【サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)↑】
(2024年03月24日[日])
まず、木原育子記者の受賞について。
『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
…自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから』
『●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている
自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》』
『●東京新聞木原育子記者【こちら特報部/「盗ったものは謝って返して」
アイヌ民族が求める遺骨返還 「慰霊施設」に集めて移管じゃ浮かばれない】』
東京新聞の記事【こちら特報部/木原育子記者「記者としてできることをしたい」 アイヌ差別めぐる報道を評価、メディア・アンビシャス大賞表彰式】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/314221?rct=tokuhou)。《市民の立場から優れた報道を表彰する団体「メディア・アンビシャス」の表彰式が9日、札幌市内であり、東京新聞特別報道部の木原育子記者によるアイヌ民族差別問題に関する報道に表彰状などが贈られた。木原記者は「アイヌ民族の歴史を伝えることは、私を含めた和人側の加害性に向き合うことだった。悩みながら伝えた」とあいさつ。「近年はSNS(交流サイト)を中心にアイヌ民族への差別や偏見が強まっている。明治政府が先住民の土地や言葉、文化を奪ったのと同じように、形を変えてアイヌ民族を追い詰めている。記者としてできることをしたい」と語った。報道はアイヌ民族の遺骨返還を巡る実態や先住民の権利問題に切り込む内容。選考委員は「丹念な取材により、植民地支配の歴史的背景に触れつつ、昨今の『アイヌ民族の商業利用』に関する無自覚な差別にも鋭く切り込んだ」と評価した》。
『●森達也監督《特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しよ
うとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉。》』
「大谷昭宏さん《森監督は…「…そして言葉。何でもいい」と言う。
翻って現代の社会。チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、
身なりで人をあげつらう女性議員がいる。「朝鮮人虐殺の記録は
政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された
朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断に
まかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。
100年、何も学ばなかった人がいる。100年、何かを学ぼうとさえ
しなかった人がいる-。》」
さて、大谷昭宏さん《翻って現代の社会。チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、身なりで人をあげつらう女性議員がいる》。〝四月バカ〟では済まない、本質的●●・第2号。第1号は彼女を取り立てた親分。《アイヌ当事者の多原良子さん…によると、認定対象は2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について「…」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と書き込んだブログやツイッター(現X)の投稿など計3件。委員会に参加した多原さんが人権救済を申し立てていた》(東京新聞)。それを許し続ける、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党とキシダメ政権。党や政権が差別体質そのものである証左。「杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》…自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから」、「杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》」。
東京新聞の記事【こちら特報部/杉田水脈氏に人権侵犯されても「黙ってるわけにいかない」 多原良子さんが語るアイヌ女性への「複合差別」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/316286)によると、《先住民族であるアイヌ民族に対するヘイトスピーチがやまない。憎悪をあおるような国会議員すらいる。アイヌ民族の中でも女性たちは、民族差別に女性差別が加わる「複合差別」にさらされているとして、20年以上前から国連で訴えてきた。中心になったのがアイヌ民族の多原良子さん=札幌市=だ。今なお続くヘイトにどう対峙(たいじ)すべきなのか。多原さんと先住民族ゆかりの地を巡りながら考えた。(木原育子)》
『●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(4/4)』
「【田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』】……
その他、「「神主の娘」の意見陳述」の木村さん、
「揺れる心で「アイヌ宣言」」の多原さん、
「在日だけど、日本社会の一員だから」の徐さん、
「沖縄に基地があるかぎり」の中村さん」
『●「「希望はTPP。」なのか」
『週刊金曜日』(2013年4月12日、939号)』
「平田剛士氏【アイヌ人骨〝発掘〟研究の実態は依然不明
北大のずさんな管理が発覚】……」
『●「安倍首相の暴走と「妄想」」
『週刊金曜日』(2014年2月7日号、978号)について』
「平田剛士氏【いまだ返還されず 全国12大学にアイヌ遺骨1636体!】、
「遺骨を返還すれば大学自体も癒される。アイヌも力を得て、
誇りを取り戻せるはず……より人間的な大学に変わるための
チャンスととらえることもできる」」
『●【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】:
「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み…先住民族に該当する」』
《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、
先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に
原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを
先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…
▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会の
勧告を無視》
『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…
儀式用のサケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》』
《畠山敏さん(77)が、サケの捕獲は認められた先住権だとして、
道の許可を得ずに儀式用のサケ十数匹を捕獲した。道職員が制止する
場面もあったが、畠山さんは「サケ漁をするかどうかは自己決定権だ」
として決行した。》
『●【<金口木舌>サケ漁は自己決定権】…《アイヌ民族は
先住民族と認められたが、権利回復の闘いは沖縄同様、道半ば》』
《▼アイヌ民族は先住民族と認められたが、権利回復の闘いは
沖縄同様、道半ばだ。「アイヌモシリ(北海道)に土足で
上がり込んできた和人には左右されない」と訴える畠山さんの
言葉は重くて深い》
『●《「アイヌの伝統」…捨て身ともいえる畠山さんの行動が
先住民族とは何かを問いかける》…そして、「言葉」を殺すな!』
『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
先祖の遺骨をコタンに返してほしい」』
『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却』
『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却』
『●《柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にある
とされています》…萱野茂さんは「言葉は民族の証」と訴えてきた』
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)』
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(2/2)』
『●東京新聞【アイヌ実名中傷動画を拡散 自民・杉田水脈氏、民族差別
助長】《差別的言動を繰り返す…さらなるレイシズム助長》する醜悪さ』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/316286】
こちら特報部
杉田水脈氏に人権侵犯されても「黙ってるわけにいかない」 多原良子さんが語るアイヌ女性への「複合差別」
2024年3月21日 12時00分
先住民族であるアイヌ民族に対するヘイトスピーチがやまない。憎悪をあおるような国会議員すらいる。アイヌ民族の中でも女性たちは、民族差別に女性差別が加わる「複合差別」にさらされているとして、20年以上前から国連で訴えてきた。中心になったのがアイヌ民族の多原良子さん=札幌市=だ。今なお続くヘイトにどう対峙(たいじ)すべきなのか。多原さんと先住民族ゆかりの地を巡りながら考えた。(木原育子)
◆北海道大学の敷地内にアイヌゆかりの場所
国際女性デーの8日、札幌市の北海道大学キャンパスを歩いた。正門から雪道で30分以上。北の外れにある「遺跡保存庭園」にたどり着いた。「雪に覆われているけれど、くぼんだ所があるでしょ。ここが竪穴住居の跡よ」と多原良子さんが説明してくれた。
北海道人類史に登場する縄文人、続縄文人、擦文(さつもん)人は地面を掘り下げた竪穴住居に暮らしていた。それに続くアイヌ文化期に入り、地面の上に家(チセ)が建てられるようになった。キャンパスからはアイヌ民族の集落(コタン)があった痕跡も出土している。
(祭具「イナウ」の近くでアイヌ民族が受け継いできた
文化について語る多原さん=北海道大学内の遺跡保存庭園で)
ただ、庭園の看板には、「古代の村落」「往時の状況をしのぶ事ができる」と説明するだけで、アイヌ民族の暮らしがあったとは書いていない。キャンパスは、北大の原型を創ったクラーク博士の銅像や功績をたたえる碑は多いが「アイヌ民族」の文字はない。
2023年度の北大入学式で宝金(ほうきん)清博学長が「北海道大学が設置される以前は、アイヌの方々が暮らす集落があり、日々の生活の糧を得ていました」と異例の言及。「この地に学ぶ私たちは、こうした歴史を忘れてはならない」とあいさつし、アイヌ民族らを驚かせた。
コタンの存在を大学側が認める好転の兆しだが、それ以外には今のところ目立った動きはない。
◆「コスプレおばさん」と揶揄されて
跡地では、アイヌ民族の有志らがヌササン(祭壇)をしつらえ、シンヌラッパ(先祖供養)をしてきた。この日も降り積もった雪中から、祭具のイナウが顔を出していた。多原さんは「アイヌ民族にとっては祖先が暮らした神聖な場所です」とそう重くつぶやいた。
アイヌ民族の納骨堂にも向かった。手入れされていないとみられ、納骨堂周辺だけがうずたかく雪に覆われている。多原さんは「訴え続けないと、アイヌ民族の存在自体がなきもの、見えないものにされてしまう」と力を込める。
多原さんが広く知られるようになったのは昨年3月、自民党の杉田水脈衆院議員が書き込んだアイヌ民族に対するブログを巡り、法務局に人権救済を申し立てたことだ。杉田氏は16年にスイスであった国連女性差別撤廃委員会に参加した多原さんらについて、「アイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」とつづっていた。
(自民党の杉田水脈衆院議員=3月19日、国会で)
昨年9月に人権侵犯が認定されたが、中傷は続く。この日も杉田氏はX(旧ツイッター)投稿で、多原さんらを「日本に存在しない差別を話す人たち」と中傷。多原さんがしんぶん赤旗の記事で、アイヌ女性の健康保険加入率の低さを指摘したことに触れ、「『アイヌ女性は健康保険に加入できない』なんていう嘘(うそ)を吹聴する場ではありません」と書き込んだ。
多原さんが訴えた根拠は、04〜05年にアイヌ女性241人を対象に実施されたアンケートだ。健康保険への未加入者は15%に上っていた。多原さんは言う。「民族の歴史を否定する発言に『またか…』と思うが、黙っているわけにはいかない。違うものは違うと言わないと歴史そのものを変えられてしまう」
◆アイヌの「特徴」が気になって
多原さんは道央圏の南部に位置する勇払(ゆうふつ)郡鵡川町(現むかわ町)の出身。8人きょうだいの三女として生を受けた。
アイヌ民族が多い地域だったが、先住民族であることを意識し始めたのは高校生の時だ。長距離走が得意で陸上部から勧誘されたが、短パンをはくと肌が露出し、アイヌ民族の身体特徴が強調されるのではと気になり、辞退した。「たったそれだけのことでと思うかもしれないが、とても悩ましかった」
家庭の都合で高校2年で中退。川崎や横浜に働きに出て、住み込みで働いた。和人(アイヌ民族からみた日本人)の女性と一緒にお風呂に入らなければならなくなった時、身体を見られている視線が刺さった。
(アイヌ民族が受け継いできた文化について語る多原さん)
道内に戻って20歳で和人の男性と結婚。3人の子を授かった。「本当に普通の主婦。私がそうではなかったので、子どもたちに教育は受けさせたいと必死でした」と振り返る。
転機は子育てがやや落ち着いた1976年ごろだった。北海道アイヌ協会札幌支部に入会。その後、協会で働き始めた。父親が町議で、アイヌ民族の福祉向上に奔走しており、興味がわいたからだ。
協会員として、同化政策などアイヌ民族の不遇な歴史を学んだ。アイヌ民族の生活相談員として困りごとに耳を傾け、自分自身に先住民族としてのアイデンティティーが養われていくのが分かった。それまでは「アイヌ民族であることは恥ずかしいことで、人に知られてはいけない」「夫や友人にも積極的に言わないようにしてきた」が、意識は変わっていった。
◆20年前から状況は「変わっていない」
協会で要職を歴任し、2003年には米ニューヨークであった国連女性差別撤廃委員会に参加した。同委員会は日本政府への勧告で先住民族の女性に言及。「複合的な形態の差別と周縁化に懸念を表明する」として、アイヌ女性という複合差別が初めて認識された。
あれから20年余。現状は変わっていない、と多原さんは感じている。「例えば、国際女性デーに合わせて女性管理職の割合を示すジェンダーギャップ指数が発表されるが、そもそもアイヌ女性は管理職がいるような企業や団体にほとんど就職できなかった。和人女性と、同じ土俵で語ることさえ許されなかった」と話す。
(アーティストとしての一面を見せる多原さん。
ポーランドなどで高く評価されている=短編映画
「アイヌとカムイのためのレクイエム」より、
アマレヤ劇団提供)
現在、北大を拠点にアイヌ女性が集う「先住民フェミニズム研究会」に月に1度参加し、複合差別問題などを学んでいる。ほかにもデモや国会内での集会を通じ、偏見や差別の解消に取り組む多原さん。活動の場は幅広い。
こんな一面もある。17年から、ポーランドを代表する独立劇団「アマレヤ劇団」と共同プロジェクトを実施している。ナチス・ドイツやソ連に占領されたポーランド人とアイヌ民族は共に、故郷を奪われた経験をしている。その痛みと抵抗の歴史について、多原さんはアーティストとしても表現してきた。
◆アイヌ民族の精神文化「発信、共生したい」
21年には、双方で作った舞踏劇を一つに合作した短編映画「アイヌとカムイのためのレクイエム」を製作。日本側の多原さんらは、先述の北大キャンパス内の遺跡保存庭園で撮影した。
(短編映画「アイヌとカムイのためのレクイエム」に
出演した多原さん(手前左)らアイヌ民族の女性たち
=アマレヤ劇団提供)
台本はなく、ワークショップで思いを語り合いながら、身体全体で表現し、形にしていく。「表現していることだけで頭も心もいっぱいにできる」。先住民族としての傷つきを忘れられる瞬間でもあった。
アイヌ女性として、今後どんな社会を望むか。「アイヌ民族の差別解消は、男性だけでなく、女性だけでなく、アイヌ民族全体がそれぞれの苦難に意識を高めて、ともに差別に向かい合った時、初めて真の解放運動となり得る」と話す。そして「人は本来、自然なくして生きていけず、それを近年まで保持してきたのがアイヌ民族だった。そういう精神文化を発信し、共生していきたい」と続けた。
◆デスクメモ
法務当局から人権侵犯と認定されても「差別するつもりはない」と自己正当化し、中傷を重ねる国会議員がいる。その言動に「いいね」を送る一定の層が存在する。「訴えないと見えないものにされる」という多原さんの言葉は重い。日本の醜い一面に私たちは向き合わねばならない。(北)
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