てながら「政党にとって最大の既得権益」と言われる政党交付金の問題に切り込もうともせず、税金の無駄遣い案件だというのに森友・加計・「桜」の追及を非難する維新は、自分たちの既得権益を守り、さらには権力の不正は隠蔽したいと考えているとしか思えない。
その上、「自民党が本当にビビるような野党が必要」って、へそで茶を沸かすとはまさにこのことだ。
実際、維新は「自民党をビビらせる」どころか、政権が重要法案と位置づける問題法案の審議では完全に自民党の補完勢力に成り下がり、「何でも賛成ばかりの維新」となってきたからだ。
そして、維新が自民党のアシスト係となって可決・成立した法案により、いま国民の生活が危険にさらされているのが実態なのだ。
■データ捏造が発覚、残業代なしで働かせ放題「高プロ創設」法案にも賛成した維新
その最たる例が、2018年に当時の安倍晋三首相が通常国会で最重要法案に掲げた働き方改革一括法案だ。
そもそも、この一括法案に組み込まれていた「裁量労働制の対象拡大」と「高度プロフェッショナル制度の創設」は、「残業代ゼロで働かせ放題」にするもので過重労働を助長し過労死を招きかねないとして維新を除く野党は反対の姿勢を示していたが、審議入りする前に「裁量労働制の対象拡大」の法案の根拠のひとつとなる調査データに捏造や虚偽データが発覚。立憲や共産党といった野党は国会審議はもちろんのこと、維新が攻撃を繰り返している「野党合同ヒアリング」でのしぶとい調査、追及をおこない、安倍首相は追い詰められ、ついには「裁量労働制の対象拡大」を法案から削除、断念せざるを得ない事態となった。
だが、このとき問題となった捏造データは、そもそも「高プロの創設」を議論した厚労省の労働政策審議会で「議論の出発点」として提出されていたものであり、当然、「高プロの創設」も法案から直ちに取り下げ、過労死を助長させることはないのかをイチから労政審で審議をやり直すのが筋だった。にもかかわらず、安倍政権は「高プロの創設」を残したまま法案を審議入りさせ、挙げ句、維新と希望の党(当時)が衆院での審議終盤になって「高プロ適用への同意を本人が撤回できる」という規定を加える修正案で与党と合意。これによってこの問題法案を衆院で通過させたのだ。
言うまでもなく、会社側は「残業代なしで働かせ放題」となる高プロを労働者に適用したがるし、日本における雇用主と労働者の力関係を考えれば、労働者側が撤回したいと考えても言い出せない事態となることは容易に想像がつく。にもかかわらず、この程度の修正案で維新は手打ちして、法案を押し通そうと安倍政権をアシストしたのである。
しかも、この修正案が不十分であることは、当の維新の議員も認めていた。実際、維新の東徹議員は参院厚生労働委員会で、「全国過労死を考える家族の会」の代表世話人である寺内笑子さんの話を受けて、「(労働者側が)なかなか撤回しにくいという状況もあるというふうなことで、それもそうだなというふうに思っている」と発言。維新が合意した修正内容では高プロの危険性を取り除けないと認めたのだ。
それだけではない。参院の審議では、それまで安倍首相や加藤勝信厚労相(当時)は高プロの創設を「労働者のニーズに応えるもの」として法案の必要性があると言い張ってきたにもかかわらず、実際には聞き取り数はたったの5社12名でしかなく、厚労省が依頼した企業側が選定・同席するという“ヤラセ”調査だったことが発覚。その上、法案要綱が示される以前に労働者に聞き取りをおこなった件数はなんとゼロで、法案の根拠は後付けのでっち上げだったことが露呈したのだ。
当然、これらの問題を維新も無視するわけにもいかず、参院での採決直前におこなわれた参院厚労委員会では東議員が「なぜ高プロが必要なのか納得できる説明が不十分」「実態は12人からしか聞いていない。もっと実態を把握しておくべき。厚労省に腹立たしさを感じる」などと批判。
ところが、維新は過労死遺族による反対の声も数々の問題も認識しながら、それらを全部無視し、委員会および本会議での採決では堂々と賛成に回り、法案を成立させてしまったのだ。
■“官邸の番犬”黒川検事長を検事総長にするための検察庁法改正案にも賛成しようとしていた維新
これは維新の生みの親である橋下徹と同じ手口だが、ようするに維新はアリバイ的に批判をするだけで、問題があることをわかっていても最終的には政権の方針にお追従し、自民党と結託して危険法案を国会で押し通してきたのである。
そして、このように維新が問題を無視して補完勢力としての務めを果たし成立させた「高プロの創設」は、いま現実に国民を危険に晒している。今年6月、厚労省は高プロの導入後はじめて高プロ適用者の働く時間の集計を公表したが、今年3月末時点で高プロを導入していた17事業所のうち6事業所で「健康管理時間」(在社時間と社外での労働時間の合計)が月300時間以上の長時間労働となった従業員がいたことが判明。これは残業にあたる時間が「過労死ライン」を超えている可能性があるもので、立憲や共産党などの野党の懸念が現実化してしまったと言えるだろう。
だが、維新がこうして危険法案・問題法案のアシストに回ったのは、当然ながらこれだけではない。とりわけ維新の露骨なアシストぶりが目についたのが、昨年大きな問題となった検察庁法の改正案だ。
ご存知のとおり、検察庁法の改正案は“安倍政権の守護神”と呼ばれた黒川弘務・東京高検検事長の定年延長を後付けで正当化し、さらには検察に対する政権の恣意的介入を許すシロモノで、きゃりーぱみゅぱみゅや小泉今日子、井浦新、浅野忠信、秋元才加、いきものがかり・水野良樹など多くの芸能人らも反対の声をあげ、批判が高まった結果、安倍政権は採決見送りに追い込まれた。だが、その見送り直前まで、維新はこのデタラメ法案に賛成しようとしていた。
いや、そもそも検察庁法改正案をめぐって反対の声があれほど高まった原因をつくったのは、じつは維新の国会対応にあった。
というのも、Twitter上での抗議が広がる原因となったのは、昨年5月8日に安倍自民党が検察庁法改正案の審議を衆院内閣委員会で強行したことにあった。この日、立憲や共産などの野党は森雅子法相出席のもとでの衆院内閣委・法務委の連合審査を求めていたが、それを自民党が拒否。このあり得ない自民党の対応に立憲や共産などは抵抗のために当然ながら審議を欠席したが、ところが維新が出席したことで審議が進められ、翌週には採決がおこなわれる見通しとなってしまった。それを受けてTwitter上では「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグが生まれ、またたく間に反対の声が上がったのだ。
しかも、維新は審議を欠席する他の野党を腐していたくせに、国民からの批判が高まったあとは改正に慎重な姿勢を見せ、改正案から検察庁法改正部分を分離するよう与党に提案。だが、与党がこれを拒否すると、維新は態度を一転させた。足立康史・国会議員団幹事長代理が「改正案は言うほど悪くない」などと表明し、インターネット番組でも「党内の決裁で、賛成の判断になった」と発言。さらに、自民・公明との間で「内閣の判断で検事総長らの定年延長をする場合、経緯や理由を行政文書として残す」という附帯決議を条件に、検察庁法開改正に賛成することに合意したのだ。
ちなみに、このとき吉村知事や橋下徹も検察庁法改正案に賛成を示し、松井一郎・大阪市長にいたっては維新が賛成に回ったことを批判した共産党の志位和夫委員長に対して〈志位さん、自公は圧倒的な議席を持っているんです。政局ごっこしても可決成立するので有れば、付帯決議を付け権力を牽制するのが少数野党の役割です〉などと上から目線で“プラグマティック自慢”をはじめるという「維新しぐさ」を炸裂させていたが、「理由を記録する行政文書を残す付帯決議」に何の意味もないことは明々白々。ようするに、吉村知事も松井市長も橋下氏も維新の国会議員団も、安倍政権がやろうとすることには絶対に真っ向から批判してこなかったのだ。
■「自民に賛成ばかり」維新の実態を報じず、吉村の「立憲は批判ばかり」発言に乗っかるマスコミ
無論、これらは維新の「何でも賛成」事例の、ほんの一部にすぎない。特定秘密保護法や安保法制、共謀罪、TPP、入管法改正……あらゆる問題法案で維新は政権の無理筋法案に「やってますアピール」の適当な附帯決議や修正案でエクスキューズをつけながら賛成に回り、強行成立に全面協力。そして、その見返りとして、安倍政権からカジノ法案制定、大阪万博誘致など“金のなる木”利権拡大を後押ししてもらってきたのである。
これらの事例からもよくわかるように、維新というのは危険法案を自民党と一緒になって国会で可決させる「何でも賛成ばかり」の補完勢力でしかなく、挙げ句、問題を指摘して慎重な審議を求める野党の足を引っ張り、「税金の無駄」「野党は反対ばかり」などとほざいているだけのお手軽政党なのだ。
だが、この「野党は反対ばかり」という、維新の責任放棄を示すものでしかないフレーズを無批判にメディアが取り上げるせいで、あたかも反対することは悪いことのように定着してしまった。そして、維新こそ実態は野党攻撃だけの集団でしかないくせに、あたかも改革政党であるかのように振る舞うことを許してしまっているのである。
しかし、繰り返すが、批判されるべきは野党の責務を放棄して「何でも賛成ばかり」に成り下がっている維新であり、本来は「有害無益」「税金泥棒」と呼ばれ、国民から唾を吐きかけられるべき存在なのだ。こうした認知の歪みを助長させているメディアは、その犯罪的な報道をあらためるべきだと言っておきたい。
(編集部)
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します。
――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》
――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者
――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない。野党共闘が否定されたのではない。野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ」
(2021年11月07日[日])
リテラの2つの記事【自民維新、御用マスコミの「立民敗北は野党共闘のせい」に騙されるな! 実際は野党共闘で僅差、見直し論は野党を壊滅させる作戦】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6067.html)と、
【「野党は批判ばかり」論に騙されるな! 批判こそ野党の仕事 野党ヒアリングがなければ数々の不正が闇に】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6068.html)。
自公お維やマスコミが「立憲民主党敗北は野党共闘のせい」「野党は批判ばかり」と喧伝するということは、よほど野党共闘してほしくない、野党共闘が怖いのね? 野党共闘がなければ、最悪の結果を通り越して「地獄」が待っていたよ。マスコミは、自公お維の野合〝共闘〟には一切騒がず、一方、野党が共闘しなければ批難し、野党が共闘しても批難する。報道の役割は政権の監視・批判じゃないのかね? 公お維共闘に、在阪マスコミはなぜ大騒ぎしないのですか?
立憲民主党議員の皆さんの内、消費税大好き、人権大嫌い、選択的夫婦別姓大嫌い、縁故主義大好き、不正大好き等々、アベ様やカースーオジサンのアノ政が良いと思うのなら、数多のアベ様案件を放置していていいのならば、自民党に行けばいいのではないですか。立憲民主党に止まる意味はないです。大阪のアノ惨状がお好きならば、お維に行けばいい。自民党にすり寄る連合・〝労働貴族〟がお好きならば、または、キトがお好きならば、国民民主党へどうぞ。希望の党騒動の頃を思い出してください。それが嫌だから、立憲民主党に集ったのではないのですか?
4野党は、ひるむことなく共闘を続けるべきだし、次期参院選でも勝ちたいのならば、それ以外に道はない。
やはり、脱メディアコントロールを進めなきゃ…。酷い状況だ。神保哲生さん「政治が活気を保つためには、選挙と並んでもう一つ重要な条件があります。それは、多くの人を惹きつけることのできる魅力的な政治報道が存在するかどうかです」「伝え手の腕や能力次第ではとても面白くもなり得る素材を、日本のメディアはきちんと料理できているでしょうか」「日本ではメディア、とりわけ政治メディアが正常に機能していないと考えざるを得ない」「この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではない」。
『●(ヨナオシフォーラム2020)《アベにスガるキシダメ内閣》よりも、
#政権交代で命を守る新しい政権を! #わたしも投票します!』
『●経産省内閣復権でいいの? …デモクラシータイムス【総選挙の争点③
どうするエネルギー EVと原発(古賀茂明×飯田哲也×山田厚史)】』
『●#VoiceProject #わたしも投票します #投票はあなたの声
#投票倍増委員会 #YourVoteIsYourVoice #ImVotingToo』
『●「2/4」の選挙に行かない眠り猫の皆様が間接的に自公お維を
支持する、それではいけない… #投票はあなたの声 #投票倍増委員会』
『●古舘寛治さん「『投票に行こう』というのが『異例』というなんて、
どれだけ恐ろしい国なんだ。主権者は僕らなのに、みんなが黙っている…」』
『●神保哲生さん《…期待できないから投票に行っても意味がない、のでは
なく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです》』
『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…』
『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない』
『●脱メディアコントロールを! 《そもそも、野党に対して<批判ばかり>
などと報道しているメディアは一体、何のために存在している》?』
『●《右も左も関係ない。シンプルに考えればいい。政治を私物化し、国の
かたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない》』
『●デタラメな選挙制度で《民意が示された》? ――――「岸田政権の
下で、この国の未来をつくり上げてほしいとの民意が示された」?』
『●大阪の直接的・間接的お維支持者の皆さん、大阪「ト」知事三代らに
イジメられることが快感にでもなっているの? それにしても酷い面子…』
11月3日(水)のデモクラシータイムスの【◆本日 20時〜生配信 <総選挙、野党混沌の未来>【山田厚史の週ナカ生ニュース】】(https://www.youtube.com/watch?v=-p10AbPOdGo)によると、比例代表投票数でみると自民は100議席も大儲け。民意は反映されているのか? どうやって合法に選挙制度をマトモなものに改善すればいいのやら。
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【https://lite-ra.com/2021/11/post-6067.html】
自民維新、御用マスコミの「立民敗北は野党共闘のせい」に騙されるな! 実際は野党共闘で僅差、見直し論は野党を壊滅させる作戦
2021.11.05 07:33
(枝野幸男オフィシャルサイトより)
衆院選の結果を受けて、かつてない「野党共闘」批判と見直し論が巻き起こっている。
投開票日から一夜明けた今月1日の朝刊では産経新聞が「立民「共闘」失敗」「野党共闘は不発に終わった」と報じただけではなく、朝日新聞も「立憲後退、共闘生かせず」と総括。一方、ワイドショーや報道番組に出演しつづけている田崎史郎氏は「なぜ立憲が負けたかというのは、共産党と組んですごい左のほうへ振れてしまったのが失敗の原因」などと喧伝して回り、日本維新の会躍進のPRに駆け回っている橋下徹氏も「大阪は野党共闘がなくても自民を壊滅させた」などと主張している。
こうした総括の影響を受けた結果か、1日と2日におこなわれた共同通信の緊急世論調査では、候補者を一本化した立憲民主党など5野党の共闘関係について「見直した方がいい」が61.5%にのぼり、「続けた方がいい」は32.2%にとどまった。
また、昨日4日の読売新聞の1面記事では、政治部・末吉光太郎記者が〈基本政策の不一致を棚上げにしたままの野合だと見透かされた結果〉〈立民が次第に共産に溶け込み、左傾化していったことで、立民支持層の離反も招いた〉〈政策を無視した共闘では支持が広がらないことを肝に銘じるべきだ〉などと断罪。
挙げ句、当の立憲民主党内部からも「政策や理念が異なる政党との協力は以前からの支持層の反発を招いた」と見直しを求める意見も出ているといい(NHKニュース5日付)、枝野幸男代表の後任を決める代表選への出馬に意欲を示している泉健太政調会長も「衆院選結果を踏まえ、再検討するのは当然だ」と発言した。
ようするに、マスコミの「共闘失敗」の大合唱を受けて世論もそれになびき、立憲の代表選では「野党共闘を見直すか否か」が争点になりそうになっているのだ。
まったく馬鹿げているとしか言いようがないだろう。そもそも、石原伸晃や甘利明や、現役閣僚の若宮健嗣、初代デジタル大臣である平井卓也といった大物議員が小選挙区で敗れたのは野党共闘の成果だし、立憲は小選挙区にかぎっていえば、公示前の48議席から57議席に伸ばしており成果を出している。
■橋下徹「大阪は野党共闘がなくても自民を壊滅」は嘘、維新は公明と握っていたのに
また、橋下氏は「大阪は野党共闘がなくても自民を壊滅させた」などと言うが、大阪府政では維新が与党であり、さらには昨年11月におこなわれた「大阪都構想」住民投票後のテレビ番組で橋下氏自身が「公明党とある意味、握ったわけですよ。衆院選挙の議席を維新は公明党に譲る代わりに、この住民投票のほうに賛成にしてもらったわけだから」と語っていたように、今回の選挙で維新は大阪の選挙区において公明党と調整。「野党共闘がなくても自民を壊滅」させたのではなく、事実上の「維公共闘」の結果なのだ。
しかも、一本化によって自民候補と野党統一候補が競り合う結果となった選挙区が続出したのは、明確な事実だ。
実際、前述したように政治部記者が「野党共闘では支持が広がらないと肝に銘じろ」と1面で書いたのと同じ4日付の読売朝刊では、かたや4面で「衆院選小選挙区 自民当選者 2割が辛勝」という記事を掲載。いかに今回の衆院選小選挙区において共闘野党が善戦していたかを、このように分析している。
〈今回の衆院選では、自民の小選挙区当選者の約2割に当たる34人が、次点候補との得票率の差が5ポイント未満だった。政権復帰した12年は17人だったが、14年は22人、17年は27人と、選挙を重ねるたびに増えている。〉
〈次点候補との得票率差が10ポイント未満で当選した自民候補は59人だった。自民候補が5ポイント減らして次点候補が5ポイント伸ばしていれば、自民候補は小選挙区で59人が敗れていた計算になり、自民単独で過半数となる233議席を確保できなかった可能性もあった。〉
つまり、60近い選挙区ではわずかな差まで自民候補を追い詰めており、自民の議席が単独過半数に届かないシナリオも十分考えられた、というのだ。
この事実はメディアによる情勢調査にも表れていた。投開票日の20時に出された獲得議席予想では、議席予測では信頼度の高いNHKまでもが「自民 単独過半数に届くかギリギリの情勢」と打ったほか、投開票日の夕方にマスコミ関係者のあいだで流れていたNHKや共同通信による出口調査の結果でも、自民が大幅に議席を減らして単独過半数を割り込むと予想されていた。これほどまでに調査結果が大ハズシとなったのは、たんにオートコール方式だとかネット調査だとかといった調査方法の問題だけではなく、いかに接戦区が多かったかということの証明にほかならない。
そして、「野党共闘」が脅威であったことは、当の選挙を戦った自民党が認めている事実だ。
■元自民党情報調査局長の平将明も「野党共闘の見直し論があるみたいですけど、我々からみると、すごい脅威」
読売新聞の記事でも〈自民幹部も野党の候補一本化について「一定の効果はあった」と認めざるを得なかった〉としている上、自民党のネット戦略にかかわり、情報調査局長も歴任した平将明は、4日放送『報道1930』(BS-TBS)で今回の衆院選についてこう語った。
「自民党は結果的には良い数字を獲れましたけれども、現場で戦っている人から見ると、立憲と共産党の統一候補というのは、大変な脅威でした。いままでと緊張感が全然違う。最後競り勝ちましたけど、どっちに転んでも(おかしくなかった)。ギリギリのところ30カ所ぐらい、たまたま我々が勝てた」
(「ちょっと違えばひっくり返った?」という問いに)「もちろん。そう思います」
「立憲と共産党の共闘の見直しみたいな感じがあるみたいですけど、我々からしてみると、すごい脅威でしたね」
野党共闘はすごい脅威だった、ちょっと違えばひっくり返った──。これこそが自民党の本音であり、だからこそ、選挙戦では麻生太郎・副総裁や安倍晋三・元首相、岸田文雄首相、公明党の山口那津男代表をはじめとする与党幹部や日本維新の会の松井一郎代表などは野党共闘を「共産党を政府に関与させていいのか」「立憲共産党」などと攻撃を繰り広げてきた。
そして、いま読売や田崎氏のような御用メディア・ジャーナリスト、橋下氏のような自民アシスト勢が「野党共闘は失敗」であるかのように喧伝しているのも、自民を脅かす野党共闘を潰そうと必死にキャンペーンを張っているにすぎないのだ。
にもかかわらず、その世論醸成に流され、当の立憲内部で「野党共闘は見直すべき」などという声があがっているとは、アホ丸出しもいいところ。立憲の代表選出馬に意欲を示している顔ぶれは自民党の補完勢力になることがミエミエだった「希望の党」に乗った議員ばかりだが、いま野党共闘を見直して「左に寄りすぎ」などという自民支持者の言うことを聞けば、反自民という対決軸を失い、それこそ自民党の思う壺にはまるだけだ。
実際、前述の平氏は「野党共闘は脅威」と語った際、こうも話していた。
「AかBかという選択になると国民投票的な選挙になるもんですから、『自公が良いのか悪いのか』なんですよ。しかも国民投票的なやつはミクロな『こんな酷いことあったよね』の積み重ねで、結構あとになればなるほど、反対の人が増えていく傾向がある。ですから1つの選挙区で選択肢が2つしかないっていうのは、すごいやっぱり怖いんですよね、我々としては」
立憲議員も野党を応援する人も、「野党共闘」を潰そうとするキャンペーンに乗せられてはいけない。「野党共闘は脅威だった」という自民の本音、候補者一本化によって自民を恐怖に陥れた事実こそを見るべきだ。
(編集部)
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【https://lite-ra.com/2021/11/post-6068.html】
「野党は批判ばかり」論に騙されるな! 批判こそ野党の仕事 野党ヒアリングがなければ数々の不正が闇に
2021.11.06 11:31
(立憲民主党HPより)
本サイトでは昨日5日、衆院選の結果を受けて田崎史郎氏をはじめとする御用ジャーナリストや御用メディア、さらには立憲民主党内部や野党支持者から「野党共闘は失敗」「野党共闘は見直すべき」という声が噴出していることに対し、実際は自民党は「野党共闘」を脅威と捉えており、いま巷間で叫ばれている見直し論は野党を壊滅させるためのキャンペーンにすぎない、と指摘した。
だが、野党を壊滅に追い込むためのネガティブキャンペーンが張られているのは、「野党共闘」に対してだけではない。「野党は批判ばかり」という野党攻撃、さらには「野党合同ヒアリング」への批判がそれだ。
今回の衆院選では「野党合同ヒアリング」の主要メンバーでもあった立憲の辻元清美や川内博史、黒岩宇洋、今井雅人らが落選したが、この結果を受け、産経新聞は1日に「立民「論客」相次ぎ落選「批判だけでは支持されず」」と題した記事を掲載。
また、吉村洋文・大阪府知事は同日、立憲について「なんでもスキャンダル追及したり、官僚をつるしあげたりするとか、ああいったパフォーマンスは僕は大嫌いですから」と述べ、昨日5日も同じように「官僚をつるし上げたり、スキャンダル追及で日程闘争ばかりしたりすることに国民も辟易している」と批判。
同様に、野党3党の国会対策委員長会談に参加しない方針を決め、日本維新の会との連携を視野に入れる考えを示している国民民主党の玉木雄一郎代表も、「野党合同ヒアリング」について「役所の皆さんを公の場でつるし上げるような印象を持たれることもあった」と疑義を呈し、同党の大塚耕平代表代行も〈TVカメラ入りで人格否定的な罵声を浴びせるような行為は許されない。人権侵害と言える〉とツイート。
さらに、日本若者協議会代表理事である室橋祐貴氏は「Yahoo!個人」に「立憲民主党はなぜ若者の支持を得られなかったのか?」と題した記事を掲載。そのなかで若者から立憲が支持を得られなかった要因のひとつとして「怒りっぽい人を嫌う風潮」を挙げ、若者は〈生産性の低い、不毛なやり取りに対して忌避感が強いように感じる〉〈ハラスメントのように、高圧的な態度を取る人への苦手意識も強いのではないだろうか〉と分析。その上で、「野党合同ヒアリング」の主要メンバーが落選した一方で「対立よりも解決」を掲げた国民民主党が議席を伸ばしたことがその証明ではないかとしている。
■野党合同ヒアリングがなければ、裁量労働制の拡大は阻止できず、残業代なしの職種が拡がっていた
「野党は批判ばかり」「官僚を吊し上げている」「生産性が低く、不毛なやり取り」……。こうした「野党合同ヒアリング」に対する批判はいまにはじまったものではなく、2018年には牧原秀樹・厚労副大臣(当時)が「公開リンチのようだ」と発言(その後、撤回・謝罪)したことをはじめ、与党議員や政権応援団のジャーナリスト、産経やABEMAなどの御用メディアなどによって何度となく繰り返されてきた。そして、今回の選挙で主要メンバーの落選が相次いだことで、ここぞとばかりに批判に拍車がかかっているのだ。
しかし、こうした批判こそ、野党の本来の役割を理解していない妄言であり、権力の不正を隠蔽したいという意図があるとしか思えないものだ。
大前提として、野党の役割には権力の監視があり、さらに立法府である国会の大きな役割のひとつに「行政監視機能」がある。ところが、政権与党は行政の監視どころか行政による不正の源泉となっているためひたすら問題の隠蔽に走り、国会での審議や臨時国会の招集を拒否してきた。このように政権・行政の監視機能を果たすために実施されてきたのが「野党合同ヒアリング」だ。
しかも、「野党合同ヒアリング」は、自民党幹事長に就任した茂木敏充が経済再生担当相だった際に持ち上がった有権者への線香配布という公選法違反疑惑をきっかけに2018年2月から実施されるようになったが、スタート直後から「野党合同ヒアリング」は数々の不正の事実が明らかになる場となった。
その最たる例が、2018年に当時の安倍晋三首相が目論んでいた「裁量労働制の対象拡大」にかんする捏造・虚偽データ問題だ。
同年1月29日に、安倍首相は厚労省が2013年におこなった調査をもとにして「一般労働者より裁量労働制で働く人の労働時間が短い」と答弁したが、野党の追及によってその調査の問題点が明らかになり、安倍首相は2月14日に答弁の撤回・謝罪に追い込まれた。だが、安倍首相は調査データが“捏造”されたものであったことが判明しても、「データを撤回すると申し上げたのではなくて、精査が必要なデータに基づいておこなった答弁について撤回・お詫びした」などと抗弁。データの中身は問題ないと言い出したのだ。
だが、「野党合同ヒアリング」では、この安倍首相の答弁が「嘘」であることを暴いた。厚労省がしぶしぶ出した調査資料を精査したところ、虚偽の記録が約300カ所以上も発覚。さらには加藤勝信厚労相(当時)が「なくなっている」と答弁していたデータの基となった約1万の調査票が厚労省本庁の地下倉庫から発見された。
こうした「野党合同ヒアリング」でのしぶとい調査、追及により安倍首相は追い詰められ、ついに「裁量労働制の対象拡大」を法案から削除、断念せざるを得ない事態となったのだ。
■公文書改ざんを政府が認めたのも、「野党合同ヒアリング」の追及がきっかけだった
さらに、森友公文書改ざん問題においても、「野党合同ヒアリング」は大きな役割を果たした。
森友公文書改ざん問題は2018年3月2日に朝日新聞がスクープしたが、一方、当時の麻生太郎財務相や財務省の太田充理財局長は当初、改ざんの事実を認めようとはしなかった。そんななか、同月5日におこなわれた「野党合同ヒアリング」では、民進党(当時)の小西洋之・参院議員が国会に提出された決裁文書(改ざん後の文書)ではほとんどのページに確認の黒い印が付けられていたのに、朝日が改ざんを指摘した内容があるページにはその印がついていないことを指摘。改ざんしたページをあとから差し替えたことを突き止めた。そして、翌6日の「野党合同ヒアリング」では、日本共産党の辰巳孝太郎・参院議員(当時)がこの問題について追及すると、財務省側は「あらためて確認する必要がある」と返答したのだ。
この後、9日になって近畿財務局職員だった赤木俊夫さんが自殺したことが一斉に報じられ、政府は12日になってようやく改ざんの事実を認め、改ざん前文書を公表するにいたったが、「野党合同ヒアリング」での追及によっても政府はすでに追い詰められた状態だったのだ。
もちろん、「野党合同ヒアリング」が明らかにした事実はこれだけではない。2019年に浮上した「桜を見る会」問題では、当時の菅義偉官房長官や内閣府が同年の招待者名簿について「会の終了後、遅滞なく廃棄した」と説明していたが、じつは招待者名簿が廃棄されたのは、共産党の宮本徹・衆院議員が国会での質問準備のために内閣官房に資料請求をおこなったその当日、同年5月9日だったことが「野党合同ヒアリング」で判明。同じく2019年に大問題となった毎月勤労統計の不正によって賃金の伸び率が実態よりもかさ上げされていたことが判明した「統計不正」問題でも、「野党合同ヒアリング」で野党による試算では2018年の実質賃金の伸び率がプラスだったのは6月の1カ月のみだと指摘すると、厚労省の担当者からは「集計すれば(野党の試算と)同じような数字が出ることも予想される」と認める発言も飛び出した。
さらに、東京オリンピック・パラリンピックをめぐっても、今年6月28日にそれまで公にしていなかったオリパラ関連で来日した関係者の陽性者について明らかになりし、なかには政府が濃厚接触者の有無を把握できていないケースがあったことが判明したが、これも政府が自ら公表したのではなく、同日におこなわれた「野党合同ヒアリング」で野党側が事前に通告していた質問に対して内閣官房のオリパラ推進本部事務局担当者が答えたものだった。
■持続化給付金の電通のトンネル会社、英語民間試験問題、桜を見る会問題なども…
このほかにも、中小・個人事業者向けの「持続化給付金」の給付作業を国が業務委託している法人が電通の“トンネル法人”だった問題や、政府が断念するにいたるまで追い込んだ英語民間試験の導入、「日本学術会議任命拒否」問題などなど、「野党合同ヒアリング」という場が官僚から言質をとったり、問題点を明らかにした事例は枚挙にいとまがない。また、「桜を見る会」前夜祭問題の追及では、安倍元首相の地元である下関市議が会費を支払わず参加していたという地元有権者がいることを証言。入管法問題では技能実習生が過酷な労働環境やパワハラの実態を証言したほか、政府が提出はおろかコピーをとることさえ拒否した失踪技能実習生2870人分の聴取票を野党議員が1枚1枚閲覧して書き写すという“写経共闘”を実施。その結果、約67%もの技能実習生たちが最低賃金以下で働かされていた事実が判明した。
繰り返すが、野党の役割は政権を監視・批判することであり、これらの活動は責務を果たすものだ。また、ここに挙げてきたような問題は国会において審議されるべきものであるにもかかわらず、政権がはぐらかし答弁や虚偽答弁に終始し、はたまた審議に応じなかったり臨時国会の招集を拒否するなど横暴な態度をとってきたために、「野党合同ヒアリング」という場を設け、追及がつづけられてきたものだ。そして、ここまで挙げてきた事例は「野党合同ヒアリング」の成果のごく一部にすぎないが、こうして振り返ればよくわかるように、そもそも政権が捏造データを持ち出したり虚偽答弁を連発するといった不正を働かなければ、このような追及をおこなう必要もないものばかりであり、「野党合同ヒアリング」がなければ事実が明らかにならないまま闇に葬られていたのだ。
つまり、批判されるべきは疑義が生じても誠実に答弁・説明しようとしない政権のほうであり、追及をつづけてきた野党は評価されこそすれ、批判にさらされるとは、完全にお門違い、本末転倒だ。
にもかかわらず、御用メディア・ジャーナリストたちや吉村知事、橋下徹氏らは問題の元凶である政権の問題は無視して「いつまでモリカケをやっているのか」「野党は批判ばかり」と攻撃を執拗におこなってきた。
これは、腐敗にまみれた自民党や維新を擁護し、その不正を隠蔽しようという意図があるとしか思えないものだったが、しかし、その認識は世間にも広がってしまった。そして、立憲民主党の議席減を受けて、「野党合同ヒアリング」の追及によってネタを得てきた大手メディアまでもが、この「野党は批判ばかり」という批判が根本的に誤りであることをまともに指摘することもなく、「野党はだらしない」などとするような言説を垂れ流し、不毛な批判に加担している。
言論・メディア状況がこんな体たらくでは、本来必要である「強い野党」をつくり出すことはおろか、政権を監視・批判する機能も働かない。健全な政治を取り戻すためにも、この姑息な「野党は批判ばかり」「野党合同ヒアリングは不毛」などというネガティブキャンペーンにけっして躍らされてはいけない。
(編集部)
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[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]
(2021年07月03日[土])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/東京五輪はスポーツへの嫌悪と絶望ばかりを押し付ける災厄なのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291238)。
リテラの二つの記事【菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html)と、
【安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html)
『●ボイコフ教授《五輪がごり押しされるのは「主な理由は3つ。カネ、
カネ、カネだ」…「そのカネのほとんどはアスリートではなく…」》』
『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバル
巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》』
『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの
金(カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…』
『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバルと
巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》』
『●PCR検査抑制論者の皆さんの沈黙 ――「検査の能力あるんですか?
仮にあるとして、じゃあ一般の感染者の検査どうするんですか?」』
『●《竹中氏がこんなむちゃくちゃな論理を言い張ってまで、五輪を開催
させようとしているのは、自分がその利権に関係しているから》(リテラ)』
『●カネカネカネの五輪貴族「菅首相が中止を求めても開催される」
「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」』
『●斎藤貴男さんの悪い予感的中…《世界の笑いものであり、憎悪の的…
後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》』
『●《「殺人オリンピック」「強行派は死の商人」「バカの祭典」といった
ハッシュタグが次々と…中でもしっくりきたのが「パソナ五輪」》』
そんなにバカ騒ぎしたけりゃ、無選手で、テレビ中継付きで、五輪貴族とバカの祭典関係者だけで開会式のみ実施してはどうかね。終われば、〝バブル〟で空港直行、金目の物は身ぐるみ剥いで、強制送還。帰国後に何が起ころうと、知ったことではない。後は野となれ山となれだ。そして、祭りの後は、(本間龍さん)《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない。これこそもっとも重要な問題です》。それに加えて、《招致買収疑惑》の追及が必要。
週刊朝日のコラム【室井佑月「なぜそこまでして」】(https://dot.asahi.com/wa/2021063000026.html)によると、《でも、「IOCなどの大会関係者や低価格で観戦機会を提供する『学校連携観戦プログラム』で入場する児童、生徒らは別枠とする」らしい。これって、子どもたちは付け足しにされただけ。IOCの関係者やスポンサーの招待客は、何が何でも全員入れたいってことじゃない? オリンピックとは、あたしたちの金(血税)を集めて開かれる、“上級国民”のための祭りなんだね。…なぜそこまでしなくちゃいけないんだ。東京五輪、あたしたち一般人はリスクを背負い込むだけ。膨らんだ開催費のツケを押し付けられるだけ》。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/田坂広志さんの提言に大きくうなずく 菅政権はまるでできちゃいないけど…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291365)によると、《『原則①専門家組織には政府から独立した強い「勧告」を行う権限を与えるべき』『原則②政府が「勧告」と異なる方針を決める時は「理由」を明確に説明すべし』『原則③政府が決めた方針で生じる問題には政府が「責任」を持つべし』(田坂広志・経営学者・多摩大学名誉教授)…あたしの結論。一~三までを鑑みて、こういう人たちのことを反知性主義者・暴力団風味という。こんな人たちに国を任せておいてはいけない》。
もうウンザリ、自公お維トファに投票してはいけない。
斎藤貴男さんの今回のコラム、うなずくことばかり。
《なぜならこの国では、権力に都合のよいデータをでっち上げる不正が常態化してしまっているからだ。この間の経緯に照らせば、検査を手控えて統計上の「感染者」を増やさず、何もなかったことにすれば問題なし、と踏んでいるのは確実ではないか》。斎藤貴男さんは、以前、《世界の笑いものであり、憎悪の的…後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》と。
《感染し、重篤化したら最後、私は薄れゆく意識の中で、政府と奴隷根性丸出しの臣民どもへの怨念をたぎらせながら、野垂れ死にさせられていくのだろう。憧れて飛び込んだジャーナリズムの世界が、今では五輪商売に魂までを売り飛ばし、政府と巨大資本の使い走りに成り下がってしまった悲しみとともに》。《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること》。
《残された時間はあまりに短い。このままでは東京五輪変異株による感染大爆発と、民主主義が否定された日本のファシズム定着は必然ではないか。いかなる結果が招かれようと、そんなものに屈する生き恥だけはさらすまい》。バカの祭典に殺される哀れ…。
そんなん最中、カースーオジサンは何をやっているのかと思えば、学商・竹中平蔵氏とパソナ五輪・バカの祭典についての悪だくみか?
リテラの記事【菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html)によると、《竹中氏は菅首相のブレーンとして知られる人物だが、ようするに菅首相は、自分と同じように感染防止対策を軽視して東京五輪開催強行論を唱える竹中氏による鼓舞激励を得たくて、こんなタイミングで面談をおこなったのだろう。だが、竹中氏はたんなる経済学者のブレーンなどではない。菅首相と竹中氏の面談を報じたNHKや毎日新聞などは竹中氏の肩書を「慶應義塾大学名誉教授」としていたが、竹中氏は「パソナグループ取締役会長」だ》。
その悪だくみの中身ときたら、…「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」、醜悪だね
一方、アベ様ときたら…。一体、どちらが〝反日的〟なのか? 数多のアベ様案件で、ニッポンをさんざんに破壊しつくしておいて。一例として、主権者に、少なくとも国会で118回も息吐く様にウソをつき続けたニッポン国の首相なんて前代未聞。未だ国会議員で居続けていることが信じられない。市民を《「反日的」などと攻撃》するのならば、「反日」などと言う言葉は大嫌いだが、アベ様やカースーオジサンにニッポンを破壊し続けた〝反日的〟なヒトという悪罵を投げつける、用意はありますよ。アベ様やカースーオジサン、自公お維トファ議員こそ、〝反日的〟。《安倍前首相は「反日的」な人たちが「今回の開催に強く反対」しているなどと党派的・思想的な問題に矮小化》。《「安倍やめろ」と声をあげた市民を指差し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と言い放ったが、今回もそれと同じ。つまり、自分の考えに従わない、同調しない人びとはみな敵であり、東京五輪に反対する者は「反日的」だと決めつけ、攻撃対象に仕立て上げるのである》。
リテラの記事【安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html)によると、《しかし、そうした国民に向けて果たすべき説明責任からは逃げながら、最近ではBSフジやニッポン放送といった御用メディアの番組に登場しては、コロナに乗じて憲法改正を声高に叫ぶ始末。だが、そんななかでもあ然とさせられたのは、現在発売中の「月刊Hanada」(飛鳥新社)8月号に掲載された、櫻井よしこ氏との対談記事だ。この対談のなかで安倍前首相は、東京五輪の開催に反対する人たちのことを「反日的」などと攻撃しているのである》。
《「自己愛が強くて批判に耐えられない」のも「双方向の議論を避ける」のもアンタのことじゃないか》、アベ様! お得意のブーメラン。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291238】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
東京五輪はスポーツへの嫌悪と絶望ばかりを押し付ける災厄なのだ
公開日:2021/06/30 06:00 更新日:2021/06/30 06:00
(東京五輪開会式、極秘で準備…(「TOKYO2020」の装飾が
施された国立競技場)/(C)共同通信社)
東京五輪の開催が強行され、その期間中にコロナの症状が表れたとする。どれほど重篤化しようとも、動員で逼迫しきった医療体制では、入院どころか治療も受けられまい。いや、そもそも診察自体を断られるのではないかと怯えているのは、ひとり私だけではないはずだ。
なぜならこの国では、権力に都合のよいデータをでっち上げる不正が常態化してしまっているからだ。この間の経緯に照らせば、検査を手控えて統計上の「感染者」を増やさず、何もなかったことにすれば問題なし、と踏んでいるのは確実ではないか。
大方の患者とその家族が、自宅待機を強いられよう。伏せってもテレビや新聞を眺めれば、どうせ五輪バンザイ、ニッポン・チャチャチャの大合唱。終われば終わったで、今度はニッポン勝った、22年北京冬季五輪に先んじたドンチャン騒ぎが待っている。国威発揚の前には市井の人間の命など虫けら以下である。
多くの人々が開催以降の世の中に順応する準備を、すでに整えているように思う。最近の世論調査はどれも、五輪中止を求める人の減少を明示した。一時は頑張っているようにも見えた尾身茂会長ら専門家有志の提言も中止や延期の方向性には触れもせず、あくまで開催が前提の、日和りまくったものになっていた。
感染し、重篤化したら最後、私は薄れゆく意識の中で、政府と奴隷根性丸出しの臣民どもへの怨念をたぎらせながら、野垂れ死にさせられていくのだろう。憧れて飛び込んだジャーナリズムの世界が、今では五輪商売に魂までを売り飛ばし、政府と巨大資本の使い走りに成り下がってしまった悲しみとともに。
夢だの希望だの感動だのを「与えたい」と、スガ政権とチョーチン持ちの面々は叫ぶ。何様か。何度でも書くが、現在の日本社会における最大の不安要因で、スポーツへの嫌悪感と絶望ばかりをつのらせてくる災厄こそが東京五輪なのである。
首相や閣僚が「責任は私に」などと軽々しく吐きたがるのにもむしずが走る。五輪のせいで人生を棒に振らされる人間に対して、政治屋ごときの“責任”が何の役にも立つものか。切腹はおろか、辞任する気もサラサラないくせに、舌先三寸のサル芝居も大概にしろ。
残された時間はあまりに短い。このままでは東京五輪変異株による感染大爆発と、民主主義が否定された日本のファシズム定着は必然ではないか。いかなる結果が招かれようと、そんなものに屈する生き恥だけはさらすまい。
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【https://lite-ra.com/2021/06/post-5935.html】
菅首相が竹中平蔵と面談、残業代なし「裁量労働制」対象拡大を相談か 竹中は「生産性低い人に残業代という補助金を出すのおかしい」
2021.06.29 11:48
(左・竹中平蔵公式ウエブサイト/右・首相官邸HP)
まったくグロテスクとしか言いようがない。デルタ株などの変異株による感染拡大が明確になりながら観客を入れての東京五輪開催をゴリ押しして棄民姿勢をあらわにしている菅義偉首相だが、そんな最中の27日、よりにもよって、あの竹中平蔵氏と面談をおこなったからだ。
報道によると、菅首相と竹中氏は「経済の動向などをめぐって意見を交わした」といい、竹中氏は面談後、記者団に対して「菅総理大臣は『ワクチン接種をこのまましっかりと続けて新型コロナウイルスを収束させ、経済をうまく回していきたい』と話していた」(NHKニュース27日付)などと語ったが、タイミングを考えれば東京五輪が話題にあがらないわけがない。
竹中氏といえば、政府対策分科会の尾身茂会長が国会で「いまのパンデミックの状況で五輪を開催するというのは、普通はない」と発言した際も、6月6日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)で「明らかに越権」と批判。さらには「人流抑制の効果はエビデンスがない」「日本の国内事情で世界に『やめます』というのはあってはいけない」などと五輪開催を主張し、挙げ句、「世論は間違ってますよ。世論はしょっちゅう間違ってますから」などと反対世論にまでケチをつけたことも記憶に新しい。
竹中氏は菅首相のブレーンとして知られる人物だが、ようするに菅首相は、自分と同じように感染防止対策を軽視して東京五輪開催強行論を唱える竹中氏による鼓舞激励を得たくて、こんなタイミングで面談をおこなったのだろう。
だが、竹中氏はたんなる経済学者のブレーンなどではない。菅首相と竹中氏の面談を報じたNHKや毎日新聞などは竹中氏の肩書を「慶應義塾大学名誉教授」としていたが、竹中氏は「パソナグループ取締役会長」だ。
そして、本サイトでも繰り返し指摘してきたように、パソナグループは東京五輪の「オフィシャルサポーター」として大会スタッフの派遣業務を請け負っており、その中抜き率は97%とも言われている。さらに、パソナグループは今期、東京五輪、そして政府のコロナ対策事業の大量受注などにより、前期の10倍以上の純利益を上げる見込みとなっている。つまり、五輪利権に食い込み暴利を貪っているのである。
東京五輪の開催に国民の不安が募るなか、国民が納得できる説明さえも放棄しておきながら、ど真ん中の利権関係者と面談して東京五輪の開催に弾みをつける──。まさしくその腐りっぷりを象徴するような面談だと言えるだろう。
■データ捏造で削除された裁量労働制の対象拡大を厚労省が再び検討 営業職も働かせ放題に
しかも、このタイミングでの竹中氏との面談には、さらなる問題が潜んでいる。それはいま、竹中氏の肝いりである「裁量労働制の対象拡大」に菅政権が再び手をつけようとしているからだ。
2018年に強行採決・可決された「働き方改革」一括関連法案では当初、労使で決めた時間を働いたとみなす「裁量労働制」の対象職種の拡大が含まれ、新たに法人向け営業職などが追加される予定だった。つまり、これまで裁量労働制は研究開発職などの専門的な職種である「専門業務型」と、経営の中枢で企画や立案などの業務に従事する労働者が対象の「企画業務型」にかぎって認めてきたが、「企画業務型」の対象業務を拡大し、営業職までを残業代ゼロで働かせ放題する計画が進んでいた。
ところが、国会審議では安倍晋三首相(当時)による「裁量労働制のほうが労働時間は短いデータもある」という答弁の根拠となったデータが“捏造”だったことが判明。結果、「裁量労働制の対象拡大」は法案から削除され、見送られることとなった。
だが、ここにきて〈(厚労省は)「裁量労働制」が適用できる対象業務の拡大を検討する〉(朝日新聞26日付)と報道され、〈来月から有識者の検討会を始める。その後、労働政策審議会で議論する〉と伝えられたのだ。
捏造データ発覚によって見送りとなった「裁量労働制の対象拡大」をまたも復活させて検討をはじめる──。ならば当然、「裁量労働制のほうが労働時間は短いデータもある」という安倍前首相の主張を裏付けるデータが得られていなければならないが、ところが、厚労省が25日に公表した調査結果によると、「1日あたりの平均労働時間は一般の職場より裁量労働制のほうが約20分長い」ことが判明。さらに、1週間の労働時間が60時間を超えた人の割合は、裁量労働制ではない人が5.4%であったのに対して裁量労働制で働く人は9.3%と上回り、深夜時間帯の仕事が「よくある」「ときどきある」と回答した人も裁量労働制で働く人は34.3%と、そうではない人の17.8%を上回っている。
ようするに、裁量労働制のほうが労働時間は長くなることが厚労省の調査からも判明したというのに、それでも対象拡大の検討をおこなおうというのである。滅茶苦茶ではないか。
しかも、恐ろしいことに安倍政権は当初、「裁量労働制の対象拡大」について「契約社員や最低賃金で働く労働者にも適用が可能だ」とする答弁書を閣議決定していた。つまり菅政権は、コロナによって格差が急激に拡大しているにもかかわらず、さらに「最低賃金で働かせ放題」という過労死の温床となりかねない危険な政策を復活させようとしているのである。
そして、この「裁量労働制の対象拡大」が復活しようとしている背景にも、竹中氏の存在がある。
■裁量労働制の対象拡大の裏にも竹中、「生産性の低い人に残業代という補助金を出すのはおかしい」の暴言
そもそも、「残業代も払わず定額で働かせ放題」の対象拡大は、政府の「産業競争力会議」が提言をおこなっていたものであり、竹中氏はこの会議の民間議員を務めていた。さらに、くだんのデータ捏造が判明した直後である2018年2月22日におこなわれたセミナーでも、竹中氏は性懲りもなくこう主張していた。
「今の働き方改革で意義があると感じるのは、約70年間変わらなかった労働基準法を変えようとしていること。世界のホワイトカラーの間ではすでに認められている裁量労働制にけちをつけるなど、抵抗の動きもあります。ですが、そこに切り込んでいくことで、真の働き方改革が実現できるといえるでしょう」
でっち上げられた捏造データが問題になっていたのに、それを「けちをつける」「抵抗の動き」などと主張する。この発言からも、いかに竹中氏が「裁量労働制の対象拡大」を推進しようとしていたかがわかるだろう。
実際、竹中氏は「働き方改革」一括関連法案に盛り込まれ、裁量労働制と同じ「残業代ゼロで定額働かせ放題」を可能にする高度プロフェッショナル制度の創設を正当化する際、「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」などという暴言を連発した上、「個人的には、結果的に(対象が)拡大していくことを期待している」と述べていた。
これは竹中氏が「裁量労働制の対象拡大」を進めさせようとしていたのと同じだ。裁量労働制の対象範囲が拡大し、派遣労働にまで適用可能となれば、竹中氏が「補助金」と憚らずケチっている残業代を気にせず、いくらでも派遣労働者を働かせることができる。ようするに、この男の頭のなかには規制緩和を提案して“自分の目先の利益”を得ることしかないのである。
そして、この「裁量労働制の対象拡大」の再検討が決まった矢先におこなわれた、今回の菅首相との面談。東京五輪の問題はもちろんのこと、面談ではこの問題も俎上に載せられたことは想像に難くないだろう。
国民の命や労働者としての権利が、この「政商」に食い物にされていく現実。これを変えるには、竹中氏を重用しつづける自民党を政権から引きずり下ろすしか方法はない。
(水井多賀子)
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【https://lite-ra.com/2021/06/post-5936.html】
安倍晋三が櫻井よしことの対談で「反日的な人たちがオリンピック開催に反対」と暴言! 4年前の「こんな人たち」発言の再現
2021.06.30 08:11
(安倍晋三Twitterより)
安倍晋三・前首相が元気ハツラツだ。東京都議会議員選挙が告示された25日には首相退任後はじめて自民党候補の応援に駆けつけてマイクを握ったかと思えば、秋に控えた総選挙に向けて全国行脚までスタート。一方、自身のTwitterアカウントでは、赤木俊夫さんが遺した「赤木ファイル」の一文を切り取って自己正当化を図るという下劣な投稿をおこなったばかり(詳しくは既報参照)。
「赤木ファイル」を利用して潔白を主張するのならば、まずは森友公文書改ざん問題の再調査開始を自ら訴えるべきだし、選挙運動のために全国行脚するより前に河井案里氏の選挙買収事件で自民党本部が支出した1億5000万円の関与について説明をするべきなのは言うまでもない。
しかし、そうした国民に向けて果たすべき説明責任からは逃げながら、最近ではBSフジやニッポン放送といった御用メディアの番組に登場しては、コロナに乗じて憲法改正を声高に叫ぶ始末。
だが、そんななかでもあ然とさせられたのは、現在発売中の「月刊Hanada」(飛鳥新社)8月号に掲載された、櫻井よしこ氏との対談記事だ。この対談のなかで安倍前首相は、東京五輪の開催に反対する人たちのことを「反日的」などと攻撃しているのである。
まず、この対談は6月9日におこなわれた党首討論の話題からスタート。そこで安倍前首相は、立憲民主党の枝野幸男代表について「「枝野さんは非常に自己愛が強いので、批判されることに耐えられないのではないか」と見る人もいます」「インタラクティブ(双方向)な議論を避ける特徴があります」などと批判。「自己愛が強くて批判に耐えられない」のも「双方向の議論を避ける」のもアンタのことじゃないか、と呆れずにはいられないが、一方で安倍前首相は党首討論で菅義偉首相が長々と繰り広げた前回の東京五輪の「思い出話」を「評価されるべき内容」と絶賛。東京五輪の意義について、こう語りだすのだ。
「この「共有する」、つまり国民が同じ想い出を作ることはとても大切なんです。同じ感動をしたり、同じ体験をしていることは、自分たちがアイデンティティに向き合ったり、日本人としての誇りを形成していくうえでも欠かすことのできない大変重要な要素です」
「日本人選手がメダルをとれば嬉しいですし、たとえメダルをとれなくてもその頑張りに感動し、勇気をもらえる。その感動を共有することは、日本人同士の絆を確かめ合うことになると思うのです」
「(前回の東京五輪では)日本再デビューの雰囲気を国民が一体となって感じていたのだと思います」
「このコロナ禍のなかにあって、来年は北京冬季オリンピックが予定されていますが、自由と民主主義を奉じる日本がオリンピックを成功させることは歴史的な意味があり、また日本にはその責任がある」
■五輪反対の声を「政治的な意図」「反日的な人たち」と決めつけ! 五輪を政治利用したのは安倍自身なのに
自身が繰り返してきた「復興五輪」「人類がコロナに打ち勝った証」というフレーズはどこへやら。ようするに、安倍前首相にとって東京五輪の開催は「日本人としての誇りを形成」「日本人同士の絆を確かめ合う」「日本再デビュー」などという全体主義、国粋主義のためのものでしかないのだ。その上、北京冬季五輪の前に日本で開催することに「歴史的な意味がある」「日本には責任がある」って、そんなネトウヨの威信のために国民の命と安全を引き換えにしようとは、たまったものではない。
というか、そもそも五輪開催がこれだけ混乱しているのは、安倍自身が昨年3月、自分の総理在任中に五輪を開き、政治利用しようと、周囲の「2年延期」の声を押し切って1年以内の延期をゴリ押ししたからじゃないか。
ところが、安倍前首相はその責任や、変異株の脅威や感染拡大への懸念をまったく口にしない。そして「来日した外国人が日本で感染して、帰国してからその国で感染が拡大する心配がある」という野党の指摘を櫻井氏が「菅政権を引きずりおろすために五輪を政治利用している、と言わざるを得ません」と批判すると、安倍前首相はこのように語ったのだ。
「極めて政治的な意図を感じざるを得ませんね。彼らは、日本でオリンピックが成功することに不快感を持っているのではないか。共産党に代表されるように、歴史認識などにおいても一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対しています。朝日新聞なども明確に反対を表明しました」
東京五輪の開催に反対する意見が多いのは、感染拡大や医療提供体制の逼迫に東京五輪の開催が追い打ちをかけるのではないかという心配や不安が大きく、さらには国民には我慢を強いながら五輪だけは特別扱いにするという不公平感、感染防止対策の実効性や開催リスクを政府がまったく説明できていない不信感からだ。そして、開催に疑義を呈しているのは野党や朝日新聞だけではなく、多くの国民や海外メディアからも反対の声があがっている。にもかかわらず、安倍前首相は「反日的」な人たちが「今回の開催に強く反対」しているなどと党派的・思想的な問題に矮小化したのである。
安倍前首相は2017年におこなわれた前回の都議選の応援演説中に「安倍やめろ」と声をあげた市民を指差し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と言い放ったが、今回もそれと同じ。つまり、自分の考えに従わない、同調しない人びとはみな敵であり、東京五輪に反対する者は「反日的」だと決めつけ、攻撃対象に仕立て上げるのである。
■ワクチン予約の欠陥を報じた朝日・毎日に「システムがうまくいかないようにしてやろうという悪意を持ってやった」
もはやウンザリするほかないが、勢いづいた安倍前首相の暴言はこのあともつづく。安倍前首相といえば、自衛隊によるワクチン大規模接種センターの予約システムに欠陥が見つかったと朝日新聞出版の「AERA dot.」や毎日新聞、日経BPの「日経クロステック」が報道した際、〈朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯と言える。防衛省の抗議に両社がどう答えるか注目〉などとツイート。朝日と毎日だけを狙い撃ちした露骨な報道弾圧をおこなったが、今回の対談でもその話題を蒸し返し、「朝日新聞出版の『AERA』や毎日新聞などが架空の不正予約を行い、「システムにこんな欠陥があるぞ」と世の中に示し、批判した」と朝日と毎日を名指しした上で、こんな決めつけをおこなっている。
「極めて悪質な妨害愉快犯だと言わざるを得ません。「システムがうまくいかないようにしてやろう」という悪意を持ってやったとしか考えられません」
政府が導入したシステムの欠陥をメディアが検証・指摘することは当然の行為であり、公共性・公益性が非常に高い。実際にこれらの報道があったからこそ予約システムの改修をおこなうと政府も表明した。にもかかわらず、またしても「極めて悪質な妨害愉快犯」と言い、「悪意を持ってやったとしか考えられません」と一方的に決めつける──。しかも、同じ内容を報じた日経は「など」扱いで、朝日と毎日だけを名指しして、だ。
この対談では、安倍前首相がそのほかにも問題発言を連発。たとえば、安倍政権下では防衛費が膨れ上がる一方で社会保障費が削られ、その結果、この国の医療体制がいかに脆弱かがコロナによって明らかになった。にもかかわらず安倍前首相は「第二次安倍政権ができるまで、残念ながら十年間にわたって防衛費は削られ続けました。第二次政権発足から増え始め、八年連続増加しています」と成果として誇り、「さらなる防衛費の増額とスピードアップが必要になっていくでしょう」と発言。また、この国のワクチン接種状況はG7先進国のなかでもダントツの遅れをとっているが、安倍前首相は「国産ワクチンの製造で出遅れてしまったことは、七年八カ月、政権を担ってきたなかで反省点の一つです」と言うだけ。ファイザーなど海外製薬企業とワクチン供給にかんして「基本合意」などというあやふやな約束しかできず確保に出遅れたことの責任は一切無視した。
このように、国民への説明責任から逃げ回る一方、御用メディアで東京五輪反対派やメディアに対する攻撃を煽り、反省もなく好き勝手言いたい放題になっている安倍前首相。このような知性のかけらもなく無反省な男が7年8カ月も首相を務めてきたことにはあらためて震撼せずにはいられないが、さらに恐ろしいのは「再々登板」を狙っていることだ。
この対談でも、櫻井氏が「いまどなたにお会いしても「やっぱり安倍さんにもう一度、三度目の登板をしていただきたい」と言われます」「多くの国民が「安倍ロス」に陥っています」と持ち上げると、安倍前首相は「大変光栄なことですが、それは全く考えておりません(笑)」などと返答。だが、2007年に体調不良を理由に首相を辞任したあとも当初は再登板を否定しながら、櫻井氏ら極右応援団が担いだ神輿に乗って首相に返り咲いた。こうして極右雑誌に登場し、仮想敵を派手に攻撃することで求心力を高め、再々登板に弾みをつけるという同じ茶番を再現するつもりなのはミエミエだ。
しかし、繰り返すが、安倍前首相には森友・加計や「桜を見る会」、選挙買収事件への関与など、疑惑が山積み状態なのだ。首相を辞めたからといってそれらを有耶無耶にはできない。今後も「まだ禊は済んでいない」とツッコミを入れつづけていくしかないだろう。
(野尻民夫)
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
リテラの記事【安倍政権がひた隠しにする外国人労働者の悲惨な実態! 低賃金で突然死、暴行、性被害も…こんな奴隷政策許していいのか】(https://lite-ra.com/2018/11/post-4371.html)。
《政府はいまごろになってようやく法改正によって初年度最大約4万8000人、5年間で最大34万5150人を受け入れるという見込み数を発表したが、これで“議論の前提が整った”として与党はきょうの審議入りを自民党の葉梨康弘・衆院法務委員長の職権で決めたのだ》
『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》』
『●「中身が何もない」のは所信表明演説だけではない…
アベ様自身に議員、いや、人として「中身が何もない」』
《また入管法改正が今国会の最重要法案でありながら「即戦力となる
外国人材を受け入れる」とさらりと表明。すなわち移民法の策定だが簡単な
ものではない。移民労働者に単純労働をさせるなど規制は緩和させられるが、
彼らへの健康保険や社会保障、賃金水準、宗教や文化の違う移民への
社会の受け入れ方、違法雇用の罰則や移民の保護の仕方。亡命権や
参政権、永住権と議論は尽きない。しかし政府は来年4月からの施行、
実施を考えている》
『●アベ様のニッポンコクミン観が《己の財布、兵力、労働力》ですょ、
ましてやガイジンに一体どんな人権観?』
《国民みんなが「彼らが来てくれないともうこの国が成り立たない。
これから協力し合って我々は生きて行こう」、そう認識してからじゃないと
ダメだと思う。つまり、安倍的な思考を持つ人は恥ずかしいと、
それがみんなの共通認識になってからでないと。日本=差別、
と世界からありがたくないレッテルをいただきそうよ》
「それに、アベ様らの入管法改悪案は、ニッポンの非正規労働者の皆さんや
生活保護を必要とする人々に、「下見て暮らせ」というための〝装置〟に
しよう、としているだけにしか見えない」
現代の徴用工・奴隷制…この悲惨な現状を何とかしてから法案を出せ。話はそれから。
《安倍的な思考を持つ人は恥ずかしい》といった思考に到達するにはほど遠く、《外国人労働者》に対する思考や処遇は《日本=差別》とレッテルを貼られても仕方のない状況。このあり様を見て、もはや、ニッポンに来て働きたいと思う《外国人労働者》は居るのか?
そもそも、来年4月からって、無謀でショ! 法案を国会に出すことすら憚られる《お寒いほどのスカスカ》具合。アベ様らはなんでも出来るという「万能感」いっぱいなんでしょうか? 先の国会・憲政史上最悪の国会が本臨時国会でも繰り返される。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/スタートから間違えた入管法改正】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201811150000229.html)によると、《入管法改正、事実上の移民法は本来、法務省が万全を期す陣容で国会に挑むはずのものが、お寒いほどのスカスカの内容で、つまり法案といえるものではない》。
先の国会・憲政史上最悪の国会を思い出せることも再び。データ偽造、文章改ざん。そのやり口が酷すぎる。滅茶苦茶です。《山下法相は恣意的にデータをねじ曲げてありもしない回答を“捏造”》。
日刊ゲンダイの記事【技能実習生の資料「捏造」 入管法改正案の審議入り見送り】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241933)によると、《安倍政権では、どんな悪法であっても、成立させると決めたら公文書改ざんは当たり前。裁量労働制の捏造データ問題とソックリな展開だ…聞き取りに使った聴取票では、動機の項目が「低賃金」となっていたのに、結果概要には「より高い賃金を求めて」などと書き換えられていた》。
リテラの記事【やっぱり外国人実習生調査結果は嘘だった!「最低賃金以下」「過重労働」「暴力」を隠蔽…それでも安倍政権は来週強行採決】(https://lite-ra.com/2018/11/post-4373.html)においても、《実際の聴取票は、失踪動機について尋ねる質問事項では、賃金については「低賃金」「低賃金(契約賃金以下)」「低賃金(最低賃金以下)」という3つの選択肢(複数回答可)しかなく、「より高い賃金を求めて」なる選択肢は存在しない。ようするに、勝手に3つの選択肢を「より高い賃金を求めて」という実態とはまったく違う言葉を「捏造」して発表》。
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【https://lite-ra.com/2018/11/post-4371.html】
安倍政権がひた隠しにする外国人労働者の悲惨な実態! 低賃金で突然死、暴行、性被害も…こんな奴隷政策許していいのか
2018.11.16
(悲惨な実態を隠す安倍首相(首相官邸HPより))
安倍首相が臨時国会での成立を目論んでいる出入国管理法改正案(入管法)が、本日午後から衆院法務委員会で審議入りする。政府はいまごろになってようやく法改正によって初年度最大約4万8000人、5年間で最大34万5150人を受け入れるという見込み数を発表したが、これで“議論の前提が整った”として与党はきょうの審議入りを自民党の葉梨康弘・衆院法務委員長の職権で決めたのだ。
そもそも、受け入れ数も野党がいくら問いただしても山下貴司法相は「精査中」と言い張っていたのに、その数字は国会よりも先にメディアに出された。まったく国会軽視も甚だしいが、その数字の根拠はいまだに示されていない。
しかも、最大の問題は、安倍政権が“不都合なデータの隠蔽”に必死になっていること。それは、失踪した技能実習生約2900人分から聞き取りをおこなった聴取票の中身だ。
この聴取票には失踪した動機として「暴力を受けた」「労働時間が長い」などのチェック項目があり、賃金についても「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」と尋ねる項目がある。政府は受け入れ見込みのうち、漁業や造船・船用工業などの業種では70〜80%を、さらに素形材産業、産業機械製造業などでは「ほとんど」が技能実習生からの移行を想定していると発表したが、今年1〜6月の半年間だけで計4279人も失踪者を出している技能実習生の実態調査結果を明らかにしないことには法案審議などできるはずがない。
しかし、安倍首相と山下法相は、この聴取票のデータを出すことを徹底して拒んできた。
たとえば、7日の参院予算委で共産党・小池晃議員からおもな失踪理由を尋ねられた際も、山下法相は個別の集計結果を明らかにすることなく「より高い賃金を求めて失踪する者が約87%」などと答弁。山下法相はあたかも技能実習生のワガママであるかのように「より高い賃金を求めて失踪する」と言い放った。だが、前述したように、聴取票は失踪理由について答える項目では「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」という選択肢があるものの、「より高い賃金を求めて」という選択肢は設けられていない。つまり、山下法相は恣意的にデータをねじ曲げてありもしない回答を“捏造”したのである。
さらに、安倍首相と山下法相は揃って、聴取票の調査結果について「個人のプライバシー保護の観点から開示は困難」「開示には応じられない」と拒否したのだ。
法案を通して来年4月から施行しようとしているものなのに、法務省が技能実習生ならびに事業所への聞き取り調査もおこなっていないというのは、杜撰にもほどがある。これは、捏造データが問題になった裁量労働制の拡大や、たったの12人に聞き取りしただけ(しかも法案作成前の聞き取り人数はゼロ)で強行採決した「残業代ゼロ法案」こと高度プロフェッショナル制度とまったく同じ。与党は本日の審議で聴取票の回答の集計を出すとしているが、審議の大前提となるデータを隠して数の力で法案を押し通してしまおうという安倍政権の欺瞞がまたも全開になっているのだ。
いや、この政権に外国人労働者受け入れの舵を切らせるわけにはいかないと強く印象付けたのは、安倍首相のこの言葉だ。
「(外国人労働者を)機械の一部のように考えているわけではない。
外国人材のみなさんは人間として受け入れる」(7日参院予算委)
よくもまあ当然の話を、まるで“配慮が行き届いた俺”と言わんばかりに言えたものだと呆れるが、この「外国人材は人間として受け入れる」という無神経極まりない言葉が口から出てくるのは、問題となっている技能実習生たちへの「人権無視」の劣悪な労働環境に目を向けようという気がさらさらないからだろう。だいたい、安倍首相と山下法相がデータを開示しないのは、もちろん、それによってこの国が外国人労働者を“虫けら以下”の扱いしかしていない現状を認めざるを得ないからだ。
そして、この法案を絶対に通してはいけない理由こそ、そこにある。
外国人技能実習制度に対しては、昨年も国連人権理事会の作業部会が日本に対して技能実習生の労働条件に勧告を出しており、2010年には国連の移住者の人権に関する特別報告者が「奴隷的状態にまで発展している場合さえある」と言及し、制度の廃止と雇用制度への変更を求めたほど。
事実、この技能実習制度が「奴隷制」「人身売買」と批判されるその実態は、絶句するほかないほどむごい。
■指切断、パワハラ飛び降り自殺、20代で突然死…外国人労働者の悲惨な実態
たとえば、8日の野党合同ヒアリングで証言した中国人男性の黄世護さんは、岐阜県の段ボール製造工場で作業中に機械で指3本を切断する重症を負ったが、対して会社は黄さんに帰国を迫り、治療費も自己負担を求めた(東京新聞11月9日付)。
同様に合同ヒアリングで証言した中国人女性の史健華さんは、「手取りは月20万円」と聞かされてやってきたが、勤務先の静岡県の製紙工場では朝8時から深夜0時まで働かされても、残業代は時給300円で、手取りは当初の話の半分である月10万円。さらに会社ではいじめやパワハラを受け、送り出し機関から約60万円の借金をしていたこともあり、精神的に追い詰められた結果、会社のビルから飛び降り自殺を図ったという(「週刊女性」11月27日号/主婦と生活社)。
作業中に大事故に巻き込まれたのに“使い物にならないから帰れ”と迫り、労働基準法や最低賃金法を無視した労働を強いて自殺にまで追い込む。黄さんは幸い一命を取り留めたが、しかし、死にいたった技能実習生も多い。
厚労省の集計では、技能実習生の労災死は2014~16年のあいだだけでも計22人にものぼる。たとえば、フィリピン人のジョーイ・トクナンさんは妻と娘を残して2011年に来日し岐阜県の鋳造会社で働いていたが、帰国まであと3カ月となった2014年4月に心疾患で死亡。27歳の若さだった。岐阜労働基準監督署によれば、ジョーイさんは1カ月78時間半~122時間半の時間外労働をしていたとされ、過労死だと認められた(朝日新聞2016年10月16日付)。2014~16年のあいだに過労死が認められたのはジョーイさんのみだ。
しかし、国際研修協力機構(JITCO)が公表している2015年4月〜16年3月までの「死亡事故発生状況」を見ても、〈朝、体調不良を訴え宿舎で休んでいたが、夕方様子を確認 しに行った時点で既に硬直しており死亡が確認された。(くも膜下出血)〉や〈早朝、呼びかけに応答がなく呼吸していなかったため病院へ搬送したが、意識不明のまま死亡が確認。(急性心筋梗塞)〉などといった突然死の事例は多い。しかも、こうした突然死の多くが20代の男女だ。
技能実習生に対する過労死ラインを超える長時間労働が常態化している現実を考えれば、過労死した実習生はかなりの数になる可能性がある。だが、そうした実態把握さえ疎かにしたまま、安倍政権は受け入れを拡大しようとしているのである。
■「わたし、人間だよ。動物じゃないよ」ある外国人労働者の悲痛な叫び
安倍政権が無視しているのは、労災死の問題だけではない。外国人労働者問題や差別問題を追いかけてきたジャーナリスト・安田浩一氏の著書『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社新書)には、信じがたいほどの技能実習生に対するパワハラや性暴力の実例がずらりと並んでいる。
愛知県の自動車部品工場では、中国人とベトナム人の研修生が勤務時間中にトイレを使用すると1分間15円の罰金を科し、トイレの使用時間と回数を毎日記録。経営者は「いったい、それのどこが悪いのか」という表情をしていたという。また、千葉県の廃品スクラップ場では、近所にあるドブ川の茶褐色の水を実習生の寮に引いていた。幸いなことに、実習生たちは公園の水を汲んで使用したため健康被害はなかった。
関東地方の農場で働いていたある女性の実習生は、農業研修生であるにもかかわらず、地元自治体の議員でもある経営者から家事や洗車など“お手伝いさん”のような仕事を強いられた挙げ句、性暴力を受けた。〈コトを成した経営者は、泣きじゃくる女性に一万円を渡し、「ないしょ、ないしょ」と言った〉。その後、女性が〈言いなりにならなければ、強制的に帰国させられる〉と脅えていることをいいことに、経営者は女性実習生の部屋の合鍵をつくり、62回にもわたる性暴力を繰り返した。
彼女は入国管理局に駆け込んで緊急避難シェルター施設を紹介してもらったというが、一方で加害者である経営者は安田氏の取材に「暴行でも性的虐待でもない」「襲われたのはむしろ私のほうだ」と主張。この直後、経営者は議会の政務調査旅行で女性添乗員にセクハラを働いたことで議員を辞職したのだが、実習生への性暴力問題でも全統一労働組合と弁護士の力により、経営者には謝罪と損害賠償が認められたという。
さらに、福井県の縫製工場では、実習生たちに許可なく携帯電話を所持することを禁じていたが、女性の中国人実習生が友人から借り受けた携帯電話を持っていたことから経営者とその息子である役員からパイプ椅子や拳で殴られるという暴行を受けた。このとき、同僚がとっさにハンディカムで動画を撮影。そこには、泣きじゃくる実習生と恫喝する役員のこんなやりとりが残っていたという。
「わたし、人間だよ。動物じゃないよ。あなた、わたしの身体、傷つけた。
いま、警察呼んだ。あなた、逃げちゃだめ」
「オマエ、もう帰っていいけん。ばかやろー。警察呼べよ。こうなったら裁判で
勝負じゃ。オレ、大学出てるんよ。法学部やぞ。このガキが」
■女性外国人労働者を襲う性暴力、警察に行っても逆に「容疑者」扱いされ
しかし、通報を受けて駆け付けた警察官は、会社側の「ケンカのようなもの」と言う説明に納得。翌日、被害者の実習生が警察署に呼ばれたが、そこで「被疑者扱い」を受けるのだ。
人間としての尊厳を奪うような扱いをし、その上、警察まで日本人の経営者の味方をする……。この中国人実習生は「外国人研修生権利ネットワーク福井」に連絡し、同ネットの高原一郎氏によって保護されたというが、高原氏は実習生が日本人労働者よりもパワハラを受けやすい立場にあることの理由について、「研修生を奴隷のような感覚で扱っている経営者が多いからだ」と指摘している。
「意識の根底にあるのは、外国人に対する差別心。なかでも相手が
中国人になると、日頃は温厚で優しい人柄の経営者であっても、なぜか
横柄に振る舞う者が少なくない。さらに研修制度そのものが“安上がりの雇用”
だと曲解されていることもあり、対等な労使関係を築くことができない。
どうしても支配・従属の関係となってしまう。そこから暴力やセクハラといった
問題が生まれてくる」(『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』より)
こうした実習生に対する暴力の背景にある経営者側の「差別」の問題は根深い。実際、暴力を受けたという事例は後を絶たないからだ。しかし、安倍政権が外国人労働者の受け入れ拡大に伴ってこの問題を直視しようとする動きはまったく見られない。それも当然だ。安倍政権こそ、日頃から排外主義を煽っている張本人なのだから。
安倍首相は国会で「日本へ来て、働いてよかったなあと思っていただけるような対応をとっていきたい」と述べたが、すでに多くの実習生たちが「日本に来るんじゃなかった」「もう二度と日本には行きたくない」と口にしている。実習生を「人間扱いしない」実態について徹底的に洗い出し、実習生本人たちからの声を国が真摯に聞き取らないかぎり、この法案は審議に値しないことは間違いない。
(編集部)
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
日刊ゲンダイの記事【高プロで“ヤラセ調査”発覚 厚労省の姑息なアリバイ作り】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231080)。
《安倍政権は何が何でも“現代の奴隷制度”を導入する気だ。裁量労働制をめぐる捏造データに続き、現在国会審議中の「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)でもヤラセ調査が明らかになった。厚労省は「高プロは日本に必要な制度」と主張する補完根拠として民間企業などのヒアリング調査を挙げているが、ナント! 関連法案が国会に提出される前に調査した対象者がたった1人だったのだ》。
参院の厚生労働委員会(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php)での加藤勝信厚労相や厚労省の答弁を聞いてみて下さい(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5508f1e638fa0f55367da13495349994)。
高度プロフェッショナル制度導入の《その法律が必要という合理性を支える社会的事実「立法事実」》…それ支えるのはたった1人の調査対象者の声!? 以下のリテラの記事では、なんと《0名》!、との指摘。
そもそも、たった12人でしたが…その12人もパソナ・竹中平蔵センセのご推薦だったりしてね?
『●《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が
取りまとめる「働かせ方壊悪」法案という「残業代ゼロ法案」』
「リテラの記事【またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げ
だった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み】…国会の
厚生労働委員会での加藤勝信厚労相や厚労省の答弁を
聞いてみて下さい。…」
「■たった12人のヒアリング? 重複があり、本当は12人居ないのでは?
高プロの法案が固まる前に取ったもの。11人がコンサル、アナリストに
偏り…編集者などの他の職業は? 12人のうち、何人が高プロを
望んでいるのか? 厚生労働委員会・福島みずほさんによる質疑を
見て下さい!
(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4768&type=recorded、3つ目の分)」
《定額働かせ放題》な《残業代ゼロ法案》。《現代の奴隷制度》《裁量労働制よりも「悪質制度」》。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そもそも、給与の上限さへ明記されていないときている…。まともな労働時間の管理も不能…。しかもしかもしかもしかも、福島さんが追及しているように、ヒアリングにおいて、会社の人事部という「使」が同席していて、「労」は「働かせ方」について自由に意見を言えるのですかね?
《お粥論法》(以下のリテラの記事)なんて論法まで出てきているそうですが、《ご飯論法》という言葉を提唱された上西充子法大教授は「政府の『導入ありき』を許していると、労働者の働き方は破壊されてしまいます」と。厚生労働委員会の酷い質疑を見ていても思う、《ウソとインチキまみれの制度なんて絶対、成立させたらダメだ》!、全く同感。
『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
対象が下へ下へと『トリクルダウン』』
「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
《長時間労働を助長…ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで、
「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく」
方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
(負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」」
『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」』
6月12日の参院厚生労働委員会も是非ご覧あれ。厚労相の「虚偽」答弁に福島瑞穂さんが激怒している。
「たった1人」どころか《0人》だった…さらに、「虚偽」答弁。リテラの記事【高プロでまたインチキ! 加藤勝信厚労相は架空の聞き取り調査をでっち上げ「私が企業に訪問しいろいろニーズを聞いた」と大嘘答弁】(http://lite-ra.com/2018/06/post-4067.html)によると、《これだけでも高プロにはもはや立法事実がないと言うほかないが、さらなる驚愕の展開が待っていた…つまり、法案提出前に聞き取った声は、なんと1名だけだったのだ。しかも、法案要綱が示されたのは同年3月2日のことなので、根本的には0名。「労働者のニーズ」とやらは完全に後付けの言い訳だったのだ…加藤厚労相が自ら企業に出向き直々に大勢の労働者から話を聞き、多くの要望の声が寄せられているかのような答弁だが、実際にはこの日以前におこなわれた聞き取り調査はわずか3名。この3名も、加藤氏が厚労大臣になる前のものだ。その上、このあたかも直接話を聞いたように語っている「研究職」の意見は、労働基準局の職員が聞き取った1例だったのである…加藤厚労相はリアリティたっぷりに、浪々と嘘を国会で吐いたのだ…このように、完全に立法事実がないことが判明した高プロ。これまで加藤厚労相は話をはぐらかすばかりで、その話法は「ご飯論法」と呼ばれてきたが、ついにその答弁も崩壊したことからSNS上では「お粥論法」なる言葉まで使われはじめている…労働者の声はハナから無視したこの法案が成立すれば、安倍首相とそれを支える経団連のお歴々が高笑いするだけで、働く側は長時間労働と過労死の危険に晒される。このデタラメ、でっち上げ、嘘八百に塗り固められた高プロの強行採決は、けっして許されるものではない》。
《お粥論法》だそうです、トホホ…。
与党自公や癒党お維が進める「働かせ方壊革」…その問題の根底には、「そんなダークな企業の会長が自民党の政治家になったこと」があると思います。
『●「報われない国」の労働環境の「質」の劣化』
『●働くことと内部留保: 「業務上過失致死」を引き起こそう
と思って、誰がいったい働くだろうか?』
《またワタミ関連死、「何人死なせれば満足する」と猛烈批判》
《また老人が溺死、ワタミの底なし暗部》
『●黒い企業の言い訳、「彼女の自殺はワタミの
「社風」に合わなかったため、と言わんばかりの言い草」』
『●ワタミ過労死自殺訴訟和解: 問題は、
そんなダークな企業の会長が自民党の政治家になったこと』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231080】
高プロで“ヤラセ調査”発覚 厚労省の姑息なアリバイ作り
2018年6月14日
(加藤厚労相がシドロモドロの当日にヤラセが(C)日刊ゲンダイ)
安倍政権は何が何でも“現代の奴隷制度”を導入する気だ。裁量労働制をめぐる捏造データに続き、現在国会審議中の「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)でもヤラセ調査が明らかになった。厚労省は「高プロは日本に必要な制度」と主張する補完根拠として民間企業などのヒアリング調査を挙げているが、ナント! 関連法案が国会に提出される前に調査した対象者がたった1人だったのだ。
一部の専門職を労働時間規制から外す高プロは、捏造データで国会上程が見送られた裁量労働制よりも「悪質制度」といわれる。厚労省は2015年4月3日に提出した労働基準法改正案で創設を目指したものの、17年秋の衆院解散で廃案に。そして今年4月、再び「働き方関連法案」に盛り込む形で再提出していた。
ところが、12日の参院厚労委の理事会に開示された資料によると、厚労省が高プロの可否などについてヒアリングをした計12人のうち、前身の労基法改正案提出前に実施したのは15年3月31日の1人だけ。他は同年5月11日が2人。今年1月31日が6人で、2月1日が3人だった。つまり、11人は高プロ案が国会に提出された後だったのだ。
法律を制定するのであれば、その法律が必要という合理性を支える社会的事実「立法事実」が不可欠だ。当然、基礎資料となるデータやヒアリングは重要なファクトになる。法案を国会提出した後で、ムリヤリ屁理屈を並べ立てるなど言語道断だ。
■国会炎上当日と翌日に
6人にヒアリングした1月31日は、参院予算委で加藤勝信厚労相が「働く人のニーズを把握しているのか」「高プロについての意見を聞いた記録があるのか」と野党に厳しく追及され、シドロモドロになっていた当日だ。国会で炎上した当日と翌日に慌ててヒアリングしたとしか思えないし、「ちゃんと声を聞きましたよ」という“アリバイづくり”にしか見えない。どう考えても高プロの根拠は“ゼロ”だろう。労働問題に詳しい上西充子法大教授はこう言う。
「そもそも、ヒアリングの対象者が12人というのは、あまりにも少なすぎます。
その上、対象者のうち9人は、ヒアリングの際に会社の人事担当者が
同席しています。そんな状況で対象者が本音を語れるとは思えません。
高プロ制度の必要性を示すヒアリング結果は、“ヤラセ”に近い形で
作られたのではないか。そう疑われても仕方ありません。政府の
『導入ありき』を許していると、労働者の働き方は破壊されてしまいます」
ウソとインチキまみれの制度なんて絶対、成立させたらダメだ。
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【『●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…』↑】
リテラの記事【またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げだった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み】(http://lite-ra.com/2018/05/post-4042.html)。
AERAのコラム【浜矩子「いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている」】(https://dot.asahi.com/aera/2018053000037.html)。
《つまり、労働者から高プロの必要性を聞いたと言い張った政府答弁は、実際には、使用者側が全面的に協力して選んだ労働者にすぎず、しかも監視下において答えさせていたのである。まるで“ヤラセ”ではないか》。
《「記憶にございません」と言われても、そこには、事実の証明としての意味は何もない。記憶の問題性はほかにもある。選択性と願望性である…こんなにとんでもない状況の中だというのに、与党は「働き方改革」関連法案を衆院で採決に持ち込もうとしている。正気の沙汰だとは思えない》。
国会の厚生労働委員会での加藤勝信厚労相厚労相や厚労省の答弁を聞いてみて下さい。
例えば、先日、次のようなつぶやきをしました。
「■たった12人のヒアリング? 重複があり、本当は12人居ないのでは? 高プロの法案が固まる前に取ったもの。11人がコンサル、アナリストに偏り…編集者などの他の職業は? 12人のうち、何人が高プロを望んでいるのか? 厚生労働委員会・福島みずほさんによる質疑を見て下さい!(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4768&type=recorded、3つ目の分)
また、
「■公務員は、倫理規定で、割り勘であっても利害関係者とのゴルフをしてはいけない。農林水産委員会での森ゆうこさんの質疑での、人事院の答弁。金銭の授受がなくても、供応接待・便宜供与あり得る、贈収賄罪に、法務省の答弁。さて、内閣府は?? 特区での職務権限が議長である総理に在る…明言しないのね、内閣府副大臣。固~い岩盤にドリルで穴を開けると言っていた議長なのにね。(http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4769&type=recorded)」
《定額働かせ放題》な《残業代ゼロ法案》。お零れが滴り落ちてくるどころか、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そもそも、給与の上限さへ明記されていないときている…。
『●「残業代ゼロ法案」: お零れが滴り落ちてくるどころか
対象が下へ下へと『トリクルダウン』』
「東京新聞【先行の米国 労働環境悪化 「残業代ゼロ法案」】…。
《長時間労働を助長…ホワイトカラーエグゼンプション(WE)を導入する
米国では、長時間労働と対象拡大が問題化》。
「小さく産んで大きく育てる」…保坂展人さんは、そう言います。つまり、
「大丈夫、大丈夫、高所得者だけですよ」と小さく産んで、
「対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていく」
方向へと大きく育てていくつもり。お零れが滴り落ちてくるどころか、
対象が下へ下へと『トリクルダウン』。そして、保坂さんは、さらに、
(負の方向に、少子化問題に対する)「残業代ゼロは決定打となる」と予測。
翼賛野党も含めて自公政権は、「弱者に厳しく、強者に優しい」
ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」」
『●「安く労働者を使うために裁量労働制を悪用…。
裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度に…」』
《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が取りまとめる「働かせ方壊悪」法案という《定額働かせ放題》な「残業代ゼロ法案」。労働者の一体誰が望んでいるのだろう…?
『●《愛僕者》らの暴走と無責任さを放置して平気?
野党の批判の前に、《愛僕者》や与党・癒党の批判を』
『●タンカ記念日と15年「「獣医学部いいね」と安倍さんが言ったから、
2月25日は加計記念日」で滅公奉僕』
『●《もはやカルトだ》…《もはやこの国の総理は
カルト教団の教祖のような絶対的存在となっているらしい》』
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【http://lite-ra.com/2018/05/post-4042.html】
またインチキ発覚!「高プロ」の必要性の根拠はでっち上げだった! たった“十数人”のヒアリングは企業の仕込み
2018.05.31
(インチキ答弁を連発した加藤勝信厚労相(公式HPより))
本日の衆院本会議で強行採決されてしまった働き方改革関連法案。周知のとおり、“残業代ゼロ法案”こと「高度プロフェッショナル制度」(以下、高プロ)を含むこの一括法案をめぐっては、労働問題の専門家を中心に激しい批判が殺到。国会では、担当の加藤勝信厚労相が論点をずらすインチキ答弁を連発、「ご飯論法」(「朝ごはんを食べたか?」と訊かれ、実際はパンを食べたのにそれに触れず「ご飯は食べてない」と答える詭弁)なる造語まで流行した。
参院では何としてでも可決を食い止めなくてはならないが、そんななか、この法案を根本から覆す“でっちあげ調査”の実態が暴露された。6月3日付の「しんぶん赤旗日曜版」が報じるスクープだ。
念のためおさらいしておくが、高プロは、年収1075万円以上の一部専門職を対象に労働時間の規制から除外し、残業や休日労働に対して割増賃金が一切支払われないというもの。しかも本サイトでも既報のとおり、年収1075万円以上という年収要件にもトリックがあり、実際は誰にでも適用可能である【http://lite-ra.com/2018/05/post-4025.html】。長時間労働や過労死が促進されるのは必至で、人間の命を軽視した悪法だ。安倍首相はこの制度を経団連など経済界の要望を受け、強引に成立させようとしている。
制度の本質は“定額働かせ放題”というものであり、労働者の搾取を正当化して使用者(会社側)だけが得をする仕組みにある。一方、加藤厚労相は5月9日の衆院厚労委員会で、高プロの必要性(ニーズ)について、労働者から労働時間規制を外すことに肯定的な意見があると主張して、根拠について「いくつかの企業と働く人十数人から話を聞いた」と答弁していた。
つまり、政府はわずか十数人の声しか聞かずに高プロという重要法案を推し進めてきたわけだ。しかも、厚労省が示した聞き取り内容の概要はわずか3業務で計12人分のコメントが数行だけ載った全2ページの資料のみ。詳しい調査方法については公開していなかった。
そんななか、今回、赤旗がスクープしたのは、この政府の聞き取り調査が、実のところ“でっちあげ”と呼ぶしかないシロモノだったという事実だ。
わずか“十数人”のヒアリングは、企業側の仕込みだった
スクープの核心は、聞き取り調査を担当した厚労省の労働基準局労働条件政策課が赤旗の取材に対して回答した内容にある。そもそも、厚労省はこの調査が、労働者から高プロの必要性を聞き取った「唯一の調査」と説明しているが、実は、問題の調査方法は、企業の意向だけが反映されるよう恣意的に仕組まれたものだったのだ。
赤旗の取材に同課が答えたところによれば、厚労省は企業に対し「高プロについて労働者の意見を聞きたい」と依頼したうえで、同意を得た企業を厚労省の職員が訪問したという。
驚くのはここからだ。厚労省の職員が訪問先の企業内の一室を借りて、労働者と高プロについて意見交換したというのだが、なんと、その聞き取り対象者は企業側が選んでおり、さらには調査の際、企業側の同席者がいたこともあったというのである。
つまり、労働者から高プロの必要性を聞いたと言い張った政府答弁は、実際には、使用者側が全面的に協力して選んだ労働者にすぎず、しかも監視下において答えさせていたのである。まるで“ヤラセ”ではないか。
これは、高プロの立法事実が根本から崩れたと言っていいだろう。ようは、政府は協力的な企業とグルになって、「導入に前向きな労働者の声」だけを恣意的に集めたのだ。しかも、繰り返しになるが、調査委対象はわずか12人である。裏を返せば、ここまで作為的な調査方法を用いてもなお、高プロを望む労働者の声がほとんど集まらなかった。そういうことではないのか。
周知の通り、働き方改革法案のもうひとつの目玉であった「裁量労働制」を巡っても、厚労省は異常値が多数含まれた“捏造データ”を出してきて大きな問題になった。しかもそのデータは、高プロの創設を議論した厚労省の労働政策審議会で「議論の出発点」として提出されていたものでもあった。
つまり、高プロもまた、当初から間違ったデータをもとに議論されてきたわけだが、ここにきて、政府が「導入に前向きな労働者の声」として示した調査も“でっち上げ”と呼ぶしかないシロモノであることが判明したのである。これで、労政審でいちから審議をやり直さないというのなら、もはやこの国は民主主義国家ではないだろう。
何度でも言う。高プロの本質は“残業代ゼロ”“働かせ放題”である。なんとしても廃案にもっていかねばならないのは当然だが、捏造データやでっち上げ調査を用いて労働者を欺こうとしている安倍政権の責任も徹底追及されねばならない。
(編集部)
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【https://dot.asahi.com/aera/2018053000037.html】
浜矩子「いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている」
連載「eyes 浜矩子」
2018.5.31 16:00 AERA #浜矩子
(人の記憶とは、実に厄介なものだ(※写真はイメージ))
経済学者で同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、経済学的視点で切り込みます。
* * *
記憶されていないことに関する記録が、続々と出てくる。存在しないはずの文書の存在が、次々と判明する。愛媛県で加計問題。財務省で森友問題。防衛省で日報問題。
授業をやっていて、つくづく思う。人の記憶とは、実に厄介なものだ。まずは、そのスパンが短い。先週の授業でやったことを、今週まで正確に記憶してくれている学生さんは、とても少ない。何回も聞いているはずのことが、ものの見事に忘れ去られていたりもする。
こうした実態を踏まえて考えれば、「記憶している限り、誰それにお会いしたことはございません」などという言い方には、全く何の信憑性(しんぴょうせい)もない。「記憶にございません」と言われても、そこには、事実の証明としての意味は何もない。
記憶の問題性はほかにもある。選択性と願望性である。これも、授業をやっているとよく分かる。人は、自分が憶(おぼ)えていたいと思うことを憶えている。そして、自分が憶えていたいと思う通りに憶えている。前者が選択的記憶で、後者が願望的記憶である。これらのバリアーを超えて、本当に憶えておいてほしいことを、憶えていてもらいたい通りに憶え込んでもらうことは、誠に誠に至難の業だ。
記憶は、短期的で選択的で願望的だ。この三大問題があるから、全てを記憶にゆだねるわけにはいかない。だからこそ、記録に重要な意味がある。記憶は長期保存が利かない。ご都合主義的につまみ食いされる。願望的思い込みによって彩られる。
それに対して、記録は保管に注意すれば長持ちする。記録をつまみ食いすると、つじつまが合わなくなる。だから、記録をえり好みするわけにはいかない。記録を誰かの願望色に塗ると、他の誰かが異を唱えるから、収拾がつかなくなる。かくして、記録は忘却にも選択にも願望にも侵食されない。だから、記録は頼りになる。
そのはずだった。ところが、いまや、記録が記憶に調子を合わせるという現象が起きている。こんなにとんでもない状況の中だというのに、与党は「働き方改革」関連法案を衆院で採決に持ち込もうとしている。正気の沙汰だとは思えない。
※AERA 6月4日号
浜矩子(はま・のりこ)/1952年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。前職は三菱総合研究所主席研究員。1990年から98年まで同社初代英国駐在員事務所長としてロンドン勤務。現在は同志社大学大学院教授で、経済動向に関するコメンテイターとして内外メディアに執筆や出演
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
東京新聞の木谷孝洋記者による記事【制度乱用で過労、退社 元編集業務の女性「人を使いつぶす恐れ」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201802/CK2018021502000144.html)。
東京新聞の二つのコラム。【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018021702000164.html)と、
【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018022002000147.html)。
《女性は「できるだけ安く労働者を使うために裁量労働制を悪用していると感じた。裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度になりかねない」》。
《<24時間タタカエマスカ>…▼そんな懸念を払拭(ふっしょく)するために政府は…調査結果を持ち出したが、その中身をよく見れば、一般労働者の中に「一日の労働時間が二十三時間超」だという人が何人もいたというから、<本当に、24時間タタカエマスカ?>と歌いたくなる》。
《▼裁量労働制の対象を拡大したい政府の思惑か。厚労省は陳謝したとはいえ、ひいきの引き倒しで、裁量労働制といえば、怪しげな統計まで使って、政府が対象を拡大しようとしているものという印象と警戒が広がってしまったはずだ。統計をとるまでもない》。
《一般の労働者より裁量労働で働く人の労働時間が短い》という捏造データまで持ち出す、トんだ政府の「働き方改革」=「働かせ方壊悪」。壊悪の《柱の一つは「裁量労働制」の拡大だが、これは働き方を労働者の裁量に任せ、残業代は実際の時間にかかわらず定額で払う制度》であり、「定額働かせ放題」法案。《それにしても、こんな荒唐無稽な根拠を持ち出してまで進めようという「働き方改革」とは、誰のためのものなのか》?、…その答えは簡単で、アベ様やアソウ殿、与党自公や癒党お維キトといった議員、そして、もちろん、大企業。
《意図的だとすれば、見え透いた数字のトリックを使ったものである。…▼裁量労働制の対象を拡大したい政府の思惑か。…怪しげな統計まで使って、政府が対象を拡大しようとしている》…WE「残業代ゼロ」法案同様…、対象が下へ下へと『トリクルダウン』。
東京新聞の記事【首相答弁撤回 裁量労働、募る不信 別調査結果は「労働長い」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201802/CK2018021502000145.html)でも、《首相の答弁は、裁量労働制が長時間労働につながるとのイメージを払拭する狙いだったが、逆に不信感を募らせる結果》。
さらに衝撃的なのは、《自分が裁量労働制で働いているなんて、全く知らなかった》…対象が下へ下へと『トリクルダウン』どころか、自身が知らぬ間に対象になっていた…。
これも東京新聞の記事【量労働、問題運用が横行 対象外に適用 過大業務を命令】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201802/CK2018021502000149.html)によると、《安倍晋三首相は十四日の衆院予算委員会で、裁量労働制で働く人の労働時間が一般の労働者より短いというデータがあるとした自らの国会答弁を撤回し、「おわび申し上げたい」と陳謝した。野党からデータの疑義を指摘されていた。裁量労働制を巡っては、企業による不適切な運用が相次いで発覚している。野党は長時間労働につながると批判するが、政府は柔軟な働き方で生産性が上がるとして、今国会で成立を目指す「働き方」関連法案に対象拡大を盛り込んでいる。 (木谷孝洋)》…そうだ。自身が知らぬ間に、知らされぬ間に、拡大された《対象》にされているかもしれない。でも、気づいた時には…。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201802/CK2018021502000144.html】
制度乱用で過労、退社 元編集業務の女性「人を使いつぶす恐れ」
2018年2月15日 朝刊
「自分が裁量労働制で働いているなんて、全く知らなかった」
今年一月まで、ある編集プロダクションに在籍していた三十代の女性はこう振り返る。
女性は二〇一三年から、従業員十五人ほどの会社に勤務。電気機器などに関する記事の執筆やレイアウトを担当し、月収は基本給十八万一千円と固定残業代の四万五千円を合わせた二十二万六千円だった。
午後七時に定時退社できる日もあったが、繁忙期には午前六時に出社し、翌日の午前一時まで働くことも。残業時間が「過労死ライン」といわれる月百時間を超えることもあったが、残業代は「固定」のため増えなかった。
長時間労働が続いた昨年十一月、女性は深夜に会社で倒れて意識不明に。入院後、適応障害と診断されて退社した。会社に残業代を請求したとき、初めて自分が裁量労働制で働いていたことが判明。就業規則では、全従業員が裁量労働制になっていたという。
女性から相談を受けた裁量労働制ユニオンと、会社側が交渉した結果、女性が未経験者として入社し、実際には仕事の裁量が与えられていなかったことから適用は無効とされた。会社側は残業代を支払う意向を示している。
女性は「できるだけ安く労働者を使うために裁量労働制を悪用していると感じた。裁量がない人に適用すれば、働く人を使いつぶす制度になりかねない」と話す。 (木谷孝洋)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018021702000164.html】
筆洗
2018年2月17日
<24時間タタカエマスカ>が流行語大賞の銅賞に選ばれたのは、元号が平成に変わった年のこと。<♪黄色と黒は…>と歌う栄養ドリンクのCMソングが大ヒットしたのだ▼世はバブル景気に浮かれていたが、KAROSHIが海外メディアで紹介され始めたのも、このころ。膨らむ一方の日本の貿易黒字に、欧米からは「過度な長時間労働で安い商品をつくっているのはアンフェア」と批判が出た▼あれからずいぶんたち、事態は改善されたかといえば、正規労働者の労働時間は、あまり変化がないという。過労死は止まらず、政府は「働き方改革」の旗を掲げて対策に乗り出したものの、どうも、あやしい▼改革の柱の一つは「裁量労働制」の拡大だが、これは働き方を労働者の裁量に任せ、残業代は実際の時間にかかわらず定額で払う制度。だから、長時間労働を増やすことになるのでは、と指摘されている▼そんな懸念を払拭(ふっしょく)するために政府は、一般の労働者より裁量労働で働く人の労働時間が短いことを示す調査結果を持ち出したが、その中身をよく見れば、一般労働者の中に「一日の労働時間が二十三時間超」だという人が何人もいたというから、<本当に、24時間タタカエマスカ?>と歌いたくなる▼それにしても、こんな荒唐無稽な根拠を持ち出してまで進めようという「働き方改革」とは、誰のためのものなのか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018022002000147.html】
【コラム】
筆洗
2018年2月20日
一八九八年の米西戦争の期間中、米海軍の死亡率は千人につき九人だったそうだ。一方で、同じ期間のニューヨーク市内における死亡率は千人につき十六人。米海軍はこの数字を使って、海軍に入った方が安全だと宣伝していたそうである▼数字のわながある。海軍の大部分が健康な青年であるのに対しニューヨーク市民には赤ん坊もいれば、高齢者や病人もいる。当然死亡率は高くなる▼『統計でウソをつく法』(講談社)にあった。二つの死亡率の比較に意味はないが、数字で示されるとつい信じてしまいやすい▼意図的だとすれば、見え透いた数字のトリックを使ったものである。裁量労働制の労働時間をめぐる、厚生労働省のデータである。一般労働者よりも、裁量労働制で働く人の労働時間の方が短いとするデータを示していたが、調査方法に問題があった▼裁量労働制の人については実際の労働時間を、一般労働者には残業が最長の日の労働時間を調査している。これなら、裁量労働制の労働時間の方が短くなりやすいだろう。二つは比較できない数字である▼裁量労働制の対象を拡大したい政府の思惑か。厚労省は陳謝したとはいえ、ひいきの引き倒しで、裁量労働制といえば、怪しげな統計まで使って、政府が対象を拡大しようとしているものという印象と警戒が広がってしまったはずだ。統計をとるまでもない。
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