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●討論時間5分って何? 《望月衣塑子記者…菅氏が身につけている話法は『質問に答えない』『論点ずらし』『平気でウソ』なのだという》

2021年06月21日 00時00分49秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(20210613[])
上田耕司氏による、dot.の二つのインタビュー記事【「菅首相の党首討論の答弁は0点」ジャーナリスト青木理  ポンコツ野党の質問で正体現す】(https://dot.asahi.com/dot/2021061000003.html)と、
望月衣塑子記者が斬る菅首相の「答えない」「論点ずらし」「平気でウソ」話法 党首討論で見えた“焦り”】(https://dot.asahi.com/dot/2021061100008.html)。

 《「あれはひどい。五輪は都が主導すべきで政府が後方支援というのは、平時の大会であればその通りでしょう。しかし、今回の東京五輪はどうか。コロナ禍という非常時であり、そもそもこれまで政権は五輪を政治利用し、あからさまに政権浮揚の道具として使おうとしてきた側面は否めません。それは安倍晋三政権の時からです。安倍氏はリオデジャネイロ五輪の閉会式で、スーパーマリオの格好で登場しましたが、都が主導で政府は後方支援に徹するなら、首相は出ずに都知事が出るべきでしょう」 青木氏が指摘するとおり、世間へのパフォーマンスという意味では、政権が五輪の舞台を利用してきたのは確かだ》。
 《児童・生徒の学校連携観戦計画に対して、望月さんはこう警戒する。「地球温暖化が進んでいているので、真夏の観戦や屋外での移動には熱中症が心配です。しかもコロナ禍で、ワクチンを打ってない子どもたちが集団で観戦する。そのリスクを考えると、親の立場としては集団観戦なんてことはやめてほしいと思います」 望月さんによれば、菅氏が身につけている話法は『質問に答えない』『論点ずらし』『平気でウソ』なのだという》。

   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……

 五輪発の感染拡大の責任は? 元最低の官房長官のカースーオジサン曰く「主催者じゃない」…開催権獲得した時の当時の首相・アベ様のはしゃぎっぷりが忘れられない…。アノ間抜けな姿が忘れられない…《安倍氏はリオデジャネイロ五輪の閉会式で、スーパーマリオの格好で登場》。

 せめて、参議院方式で、自民党党首の〝つぶやき〟部分は討論時間から外してください。それにしても、5分って、ナニソレ? 
 あぁ、それにしても、金(カネ)色の五つの輪、やっている場合なのだろうか? 《児童・生徒の学校連携観戦》《オリンピックに全国の公立の小中高校生が128万人、都内の公立小中高校の生徒81万人が観戦する計画》なんて、正気の沙汰ではない。
 望月衣塑子さんは《菅氏が身につけている話法は『質問に答えない』『論点ずらし』『平気でウソ』なのだという》。青木理さんは《今回の党首討論の総括として、菅氏の答弁は0点だったと話す》。

 また、《取材…監視体制を強化》? しつけられたニッポンの広報者はまだしも、海外の《取材》者は唯々諾々とそんなものに従うのか? 青木理さん《記者をGPSで行動監視するなんて、東京オリンピックは海外メディアにとって北朝鮮で開かれるオリンピックと一緒かという皮肉を言いたくもなりますよね》。

   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

   『●《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは分かって
        いるのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサー
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権
       縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
   『●《一方、政官財マスコミの大利権で、北京より早く開催する国威発揚
      ・愛国イベントだけは、どれほどの犠牲を生もうと遂行する――》
   『●《豚の卑しさ...》…金(カネ)色の五つの輪利権をむさぼり、
     GoTo《勝負》を再開する気満々なカースーオジサンや自民党幹事長ら
   『●キングメーカー気取り? 重鎮ヅラ?? アベ様案件の一つでも真相
     解明し、責任をとったら? 《重鎮ヅラして政治活動する資格はない》
   『●武田砂鉄さん《「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、
      政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない》、絶対に
   『●内閣官房参与は《過去には…書類送検された経歴もある》…《菅首相が
     任命拒否した学術会員候補6人の方が…社会的な信用性》は遥かにあり
   『●《病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて
     病床を削減…言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金》
   『●《宮本亞門…「…誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て
     『何ということに加担してしまったんだ』と罪悪感にさいなまれた」》
   『●ボイコフ教授《五輪がごり押しされるのは「主な理由は3つ。カネ、
     カネ、カネだ」…「そのカネのほとんどはアスリートではなく…」》
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバル
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの
     金(カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバルと
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●PCR検査抑制論者の皆さんの沈黙 ――「検査の能力あるんですか?
      仮にあるとして、じゃあ一般の感染者の検査どうするんですか?」
   『●カネカネカネの五輪貴族「菅首相が中止を求めても開催される」
     「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」

    「【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/今さら「主催者じゃない
     総理を辞めたほうがいいのでは?】…《菅さんのいってることは、
     納得できない。一国の首相が東京五輪について決断を下せない
     というのは眉唾だし、そうであっても国民の安全を守るのが使命で
     あったら、東京都やIOCに開催中止をすでに迫っているはずである。
     つまり菅首相は、国民にとって不条理な賭けに突っ込むその言い訳を
     しているに過ぎない。責任逃れってやつだ。
     総理辞めたほうがいいんじゃね?》」
    「【政界地獄耳/危機感ない菅首相…野党党首会談で不信任案を協議へ】
     …《案の定、首相は官邸官僚に振り付けられたとおりに時間稼ぎの
     ための「東京オリンピック(五輪)の思い出話」を延々と始めた。
     さすがに「答えてない」「長い」との声が野党サイドから飛んだが、
     首相の熱量のない発言にさすがに委員会室は白けムードに包まれた。
     …最後の5分間を与えられた共産党委員長・志位和夫が…》」

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https://dot.asahi.com/dot/2021061000003.html

「菅首相の党首討論の答弁は0点」ジャーナリスト青木理  ポンコツ野党の質問で正体現す
上田耕司 2021.6.10 08:52 dot. #IOC #党首討論 #新型コロナウイルス #日本維新の会 #東京五輪 #枝野幸男 #片山虎之助 #立憲民主党 #菅首相 #青木理

     (ジャーナリストの青木理さん(c)朝日新聞社)
     (党首討論での菅義偉首相(c)朝日新聞社)

 2年ぶりの党首討論が6月9日行われ、国会で論戦の花が咲いた。菅義偉首相と野党4党の代表が1対1でまみえた45分間の論戦を、ジャーナリストの青木理氏はどう見たのか、話を聞いた。

 菅義偉首相に最初に挑んだのは立憲民主党の枝野幸男代表。持ち時間が30分と一番長く、「30分1本勝負」などと前評判も高かった。しかし9日は、枝野氏の質問に対し、菅首相はコロナ対策や東京五輪・パラリンピックについての持論を長々と展開し、余裕さえうかがえた。

「持ち時間がそれなりにあったから、ある程度は党首討論の形になっていたのは枝野氏くらいでしたね。他の党首は持ち時間が短すぎて批評するのが気の毒なくらい。ただ、野党は反対ばかりという批判を避けるためか、僕から見ると枝野氏は首相に配慮しすぎな印象を受けました。もっと批判的に言質を取りにいくべきではなかったでしょうか」

 唯一評価できたのが、新型コロナウイルス対策についての追い込み。

 今国会は6月16日で会期末を迎える。枝野氏は「日々変化していく事態に国会における国民に開かれた議論の必要性が高まっている。国会を閉じるといのうは政治空白です。国会を延長させ、国会の機能を十分に機能させ、国会を挙げて新型コロナウイルス感染症という国家の危機に立ち向かいましょうよ」と菅首相に呼びかけた。

「枝野氏は東日本大震災が起きた民主党政権期に国会を70日間延長させた自身の経験に触れ、野党としても協力するところは協力するから国会は開いておいた方がいいと呼びかけた。これは本当にその通りだと思います。
 16日に国会が閉じても、20日の緊急事態宣言の解除の可否、オリンピック・パラリンピックを本当に開催するならそのための危機対応、さらにはワクチン接種の進捗状況や変異株による感染者再増への対応策など課題は山積。いずれも想定通りにいくとは到底思えませんから、困窮者や医療支援態勢を含めて継続して逐一きちんと見ていかなければいけない。
 ならば、国権の最高機関であり、行政の監視役でもある国会を開会し、非常時に対応できるようにしておこうじゃないかというのは、全くその通り。憲法に緊急事態条項が必要だといった議論より、そちらの方がよほど現実的で喫緊の危機対応でしょう。
 なのに菅首相は『国会のことは国会が決める』という建前を語るだけ。ただ今回は『党首討論』ですから、与党総裁として正面から応じる誠実さが必要だったのではないですか」

 日本維新の会の片山虎之助共同代表は「衆院議員の選挙は任期満了の普通の選挙にするおつもりはありませんか。解散をしない選挙、任期満了の選挙、いかがですか」と問うた。

「冒頭からいきなりこれ。自分たちの選挙のことしか考えてないのか、政党と呼ぶに値しないポンコツ政党、といわれても仕方ないと思いますね」

 片山氏の持ち時間は5分と短かったが、周囲が最も沸いたのが、オリンピックの開催をめぐり、小池百合子都知事の名前を出したところ。「開催都市は東京都なのに総理が矢面に立って攻撃されている。もっと小池都知事が表に出なければいかん。総理は後方支援なんですよ」と、首相におもねるような発言をした。

「あれはひどい。
 五輪は都が主導すべきで政府が後方支援というのは、平時の大会であればその通りでしょう。しかし、今回の東京五輪はどうか。コロナ禍という非常時であり、そもそもこれまで政権は五輪を政治利用し、あからさまに政権浮揚の道具として使おうとしてきた側面は否めません。
 それは安倍晋三政権の時からです。安倍氏はリオデジャネイロ五輪の閉会式で、スーパーマリオの格好で登場しましたが、都が主導で政府は後方支援に徹するなら、首相は出ずに都知事が出るべきでしょう」

 青木氏が指摘するとおり、世間へのパフォーマンスという意味では、政権が五輪の舞台を利用してきたのは確かだ。

 さらに、この片山氏の質問で注目すべきは首相の答弁。首相の「本音」が思わず表れてしまったように感じたという。

「語るに落ちたなと思ったのは、片山氏の質問に対して、菅氏が冗談混じりのように『私の申し上げたいことを言っていただいて大変うれしく思います。今、片山代表からお話いただいたのが筋道』と応じたこと。続けて首相は『ただ、私も逃げるつもりはない』とも一応は口にしていましたが、ああやっぱりなと感じました。
 このオリンピックを強行開催することで感染者が急増したり、医療崩壊状態に陥ったり、医療にもアクセスできない死者が増えたりした場合、いったい誰が責任を取るのか。IOCなのか、菅首相なのか、小池都知事なのか。実際にそういった状況になったとき、やはり菅首相は責任をとるつもりはないんだなと
 主催はIOCで、開催都市は都だからと言い出しかねないと、あらためて痛感しました。片山氏がどこまで意図して問うたのか知りませんが、まさに正体見たり枯れ尾花という印象です」

 続いて質問に立った国民民主党の玉木雄一郎代表からは「ワクチンパスポートを東京五輪で先行的に導入してはどうですか」「GPSでプレスの人を行動管理すると言うが、平井(卓也デジタル改革担当)大臣は73億円のオリパラアプリからGPS機能を取りました。これで厳格な行動管理にならないのではないか」という提案や指摘があったが…………。

「ワクチンパスポートとかGPSがどうだとかというのは、プライバシー保護の観点などからは重要問題にせよ、その有効性の議論は現場レベルのテクニカルな話。首相との党首討論の時に聞くことかという気がしました」

 GPSに関しては、そもそも行動管理の有効性を問う質問自体がピントはずれだという。

入国するメディア記者やジャーナリストをGPSで監視すると告げ、政府の指示に素直に従うと考えるのが非現実的でしょう。
 仮に私が取材先の国の政府から『24時間GPSで監視するよ』などと言われたら、『なんという国だ』と反発して、その制約の網をかいくぐる取材を試みますよ。これでは入国する記者に案内人という名の監視役が常につく北朝鮮の取材と変わりません。それは少々大袈裟にしても、記者をGPSで行動監視するなんて、東京オリンピックは海外メディアにとって北朝鮮で開かれるオリンピックと一緒かという皮肉を言いたくもなりますよね

 最後に質問に立ったのは日本共産党の志位和夫委員長だった。

 志位氏は「オリンピックが開かれれば人の流れが増える。全国からオリンピックの競技会場に観客が移動し、観客数は延べ310万人になるとの試算もあります。競技会場の外で行う様々なイベント。全国の自治体が主催するコミュニティライブサイトが145自治体、227会場で契約されている。それに加えて団体組織が主催するパブリックビューイングが無数に開催されます」などと、五輪をきっかけにした感染拡大の可能性を指摘。「日本国民の命をギャンブルにかけるようなことを絶対にやるべきではない」と語った。

「ちょっと質問が長かった感じですよね。短い時間では他のことを聞けませんから、質問を五輪に絞ったのは良いとしても、細かなデータをあげつつも自身の訴えを強調するだけで終わってしまった印象です」

 そのうえで次のように注文をつけた。

「維新の片山氏の質問でああいった首相発言が飛び出した後でもあり、前もって用意した質問というより、片山氏と菅氏との五輪のやりとりについて、アドリブでズバリと突っ込んで聞いて欲しかった。
 菅氏は『安心安全でないんだったらそもそもオリンピックはやれない』と言っていますが、ならば東京五輪開催の責任者はいったい誰なのか。仮に五輪を強行開催し、途中で感染者が急増したり、医療崩壊状態に陥ったりして、医療にもアクセスできずに亡くなる人がでるといった状況になっても、途中で中止することは不可能でしょう。
 もしそういう状況になった際、誰がオリンピックを開催した責任者であり、いったい誰がどう責任を取るのかについてきちんと問い詰め、首相から『私です』といった言質を引き出してほしかった。片山氏とのやりとりで終わってしまっては、『いやいや本当は東京都に責任があるんすけどね』と言い出しかねません」

 菅氏が「尾身会長といつも話している」と答えたことについては──。

「新型コロナ担当の西村大臣が常に尾身氏と綿密に連絡をとっている、というのは、それは最近の国会でも首相が繰り返していること。だけど、双方ともかなりビクビクしているんじゃないですか。
 首相にしてみれば、五輪開催の障害となるような発言や提言が専門家から出るのは避けたい。一方、感染症の専門家として政権に寄り添ってきた尾身氏にしても、このままオリンピックを強行すれば感染者が増えるに決まっているのは十分にわかっていて、その責任をなすりつけられてはたまったもんじゃない。
 だからいまは必死になってポジション取りを考えているんじゃないのかなという気がしますけどね」

 最後に、今回の党首討論の総括として、菅氏の答弁は0点だったと話す。

「菅氏の発言の中で『なるほどね』と思ったところが一つもなかった。あえていえば、維新の片山氏に質問され、五輪開催の主導権はやはり都にあるかのように答えたところ。もちろん、その発言は評価に値しません。いざとなれば責任は自分にないというに等しい肌寒いジョークのようなもの。だから0点ですね

(AERAdot.編集部 上田耕司)
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https://dot.asahi.com/dot/2021061100008.html

望月衣塑子記者が斬る菅首相の「答えない」「論点ずらし」「平気でウソ」話法 党首討論で見えた“焦り”
上田耕司 2021.6.11 09:54 dot. #ワクチン接種 #党首討論 #官房長官 #新型コロナウイルス #望月衣塑子 #東京五輪 #東京新聞 #菅義偉首相

     (東京新聞の望月衣塑子記者(撮影/小山幸佑))

 菅義偉首相にとって、初となった6月9日の党首討論。菅氏が官房長官時代、会見でバトルを繰り広げた東京新聞記者の望月衣塑子さんの目にはどのように映ったのか、話を聞いた。

「党首討論を見て、私はモヤモヤ感だけが残りましたね。相変わらず覇気がなく、明確には何も言ってない。ああいう場面では特に緊張するし、しゃべるのが苦手なんだと思います」

 望月さんには、菅首相の発言でひっかかったくだりがある。それは立憲民主党の枝野幸雄代表が「オリンピックの開催を契機として国内で感染が広がるのではないか」という質問に対する答えだった。

 菅首相は57年前の1964年の東京オリンピックのころ、自分は高校生だったと言って、回想を始めたのだった。東洋の魔女と呼ばれた女子バレーボールの選手の回転レシーブや、男子マラソンで金メダルに輝いたアベベ選手、柔道のヘーシング(オランダ)が日本柔道を初めて国際試合で負かしたこと「あの瞬間というのは、私はずっと忘れることができなかったんです。そうしたことを子供たちにもやはり見てほしい」と語った。

「私の子供は今、小学生です。オリンピックに全国の公立の小中高校生が128万人、都内の公立小中高校の生徒81万人が観戦する計画は、現時点で撤回されておらず、教員らによる『集団下見』も実施されました。菅さんは『五輪を無観客にはしたくない』という思いが強いと聞きます。あの発言は、この児童・生徒の学校連携観戦を何としてでも遂行するという意味を込めているのかと感じました」

 児童・生徒の学校連携観戦計画に対して、望月さんはこう警戒する。

「地球温暖化が進んでいているので、真夏の観戦や屋外での移動には熱中症が心配です。しかもコロナ禍で、ワクチンを打ってない子どもたちが集団で観戦する。そのリスクを考えると、親の立場としては集団観戦なんてことはやめてほしいと思います」

 望月さんによれば、菅氏が身につけている話法は『質問に答えない』『論点ずらし』『平気でウソ』なのだという。

 言われてみれば、党首討論においても、そのような節があった。例えば、国民民主党の玉木雄一郎代表が補正予算の繰り越しが30兆円もあることを指摘した後、こう言った。

「今、私のところには、総合支援資金をあと3カ月、つまり20万円かける3カ月分の60万円、何とか増やしてくれないかと、延長してくれないか、こういう声が多いんですよ。こういう声に是非、総理、答えてください」(玉木氏)

 ちょうどそこで持ち時間の5分が過ぎてしまった。それでも 玉木氏は、正面に座っている菅氏に、「ひとこと」と食い下がった。だが、菅氏は一言も発することはなく座ったままで、答えることはなかった。玉木氏は「終わります」と悔しそうに引き上げる一幕があった。答える気があったら、何か言葉を発しようとしただろう。

「あれはひどかった……まさかの無視でしたよね。国民に対する説明責任を感じないのでしょうか。玉木さんはけっこう重要なポイントを聞いたと思うんですけど」

 と、望月さんは言い、玉木氏の質問の意味をこう説明する。

「玉木氏は、繰り越している30兆円規模の補正予算について聞いている。それだけ予算があるのに、生活困窮者や事業者に、なぜ、必要なお金が回ってこないんだという疑問があるからだと思います。枝野さんも『支援策が実際に届いていない方の悲鳴が総理のところには届いていないのか』と問いただしていましたね」

 日本共産党の志位和夫委員長は、東京五輪・パラリンピックについて的を絞って「そうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由をどう説明されますか、端的にお答えください」と、菅首相を攻めた。

 菅首相は「尾身先生については分科会の担当の西村大臣、毎日のように緊密に意見交換しており、私も報告を受けております……」などとはぐらかしたため、志位委員長は「私の聞いたことに答えていない」と声を荒らげる一幕もあった。

「IOCやスポンサーからの多額の資金提供など、結局は、国民の命よりも金と利権が絡むということが大きいのでしょう。だからこそ、菅さんは、自らの考える五輪の開催意義について『なぜ、国民のためにやるのか』を、説明ができないんです。だから菅さんは『答えない』『論点をずらし』で対応するのでしょう」(望月さん)

 確かに五輪の開催の可否については、菅氏は「国民の命を守る、安心安全を守るのが私の責任」と繰り返すばかりだった。

「菅さんはこういうべきなんですよ。『最終決断はしていないが、中止を含めた検討もしています』ってね。なのに、菅さんの頭の中にはもはや五輪開催しかない。官邸官僚を取材しても『中止の選択肢なんてそもそもない』と言われます」

 それには永田町の力学も働いているのだという。

「今の永田町の空気を見てると、菅さんは次の総選挙でもし大きく議席を減らしたら退陣だから、責任を取るところまでは菅さんにやらせて、ポスト菅に対する小競り合いが始まっている感じがします。ポスト菅をけん制して、3A(安倍晋三前首相、麻生太郎財務相、甘利明税調会長)が二階俊博幹事長に間接的に圧力をかけたり、下村博文自民党政調会長が出てきたり。永田町での足の引っ張り合いみたいなことも始まっています」

 そういう状況の中での党首討論だったと思えば多少理解なりとも菅氏の胸中も推察できる。

「菅さんには余裕もないし、もはや、中止という選択肢もないんでしょう。それでも、党首討論というのは、五輪やコロナ禍への首相の姿勢が浮き彫りになる。やらないよりはやったほうが絶対いいです。この非常時だからこそ、国会の会期は野党が言うように延長すべきと思います」

 首相の姿勢が浮き彫りになるといえば、菅首相の答弁の内容の真偽について、党首討論の散会後に物議を醸すことになった箇所があった。それは、枝野氏の質問に答えるかたちで口にした次の発言だった。

「まさにワクチン接種こそが切り札だというふうに思っております……昨日100万回を超えてきました。まさに一定の方向を示すと日本の国民の皆さんの能力の高さ、こうしたものを私自身今誇りに感じております」

 菅氏は「1日100万回」の目標達成を表明したのだが、実は未到達なのではないかという疑惑が持ち上がった。毎日新聞では「接種回数は1日60万人ペース」と報じた。

 記者たちに問われた加藤勝信官房長官は「接種記録を後日まとめて入力する自治体があるため、(1日100万回とは)厳密には異なる」と説明せざるを得なかった。

「状況から推察するに、1日100万人というのは実際の数字としては不確定なものを言ってしまった可能性がある。菅さんが先走ってしまったのか、周囲の官邸官僚が間違った数字を『総理、遂にやりましたよ!』と教えたのか、勘違いしたのか。正確ではない数字だと知っていたのなら『平気でウソ』だったのではと疑ってしまいます。どちらにしても本人のあせりは相当あるのだろうと感じましたね」(望月さん)

 ところで、官房長官時代の菅氏はどうだったのか。

「番記者は菅さんに嫌われちゃ終わりだから、“桜疑惑”は別として、あまり厳しい質問ができないように見えました。私は番記者ではないから、聞くべきことは聞こうとしつこく追及していたから、菅さんはだんだんと、私の質問に答えなくなっていった。『あなたには答えない』とか、『あなたに答える必要はない』と言うようになり、まともに質問に向き合わなくなりました」

 菅氏の会見が終わった後のオフレコ懇をしているだろう場所から笑い声が聞こえてくると、自分のこともネタにして笑われているのではと思ったという。

番記者たちと菅氏はいわばボーイズクラブだったのだと思います。官房長官と番記者が、そもそも『内輪』という意識で、菅さんと話をしている。番記者たちが、菅さんに気に入られることを第一にしてしまうと、結局、忖度を重ねざるを得なくなり、真綿で首を締められるように徐々に菅さんに抵抗できなくなっていっちゃったのではと思います」

 そう仕向けるのが菅流だという

「番記者でない私からみると、抵抗できないように番記者たちが完全に抑え込まれているという感じがしましたね。菅さんがまとっていた空気というか、『私に恥をかかせるな』みたいな気配がすごく出ていた。それに対して、菅さんから情報を取りたい記者たちが忖度を重ねてきた。でも、その結果として、今になってまともに野党にも記者の質問にも真正面から答弁できない、はぐらかす菅首相ができあがってしまったのではないでしょうか」

(AERAdot.編集部 上田耕司)
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●膳場貴子さん「『報道特集』の根幹は、調査報道に挑戦すること、現場からものを考えること、評論家よりも当事者の声に耳を傾ける…」

2021年06月10日 00時00分53秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]


(20210605[])
アサヒコムの記事【「報道特集」にギャラクシー賞 40年間の歩みを評価】(https://www.asahi.com/articles/ASP6267GZP62UCVL019.html)。
マイナビニュースの記事【『報道特集』膳場貴子キャスター「耳障りなことも申し上げます」】(https://news.mynavi.jp/article/20210602-1898330/?lead=&utm_source=smartnews&utm_medium=ios&utm_campaign=sp_app)。

 《膳場貴子キャスターは「週末の夜に、こんな硬派な番組が40年間放送を続けられたというのは、ある意味奇跡的だなと思っています」と話し、番組についてこう説明した》。
 《そして、「ぜひ注目していただきたいのは、豊富な取材経験に裏打ちされた金平(茂紀)キャスターが忖度せずに自由にものを言う姿。膨大な知識とアジア各国の取材を通じて誰よりも温かな眼差しを持った日下部(正樹)キャスターのものの見方。そして、腹が座った若き皆川(玲奈)キャスターがタイムリーに現場に出て届けてくれる声を楽しんでいただければと思います」と呼びかけた》。

 久米宏さんの『ニュースステーション』時代の面影も無く、テレ朝の報道ステーションがアノ状態…そんな中で、唯一頑張るTBS。テレビ番組で報道と呼べるのは、もはやTBSの『報道特集』と『サンデーモーニング』だけ。その『報道特集』がギャラクシー賞報道活動部門の大賞を受賞したそうだ。本当に目出度い。

 番組のつぶやき:

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https://twitter.com/tbs_houtoku/status/1400100769311858689

報道特集(JNN / TBSテレビ) @tbs_houtoku

「報道特集40年の歩みとこれから」が、ギャラクシー賞・報道活動部門の大賞をいただくことができました。番組を見て下さっている方々、様々な形でご協力いただいている方々、多くの皆様に深く感謝申し上げます。スタッフ一同、引き続きより良い番組作りに励んで参ります。

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TBS『報道特集』がギャラクシー・報道活動部門の大賞に

 TBSテレビの報道番組『報道特集』が、ギャラクシー賞・報道活動部門の大賞に選ばれました。 優れた放送番組などに贈られる、第58回ギャラクシー賞が発表され、TBSテレビの報道番組『報道特集』が報道活動部門の大賞を受賞しました。 1980年にスタートした『報道特集』は、去年10月に放送開始40年の節目を迎えました。今回の受賞は、「40年の歩みとこれから」と題して、調査報道に一貫して取り組む姿姿勢と、地方のネットワーク局の作品を全国に広げた功績が認められました。…
news.tbs.co.jp
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午後11:43 · 2021年6月2日
-  -  -  -  -  -  -  -  -  --- -- -


 テレビも同じ。
 「新聞は安倍政権に屈したのか?」。《望月 …一部のメディアは政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させていること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットやSNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が従来より低下していると感じます》。
 テレビも新聞も、広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》

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https://www.asahi.com/articles/ASP6267GZP62UCVL019.html

「報道特集」にギャラクシー賞 40年間の歩みを評価
2021年6月2日 19時13分

     (「報道特集」が報道部門の大賞に選ばれ、トロフィーを手に話す
       膳場貴子キャスター=6月2日午後、東京都渋谷区 
       (C)第58回ギャラクシー賞贈賞式)

 昨年度の優れた放送作品や放送人に贈られる第58回ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)が2日、発表された。報道活動部門の大賞にはTBSの「『報道特集』40年の歩みとこれから」が、テレビ部門の大賞にはフジテレビがコロナ禍を取り上げた1人3役の実験的なドラマ「世界は3で出来ている」が選ばれた。

 土曜夕方放送の「報道特集」は、1980年に「JNN報道特集」としてスタートして以来、調査報道をはじめとして40年間報道を続けてきたことなどが評価された。

 トロフィーを受け取った膳場貴子キャスターは「週末の夜に、こんな硬派な番組が40年間放送を続けられたというのは、ある意味奇跡的だなと思っています」と話し、番組についてこう説明した。

 「人間の体と同じで、体幹、根幹を鍛えるのを怠らずにいれば、どんなでこぼこの道でも倒れることなくずっと立っていられるものなんじゃないかと思います」

 「報道特集の根幹は、調査報道に挑戦すること、現場からものを考えること、評論家よりも当事者の声に耳を傾けるということです。この三つを愚直に守ってきたので40年間、報道特集は社会に受け入れていただけた、そしてこれからも受け入れていただくんだと思います」

 さらに膳場さんは、TBSで…
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https://news.mynavi.jp/article/20210602-1898330/?lead=&utm_source=smartnews&utm_medium=ios&utm_campaign=sp_app

『報道特集』膳場貴子キャスター「耳障りなことも申し上げます」
2021/06/02 18:40

TBS系報道番組『報道特集』(毎週土曜17:30~)が、第58回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の報道活動部門大賞を受賞。2日、都内のホテルで行われた贈賞式で、膳場貴子キャスターが喜びを語った。

     (『報道特集』の膳場貴子キャスター)

今回は、1980年の番組開始から40年にわたる報道の継続力が評価されて受賞。膳場氏は「週末の夜にこんな硬派な番組が40年も放送を続けられたのは、ある意味奇跡だなと思います」と驚きを語る。

その上で、「『報道特集』の守ってきた根幹は、報道の原点に常にかえるようにしていることです。その1つ目は調査報道に挑戦すること。2つ目は現場からものを考えること。そして3つ目は評論家よりも当事者の声に耳を傾けること。この3つを愚直に守ってきたので、40年間『報道特集』は社会に受け入れていただけた、そしてこれからも受け入れていただけるんだと思います」と胸を張った。

TBSでキャスターを務めて15年になるという膳場氏は「この15年を振り返るだけでも、私たちの社会は、自分たちが見たいものばかりを見るようになってきてるなという危機感を持ちます」と切り出し、「検索サイトのアルゴリズムで好きなものを提示してくれて、聞いていて心地よい意見ばかり集めてくれるので、どうしてもそうなってしまう社会なんでしょう。でも、ネットに席巻されるそんな社会だからこそ、『報道特集』のような番組が必要とされているのかなと思います。耳障りなことも私たちは申し上げます」と宣言。

「時代が変わっていく中で、時代から取り残されそうになるんですけど、あえて時代に抗いながら『こういうものの見方もあるよ』というのを提示していきたいと思います。テーマは何でもありだと思っています」と意気込む。

そして、「ぜひ注目していただきたいのは、豊富な取材経験に裏打ちされた金平(茂紀)キャスターが忖度せずに自由にものを言う姿。膨大な知識とアジア各国の取材を通じて誰よりも温かな眼差しを持った日下部(正樹)キャスターのものの見方。そして、腹が座った若き皆川(玲奈)キャスターがタイムリーに現場に出て届けてくれる声を楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。
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●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権➀

2020年09月11日 00時00分27秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラの記事【菅義偉“史上最悪”の総裁選出馬会見! 膳場貴子の森友問題追及には「すでに結論」、望月衣塑子の質問には司会者に妨害を指示する動き】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5614.html)。

その➁へ)


 《安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の歩みをけっして止めるわけにはなりません》。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●斎藤貴男さん【二極化・格差社会の真相】《法令を順守しなければ
     ならないのは、誰よりも貴君ら自身、警察権力なのだと自覚したまえ》
   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに
     質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
             目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果

 アベ様は公党に《悪夢》と仰ったわけですが、実際のアベ様政権は《悪夢》どころか「地獄」の7年8カ月だったわけで、《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の歩みをけっして止めるわけにはなりません」》な最低の官房長官が次期・無《責任政党》の総裁、ひいては、首相となれば、「底なしの地獄」な政権へと堕ちていくことになりそう。アベ様の《レガシー》である《メディアコントロール》、それを支えていたのが最低の官房長官。最低の官房長官、《その正体は安倍首相とまったく同じだ》。それどころか、より陰湿に、より悪質に、より強権に。独裁の度合いは増し、《メディアコントロール》はより強固に。

 その陰湿さ、悪質さ、強権度合は、特に沖縄でエスカレートしそう。「唯一の解決策」が口癖の無能な最低の官房長官が次期・無《責任政党》総裁、次期首相…沖縄の皆さんには、本当にお気の毒としか言えない。
 沖縄タイムスの【社説[辺野古新基地問題]工事強行し寄り添わず[安倍政権の7年8カ月]】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/626252)によると、《「沖縄に寄り添う」「できることは全て行う」 安倍晋三首相のその言葉とは裏腹に歴代最長となった政権で、県民は基地負担の軽減をほとんど実感できなかった。米軍基地問題で、最大の課題である普天間飛行場の返還では、辺野古新基地建設を「唯一の解決策として強硬に押し進めた》。

 ブログ主が〝最低の官房長官に認定〟したのは2015年2月頃でした。特に、陰湿な沖縄イジメが主要因。

   『●屁理屈にもなっていない…
      菅義偉官房長官「汚染水の『影響』は完全にブロック」
    「常々、うすうす菅官房長官はアホ?、と思っていたのですが、
     今回、確信に。ブログ主の中で、最低の官房長官に認定。」

   『●「恐怖販売機」(©東京新聞『筆洗』)から
      出てくる「戦争法案」: 国会や憲法学者の存立危機事態
   『●首相の座を「全く考えていない」と否定…
      ブログ主のなかでは「最低の官房長官」認定済み
   『●独裁国家・アベ様政権相手に「けんか」できる
       翁長雄志知事の叫び、「うしぇーてぃないびらんどー」
   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は全く生じていない」
            …「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…
   『●「…は沖縄県民の耳には「期待するな」
      「何も改善しない」と冷たく翻訳」…中央政府の体をなしていない
   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、アベ様や
           最低の官房長官らは理解しようとするのか?

 さらに、《メディアコントロール》で忘れてはならないのが、望月衣塑子社会部記者イジメとそれを傍観する記者クラブの政治部記者達。《会場では笑いが起こったことだ。暴言を放った「次期総理」に対し、記者が声をあげて反論するでもなく、会場が笑いに包まれる……》…絶望的な気分。そんな中、唯一の朗報は、南彰さんが政治部記者に復活すること。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
               アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
               菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
             《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                 という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                   …《政権をチェックしようという意識が…》
   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
          認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
             「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは
      質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
    「リテラの記事【「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が
     望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に】…
     《5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、
     こう言い放ったからだ。「その発言だったら、指しません」 
     これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に
     「あなたに答える必要はありません
     「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を
     吐いてきた》」

   『●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばれば
     みんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)
   『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
         あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》
   『●《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が
     指名しない》…なぜに《官邸報道室長が司会役を務めている》のか?
   『●あぁ、やっぱりねぇ…、イジメを見て見ぬふり。内閣記者会
      政治部記者達が作り出す〝居ないことにされてしまった記者〟
    「あ~ぁ、ちょっと酷すぎやしませんかね? 内閣記者会政治部記者達は、
     他社とはいへ、社会部記者を報道の同志とは思わないのかね? 
     イジメを見て見ぬふりとは、政治部記者を名乗るのはだな。」

   『●内閣記者会政治部記者の露骨な本音は? Passiveな《官邸による
        「望月いじめ」を「黙殺」する形で「加担」》かと思いきや…
    「最低の官房長官のバンキシャ殿は、質問を《6月とか国会が
     終わった後にやれば》?、だそうです。アホですか? さらに、
     《質問が下手すぎる。完全に喧嘩売っている。もう少しうまく
     やらないと引き出せない》…だそうですが、記者会見やぶら下がり、
     オフ懇、夜討ち・朝駆けで一体どんな素晴らしい《回答》を引き出した
     のでしょうかね?」

   『●阿部岳さん《望月衣塑子記者への攻撃が、新たな段階に入ったようだ。
              首相官邸だけでなく、他のメディアまで列に加わっている》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
          《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》

その➁へ)

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●《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が指名しない》…なぜに《官邸報道室長が司会役を務めている》のか?

2020年01月27日 00時00分41秒 | Weblog

[※ 《望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る》…森達也監督『-新聞記者ドキュメント-』(https://i-shimbunkisha.jp/)↑]



共同通信の記事【東京新聞の望月記者、菅氏に抗議 「質問指されず不当」】(https://this.kiji.is/592647006604821601?c=39550187727945729)。
アサヒコムの記事【東京新聞記者「不当な扱い見直して」 菅長官会見で抗議】(https://www.asahi.com/articles/ASN1Q7KD9N1QUTFK01V.html)。

 《菅義偉官房長官の22日の記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が質問の機会を得られないとして抗議する一幕があった。…菅氏は「あなたの要望に応える場所ではない」とした上で…》。
 《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が指名しないことが続いているとして、「非常に不当な扱いを受けている。ぜひ見直していただきたい」と抗議する場面があった》。

 《「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を吐いてきた》最低の官房長官は、いじめの度合をエスカレートさせ、終いには「その発言だったら、指しません」と言い放った。前もって〝御題〟を明かしておかないと質問にはお答え頂けないようだし、記者を選別することを宣言していた。
 その進化形として、《挙手しても菅氏が指名しないことが続いて》いました。最近の会見では、記者選別からもう一段レベルアップし、望月衣塑子記者が挙手しても無視して質問させない、というイジメのようなことが続いていた訳です。記者選別から、〝居ないことにされてしまった記者〟に。でっ、再び、い~っつも思うのですが、記者会見に居る周りの記者たちは一体何をやっているのでしょうか?

 あぁ…。周りの記者は何やってんだ? 何とも思わないのかね? 内心、最低の官房長官殿に喝采を叫んでいるのか? 《国連のデービッド・ケイ特別報告者》は《権力の監視者としての役割を果たすためには、報道機関は自らの取材や報道を自由に追求する必要がある》…こんな当たり前を指摘されるニッポンの《報道機関》って、一体? 《報道圧力に晒されつづけた結果、不都合な事実は伝えられず、プロパガンダが垂れ流される──この国の異常な報道実態は、こうして覆い隠されているのである》。それがず~っと、ず~っと続いているニッポン。こんな記者クラブなど解散するか、あらゆるジャーナリストが参加できる会見に改めるべきだ。

 もう一点、これも指摘され続けているが、《官邸報道室長が司会役を務めている》《司会役の首相官邸の上村秀紀・報道室長》って一体何なのか? なんのために幹事社を決めているのか? 会見の仕切りを記者の手になぜ取り戻さないのか? 最低の官房長官に、《要望に応え》させよ!

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                 という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                  …《政権をチェックしようという意識が…》
   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
                「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●【<金口木舌>権力はうそをつく】《イラク戦争…
       大量破壊兵器の保有は後に捏造だと明らかになった》
   『●《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を
       反社会勢力にも通じる人物に頼》む…なぜに報じられないの?
   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
     《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》
   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは
      質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
    「リテラの記事【「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が
     望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に】…
     《5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、
     こう言い放ったからだ。「その発言だったら、指しません」 
     これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に
     「あなたに答える必要はありません
     「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を
     吐いてきた》」

   『●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばれば
     みんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)
   『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
           あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》

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https://this.kiji.is/592647006604821601?c=39550187727945729

東京新聞の望月記者、菅氏に抗議
「質問指されず不当」
2020/1/23 01:34 (JST)
©一般社団法人共同通信社

     (記者会見する菅官房長官=22日午前、首相官邸)

 菅義偉官房長官の22日の記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が質問の機会を得られないとして抗議する一幕があった。菅氏は「最後の1問」として望月記者を指名。これに対し記者は「2問聞きたい。長官から不当な扱いを受けている。21日から手を挙げているが、私だけ指されない」と訴えた。

 菅氏は「あなたの要望に応える場所ではない」とした上で、「桜を見る会」の公文書管理に関する質問に1問だけ答えて会見は終了した。

 会見は官邸記者クラブ「内閣記者会」が主催し、官邸報道室長が司会役を務めている
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https://www.asahi.com/articles/ASN1Q7KD9N1QUTFK01V.html

東京新聞記者「不当な扱い見直して」 菅長官会見で抗議
2020年1月22日 23時06分

     (記者会見で質問に答える菅義偉官房長官
       =2020年1月22日午前11時26分、岩下毅撮影)

 22日午前にあった菅義偉官房長官の定例記者会見で、東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が指名しないことが続いているとして、「非常に不当な扱いを受けている。ぜひ見直していただきたい」と抗議する場面があった。

 官房長官の記者会見は原則的に1日2回行われ、内閣記者会が主催。質問する記者は官房長官が指名する。

 22日午前の会見では、司会役の首相官邸の上村秀紀・報道室長が「次の質問を最後で」と発言した後、菅氏が東京新聞の記者を指名した。これに対し、東京新聞記者は「2問聞きたい」「指されないことが続いている」と訴えたが、菅氏は「最後の1問ということで指名した」「ここはあなたのご要望についてお答えする場所ではない」などと対応。東京新聞記者は抗議したうえで、「桜を見る会」について質問した。
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●《安倍外交礼賛原稿…「実際は蚊帳の外だった」と書けない…》、《安倍政権の不正を描く映画》は宣伝されず…

2019年07月18日 00時00分53秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/大手メディアのやらせと礼賛と既得権】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201907080000134.html)。
リテラの伊勢崎馨さんによる記事【望月衣塑子原案の映画『新聞記者』サイトに宣伝妨害のサイバー攻撃! 松坂桃李主演なのにテレビはプロモーション拒否】(https://lite-ra.com/2019/07/post-4827.html)。

 《ニューヨーク・タイムズ官房長官・菅義偉と東京新聞記者との質問のやりとりで「あなたに答える必要はない」と回答を拒んだことも書いている。…それをうまく利用して政府の情報をコントロールしているのが官邸の会見を軸とする記者会見の仕組みだ。その最たるものが、首相や官房長官への記者の質問に既に回答が用意されていて、読み上げるというやらせ会見だ》。
 《こうした政権の謀略を担う機関として、内閣情報調査室がクローズアップされ、映画で描かれた数々の謀略工作のほとんどに関与しているという設定になっていた。官邸はこの映画の内容に怒り心頭で、公開前に内容をつかんだ内調幹部は親しい記者に絶対許さないと烈火のごとく怒っていたという》。

 アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール。アベ様による善政は何一つ無し。悪辣な独裁状態。
 映画『新聞記者』では、《こうした政権の謀略を担う機関として、内閣情報調査室がクローズアップされ、映画で描かれた数々の謀略工作のほとんどに関与しているという設定になっていた》。《現在進行形の政治事件をモデル…。官邸が巧妙に仕掛ける同調圧力によって社会全体が萎縮》。《安倍政権の不正を描く映画》は、特にテレビでは、ほとんどプロモーションされず。《公式サイトへのサイバー攻撃に、プロモーション拒否。政権批判を封殺する圧力が新聞やテレビだけでなく、映画にまで及び始めている状況に暗澹とさせられる》。

 2019年7月参院選について、斎藤美奈子さんの仰るとおり、「過半数が投票先未定 情勢は流動的」。《「どうせ変わらない」のイメージを増幅させているのは誰なのか》? 騙されてはいけない、投票でしか、この酷い現状を変えることはできない。メディアの皆さん、《投票先未定の迷える有権者のためにこそ、流動の現場を取材して異色の候補者を追い、街頭の熱気を伝えてほしいただ伝えるだけで、政治は変わるかもしれないのだ》!
 与党自公や癒着党お維を支持している「1/4」の皆さん、この政治状況を振り返ってみて下さい。
 「2/4」の眠り猫な皆さんが目覚めて、1/4でもいいので選挙に行き(12.5%投票率アップ!)、野党に投票してほしい。1票1票を積み重ねれば、社会は変えられる。《投票しなければ社会は変わらない》。

   『●映画『新聞記者』…《内閣情報調査室の暗躍》
      《ひとつは…マスコミへの警告、もうひとつは…当人への警告》
   『●《メディアコントロール》…こんな「広報」マスメディアばかりでは
                 第25回参議院議員通常選挙が思いやられる
   『●(政界地獄耳)《麻生に一貫して流れているスピリッツは
         弱者をさげすみ、バカにする体質》…選んだ人々の責任
   『●南彰記者『報道事変』…《皆さんと一緒に考え、
       新しい時代のメディア、ジャーナリズムをつくっていきたい》
   『●身の回りの選挙に行かない「2/4」の「眠り猫」な方を説得し、
                   選挙に行って野党に投票してもらいましょう
   『●映画『新聞記者』はMotive Forceに…
      参院選、「2/4」の眠り猫な皆さんを投票所へ〝駆動〟させる力へと
   『●《日本のメディアの閉塞状況》《閉塞するメディア、
        政権批判に対して圧力がかかる不健全な言論状況》…
   『●東京新聞「本音のコラム」【「動かぬ証拠」 前川喜平】
        【「情勢は流動的」 斎藤美奈子】…野党に投票を!

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201907080000134.html

コラム
政界地獄耳
2019年7月8日9時8分
大手メディアのやらせと礼賛と既得権

★日本の新聞は政権にことのほか好意的で、優しく親政府派メディアと言われてもさして後ろめたさを感じないようだが、海外メディアは政権に対して辛辣(しんらつ)だ。6日、北朝鮮の朝鮮中央通信はG20直後に米朝首脳会談が電撃的に開かれ、「安倍は一寸先も見通せない間抜け。わが国を中心に活発に展開している首脳外交の場に加われずにいる。国際的な笑いものになった。現情勢と地域構図の下、日本ができることは何もない」と批判した。

★5日のニューヨーク・タイムズ電子版は、日本政府が会見で記者の質問を制限したり、記者クラブに加盟していないジャーナリストの出席を拒否するなどしていて「日本は報道の自由が憲法に記された現代の民主国家だが、時には独裁政権のように振る舞っている」と書いている。官房長官・菅義偉と東京新聞記者との質問のやりとりで「あなたに答える必要はない」と回答を拒んだことも書いている。

★だが記者クラブ制度をうまく利用して既得権を得ているのは大手既存メディアだし、フリーの記者を締め出す風潮はメディア側の問題だ。それをうまく利用して政府の情報をコントロールしているのが官邸の会見を軸とする記者会見の仕組みだ。その最たるものが、首相や官房長官への記者の質問に既に回答が用意されていて、読み上げるというやらせ会見だ。

★しかし、大手メディアはそれを批判せず、海外メディアが書いたことを載せるだけだ。そのメディアには朝鮮中央通信の原稿の視点すらなく、安倍外交礼賛原稿が躍る。「実際は蚊帳の外だった」と書けないのか。おや、既に「安倍外交は蚊帳の外ではない」と閣議決定していたかしら。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2019/07/post-4827.html

望月衣塑子原案の映画『新聞記者』サイトに宣伝妨害のサイバー攻撃! 松坂桃李主演なのにテレビはプロモーション拒否
2019.07.09 07:11

     (映画『新聞記者』公式サイトより)

 東京新聞・望月衣塑子記者原案、松坂桃李主演、安倍政権下で起こった数々の不正を描いたことで大きな話題になっている映画『新聞記者』。観客動員も好調で、現在も上映中の同映画だが、6月28日の公開直後に大きなトラブルに見舞われていたことがわかった。公式サイトがサイバー攻撃を受け、サーバーがダウンしていたのだ。

〈現在、特定のIPアドレスから、システムを使用した集中的なアクセスを受けていることから、サーバーが一時的にダウンしてしまうなど不安定な状況になっております〉

 ツイッターなどSNSの公式アカウントにはこんな告知があったが、一体何が起こっていたのか。配給会社スターサンズの宣伝担当者に話を聞くと、異変は公開直後から起こっていたという。

「記録に残っているかぎりでは7月1日からですね。断続的に複数の特定IPアドレスからのアクセスが殺到したのです。それは1秒間に何十回という、人力では考えられないようなアクセスでした。その結果、サーバーが不安定な状態になり、ダウンしてしまった。映画のサイトなのでこうした事態の対策をまったくしておらず、宣伝には非常にダメージがありました」

 そのため配給会社は、Twitterや上映映画館の外部サイトでの告知を行うなど、対策に追われたという。

「ただ、サーバーダウンを知った多くの人がTwitterなどに書き込みをしてくれましたので、それはすごく助かりました。異常アクセスも、そうした人々の“声”が抑止効果になったのか、ある時期から一気に減少し、今はほぼ普通の状況に戻りました。」(宣伝担当者)

 担当者は「サイバー攻撃かどうかは断定できない」として、「被害届を出すとか、IPを特定するなどは、現在のところ考えてはいません」というが、“特定”のIPアドレスからの集中アクセスということは、明らかに意図的な嫌がらせ、妨害行為があったということだろう。

 冒頭でも述べたように、映画『新聞記者』には、安倍政権下で実際に起こった様々な不正を想起させるエピソードがてんこ盛りになっている。たとえば、物語の核でもある大学新設計画をめぐる不正は明らかに加計学園問題を意識させるし、ほかにも、前川喜平・元文科事務次官への謀略報道をモチーフにしているとしか思えない文科省官僚に対するスキャンダル攻撃伊藤詩織さんの告発を彷彿とさせる“総理ベッタリ記者”による性暴力事件もみ消し森友公文書改ざん問題を示唆する官僚の自殺などのエピソードも出てくる。

 さらに、こうした政権の謀略を担う機関として、内閣情報調査室がクローズアップされ、映画で描かれた数々の謀略工作のほとんどに関与しているという設定になっていた。

 官邸はこの映画の内容に怒り心頭で、公開前に内容をつかんだ内調幹部は親しい記者に絶対許さないと烈火のごとく怒っていたという。そして、同じく安倍応援団やネトウヨも公開前から一斉に映画に対して、非難と攻撃を繰り広げていた。

 そこに、サイバー攻撃があったため、ネット上ではいま、「安倍政権や内調関係者の仕業じゃないか」などという憶測の声まであがっているのだ。

 『新聞記者』では、内閣情報調査室のスタッフたちがネットに向かい、すさまじい勢いで書き込み続けて謀略情報を流す様子が描かれていたが、まさに同じような光景が繰り広げられたのではないか、というのだ。

 現実的には、内調などの政府機関が直接、そんなリスクを冒すとは考えにくいが、政権や自民党の周辺にいる関係者、あるいは熱烈な政権支持者が安倍政権批判を仕掛けた可能性は十分あるだろう


■『新聞記者』がテレビのバラエティでまったく取り上げられない理由

 もしそうなら、日本の言論状況もいよいよロシア並みになってきた感じがするが、映画『新聞記者』の宣伝活動には、この直接的な妨害以外にもうひとつ、大きな障害があったようだ。

 それは、映画『新聞記者』がテレビのプロモーションをことごとく拒否されているという問題だ。周知のように、人気俳優が出演する映画が公開される際は、その俳優たちがテレビのバラエティに出演し、映画の宣伝を行うのがパターンになっている。

 『新聞記者』の場合も人気俳優の松坂桃李が出演しているが、しかしテレビでは『新聞記者』についてはほとんど取り上げられなかった。こうした事情についても、前出の配給会社の宣伝担当者に聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

「たしかに、テレビあまり扱ってくれませんでしたね。主演のシム・ウンギョンさんや松坂桃李さんらの舞台挨拶などは紹介されましたが、そのときも作品の内容は紹介してもらえませんでした。そもそも政治ものの映画パブリシティはマスコミのみなさんはあまり積極的ではないのですが、今回は特に“選挙前”と言われて。私たちは“公示前だからいいんじゃないか”と思ったのですが、難しかった」(宣伝担当者)

「選挙前」などと言い訳をしているが、テレビが不自然なくらい『新聞記者』のことを紹介しようとしなかったのは、同作が安倍政権の不正を描く映画だったからだ。

 テレビで芸能人の政治発言がタブーと言われている状況について、実際は「政治発言がタブーなのではなく、政権批判がタブーになっている」こと、背景に「安倍政権批判をした芸能人を起用すると、抗議が殺到する」という問題があることは、リテラでも散々指摘してきたが、まさに、『新聞記者』でも、同じような構造で、自主規制がしかれたのである。

 公式サイトへのサイバー攻撃に、プロモーション拒否。政権批判を封殺する圧力が新聞やテレビだけでなく、映画にまで及び始めている状況に暗澹とさせられるが、救いは、こうした妨害にもかかわらず『新聞記者』の観客動員が好調なことだ。公開初週に比べて翌週は通常、動員数が下がることが多いが、『新聞記者』の場合は逆に105%と増えている。興行収入も2週目が終わった段階で約2億円と、社会派映画としては異例の結果を残している。

 大手マスコミが政権に忖度、萎縮し、安倍応援団のがなりたてる声ばかりが目立つ昨今この国の政権権力や問題に正面から向き合った作品が評価され、多くの人々が映画館に足を運ぶ。こうした動きが今後、さらに大きなものになっていくことを強く望みたい。

伊勢崎薫
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●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」

2019年06月13日 00時00分00秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



リテラの記事【「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に】(https://lite-ra.com/2019/06/post-4763.html)。

 《5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、こう言い放ったからだ。「その発言だったら、指しません」 これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を吐いてきた

 《「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を吐いてきた》最低の官房長官は、いじめの度合をエスカレートさせ、この度、「その発言だったら、指しません」と言い放ったそうだ。前もって〝御題〟を明かしておかないと質問にはお答え頂けないようだし、今回は、記者を選別することを宣言した訳だ。
 あぁ…。でっ、い~っつも思うのですが…周りの記者は何やってんだ? 何とも思わないのかね? 内心、最低の官房長官殿に喝采を叫んでいるのか? 《国連のデービッド・ケイ特別報告者》は《権力の監視者としての役割を果たすためには、報道機関は自らの取材や報道を自由に追求する必要がある》…こんな当たり前を指摘されるニッポンの《報道機関》って、一体? 《報道圧力に晒されつづけた結果、不都合な事実は伝えられず、プロパガンダが垂れ流される──この国の異常な報道実態は、こうして覆い隠されているのである》。記者クラブなど解散するか、あらゆるジャーナリストが参加できる会見に改めるべきだ。

 そして、大変に気になる情報。『アクセスジャーナル山岡俊介さんへのデタラメで、不当な圧力。アベ様や最低の官房長官らの《メディアコントロール》がさらに酷いことに。
 『アクセスジャーナル山岡俊介さんによる記事【本当に国策捜査だったーーすでに他の被告訴人2人は事情聴取中。「見城マター」と警視庁筋】(https://access-journal.jp/31578)によると、《「事実は小説より奇なり」どころの話ではない。「国策捜査か」と第一弾記事を報じたところ、警視庁筋から、そうとしか思えないとの有力な情報提供があった。そのディープ・スロート氏、何と「見城マター」として警視庁本庁に上がって来たという…「…安倍応援団の見城としては山岡さんの存在が煙たくて仕方ない。これから選挙なのに、東京新聞の望月さんの本も出て、また放火未遂事件も騒がれそうだし、それで忖度したのでは」》。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
                 「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●【<金口木舌>権力はうそをつく】《イラク戦争…
       大量破壊兵器の保有は後に捏造だと明らかになった》
   『●《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を
       反社会勢力にも通じる人物に頼》む…なぜに報じられないの?
   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
     《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》

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https://lite-ra.com/2019/06/post-4763.html

「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に
2019.06.09 01:38

     (「令和おじさん」の実像は…(首相官邸HPより))

 「令和おじさん」ともてはやされ、「かわいい」「ピュアな人」などとメディアが露骨にヨイショしてきた菅義偉官房長官。しかし、そのおじさんが従来の顔を剥き出しにした。5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、こう言い放ったからだ。

   「その発言だったら、指しません

 これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に「あなたに答える必要はありません」「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を吐いてきた。一方、会見では上村秀紀・官邸報道室長が質問を妨害・制限を加え、さらに昨年12月末には内閣記者会に望月記者をどうにかしろ恫喝をかけるような文書を提示するなど、望月記者排除の動きが加速していた。

 だが、今年2月にこの恫喝文書に日本新聞労働組合連合日本ジャーナリスト会議が抗議声明を発表、3月にはMIC(日本マスコミ文化情報労組会議)による官邸前抗議活動などに発展したことで、上村官邸報道室長の質問妨害は鳴りを潜めるようになった。

 ところが、5月から再び質問妨害が復活。そのため、同月29日に望月記者がこの質問妨害について質問したのだが、菅官房長官は“記者会主催の場だから記者会に申し入れろなどと回答を拒否。そこで再び望月記者が手を挙げて質問をしようとしたところ、菅官房長官は「その発言だったら、指しません」と宣言したのだ。

 質問妨害をおこなっているのは官邸報道室長であって、「記者会に言え」というのは責任のなすりつけだ。挙げ句、「その質問なら当てない」と官房長官自らが豪語することは、“自分が気にくわない記者や質問は無視するからなと宣言したということだ。

 そもそも大前提として、記者会見で官房長官が記者の質問を拒絶したり排除しようとすることは、報道への不当介入、そして国民の「知る権利」を侵害する行為にほかならない。しかし、菅官房長官は、安倍政権にとって都合の悪い質問には“菅話法”と呼ばれるはぐらかしや事実上の回答拒否を連発しながら、一方で政権運営に関係しないくだらない質問には積極的に答えてきた

 たとえば、新元号発表後の4月5日の会見では、フリージャーナリストの安積明子氏から出た「いまネットで『令和おじさん』と呼ばれているという報道があったが」という質問に、「承知はしてますけど、ピンときてないですね」とニッコリ笑って返答。このほかにも、安積氏からの「東日本でのカール製造中止について」だの「バレンタインにはたくさんのチョコを貰ったと思うがホワイトデーのお返しは?」だのといった、はっきり言ってどうでもいい質問を拒否することなく「私、(カールは)食べたことないんじゃないかなと思います」「(チョコを)去年以上に今年は貰いました」などと回答してきた。

 さらには、2017年7月21日の会見では、安積氏はトランプ大統領が安倍昭恵氏について「ハローも言えない」とニューヨークタイムズで語ったことについて質問し、なぜか「女性からは矢継ぎ早にどんどんどんどん言われるよりも、やはりちょっと控えたほうがお好きなんでしょうか」という望月記者を当てこするような質問をおこなったのだが、菅官房長官は「そっちの(控えた)ほうがいいですね。ヘッヘヘヘ」と笑いながら答えていた。

 こんな低俗な質問にはきちんと答えるくせに、官邸による記者の質問妨害という国民の「知る権利」を阻害する重大な問題の追及はシャットアウトする──。これこそが「令和おじさん」の正体なのだ。


■国連の特別報告者が「日本政府は批判的なジャーナリストを公然とはねつけ」

 しかも、こうした安倍政権による記者排除の実態を、国連のデービッド・ケイ特別報告者も問題視。先日、公表された報告書でも〈批判的なジャーナリストへの政府関係者の圧力があるとされている〉とし、官房長官会見における記者排除について、こう指摘をおこなっている。

〈記者会見で政府関係者が批判的な記者を公然と突っぱねることは、会見での記者の質問に気をつけろという記者クラブや新聞上層部へのメッセージにもなっている〉
権力の監視者としての役割を果たすためには、報道機関は自らの取材や報道を自由に追求する必要がある。
 国家は、ジャーナリストの仕事内容が、批判的かどうかセンシティブかどうかにかかわらず、あらゆる場面において、ジャーナリストを非難してはならない。〉

 記者の質問を公然と斥けること、記者を非難することは、報道の自由の阻害であり、許されない行為──。あまりにも当たり前の指摘だが、その当たり前がいまの日本では守られていないというのである。

 ケイ氏が問題視したのは、これだけではない。報告書では、歴史問題に対しても圧力が及んでいると指摘されているのだ。

〈慰安婦問題をはじめとする日本の戦争犯罪などコントラバーシャルな問題に取り組むジャーナリストには編集上の圧力が加えられ、そのことが歴史問題を悪化させている。〉

 そして、ケイ氏は報告書をこうつづけている。

積み重なると、表現の自由に対する継続的な圧力は、情報へのアクセスを制限し、多様な政治的意見を発展させ共有するための自由度を狭める
 意見と表現の自由に関する権利は、民主主義、平等そして社会全体の発展にあらゆる面で直接的な影響を与える。〉


■国連の特別報告者にまで“フェイク”認定し非難する菅官房長官

 この報告書は6月24日に開幕する国連人権理事会で正式に提出されるというが、前回の報告書よりもさらに日本のメディアもめぐる報道圧力は高まっていることが、ここでもはっきりしたと言えるだろう。

 しかし、この報告書に対しても、菅官房長官は極めて遺憾」「記述は不正確かつ根拠不明のものを多く含んでおり、受け入れられない」と非難記者の質問のみならず国連の特別報告者にまでフェイク認定する始末なのだ。

 さらに、この問題の根深さを物語るのは、メディアの報道だ。2017年につづいて、こうして国連の特別報告者から政権による報道圧力の実態と危機的状況が指摘されたというのに、読売新聞は報告書が示された事実さえ取り上げず、テレビはほとんど無視した

 菅官房長官を「令和おじさん」とワイドショーはさんざん持ちあげたが、そのときも、記者排除や質問拒否という菅官房長官の実態にはふれようとはしなかった。いや、国会では衆院予算委員会が約100日にわたって自民党の拒絶によって開かれないという事態に追い込まれているのに、それも伝えられず、一方で安倍首相が吉本新喜劇のメンバーと公邸で会っただのといったニュースはしっかりと伝える。大泉洋と高畑充希と会食した際には、速報で伝えるニュース番組まで出てきたほどだ。

 報道圧力に晒されつづけた結果、不都合な事実は伝えられず、プロパガンダが垂れ流される──この国の異常な報道実態は、こうして覆い隠されているのである

(編集部)
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●【<金口木舌>権力はうそをつく】《イラク戦争…大量破壊兵器の保有は後に捏造だと明らかになった》

2019年06月07日 00時00分41秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



琉球新報のコラム【<金口木舌>権力はうそをつく】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-915037.html)。

 《▼イラク戦争の開戦理由となった大量破壊兵器の保有は後に捏造(ねつぞう)だと明らかになった。開戦前からニューヨーク・タイムズなどのメディアはそろって政府のうそをたれ流した。唯一、新聞社のナイト・リッダーを除いては》。

   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》」

 《権力はウソをつく》…特に、「立法府の長」になったり、「森羅万象すべて担当」したり、今度は「私が国家」と口走る行政府の長・アベ様は息吐く様にウソをつく。そして、《事実誤認》な最低の官房長官も同様だ、《権力はウソをつく》。《ジョン・ウォルコット氏の言葉がよぎる。「政府が何か言ったら、記者として必ずこう問えそれは真実か」》…ジャーナリストの皆さん、問い続けてほしい。

 日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/官房長官が異例の外遊で「ポスト安倍」の声も上がるが…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253389)によると、《「…安倍が任期途上で不本意な形で政権を投げ出すことになる可能性が高い。そうすると、この内閣の変わることなき主柱だった菅も共同正犯であって、安倍に取って代わる資格など生じるわけがない」とのことだ。もう1人、自民党中堅議員にも「菅政権」の可能性について尋ねた。「私の仲間たちの間では『それだけはごめんこうむりたい』ということです」と言う。なぜ? 「陰湿なんです、表情も声音も、やることのすべてが。人事とか候補者選びとかでも、人の弱みを押さえて有無を言わさず引き回し、その裏ではちゃんと自分の得につながるような打算を仕込んでおくといった、巧妙と言えばそうなんですが、まあ小ざかしいというか、姑息なやり方をする。睨まれると怖いから文句を言う者はいないけれども、心から支持して従っていく者は絶無でしょう。器が小さいと言うか、人の上に立つ人ではないです」と辛辣である》。
 与党自公や癒党お維を支えている「1/4と2/4」の皆さん、もうウンザリです。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                     …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
                 「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-915037.html

<金口木舌>権力はうそをつく
2019年5月9日 06:00
満州事変 イラク戦争 菅義偉 金口木舌

 中国東北部の満州・奉天で南満州鉄道の線路が爆破された。日本軍は中国側の仕業だとして出兵し、満州事変が始まる。1931年の柳条湖事件だ

▼新聞各紙は中国側の兵士が線路を爆破し、日本兵を襲撃したため応戦したと報じた。続報では中国側の「密命書」が見つかったと爆破を裏付ける「証拠」も掲げ、各紙は中国側を非難する論陣を展開した

▼今ではわれわれはあの事件が関東軍の自作自演だったことを知っている。だが昔話で済ませられるか。権力のうそで始まる戦争は最近も起きている。大量破壊兵器を持っているとして米国がイラクを攻撃したのは2003年だ

イラク戦争の開戦理由となった大量破壊兵器の保有は後に捏造(ねつぞう)だと明らかになった。開戦前からニューヨーク・タイムズなどのメディアはそろって政府のうそをたれ流した。唯一、新聞社のナイト・リッダーを除いては

▼大手と正反対の記事を書いて逆にうそつき呼ばわりされる。同社の記者の奮闘を描いた映画「記者たち―衝撃と畏怖の真実」が公開中だ。沖縄でも桜坂劇場で6月に上映される

▼翻って記者である私たちはどうだろうか。菅義偉官房長官会見で質問を重ねるが、答えを引き出せているか。チームを率いたジョン・ウォルコット氏の言葉がよぎる。「政府が何か言ったら、記者として必ずこう問え“それは真実か”と
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●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②

2019年05月16日 00時00分05秒 | Weblog

[『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラのシリーズ対談【室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(前編)/金平茂紀と室井佑月、萎縮するテレビで孤軍奮闘を続ける二人が語る実態! メディアはなぜ安倍政権に飼いならされたのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4677.html)と、
室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(後編)/『報道特集』金平茂紀と室井佑月が激論! なぜメディアは沖縄を無視し、韓国ヘイトに覆われてしまったのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4679.html)。

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
                 …ニーメラーの警告を無視してはいけない》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール
              …「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…


【『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①』へ】

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https://lite-ra.com/2019/04/post-4679.html

室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(後編)
『報道特集』金平茂紀と室井佑月が激論! なぜメディアは沖縄を無視し、韓国ヘイトに覆われてしまったのか
2019.04.26 11:16

報道特集』(TBS)キャスターの金平茂紀氏をゲストに迎えた室井佑月の連載対談。前編では、安倍政権下で萎縮するジャーナリズムや御用メディア化、テレビの現場で何が起きているかを語ってもらったが、後編ではさらに、無視される沖縄基地問題と嫌韓報道の増殖、リベラルの退潮と排外主義の蔓延がなぜ起きたのか、にも踏み込む。ヒートアップするふたりの対論をぜひ最後まで読んでほしい。

(編集部)

********************

室井 メディアの御用化について話してきたんだけど、私が怖いのは、直接的な圧力とか忖度で黙らされてるうちに、みんなの価値観じたいが変わりつつあるということなんです。昔は社内的にマイノリティでも、カッコいいジジイがいて、頑張っていた。本多勝一とか筑紫哲也とか、リベラル左寄りのカッコいいジャーナリスト、メディア関係者が多かったと思うけど、いまは逆。ヘイト発言をするネトウヨみたいな人や、「高齢者の終末医療費を打ち切れ」なんて新自由主義的な主張する古市憲寿みたいな人、体制寄りの人がもてはやされて支持される百田尚樹や高須クリニッックの高須克弥院長にも熱狂的ファンが付いている。いま、なんでこっち側が「カッコいい」と思ってもらえないんだろう。カッコよければ流れも変わると思うのに。

金平 “カッコいい”。それは大事なキーワードで、今後考えなければならないテーマだね。たとえば沖縄のキャンプシュワブの前で座り込んでいる人たちのスタイルは、確かにカッコよくはない。沖縄平和運動センター議長の山城博治さんとかが「すっわりっこめ〜♪ここへ〜♪」と歌うように促して。これって1950年代の三井三池闘争のときの労働運動歌なんです。それじゃあ若い人はついてこない。安保法制のときのSEALDsの成功を見て、ラップなど新しい試みが必要だね。ところが、いまの若者のなかには、「人と違ったりすることが嫌」という意識も大きい。自分の意見を自分だけで言うのがストレスだと。でも、戦前には自分の主張を貫いた若者もいた。先日『金子文子と朴烈』という韓国映画を観たんです。金子文子は大正天皇の暗殺を計画していたとされ、大逆罪で逮捕有罪(死刑判決、のちに無期に減刑)になった人物だけど、公判で天皇陛下だって人間だろう。クソも小便もするだろうと言い放ったらしい。それを演じる韓国人女優のチェ・ヒソもめちゃくちゃ魅力的で、セリフも自分たちで公判記録に基づいてつくって。“天皇陛下だって人間”のセリフも再現している。

室井 カッコいい人はいるんだもの。でも、それが広がらないしムーブメントにならない。若い人たちにもなかなか受け入れられない。そもそも弱者でもある若い人が、自分たちの首を絞めてる安倍政権を応援しているんだから。そういう人に議論を挑んだりもするけど、「自民党以外にどこがあるの?」「安倍首相以外、適任者いないですよ」なんて言われるだけ。

金平 僕も絶望的な気持ちになることもありますよ。僕からすると「格好いいな」と思う若い人はいるんです。でも、同世代にとってそういう若者は「怖くてついていけない」存在らしいしね。ラディカルだったり、自分で考え主張することを嫌う。お利口で聞き分けがいい。しかも30代、40代のメディア企業でいうと編集長とかデスク、キャップクラスがものすごい勢いで保守化している。韓国の金浦空港で厚生労働省の幹部が酔ってヘイト発言して逮捕されたけど、メディア関係者だって「いまの韓国政権なんか大嫌いだからあんなの叩きゃいいんだよ」って平気で口にする人もいるんだから。


■ポータルサイトに氾濫する産経の記事、無視される沖縄の米軍基地問題

室井 そうした保守化というより国粋主義・排外主義化ってどうしてなの? わたしには本当に理解できない。

金平 はっきり言うとお勉強していないんです。たとえばここ数年、ベネズエラでは深刻な経済危機で略奪が頻発し、強権的な政権の下、危機的状況が続いている。でも、ベネズエラのことを語るとき、南米の国々が、これまでアメリカにどんなことをされてきたかを知らないと、まともな報道はできないはずです。しかしそうした歴史に興味を示さないし、勉強しない

室井 勉強じゃなくても、映画とか小説からとかでもいいのにね。わたしはそうして勉強した。

金平 みんなスマホしか見てないからね(笑)。これってすごい大事なことで、つまり、知識を得るときに、最初の入り口がスマホだと、ここで目にするのはポータルサイト。そしてそこにはライツフリーの産経の記事が氾濫している。僕のようにアナログ世代は、新聞を読み比べることでリテラシーを取得してきたけど、それがない。しかもネットニュースの字数は少ないから、ロジカルに物事を考える機会も少なくなる。しかもコミュニケーションの基本が変わってきているから、考え方も大きく変わる。僕らの仕事も、スマホとPCがないとなりたたなくなっている。

室井 価値観も大きく違っちゃってるしね。でも、ある意味、楽。若い編集者は飲み会もしないし誘ってもこない。原稿をメールで送って終わりだから(笑)。

金平 でも、そうした変化には弊害も感じますよ。ポリティカル・コレクトネス(PC)ってあるじゃない。PCがあらゆるところに行き渡った社会ってどういう社会になるかって話をある哲学者が書いていたけど。ベトナム戦争の時代にアメリカ軍が空爆してナパーム弾で村が焼かれて、裸の女の子が逃げてくるピューリッツァー賞を取った写真があった。戦争の悲惨さを伝える写真の一枚でベトナム戦争終結にも寄与したはずだけど、いまあれはダメなんだって。女の子が真っ裸で局部も写っているから、PC的に言うとNG、ダメだと。その話を聞いてびっくりして。それがまかり通ってる

室井 すごい時代になった。文脈とか一切無視なんだね。効率主義がここまできたのか。

金平 だから右の政治家たちが「文学部とか廃止しよう」なんて言い出す。そしてポスト・ヒューマニティ、つまりAI・人新世・加速主義といった社会の諸問題が絡み合うという新潮流のことだけで。でも、効率主義で言うと、これは実は沖縄問題にも通じると思っています。沖縄の基地や経済について東京のメディアは「面倒臭い、関わりたくない、数字取れない」と。沖縄のことは自分たちに関係ないというスタンスがまかり通る。彼らにとって沖縄のことは実感がない=バーチャルなんでしょうね。それがいまの沖縄と本土、そして政府との関係を二重写しにしている。だから沖縄タイムスや琉球新聞が報道しようが、東京のメディア関係者には関心さえない。これはひどいよね

室井 基地だって、アメリカのまともな学者や軍人は「いらない」って言ってるんでしょ。しかも沖縄では1995年に小学生の少女がアメリカ兵3人に暴行されたというひどい事件があったじゃないですか。それで沖縄だけじゃなく日本全体が反基地・反米感情で盛り上がって。でも、いまは沖縄問題を取り上げない。テレビ関係者は「視聴率が取れない」って言うけど、それは言い訳で嘘だと思う。東京オリンピックだってこれからますます盛り上げる気満々でしょ? テレビで取り上げた商品も爆発的に売れるでしょ? そう考えると、能力はあるくせに、基地問題をやろうとしない。安倍政権になって沖縄と政府の関係が悪くなって。だから忖度している部分もあるんじゃないかと勘ぐってます。


■局内にアンチ筑紫哲也の人たちがたくさんいることに気づかなかった

金平 残念ながら、いま僕が担当している番組だって、「沖縄の基地問題をやろう」って言ってもあまり反応はないと思います。生活密着型と称して、身近な、小さなストーリーを取り上げるのは一定の意味はあるでしょう。けれども一方で、社会的なこと、政治的なこと、世界のホットスポットで起きている論争や対立を取り上げることは、どこかで面倒臭いという意識が強いのではないかと思う。

室井 でも、韓国軍のレーダー照射問題とかは喜んで延々と放送して。みんな拳をあげて「けしからん。韓国許せない」って。政治評論家もコメンテーターも煽ったほうが儲かるからか、煽る煽る。しかもネトウヨ評論家になったほうが、講演の仕事も来るし。わたしは安倍政権前は講演がたくさんあったのに、いまはほとんどこない! 原発事故もそう。放射能はきちんと測るべきと言ったらバッシングされ、メディア関係者も「そういうことを言うのはいじめだ。福島の物を食べて応援しよう」って。食べてもいいけど、まず測れって言っただけなのに。本当に変な世界にいると思っちゃった。

金平 すぐに風評被害を持ち出すのがメディア。子どもの甲状腺がんにしても、すごい数になったら「検査をしちゃいけない」って。室井さんの言うように本当に変な世界に迷い込んだようだ。昨年、文科省の放射線副読本が改定され、そこから「汚染という文字が全部消えた。その代わりに強調されるようになったのが、「復興」と「いじめ」という言葉なんですから。

室井 でも、こうして金平さんと話していると、考え方は似てるけど、ひとつ違うのは年代です。金平さんの時代は筑紫さんとかカッコいいジャーナリストがいたけど、わたしたちの世代にはいない。上の世代から引き継げなかった。

金平 僕らの時代にしても、先行世代の背中は見てた。日本赤軍とか連続企業爆破とか、三島由紀夫とか。それらの現象は、内実が解明されないまま、いまだに突出している、宙づりになっている、と僕は思ってるんです。そして、幸いなことに筑紫哲也というオヤジがいた。一緒に何でも話し合い、好き放題できた。迂闊だったのは、それを快く思っていなかった人が局内にいっぱいいたってこと。気づかなかった(笑)。だから筑紫さんが死んだ瞬間に、「なんだこのやろう」と反発を受けた。本当に迂闊だった。いまのテレビがなぜダメになったかというと、こうした継承がうまくいかなかったというのはあると思う。

室井 それで逆に左翼オヤジでもヒドいのが広河隆一。あれは本当に許せない!

金平 実際、ひどいことをされた被害者がいっぱいいたわけで、僕も申し訳ないけど、知らなくて。昔、「DAYS JAPAN」のDAYS国際フォトジャーナリズム大賞の審査委員を3、4年やったけど、結構勉強になったんです。3日間くらい写真ばかり見るんだけど、報道写真は目に焼きついているものが多い。広河さんが編集部でそんな権勢をふるって、そんなことをやっていたなんて思いもよらなかった。

室井 御用ジャーナリスト山口敬之の事件と重なっちゃう部分もあるしね。自分の立場を利用したっていう。でも、山口事件のような、体制寄りの人が、性暴力ふるってもあちらの陣営は権力を使ってもみ消すけど、広河さんみたいな人がやると致命的になる。わたしが正直に思うのは、右のオヤジと左のオヤジがいて、両方女性差別主義者なんだけど、右のオヤジは「女は自分より下で弱いものだ」と思っているから庇ってくれることもある。でも左のオヤジはそれさえなくて、ただ差別してくる(笑)。「どうせバカなんだから」って。女性差別オヤジで言うと、右も左もひどい。ちなみに左のオヤジは食事しても割り勘にしようとする。でも右のオヤジは「俺が払うよ」って金は払う。

金平 わかりやすすぎる。ただそれでその人の、写真家としての業績も同じように終わっちゃう、全否定されるというのは……難しい問題も残りますね。

室井 ピエール瀧が逮捕されたときに作品をお蔵入りにしたのとも似ている話で、ピエールには被害者がいないけど、広河問題は被害者がいる。単なる愛人問題とかじゃなく、性暴力の問題だから。


■エコー・チェンバー・エフェクトをどう乗り越えるか

室井 それにしても金平さんと話していると、メディア状況は最悪だし、その背後の安倍政権を言葉や言論によって倒せそうにないし、どうしたらいいんですか!

金平 並大抵じゃないんですよ。今回の対談もそうだけど、結局、室井さんと僕の考え、ベースは同じでしょ。それは市民運動をやってる人たちや、“良心的”ジャーナリストなどもそう。“内輪”だけで話をしても、「そうだよね」「そうだよね」となる。それは密室のエコー・チェンバー・エフェクト、こだまになっちゃう。これではやはり、政権は倒れないし、カッコ悪いと思っていて。そこから一歩進んで、安倍政権を支持している人々とも対話する。マイケル・ムーア監督の映画『華氏119』なんかいい例だと思うけど、ムーアはドナルド・トランプの熱狂的支持者と話をすることで、トランプ大統領を誕生させたアメリカ社会に切り込んだ。そして全員が「トランプ! アメリカファースト!」と叫んでいるなかで、講演をする。すごかったのが「お前たちの言っていることはわかるし、だけどお前たちも俺もアメリカ人で、こういう方向を目指してたじゃないか」って言うと、みんなトランプ支持者だった奴らが泣き出して。最後は「マイケル・ムーアが選挙出ろ!」みたいなことになる。日本でもこれは可能なんじゃないか。もちろんネトウヨや在特会なんかはしんどいかもしれないけど、安倍政権を支持している普通の人とは会話ができると思っている。「他に誰がいるの?」くらいに思っている人たちって、結構いっぱいいるはずだからね。

室井 確かに、一方的なテレビの報道で、ここ数年で考える正義の方向性がちょっと歪んでしまった人、いびつになっちゃった人って多いかもね。でも、そういう人たちに対して、上から目線で距離を置いたり、自分が無関係なスタンスを大人だと考えている人はずるいよね。

金平 安倍首相の自民党総裁4選も大っぴらに語られているし、元号が変わって大騒ぎしてるけど、このままでは何も変わらない。変わったのはむしろ若い人たちの考え方、思考様式だと思う。望月衣塑子記者の件でも思ったけど、たとえばスマホの普及で、スマホ的価値、つまり記者会見で「なに面倒臭いこと言ってるんだよ」「もっと簡略にお願いします」「質問は10秒以内」などと邪魔する人間は、すでにそうした価値観に毒されている。ロジカルに長々と質問することだって記者にとっては大切なはずだし、面倒臭いことは大切なんことだと思う。面倒臭い奴は必要だとさえ思う。

室井 わたし、生まれたときからずっと面倒臭い人間だから。あっ、金平さんも同じだね。

(構成・編集部)  前編はこちら


金平茂紀
1953年生まれ。1977年にTBS入社後、モスクワ支局長、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長などを歴任。2016 年執行役員退任後も現在まで『報道特集』のキャスターをつとめる。

室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送 金曜日)などに出演中。
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【『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①』へ】

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●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…

2019年05月07日 00時00分47秒 | Weblog

[『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



【レイバーネットTV第139号報告〜変わりつつあるマスメディアの現場】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0417hokoku)。

 《3,特集・マスメディアの危機と私たち ここ数年のマスメディアの状況は、目を覆うばかり。そこで朝日新聞の編集委員を経て大学教授となり、この3月に晴れて定年を迎えフリーになった竹信三恵子さんを聞き手に、現役記者で新聞労連委員長の南彰さんの近年のマスメディア状況を伺った》。

 アベ様の政がほとんど幻想な中、唯一〝上手く行っている〟のがメディアコントロール。見事にアンダーコントロールされており、内閣支持率も5割に達しているとか。特に若い皆さん。「1/4と2/4」の皆さん、正気ですかね? アベ様の独裁広報機関下足番新聞広報紙・広報誌のおかげで、今もアベ様独裁政権は続いている。
 望月衣塑子記者は「右派、左派関係なく、他社の記者でも『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」とは言うけれども、現実に、最低の官房長官記者会見では…? 《2019/03/14 18:45から首相官邸前に於いて「日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)」の主催により行われた『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』》にはもっと多くの記者が集まってしかるべきだったのでは? 《「記者クラブと官房長官記者会見の関係》《「記者クラブ」が持つ問題の本質》に何か変化は? 望月記者は「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの、ホントに《一人》にしてしまっていいの?  南彰記者は、《その中で支えあうネットワークを作る段階にきている。これまでの会社単位だけでは救えないという状況になってきたので、望月さんのことでは、新聞、出版などメディアの各労連がタグを組んで支援している。それはジャーナリズムとして、連帯を作っていかなければならないという問題意識があるから》…と。
 報道は、広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●「父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、
       「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」」…いまや「下足番」新聞
   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》

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http://www.labornetjp.org/news/2019/0417hokoku

レイバーネットTV第139号報告〜変わりつつあるマスメディアの現場
報告=笠原眞弓

放送アーカイブ(83分)
https://youtu.be/eNxeS-eYrAg

4月17日(水)放送 特集: マスメディアの危機と私たち

……。

3,特集・マスメディアの危機と私たち

ここ数年のマスメディアの状況は、目を覆うばかり。そこで朝日新聞の編集委員を経て大学教授となり、この3月に晴れて定年を迎えフリーになった竹信三恵子さんを聞き手に、現役記者で新聞労連委員長の南彰さんの近年のマスメディア状況を伺った。

2016年の高市総務相のテレビの「電波停止」発言に続く各局の看板報道番組のキャスター降板問題があり、批判が出てきている。

人々は新聞を読まなくなっていて、学生もテレビのニュースも見ていないのに、「マスごみ」という言葉を使うくらいぐちゃぐちゃになっていると竹信さんは話始める。

そして起きたのが官邸記者クラブの質問制限問題。世界の報道自由度ランキングで見ると、日本は2012年の野田政権後、第2次安倍政権の始まったあたりから急落している。政権による締め付けで現場がびくびくしている状況になってきた。それがこの自由度に端的に表れていると竹信さん。

そして南さんに今問題になっている質問制限問題は何なのか尋ねる。官邸が制限の対象にしているのは望月衣塑子さんで、2017年5月17日に加計学園の「総理のご意向」という文書が報道された。それを官邸が、怪文書のようなものだ嘘をついたことからはじまっている。これをめぐる一連のやりとりが続き、1カ月後くらいに望月記者が官邸記者会見で嘘であることを証明せよと迫った。それからである。質問を最後に回す、回数を制限する、簡潔にしてくださいなどと質問を邪魔する答えもなおざりにするなどが起きた。

始まりは昨年12月26日の、辺野古の赤土についての質問。2日後この質問について官邸から事実誤認だとし、「そのような質問は不適切だから、記者クラブとして共有してください」と記者クラブに張り出した。

菅官房長官の役割は記者の疑問に答えることなのに、それをしていないことが問題だし、また、赤土は確かに広がっていて、官邸の方が明らかに間違っているということである。

質問に枠をはめ、ぶら下がり取材(1日2回出来た)もできなくなっている。菅直人、野田佳彦の時に首相のぶら下がり取材が中止になったばかりか、総理会見もしなくなった。加計問題以降首相会見もガクンと減らし、総理に聞けない状態になって、国民の知る権利が侵されていった

4月1日に新元号が発表になり安倍が記者会見場に現れたが、あれが今年になってはじめての記者会見場での会見だったという。

望月さんに対してのほかの記者たちの反応は、微妙なものがあると南さん。望月さんの取材手法で、自分たちの取材現場が荒らされるとか……。彼女のせいで機嫌を損ねられては、自分たちの質問に答えてもらえないなど。

もともと日本のマスメディアでは、記者会見の場で聞くことは、評価対象になっていなかった。独自に取材してきたものをさらして意味があるのかということだ。それは上の世代ほどそう考えている。

個人的な関係を作り、密室で取材する日本の文化の異常さも竹信さんは、フランスで政府高官に「夜回り」をかけたら、警察を呼ばれたという知人の話を例に語る。

南さんも記者の長時間労働の対策から、この習慣を変えていく方向に踏み出したと語る。まず、夜討ち朝駆けはやめること、そのためには政府の「会見でまともに答えない」「公文書を請求してもまともに出てこない」を変えていかなければならないという。

会見でまともに答えないことが中央で起きると、全国の自治体でそれをまねるのではないかと地方が心配している。官邸前集会で現役記者が7人も実名で訴えたのは、画期的とか。

ある面進歩だと竹信さん。記者は表に出るなとかセクハラ受けても黙っていろといのは当然だったのに、ここで変わってきたので、新しいことがはじまるという期待も持てるという。

この問題が表に出てきたきっかけは、財務省のセクハラ問題だったと竹信。それまでメディアの人間も騙されていたともいえる。それは違うと言わなければならないし、同じことを繰り返してはいけないと気がついた。先輩女性記者たちが、自分たちが黙っていたために、若い人たちが今後も嫌な思いをすることに気づいて、女性たちが声を上げた。

話は宴会政治に移る。宴会取材も2つに分ける必要があり、記事につながるなら自腹での会食取材はありだが、経営陣が総理と会食をするという類は(費用はメディアが払っているはず)、記事になるわけでもなく報道機関の信頼性が危ぶまれることになるというのは南さん。

政権にコントロールされてきたのを記者たちが押し返しているように見えるが、その時味方になるのは、取材者 、情報を出す側、その情報を読んで取材者を支援する側の3者の力関係がどう動くかが問題だという。 いまや素人でさえSNSで発信しているのに、マスメディアの方が遅れている。編集局長をするくらいの人は、twitterのフォロワーが10万人くらいいて、社名だけでなく、個人としても社会に対して説明できるようでなければならないと続ける。

読者と対面する力、発言力、発信力が幹部の側に足りないのは大きなことという竹信さんに同意し、固定客(お金を払う側)しか相手にしないのはおかしい。つまり対話能力が欠如しているといえると南さん。

マスメディアに生きている人たちが、視聴者、読者を味方につけなければ、政権に対峙できないし、それをしていかなければならないということだった。


会場からの質問:

Q:朝日の読者だが、新元号令和の批判的なものがなかったが、やっと昨日出た。朝日は、社説は感心しないものが多いが、読者の投稿や1面を使ったインタビューなどはいいのが多い。どうしてそうなるのか。

:2001年に採用試験受けたが、そのとき社説はともかく、「言いたいことが言える」と言われた。確かに朝日新聞は自由度が高いです。幅のある方がさまざまなことに対応できるので、その方がいいのではないか。

Q:ネット上のジャンク情報より、紙媒体の方が信頼できると思っているが、最近はスポーツや芸能をことさら大きく取り上げているような気がする。本当に伝えるべきことを伝えているのかと危惧する。見極めるには、何が報道されていないかに敏感になるにはどうしたらいいか。

竹信:幅広く読むことでは。メディアは、信じるものではない記者はそれぞれの偏見で見ている。多様な記者が偏見で書いたものを集めるとこの辺が見えてくるということ。

Q:望月さんのことで、今の新聞記者はサラリーマン化していることが問題ではと言う意見に、なるほどと思ったが、どうか。

:以前はサラリーマンではなかったかというと、ちょっと異論はある。ただし、最近大きく変わってきているのは確か。デジタル化していて、いやおうなしに個人がさらされる。記者会見の様子もネットで流れるので、個人が注目を集めざるを得ない。称賛もあるし、たたかれるリスクもある。その中で支えあうネットワークを作る段階にきている。これまでの会社単位だけでは救えないという状況になってきたので、望月さんのことでは、新聞、出版などメディアの各労連がタグを組んで支援している。それはジャーナリズムとして、連帯を作っていかなければならないという問題意識があるから。今は何かと攻撃されているが、横につながればよくなっていく可能性があるともいえる。上は現場の状況を知らずに「うまくやってくれよ」という。そんな状況では、若い記者がチャレンジできない。いま、安心して挑戦できる環境を作ろうとしている。

沖縄問題に関する質問があったが、それには望月さん一人が頑張っていると思うのは違っている。自分だけが注目されているとは本人も思っていないし、思われたくないだろう。たくさんの人が、同じように頑張っているし、彼女を支える人がわらわら出てきている。つながっていこうとの途上にあるということだ。

……。
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●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》

2019年05月04日 00時00分28秒 | Weblog

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『新聞記者』(望月衣塑子著、角川新書K-164)読了(2019年4月30日)。株式会社KADOKAWA、2017年11月30日4版(2017年10月10日初版)。税別¥800。



 《新聞記者の仕事とは、ジグソーパズルを作るときのように、ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――そう教わってきた》(pp.5-6)。
 日本テレビや朝日新聞、TBS、下足番新聞への転職…《清水潔さん…「東京新聞で記者を続けたほうがいいんじゃないかな」》《転職に初めて意見を言った父 …返ってきたのはあまりにも意外な言葉だった。「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」 父が切なそうに訴えてくるのを、初めて聞いた》(pp.97-99)。
 《「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付を募っていた…安倍首相は寄附の件を「知らなかった」と断ったうえで、私立小学校の認可や国有地の払い下げに関して、こう明言している。「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」…》(p.108)。
 《産経新聞からの取材 …その記者は6月下旬にも「菅義偉官房長官、東京新聞記者に『事実か確認して質問を』と苦言」というタイトルが打たれた記事を執筆していた。…それにしても、いったいどこを向いて新聞記者という仕事をしているのか、と言いたい》(pp.190-191)。
  広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●「父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、
       「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」」…いまや「下足番」新聞
   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》

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角川新書
新聞記者
空気を読まず、出すぎる杭になる。私にできるのはわかるまで質問すること

著者 望月 衣塑子
定価: 864円(本体800円+税)
発売日:2017年10月12日 判型:新書判 商品形態:新書 ページ数:224 ISBN:9784040821917
空気を読まず、出すぎる杭になる。私にできるのはわかるまで質問すること
第23回 平和・協同ジャーナリスト基金賞 奨励賞受賞!!


【目次】
第1章  記者への憧れ

演劇に夢中になったころ
小劇場へ、母と
人生を方向付ける一冊の本との出会い
記者の仕事をしていた父からの言葉
吉田ルイ子さんのあとを追って
TOEFLの得点に愕然
留学先での大けが
大学のゼミで感じた核抑止論ありきのマッチョさ
入社試験は筆記が軒並み不合格……
新人研修で新聞を配達
記者になり、いきなり後悔
ヒールにスカートの新聞記者
県警幹部との早朝マラソン
「今すぐ車から降りろ!」


第2章  ほとばしる思いをぶつけて

鬼気迫る形相で警察に挑む先輩記者
情熱をもって本気で考えるかどうか
贈収賄事件で警察からの探り
県版からはみ出せ!
読売新聞からの誘い
極秘に手に入れた不正献金リスト
他紙との抜きつ抜かれつ
くやしさで検察庁幹部に怒りの電話
抜かれたら抜き返せ
特捜部からの出頭命令、2日間の取り調べ
「東京新聞は書きすぎた」
内勤部署への異動
整理部が教えてくれたもう一つの新聞
転職に初めて意見を言った父
武器輸出に焦点を定める
相次ぐ門前払いのなかで


第3章  傍観者でいいのか?

編集局長への直訴
菅野完さんが持っていた受領証
母に何かが起きている
「ありがとう、ありがとう」
新聞記者になったのは
朝日新聞「政府のご意向」スクープ
眞子さま報道の裏側で
尊敬している読売新聞が……
「貧困調査」には納得できない
事実と推測を分ける真摯さ
和泉補佐官との浅からぬ縁
教育基本法の改正と安倍晋三記念小学校
自分が出るしかない
「東京新聞、望月です」


第4章  自分にできることはなにか

抑えきれない思い
男性特有の理解?
社内での協力者と共に
見えない権力との対峙
興奮して迎えた会見当日
「質問は手短にお願いします」 
きちんとした回答をいただけていると思わないので
記者たちからのクレーム
想像を超えた広がり
声援を受けて募ったやるせなさ


第5章  スクープ主義を超えて

突然の激痛
あの手この手、官邸の対応
記者クラブ制度の限界?
不審な警告と身元照会
産経新聞からの取材
もっとも印象深い事件
冤罪事件に國井検事が登場
日歯連事件からの因縁
隠したいことを暴いたその先で
スクープ主義からの脱却
心強い2人の記者
目を合わせない記者たち
輪を広げるために
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https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53459

#週刊現代 #メディア・マスコミ
東京新聞・望月衣塑子が『新聞記者』を書いた理由
危害が加えられる可能性もあるけれど…
望月衣塑子

■炎上程度なら仕方ない

―『新聞記者』では東京新聞記者としてのこれまでの仕事ぶりや入社に至るまでの歩みが綴られています。社会部記者の望月さんが、菅官房長官の定例会見に参加するようになった経緯も書かれています。

最初は、「森友・加計問題が盛り上がっているのに、菅さんへのツッコミが甘い」と、テレビの記者から聞いたんです。実際に会見を見てみると本当に記者が踏み込まない。それで政治部長に「会見場に行きたい」と訴えたら、うちの会社では部の垣根が低いこともあって、「いいよ」と言ってもらえたんです。

菅さんとのやりとりは、「しつこい」と言われますが、支局時代に現場の刑事や関係者に対してやってきたことと同じ。事件回りだと、答えてくれない人も多いですが、菅さんは答えてはくれますから。まぁ、はぐらかされますけど(苦笑)。


―失敗もあったそうですね。

ええ。たとえば、8月25日午前中の官邸会見で「加計学園の認可保留が決まりましたが……」と質問をしたんです。知らなかったのですが、情報解禁はその日の午後だった。それが文科省内の記者クラブで問題視され、担当記者に謝罪しました。

すると、騒ぎは官邸に報告され、注意文書が東京新聞の官邸キャップに届きました。「憶測や推測に基づく質問で、国民を誤った方向に導きかねない、断じて許されない行為だ」。すごい文言だなと。注意文書が出されるのは2年ぶりと、異例のことだったそうです。


―そのことを産経新聞が記事化して、ネットで炎上。東京新聞には、脅迫まがいの電話もあったとか。

仲の良い産経の記者からは「望月の名前を入れるとアクセスが伸びるから……ごめん」とメールが届いたりして、ビジネスライクにやっているのかな、と思います。炎上程度なら仕方ないのですけれど、「危害を加えられる恐れがある」と、会社は心配していました。

選挙に入ってからは、政権への追及を行うと、「選挙妨害だ」と言われかねませんから、少しだけ、大人しくしていました。


―選挙中はどんな取材をしていたのですか。選挙中に本書も発売されましたし、取材中に声をかけられることも増えたのでは?

森友・加計の選挙区を回って、有権者の声を聞いていました。投開票所で取材したりと、官邸に通うよりも、いつもの社会部らしい取材でしたね。

気づかれることはほとんどなかったです。でも、枝野幸男さんの街頭演説の取材中に、声をかけられたことはありました。どうやら、野党の支持者の人には知られているようです。


■「禊は済んだ」感覚がわからない

―本書では幼少期には劇団に所属、芝居の道を志していた意外な一面も明かしています。

だから声が大きいんですよね、私(笑)。事件記者だった頃、取材で話していると「ヒソヒソ話だからね、望月さん」と注意されたり、事件現場でかけた内密の電話の中身が、周囲の記者にバレバレだったりして。今では、取材に活きていると思うんですけれど。

そう言えば、山尾志桜里さんは中高のひとつ先輩で、実際にアニーを演じた方です。国会でも表現の仕方が上手いですよね。小池百合子都知事を見ても、元アナウンサーゆえの言葉の力がある。でも一方で、生意気な感じになってしまって、バッシングを受けやすいのかもしれません。


―望月さんは、千葉や横浜などの支局時代や、日歯連事件、防衛省の武器輸出問題でも、スクープを飛ばした現場派。それゆえ、整理部に異動になった際は、現場への気持ちから他媒体への転職を真剣に考えたとか。

一度は読売新聞への移籍を決めました。今の私からすると、「こちらと向こう」な政権寄りの新聞社。けれど、もともと私は政治に関心が薄くて、各社ごとの主張の違いに疎かったんです。

社会部にいると、大事なのはネタをいかに抜くか。夜討ち朝駆けが苦にならないタイプの私からすると、読売さんの取材力はピカイチで敬意を抱いていました。でも、転職を後押ししてほしくて父に相談したところ、「読売は止めてくれ」と言われてしまった。父は業界紙の記者をしていたマスコミ人で、思うところがあったみたいです。

そんなこんなで、結局、東京新聞に残ることになりました。今は、自由にやらせてくれる社風をありがたく思っています。


―本書では、ジャーナリストの伊藤詩織さんへの取材をもとに、山口敬之・元TBS記者の準強姦容疑について、捜査の過程や、マスコミ報道への疑問を呈されています。

どうして、中村格刑事部長(当時)は逮捕状の執行を止めたのか、疑問が尽きません。私の取材は際限がないので、「望月はネジが一本ない」とも言われます。でも、納得できないものは納得できない。詩織さんと同じように苦しみながら、声を上げられない人はたくさんいます。記者としてそんなマイノリティの声を社会に問いかけたいんです。


―これからも、質問を続けていくんですね。

安倍自民党の一強が続く中で、驕りや歪みが政権の中枢部に生じています。いくら質問しても、菅さんには核心から逃げられますけど、質問し続けることで、真実に迫る効果はあると思います。

政治家や政治部の記者が言う「禊は済んだ」という感覚が、私はわからないんです。同じマスコミの番記者や若手に睨まれつつ、一歩踏み込んだ質問を投げかけていきたいですね。

(取材・文/伊藤達也)
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●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了…《政権をチェックしようという意識が…》

2019年05月02日 00時00分02秒 | Weblog

[集英社新書WP(https://dosbg3xlm0x1t.cloudfront.net/images/items/9784087210378/500/9784087210378.jpg)↑]



『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著、集英社新書0937A)読了(2019年4月30日)。集英社、2018年7月10日初版第二刷(2018年6月20日初版第一刷発行)。税別¥860。


 望月さんの「はじめに」(p.4)。《映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」…は空前のヒット作となり、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストの販売部数は過去最高の売れ行きだという。「日本の新聞も、本当はアベ政権に立ち向かう力を十分に持っている」 日本の記者をずっと見てきたファクラーさんはそう言った。実際、新聞報道をきっかけとして起こった…》。
 ドアホノミクス(©浜矩子さん)の真の姿が世間に知れ渡り、「害遊・害交のアベ様」であることが次々に露見…アベ様の政がほとんど幻想。そんな中で唯一上手く行っているのがメディアコントロール。見事にアンダーコントロールされているように見える。内閣支持率も5割に達しているとか。アベ様の独裁広報機関下足番新聞広報紙・広報誌のおかげ。

 「新聞は安倍政権に屈したのか?」(pp.14-15)。《望月 …一部のメディアは政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させていること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットやSNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が従来より低下していると感じます》。
 広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》

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https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0937-a/

権力と新聞の大問題
著者: 望月衣塑子 マーティン・ファクラー

広報か?報道か?
日米の精鋭記者が忖度なしで語るメディアと日本の危機
 官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな「不思議の国・日本」のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長マーティン・ファクラー記者がタブーなしで語りあう。
 政権とメディア上層部の度重なる会食や報道自粛の忖度など、問題は山積している。はたしてメディアや記者クラブが守るのは言論の自由かそれとも取材対象の利益か権力を監視・チェックするジャーナリズム本来の役割と部族化する言論空間の問題点、新メディアの可能性などの展望を示す警世の一冊。

[著者情報]
望月衣塑子 (もちづき いそこ)
一九七五年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。二〇一七年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞。著書に『新聞記者』(角川新書)等。共著に『THE独裁者』(KKベストセラーズ)、『追及力』(光文社新書)。

Martin Fackler(マーティン・ファクラー)
一九六六年、アメリカ合衆国アイオワ州生まれ。ニューヨーク・タイムズ前東京支局長。著書に『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)、『権力者とメディアが対立する新時代』(詩想社新書)等。
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https://honto.jp/netstore/pd-book_29088478.html

……

官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな日本のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長ファクラー記者が語り合う。

推薦◆
森達也氏(映画監督・作家・明治大学特任教授)

メディアとはその国を現す鏡
ならばジャーナリズムの劣化は国の劣化を示す。

自民党一強政治のもとで、何が変わり何が失われたのか。
それはメディアの退行と同心円を描く。
読むべきは日本に暮らす人すべて。
絶対にあなたも、たくさんの発見をするはずだ」

◆内容◆
官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな「不思議の国・日本」のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長マーティン・ファクラー記者がタブーなしで語りあう。

政権とメディア上層部の度重なる会食や報道自粛の忖度など、問題は山積している。はたしてメディアや記者クラブが守るのは言論の自由か、それとも取材対象の利益か。権力を監視・チェックするジャーナリズム本来の役割と部族化する言論空間の問題点、新メディアの可能性などの展望を示す警世の一冊。

◆目次◆
第一章 権力に翻弄される報道メディア
第二章 メディアを自縛する「記者クラブ」
第三章 劇場化する記者会見
第四章 “闘う本性”を持つアメリカのメディア
第五章 アメリカのシナリオで強権化する安倍政権
第六章 政権のメディア・コントロールの実体
第七章 政権批判がメディアを活性化する
第八章 ネット時代における報道メディアの可能性
第九章 権力から監視される記者たち

◆主なトピック◆
◎なぜ望月記者は質問をし続けなければいけないのか?
◎森友・加計疑惑以上に政権に都合の悪い問題を報じなかった新聞
◎情報のカオスに翻弄される新聞の存在意義
◎イメージとは違うオバマ政権の強硬なメディア弾圧
◎スノーデン事件につながる衝撃的な出来事
◎ブッシュ政権VSニューヨーク・タイムズの熾烈な闘い
◎安保法制と秘密保護法の本当の狙い
◎北朝鮮と米中の動きを読めない安倍政権
◎朝日新聞の逆襲
◎安倍政権にひれ伏したテレビ局
◎財務省文書改竄で見えてきた安倍政権の本性
◎政権に逆らう人間を潰す方法
◎トランプ大統領のおかげで部数を伸ばしたアメリカの新聞
◎なぜ日本では新しいメディアが出てこないのか
◎韓国のネット・メディアが日本よりも進んでいる理由
◎なぜフェイク・ニュースが喜ばれるのか
など

……
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https://webronza.asahi.com/culture/articles/2018091000003.html

[書評]『権力と新聞の大問題』
望月衣塑子、マーティン・ファクラー 著
野上暁 評論家・児童文学者
2018年09月11日

■言論の危機的状況にメディアは権力とどう対峙するか?

 特定秘密保護法から安保関連法、そして「共謀罪」法と、国民の反対を数の力で押し切って強引に成立させてきた第二次安倍内閣も、森友・加計疑惑で国会は1年以上紛糾し、文書改ざんや隠ぺいの事実が次々と明らかにされて、いつ退陣するかが時間の問題のように思えていたのがたった数か月前。いつの間にか支持率も回復して、いまや自民党総裁選に話題は移行し、3期目の安倍内閣が成立したなら、このまま改憲へと雪崩を打ちそうな気配でもある。

 この暴走する政権を止める力が、日本の新聞をはじめとしたメディアにあるのかどうか? 菅官房長官の記者会見で鋭い質問を度々投げかけて話題を呼んだ東京新聞の望月衣塑子記者と、『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)などの著書がありニューヨーク・タイムズ前東京支局長のマーティン・ファクラー記者が忌憚なく語り合う。そこから権力と日本のメディアの様々な問題点が炙り出されてくる極めて今日的にホットな一冊だ。

 望月記者はまず、新聞を含む大手マスメディアが、政権をチェックする機能を弱体化させているだけではなく、むしろ政権に寄り添うような報道が出てきている。しかしその一方で、SNSを通じてそれとは全く違う情報を市民が得ていることもあって、新聞との信頼関係が低下している現状を指摘する。

 これに対してファクラー記者は、政権に対する取材の仕方を見ていると、日本にはもともと、なれ合いの構図と同時に、権力に逆らわないという姿勢がみられ、権力による圧力や情報操作に屈しないジャーナリズムが育ちにくい環境があるとみる。

 アメリカでは、権力に近い側に寄り添って取材し情報を得ることを「アクセス・ジャーナリズム」といい、メディア独自の調査や取材を重ねて確証を得た事実を報道し問題提起するのを「調査報道」とか「市民型ジャーナリズム」というが、日本では前者が強くて後者が非常に弱いのが問題だという。

 森友・加計疑惑について新聞各社は調査報道に力を入れて大々的に報道した。しかし、それ以上に政権に都合が悪い、フリージャーナリストの伊藤詩織さんが元TBSワシントン支局長に性的暴行を受けたと告発し逮捕状まで出た事件を、新聞が積極的に取り上げなかったのはなぜか。それが揉み消されたのは、元支局長が首相と極めて緊密な関係にあったからか。検察が「不起訴処分」にしたものに大手メディアは敢えて異を唱えないという空気があるのだという。ニューヨーク・タイムズやBBCなどの海外メディアがしっかり報道しているのに、司法も政権に忖度しているような現状に対して、そこを突かないメディアが国民の目にはもどかしく映るのだ。

 その一方で、大手メディアが詳細に報道しないことからネットが大騒ぎになる。政治に対するチェック機能を果たすべきメディアが、ネット社会の中でチェックされるというように、国民が政治と同時に既存のメディアをも疑問視する状況が生まれているのだ。こういう環境の中で、メディアが信頼を保つには、ジャーナリズムの基本姿勢を問い直すことが必要になるとファクラー記者は言う。

 その先例として彼は、かつてニューヨーク・タイムズの女性記者が亡命イラク人からの情報をもとに、「イラクには大量破壊兵器がたくさんある」とスクープし、つぎつぎと特ダネを報道して脚光を浴びたが、結局それが全てうそだとわかった例を挙げる。つまり、これが政権の意図的なリークをそのまま記事にしたアクセス・ジャーナリズムの典型であり、怖いところでもある。結果的にこれがブッシュ政権のイラク戦争に口実を与えることになったのだが、その深い反省がアメリカのジャーナリズムにはあり、アクセス・ジャーナリズムに対する警戒心が高まったのだという。

 それに対して、アクセス・ジャーナリズムの主要舞台であり温床でもある日本の記者クラブの問題点が様々に明らかにされていく。記者クラブは、常に当局の発表だけを待ち、他を排して優先的特権的に政府の情報を寡占的に受けて、権力に都合のいい情報だけを国民に伝える役割を担っている。しかも安倍政権になってからは、アクセス・ジャーナリズムそのものも閉じる方向に向かい、政権べったりのメディアの幹部と首相は会食などを通じてアクセスを強めているが、これは「政権に批判的なメディアは締め出してやる」と言わんばかりのやり方だと、望月記者は言う。

 そしてまた、第二次安倍政権になってからは、メディアのコントロールとともに、司法への影響力が強まってきていると彼女は言い、その象徴的な例として、辺野古基地反対運動のリーダーでもある山城博治さんの不当逮捕と異例の長期勾留を挙げる。詩織さん事件も含め、こういう政権がらみの司法の動きや、最高裁の人事にまで政権の意向が反映される現実三権分立などあるのかと疑問を呈するのだ。

 ファクラー記者は、時の政府は自分の政権に都合の悪い存在を法的に潰そうといつも狙っていると言い、当時野党第一党だった民主党の小沢一郎代表の西松建設からの違法献金問題を例に挙げる。同様な献金を受けていた、自民党の森喜朗元総理大臣や二階俊博氏らは何も問われなかったのに、小沢代表だけが槍玉に挙げられ糾弾される。望月記者は、普段は話もできないくらいの東京地検の幹部が、自ら近づいてきて必死にリークしたのを見て、「これは何が何でも逮捕したいんだなと思ってやっているんだな。マスコミを使って世論を味方につけようとしているんだな」と思ったという。こうして、小沢氏の政治的影響力が著しく削がれたのだから、政権の画策は見事に功を奏したのだ。

 このように露骨な政権のメディア介入や司法支配に対して、ニューメディアの台頭がネット時代の政権監視役としての役割を果たしつつある現状を、ファクラー記者はアメリカの例を挙げて紹介する。韓国にもかつては日本の記者クラブ制度のようなものがあったが、2002年に市民グループが大統領選でネット・メディアを使って盧武鉉大統領を誕生させた実績から、ネット系ニューメディアが複数誕生し、政治ばかりではなく経済や社会問題にも影響を与えていると彼は言う。

 同じようにネット・メディアの非営利団体が日本でも注目されつつあることを、望月記者は紹介する。早稲田大学ジャーナリズム研究所のプロジェクトとして発足した「ワセダクロニクル」という調査報道メディアである(現在はNGO)。創刊号の「買われた記事~電通グループからの『成功報酬』」という記事で、いきなり注目を集めたという。共同通信が配信した医薬品の記事に対して、電通グループから報酬が払われたという特ダネである。他にも、アメリカのネット・メディア、バズフィード社とヤフーの合弁事業で2015年に設立された「バズフィードジャパン」がネット系ニューメディアとして成功しているという。とはいえ、まだまだ取材力が弱いので、人材やノウハウを持った既存のメディアの強みといかに合体させていくかが今後の課題だという。

 メディアの基本は「不偏不党」「公平・中立・公正」だといわれるが、安倍政権にべったりの大手メディアもある。マスメディアがネット・メディアと共存していく関係の中では、改めてメディアの客観性・公共性とは何かが問われると望月記者は言い、なまじ中立神話などに寄りかかっていると、却って政府の強権に押し流されかねない危険性を指摘する。

 9条改憲と歴史修正主義、日米安全保障条約や日本の軍事力、日本が軍事大国化する現状などと話題は尽きないが、日米の気鋭のジャーナリスト同士の対談の中から、今日の政治とメディアの際どいせめぎ合いの現状と、ネット・メディアの可能性などが鮮明に浮かび上がってくる。
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●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》

2019年04月13日 00時00分06秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



AERAのインタビュー記事【「一人でも権力に立ち向かう」望月衣塑子記者単独インタビュー】(https://dot.asahi.com/aera/2019040300068.html)。

 《昨年12月には官邸が記者クラブに対し質問を制限するような申し入れを行ったことが物議を醸した。妨害を受けながらも、日々質問に立ち続ける力の源は何なのか》

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                           …《今、ジャーナリズムと野党の…》
   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」

 望月衣塑子記者…《つまり質問を妨害したいのは菅義偉官房長官であり、官邸なのです。実際、官房長官が上村室長に目配せをすると質問妨害がきたことも何度もありました》。また、《外から見て明らかにおかしいことでも、菅官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険なことではないでしょうか》とも。
 『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』のような動きはあったものの、また、望月記者は「右派、左派関係なく、他社の記者でも『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」とは言うけれども、現実に、最低の官房長官記者会見では? 「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの、ホントに《一人》にしてしまっていいの?

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源で
          “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

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https://dot.asahi.com/aera/2019040300068.html

「一人でも権力に立ち向かう」望月衣塑子記者単独インタビュー
作田裕史 2019.4.4 16:00 AERA

   (安倍政権は望月さんへの圧力を強めることで、メディアを分断しようとする。
    だが、望月さんは言う。「右派、左派関係なく、他社の記者でも
    『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」
    (撮影/写真部・小山幸佑))

 官房長官会見での質問に注目が集まる東京新聞の望月衣塑子記者。妨害されても手を挙げ続ける強さはどこから来るのか。本誌編集長の片桐圭子が聞いた。

*  *  *

 菅義偉官房長官の定例記者会見で、政権のスキャンダルや沖縄・辺野古沖の埋め立て問題などの質問を繰り返してきた東京新聞社会部の望月衣塑子記者(43)。昨年12月には官邸が記者クラブに対し質問を制限するような申し入れを行ったことが物議を醸した。6月には自身の著書が映画化される。妨害を受けながらも、日々質問に立ち続ける力の源は何なのか。本誌の編集長・片桐圭子(50)が聞いた。

──記者は「黒衣」であるべきだという意識がありました。表に出るのは取材対象者だと。しかし望月さんは記者でありながら「表」の人になりつつあります。どう感じていますか。

 最初に官房長官会見に出た2017年6月には、記者の手が挙がり続ける限り、何度でも質問できました。当時はモリカケ疑惑が浮上し、連日国会でも取り上げられた時期。私は社会部記者として取材で感じた疑問を素直に何度もぶつけました。取材対象から聞き出した情報をニュースに落とし込むのが私たちの仕事ですが、図らずもその「過程」が注目を浴びました。事件取材などで当たり前にしていた質問が、官房長官会見だとここまで反響があるのかと驚きました。会社には「ようやく私が聞いてほしいことを聞いてくれた」という声が多く届きました。逆に言えば、視聴者や読者は「記者たちは聞くべきことを聞いていない」という不満を持っていたのではと気づかされました。私個人がクローズアップされたことは想定外でしたが、いま市民が何に怒り、疑問を持っているかに敏感にならないといけないと感じました。

──会見中の「質問妨害」など、風当たりはどんどん強くなっているように感じます。

 質問妨害は最近注目されましたが、上村秀紀官邸報道室長による質問中の「横やり」は1年半ほど前からずっと続いていました。初期は私の質問が長かったことも確かで、会社からも指導を受けました。しかし、いくら短くしても、質問開始から10秒弱で上村室長から「簡潔にお願いします」とくる。他の記者には何も言いません。さすがにおかしいと思い、昨年5月に上村室長に直接抗議をしたところ上村室長は「私が個人的にしていることではない。政府の一員としてやっている」と。つまり質問を妨害したいのは菅義偉官房長官であり、官邸なのです。実際、官房長官が上村室長に目配せをすると質問妨害がきたことも何度もありました。官房長官が私を指すのは大抵一番最後、質問は2問までという暗黙のルール」ができており、私が1問目の質問を終えると、上村室長が「この後、公務があるので最後の質問です」と毎度会見を打ち切るようになりました。

──中継や動画を見ると、逆に政府は何をそんなに恐れているのかと思ってしまいます。

 長期政権で培ってきた政治部記者との「作法」や、冷静沈着でポーカーフェースという菅官房長官の「ペース」を崩されることは苦々しく思っているのでしょう。特に、菅官房長官は国会で「あんなのは質問じゃない。決め打ちだ」と言い放っていました。私への個人的な怒りがあるのだと思います。外から見て明らかにおかしいことでも、菅官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険なことではないでしょうか。

──メディアの人間も、組織ではなく「個」として評価される時代になっていくはずです。「東京新聞の記者」だからではなく「望月さんだから」信用できる、という具合に。将来は、望月さん自身が「メディア」となって、情報発信をする立場になるかもしれません。

 今は記者も「個」として何に疑問を持ち、調べて報じるかが問われています。権力側は常にメディアを利用して政権維持を図ろうとします。首相がメディア幹部と会食を重ね、一部新聞が「政敵」のスキャンダルを書いていた状況を見ても、それは明らかです。私は今は東京新聞記者として闘っていますが、時代が変わって、戦前のように権力側に都合の良い情報しか発信できなくなれば、組織に所属する意味はない。今は新聞を読まない学生も増えていますが、講演などで「メディアに何を求めますか」と聞くと、大半の学生が「権力をチェックする力」と答えます。たとえ時代が変わり、組織に追われ、一人になったとしても、メディアに求められる役割は普遍的だと思います。権力に立ち向かう気構えは忘れてはならないと思っています。

──今年は統一地方選、参院選がある「選挙イヤー」です。有権者はどうやって政治家を見極めるべきだと考えていますか。

 政治家は、隠したいことは言いたがりません。先の沖縄県知事選でも与党が推薦した候補は「辺野古移設」の賛否を明確にしませんでした。菅官房長官も私に沖縄の基地問題に関して聞かれることをとても嫌がっているように見えます。「沖縄」が政権のアキレス腱だからでしょうか。政治家が「何をあえて言っていないか」に注目することも一つの方法だと思います。統一地方選のような身近な選挙はとても大切です。憲法改正のような大きなテーマでも、地方選挙での結果によって、機運は大きく変わります。改正に反対する地方議員が多く当選すれば、政府は改憲を発議しづらくなります。もちろん憲法でなくても、防衛費にお金をかけてほしくない、子どもの教育費にもっと助成してほしいなど、投票の基準は生活者の視点でいい。女性議員も増えてはいますが、まだまだ政治家の政策は「男性目線」です。女性の投票率が上がり、政治の世界に女性がもっと増えれば、政治の世界も社会の見方も着実に変わると思います。

──まだ改憲の機運が高まっていた約3年前、アエラで男女700人に対面調査をしたところ、女性ではどの世代でも「自衛のための戦争を認めない」が「認める」を上回った。特に40代で、母親として子を戦場に行かせたくない」という意見が多くみられました。一方で10代の男性は「自分が戦場に行くかもしれない」という不安からか、20~40代に比べて「認める」が少なかった。世代間、男女で意識が全然違うのに、政治の中心はいまだに年配の男性ばかりです。

 宮古島石嶺香織前市議は、政府が進める南西諸島陸上自衛隊配備計画に猛反対しています。本土から移住した石嶺さんは、島の男性と結婚。4人の子どもたちには宮古島の自然の中で育ってほしいと願っていました。しかし、南西諸島のミサイル要塞化によって、様変わりしていく島の状況に危機感を覚え、市議選に出ようと決意をしたそうです。弾薬庫などができれば、島そのものが標的にされて多くの島民や子どもたちが犠牲になる。母として守る家族がいるから、乳飲み子を抱えながら闘えるのだと思います。私たち有権者もそういう生活者の視点で政治をみればいい。「おかしいと思ったことには誰でも声を上げていい自分が感じたことを、普通に声に出せるような世の中にしていきたいですね。

──望月さんの書籍を原案にした映画「新聞記者」(6月28日公開予定)を拝見しました。シリアスな内容で、重厚感がありました。実際の望月さんは明るくて華やかな印象ですが、映画では抑えた演出にしたのですね。

 ご覧いただき、ありがとうございます。確かに映画はモリカケ疑惑などをほうふつさせ、最終的には権力とは何か、メディアとはどうあるべきかを問いかける作品になっていると思います。見た人の心に「残る」映画になっていると思います。

(編集部・作田裕史)
※AERA 2019年4月8日号
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●アベ様や最低の官房長官というサディストによる《サディスティックな政治》を支持する「1/4と2/4」

2019年03月29日 00時00分21秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]



マガジン9のコラム【映画作家・想田和弘の観察する日々 第74回:脳〈内閣〉の暴走と免疫システム〈国会、裁判所、メディア、警察etc〉の機能不全】(https://maga9.jp/190320-2/)。

 《日本社会の免疫システムが危険なほど混乱・弱体化し、もはや機能不全に陥っているのではないかと感じる…たとえば、俳優が違法薬物を使用していたという、どう考えても社会(=身体)にとっては極めて小さな「かすり傷」。本来ならば、警察という免疫系の一種がちょっとだけ動き、容疑者を逮捕し、裁判で吟味すれば済むはずである。ところがあたかも大きな癌か何かを見つけたかのように日本中(=身体全体)がひっくり返るような騒ぎになってしまう》。

   『●《もはやカルト》な教祖様や取り巻き連中が取りまとめる
             「働かせ方壊悪」法案という「残業代ゼロ法案」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
        彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「中身が何もない」のは所信表明演説だけではない…
        アベ様自身に議員、いや、人として「中身が何もない」
   『●アベ様のニッポンコクミン観が《己の財布、兵力、労働力》ですょ、 
                      ましてやガイジンに一体どんな人権観?
   『●政界地獄耳《入管法改正…移民法…
     お寒いほどのスカスカの内容で、つまり法案といえるものではない》
   『●#粉飾された美しい国…《政治の目標に数字を合わせていけば
                 政権の都合のいい数字になっていくのは当然》
   『●《野党は政府の答弁にこう質問すればいい。 
       「その数字、書き換えてませんか、本当の数字ですか」》?
   『●《政僕化したり官僕化》する官僚の「滅公奉僕」再び…
       この国ニッポンでは行政府の長が《愛僕者》ですもの
   『●GDP600兆円へ忖度…《アベノミクスの成果が数字に出ない、 
             ならば統計のやり方を変えればいい》!?
   『●GDP600兆円へ忖度…アベ様のドアホノミクスな
       ニッポン《GDP統計は鉛筆をなめなめつくっている》
   『●正に《保守や右翼を気取りたがる人々にも言っておく。
         アベさんのやっていることは、正真正銘の売国だ》

   『●《幸せな未来を想像できている人なんて、この国にはいない》
                …でっ、アベ様独裁の内閣支持率4割程度?

 《幸せな未来を想像》出来ないニッポン…でも、内閣支持率は未だなお4割程度。不思議な国です。《憲政史上最悪の国会》は今も現在進行形。野党の追及がダラシナイ? ご冗談を。国会中継を見たことあんの?? 人治主義国家ニッポンのアベ様独裁政権の酷さ、与党自公・癒党お維議員達のダラシナサ・腐敗具合、忖度官僚の跋扈。《もはやカルト》。
 アベ様や最低の官房長官というサディストによる《サディスティックな政治》を支持する「1/4と2/4」。〝マゾヒスティックな信者〟達…飼い慣らされしつけられている1/4の支持者と選挙に行きもしない2/4の眠り猫な皆さんには、《まるで戦前に回帰するように、次々と悪法を強行採決して国会を壊し、官邸圧力でメディアを萎縮させ、言論を壊している》(金子勝さん)アベ様独裁という最悪の《悪夢》に気づいていないらしい。この「1/4と2/4」の構図を少しでも打ち壊さないとニッポンに未来はない。
 本コラムの〆は、《伊丹万作が敗戦直後に書いた言葉を改めて記しておきたい。あたかも現代人に対して発した言葉のように思えてしまうからだ》。本ブログでも何度も引用してきている有名な言葉《だまされるということ自体がすでに一つの悪である》。「1/4と2/4」の皆さん、いい加減にしてほしい。いま再び、《あのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性》に堕ちていっている。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/メディアが中立に“偏る”と…】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201903200000112.html)によると、《想田和弘は…「…AとBが激しく言い合いを始めたとする。すると必ず『どっちもどっちだな』と両方を非難するCが出てくる。この場合、Cは『中立』ではない明らかにAに加担している」…★想田の指摘は今、日本のメディアすべてが自戒すべきことだろう。メディアは元来、公正に“偏る”傾向がある。読者や視聴者に判断材料を提供しているだけと言い張る。しかし、声の大きい方に引きずられるためにコメンテーターたちはこぞってCを目指す》。
 斎藤美奈子さんは言います。《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、政治音痴になるのよ、みんな。》《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道ではなく権力の監視」なんです。それ、常識。》 そして、「2/4」の眠り猫の皆さんは、与党・癒党と野党のどっちもどっち論の方も居られるでしょうし、加えて、結果として《『中立』ではない。明らかに》与党・癒党《に加担している》。
 想田和弘さんの言うように、《脳〈内閣〉の暴走と免疫システム〈国会、裁判所、メディア、警察etc〉の機能不全》…救い難い状況なニッポン。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                  《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
       じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》

   『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…
      アベ様や中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…

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https://maga9.jp/190320-2/

映画作家・想田和弘の観察する日々
第74回:脳〈内閣〉の暴走と免疫システム〈国会、裁判所、メディア、警察etc〉の機能不全
By 想田和弘  2019年3月20日

 私たちの身体には、免疫システムというものが備わっている。

 身体に病原体や寄生虫などが侵入したり、がん細胞などが生じたりしたら、それらを認識して殺してくれる。私たちの身体は、免疫システムの働きのおかげで、病気から保護されている。

 なんでいきなりこんな話をするのかといえば、日本社会の免疫システムが危険なほど混乱・弱体化し、もはや機能不全に陥っているのではないかと感じるからである。

 たとえば、俳優が違法薬物を使用していたという、どう考えても社会(=身体)にとっては極めて小さな「かすり傷」。本来ならば、警察という免疫系の一種がちょっとだけ動き、容疑者を逮捕し、裁判で吟味すれば済むはずである。ところがあたかも大きな癌か何かを見つけたかのように、日本中(=身体全体)がひっくり返るような騒ぎになってしまう

 その様子は、まるで酷い花粉症か猫アレルギーにかかったような感じだ。

 花粉や猫のフケは、本来ならば人間の身体に害を及ぼすわけではない。しかし免疫システムが混乱すると、それらを重大な外敵であると勘違いし、なんとかしてやっつけようと総攻撃をかけてしまう。そしてその総攻撃が、発疹やクシャミや炎症となって、人間の身体と精神にダメージを与える

 瑣末な問題を深刻な問題であると勘違いし、全力で排除しようとしてしまう。まあ、それだけならそれほど心配することではないのかもしれないが、その逆も実際に起きているから実にやっかいである。

 つまり、生命を脅かすような病原体を、免疫システムが病原体であると認識することができない。したがって、身体を守るための対応も起動しない

 そういう例を挙げようと思えば、いくらでも挙げられる。

 たとえば、日本社会の息の根を止めそうになった、福島第一原発事故。免疫システムが正常に作動するなら、同じような事故を起こしかねない日本各地の病原体(=原発)など虱潰しに廃止させたであろう。ましてや再稼働させようなんて選択は、到底しないはずである

 たとえば、立憲主義という日本社会の免疫システムの重要な系統を弱らせてしまう秘密保護法安保法。免疫システムが正常に作動するなら、自らを弱らせる病原体や、病原体を植え付けようとする勢力は排除しようとしたはずである

 たとえば、日本経済に筋肉増強剤を投与するような、アベノミクス。免疫システムが正常に作動するなら、恐ろしい副作用が身体を蝕むことに身体そのものが警告音を鳴らし、ボロボロになるまえにやめさせるはずである

 たとえば、アベノミクスの失敗をごまかそうとして行われたようにみえる、統計不正。免疫システムが正常に作動するなら、身体の状態を誤って伝える細胞があるならば、速やかに排除するはずである。

 問題は、脳(内閣)が身体のあちこちに病原体や癌を生じさせても、国会や裁判所やマスメディアや警察などといった免疫システムが適切に反応せず、スルーを決め込んでいることである。その代わりに、あるいはその反動として、花粉や猫のフケを排除することに躍起になっている

 だが、それ以上に問題なのは、そういう脳の暴走や免疫系の機能不全に、身体そのものであるはずの主権者が、いつまで経っても気づこうとしないことだ

 働きすぎで、自分の身体の中で進行中の病気に気づく暇もないのであろうか?

 あるいは、後で突然末期癌を宣告されたときに、敗戦時のように「だまされたー!」と一億総出で文句を言うのであろうか?

 そうなる前に、伊丹万作が敗戦直後に書いた言葉を改めて記しておきたい。あたかも現代人に対して発した言葉のように思えてしまうからだ。

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 だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
 しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。(略)
 また、もう一つ別の見方から考えると、いくらだますものがいてもだれ一人だまされるものがなかつたとしたら今度のような戦争は成り立たなかつたにちがいないのである。
 つまりだますものだけでは戦争は起らないだますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
 そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
 このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。
 そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。

伊丹万作『映画春秋』創刊号・1946年8月)
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●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながらじつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》

2019年03月25日 00時00分49秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0314mic)。
三宅勝久さんのスギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見「質問制限」問題を考える】(http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/3676)。

 《「記者の質問を妨害するな!」「知る権利を守ろう!」3月14日夜、約600人以上の人々が集まり菅長官や安倍首相のいる官邸に向かって声を上げた。「FIGHT FOR TRUTHー私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動」…》。
 《しかし、そこで前提として理解しておかねばならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論というのは比較的少ないようにみえる》。

 全編の動画はコチラにあります。

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https://www.youtube.com/watch?v=FCVhK2fK7XE

【全編動画】「FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動 #0314知る権利」2019.3.14 @首相官邸前

shusei ch1
2019/03/14 に公開

2019/03/14 18:45から首相官邸前に於いて「日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)」の主催により行われた『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』の様子です。

【主な登壇者(順不同)】
南彰氏(MIC議長/新聞労連委員長)
福島みずほ氏(社民党/参議院議員)
杉尾秀哉氏(立憲民主党/参議院議員)
奥野総一郎氏(国民民主党/衆議院議員)
田村智子氏 (日本共産党/参議院議員)
森ゆうこ氏(自由党/参議院議員)
●梓澤氏(弁護士/学者中心の共同声明の呼びかけ人)
●林美子氏(メディアで働く女性ネットワーク代表世話人)
瀬川牧子氏(抗議声明を出した「国境なき記者団」の日本事務局)
●吉永磨美氏(毎日新聞)
●石川昌義氏(中国新聞 ※抗議声明を出した中国地連を代表して)
●宇佐見昭彦氏(東京新聞)
望月衣塑子氏(東京新聞)
●酒井かをり氏(MIC副議長/出版労連委員長)
●他
■司会:岩崎氏(MIC事務局長)
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   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
      報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た

 三宅勝久さんの指摘する《記者クラブと官房長官記者会見の関係…この「記者クラブ」が持つ問題の本質》にも目を向けなければ。
 《「官房長官記者会見」のような閉鎖式の会員制記者会見》なんて止めてしまうべき。やり方はいくらでもあるはずだ。《官房長官の記者会見があらゆる記者に広く開放されれば、まちがいなく安倍政権は倒れる》。(畠山理仁さん)《さあ、一刻も早く試合を始めよう》!

   『●『記者会見ゲリラ戦記』読了
    「畠山理仁著。扶桑社新書、2010年12月初版第一刷」
    《記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら
     「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」。
    《記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の
     本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、
     すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の
     場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも
     出るだろう。さあ、一刻も早く試合を始めよう
     開かれた日本の民主主義のために》

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http://www.labornetjp.org/news/2019/0314mic

メディア攻撃をここで堰き止めよう!〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる



*官邸の質問妨害に負けない望月衣塑子記者
動画(10分)
[FIGHT FOR TRUTH!私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動]
https://www.youtube.com/watch?v=UjfR6wGopVI&feature=youtu.be

 「記者の質問を妨害するな!」「知る権利を守ろう!」3月14日夜、約600人以上の人々が集まり菅長官や安倍首相のいる官邸に向かって声を上げた。「FIGHT FOR TRUTHー私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動」は、MICや新聞労連などメディア関連労組が呼びかけたもの。予想をはるかに超える参加者、そして現役記者が多数集まるという画期的なアクションとなった。スピーチは熱かった。野党議員・弁護士・新聞記者など全ての人が危機感をもち、本当に怒っていた。

     (*主催者のMIC議長・新聞労連委員長の南彰氏)
     (*ドラムの音にあわせてコールした)

 最後に当事者の東京新聞・望月衣塑子記者がマイクを握った。「会見とは政府の主張を言い続ける場ではありません。政府の言う事実、それに対して私たちが疑問を問いかける場です。会見は政府のものでもメディアのものでもなく、国民の知る権利を実践する場なのです!」。大きな拍手が起きる。望月さんは透き通る声で続けた。「メディアが政府に厳しい質問をできなくなったとき民主主義は衰退します。おかしいことはおかしいと声を上げる勇気を私たち一人ひとりが持てば、みんなで連帯し抵抗を示すことができます」と。

 行動に参加した元NHKプロデューサーの永田浩三さん…は記者のインタビューにこう語ってくれた。「秘密法戦争法共謀罪と安倍政権のもとで国民の自由がどんどん奪われてきたその行き着く先は戦争だ戦争への道を止めるには、メディア攻撃をここで堰き止めないとだめだ」と。この日のアクションは、メディア労働者と市民が手をつないで安倍政権と対決するという意味でも画期的だった。(M)

…2019-03-15 09:13:12…
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http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/3676

スギナミジャーナル
東京都杉並区限定(ときどき限定解除)の硬派ジャーナリズム 「からい、しつこい、おもしろい」 主宰・三宅勝久 土日休刊

東京新聞記者の官房長官記者会見「質問制限」問題を考える
2019年2月22日

 官房長官記者会見に出席した東京新聞(中日新聞)社員記者が、菅官房長官から質問を妨害されるという出来事が世間の注目を集めている。

 筆者もフリージャーナリストとして細々ながら報道に携わっているので、関心をもって注目している。現時点で気づいたことを書き留めておきたい。

 国家公務員の幹部中の幹部たる官房長官が、記者会見で記者の質問を妨げた。官房長官というのは国民や世の中に広く説明を行う立場にあるのだから、けしからんという世論が起きるのは当然だろう。しかし、そこで前提として理解しておかねばならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論というのは比較的少ないようにみえる。

 記者クラブというのは特定の報道業者でつくる任意団体だ。そこと役所がカルテルを結んで開いているのが「官房長官記者会見」のような閉鎖式の会員制記者会見である。私のようなフリージャーナリストは「質問」どころか会見場に入ることすらできない。話題になっている東京新聞記者は、この「記者クラブ」専用会見の特権によって会見場に入り、質問できる立場を獲得している

 だれが(どの会社の従業員か)官房長官記者会見場に入ることができるか、だれは入ることができないかという判断は事実上役所が握っている。記者であるということ以上に様々な理不尽な制約を課している

 報道・言論の自由を標榜しながらじつのところ会見参加者を選別している。巧みな情報操作といえる会見場に入ることすらできない筆者の目からみれば、今回の東京新聞記者の問題は、選別がなされて会見参加の特権を得た記者のなかに役所の気に入らない人物がいたというに過ぎない

 腐敗にまみれた安倍政権が報道による批判を恐れているのは間違いない。あらゆるジャーナリストが会見場に入れるようになれば、とっくに政権は倒れているだろう。研究不正を叩かれた早稲田大学の研究者の例をみればよくわかる。早稲田大の問題の記者会見はだれでも入ることができた。

 「会見場に入る特権をはじめ便宜をはかる」者と「排除する」者に選別し、分断するというのはある意味賢い情報操作のやり方である。

 官庁の記者会見を取材しようとすると、記者クラブが主催する会見なのでフリーは質問するな」「主催者優先にしてほしい」「主催者以外は参加を認めないといった反応が記者クラブからある。自分たち(の会社)長年の取材努力によって記者会見取材という特権を得たかのような理解をしている記者が少なくないらしい。

 しかし、役所の首長や公務員が記者会見をする真の意味を考えれば「長年の取材努力によって記者会見取材という特権を得た」という考えはおかしい公金を預かる公務員が記者会見をする意義とは一にも二にも説明責任をはたすためである。その公に対する説明の場である公務員の記者会見を自分たちの既得権益だと考えてフリーを排除することに躊躇がない記者というのは、「公務員様のご機嫌を損ねれば、飯のタネである記者会見を取り上げられてしまうじゃないかという不安を恥ずかしげもなく表現しているといえる。報道の自由どころではない。  

 官房長官の記者会見があらゆる記者に広く開放されれば、まちがいなく安倍政権は倒れる。よって安倍政権は日本各地に広がる各種記者クラブ制度を徹底的に守ると思われる。記者クラブに言及しない新聞テレビ通信社というのは、本音のところで安倍政権に倒れてほしくないと考えているにちがいない。

 権力となれ合った報道産業の各企業のなかで、経営者の望むまま権力にゴマをする者もいれば、ジャーナリストとしての自由を獲得しようともがく者もいるだろう。それぞれの労働者としての覚悟と意識が問われている。

投稿者: miyakatu
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コメント
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●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た

2019年03月13日 00時00分39秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



リテラの二つの記事【新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(前編)/菅官房長官の質問拒否だけじゃない、官邸の“望月記者ハラスメント”の実態! 不倫デマまで流して記者を分断】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4576.html)と、
【新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(後編)/官邸の“質問締め出し”を受けているのは望月記者だけじゃない! 記者の沈黙で日本は「質問できない国」に】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4577.html)。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/言論統制が深刻化…確実な証拠がないから追及が必要なのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248550)。

 《東京新聞の望月衣塑子・社会部記者に対する安倍官邸の“弾圧”が、日に日に激しさを増している》。
 《安倍官邸が、東京新聞の望月衣塑子・社会部記者を官房長官会見から排除しようと圧力を強めている問題》。
 《望月衣塑子記者が、官房長官の菅義偉に対し、辺野古の米軍新基地建設について「…」と質問。すると官邸は激怒し「事実に反する質問が行われた」との文書を出した。では、事実に反するのはどちらなのか? …そのときの満足げな表情は、望月記者をいじめ抜いたときと同じだった。菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない。言い過ぎだって? いや、そのご指摘はあたらない

   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?

 最低の官房長官は、「この会見は一体何のための場だと思っているのか」?、と言う。一方、《権力を監視し、政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命》…会見に参加している多くの政治部記者は、それを理解しているだろうか?

 リテラの別の記事【田畑毅元議員“準強制性交事件”で捜査潰しの動き! 山口敬之氏への逮捕状執行を止めた中村格・警察庁官房長が介入か】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4581.html)によると、《実は、こうした愛知県警の消極姿勢の裏には、例の安倍政権のおぼえめでたい警察官僚の介入があったのではないかといわれている…「…捜査の指揮を執る県警の加藤達也本部長が警察庁に呼ばれ、中村格官房長から慎重捜査を厳命されたようなんです。この話が流れたあと、県警の捜査本部の空気ががらりと変わった」》。
 《菅官房長官の秘書官だった警視庁の中村格刑事部長(当時)》…最低の官房長官の息のかかったこういった人たちがアベ様のお気に入り連中を「見逃す」よう、「手心加える」よう警察や検察に圧力をかける一方で、前川喜平さんや望月衣塑子記者記者のあら捜しをしている訳ですね。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源で
          “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻

 日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/報道機関の記者は紛れもなく主権者国民の代表である】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248548)によると、《東京新聞が「記者は国民を代表して質問に臨んでいる」と記したら、官邸が「国民の代表とは選挙で選ばれた国会議員で、東京新聞は民間企業で、会見に出る記者は社内の人事で決められている」「記者が国民の代表とする証拠を示せ」と返したとのことである…そして、その中で重要な役割を果たしてきたのが主権者国民の知る権利を代表する報道の自由である。つまり、国民が皆それぞれに自分の生活に忙殺されている日常の中で、職業としての権力監視機関として、報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され、世界に伝播していったのである。だから、報道機関は紛れもなく憲法上、国民の代表であり、また、権力を監視する以上、権力の紐が付かない民間機関なのである。これは、わが国を含む自由で民主的な社会における世界の憲法常識である》。
 《記者が国民の代表とする証拠を示せ》だって? 最低の官房長官殿、そんな認識の「あなたに答える必要はない」でしょ?

 適菜収さんが仰るように、《菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない》! でっ、マゾヒスティックな記者が支える、サディスティックな最低の官房長官の会見という訳か。

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https://lite-ra.com/2019/03/post-4576.html

新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(前編)
菅官房長官の質問拒否だけじゃない、官邸の“望月記者ハラスメント”の実態! 不倫デマまで流して記者を分断
2019.03.01 11:30

     (定例会見での菅官房長官(首相官邸ホームページより))

 東京新聞の望月衣塑子・社会部記者に対する安倍官邸の“弾圧”が、日に日に激しさを増している。昨年12月28日に内閣記者会(官邸記者クラブ)に提示された望月記者を排除しようとする“圧力文書”に対し、今年2月5日に日本新聞労働組合連合(新聞労連)が〈記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもの〉だとして抗議声明を出したことをきっかけに官邸の報道圧力に批判の声があがったが、菅義偉官房長官は国会でも望月記者への敵意を剥き出しに
 さらに、2月26日の記者会見では、望月記者が“圧力文書”について「我が社以外のメディアにもこのような要請をしたことがあるのか。また、今後もこのような抗議文を出しつづけるおつもりなのか」と質問すると、菅官房長官は「この場所は記者会見の質問を受ける場であり、意見を申し入れる場所ではありません」と返答。「意見」などではなく明確な「質問」をおこなったのにそれを拒絶し、重ねて望月記者が「この会見は一体何のための場だと思ってらっしゃるんでしょうか」と問うと、強い口調でこう言い放った。

あなたに答える必要はありません

 これは「気にくわない相手の質問は拒絶して当然」という職責の放棄であると同時に、国民の「知る権利」を蔑ろにする権力の暴挙だ。この回答について、翌27日の会見で菅官房長官は「これまで国会やこの記者会見の場でも累次にわたって『官房長官記者会見は記者からの質問に対し政府の見解・立場を答える場である』というふうに述べてきた。ですからそのことを、あえて繰り返さないとの趣旨だった」と言い繕ったが、「この会見は何のための場と考えるか」と見解を問う質問を拒絶しておきながら、こんな言い訳が通用するはずがない
 しかも、この菅官房長官の回答拒絶は、望月記者のみならず、すべての記者に突きつけられた“宣戦布告”だ。にもかかわらず、驚いたことに官邸記者クラブは、会見をボイコットするでもなく、それどころか抗議文さえいまだ出していない
 国民の知る権利を守るため、国民の代表として権力を問いただす任を負っているはずの記者たちが、その権利を脅かされているというのに沈黙してしまう──。いま、官邸記者クラブはどうなっているのか。そして、どうしてこのような構造が生まれたのか。さらに記者を萎縮させるために官邸はどのような手段に出ているのか。官房長官会見で500回以上質問をおこなった経験をもち、今回の望月記者排除問題を提起した新聞労連・南彰委員長に話を聞いた。


●望月記者への「あなたに答える必要はない」は菅官房長官の本音

──まず、菅官房長官の「あなたに答える必要はない」発言、南委員長はどう受け止めましたか。

 あれは菅さんの本音がそのまま出てしまった、という感じですよね。菅さんは2017年8月8日の会見でも、望月さんの質問に「ここは質問に答える場所ではない」という暴言を吐いているんですが、今回も、不都合な質問や自分の意に沿わない記者が質問したものに対しては答えたくない、という彼の姿勢が如実に表れてしまったんだなと。

 そもそも、質問されて説明ができないのであれば、菅さんは権限を持つなという話なんです。ここまで官邸の権限を肥大化させ、それを行使しておきながら「忙しいから説明はほどほどで」というのは道理が通らない。

──その上、2月15日には、安倍政権は〈(官邸が)申入れを行ったことが「報道機関への不当な介入」及び「記者の質問権のみならず国民の知る権利をも侵害する行為」であるとの御指摘は当たらない〉という答弁書を閣議決定までしました。これはもはや「これからもガンガン行くぞ」という脅しでは……。

 そう、今後も妨害はあると完全に正当化してきたということです。しかも、官邸は申し入れ前に官邸記者クラブに対して望月さんの排除を求める要求を水面下でおこなっていたようなのですが、これを記者クラブ側は突っぱねた。そのため、官邸からの申し入れを「受けていない」という立場なんですが、ところがこの答弁書では〈申入れを行った〉となっているんです。自分たちは申し入れを受け取っていないのに、申し入れをおこなったとなっているのだから、官邸記者クラブはそこで抗議するチャンスがあった。でも、その閣議決定の重要性に反応しきれなかった感じですよね。


■記者クラブでは望月記者と喋っているのを見られたくない、という萎縮も

──やはり、ここまで菅官房長官をはじめとする官邸にやりたい放題、言いたい放題にされてもなお、官邸記者クラブが明確に「官邸のやり方はおかしい」と非難の声をあげていないことには、多くの人が違和感をもっていると思います。先日、共同通信が配信した記事では、〈官邸記者クラブのある全国紙記者〉による「望月さんが知る権利を行使すれば、クラブ側の知る権利が阻害される。官邸側が機嫌を損ね、取材に応じる機会が減っている」というコメントが掲載され、約5時間後に共同がこの箇所を削除。しかも、その削除理由が〈内容を見た加盟社から電話が入り、記者クラブと官邸が癒着していると思われる恐れがあると指摘を受けた〉ことだったと神奈川新聞が暴露しました。全国紙記者のコメントはもちろん、「癒着していると思われる恐れ」という指摘で削除してしまう共同もどうかしているとかしか言いようがない。どうして、こういう状態になっているんでしょうか。

 まず、あの全国紙記者のコメントは、「みんなの知る権利を守っていくにはどうしていけばいいのか」と考えなければいけないところを、自分の目先の取材のことしか見ていないという意味で最悪です。その上、「機嫌を損ね」って……。ご機嫌取りのための取材をしているのか、という話ですよ。当初、原稿に盛り込んでいた共同の記者には、そのおかしさを世の中に問いかけようという思いがあったと思います。
 でも、官邸クラブ員からこうしたコメントが出る背景には、官邸からメディア側に対するプレッシャーのかけ方が、いままでの政権よりもひどいという状況もあります。なかでも官房長官の番記者にとっては、人事や政局など重要な情報を菅さんに確認できる関係を持っているかというところで評価を問われる。それを官邸はわかった上で、どんどん締め付けているという。
 あともうひとつあるのは、クラブ内で望月さんに対する評価が二分されているということ。それがこの問題をややこしくしていると思います。

──評価が二分されている、というのは?

 望月さんが官房長官会見で質問するようになったのは加計問題が盛り上がっていた2017年の6月で、8月くらいまでの時期は、会見は望月さんの独壇場のような状態でした。実際、そうした追及によって「総理のご意向」文書の再調査に追い込んだわけで、そのときは「やられたな」と思ったし、「こういうやり方があるのか」と思った記者はかなりいた。ただ一方で、望月さんも当時は冗長な質問もあったり、あと政治部と社会部という流儀の違いもあったりで、わだかまりが生まれてしまった。それがまだ解消されていないように思います。
 しかし、望月さんの質問も、当時といまでは変わっていて、いまは望月さんの質問が最後に追いやられ、さらに「次の質問最後でお願いします」と制限を受けている。だから、1問しか質問できないというところで、望月さんも相当絞りに絞って質問している。でも、記者のなかにはそういう最初のころの印象を引きずっている人も多い。

──たしかに、いまは望月記者の質問時間はほかの記者にくらべて長いわけではないんですよね。つまり、官邸の上村秀紀報道室長が「簡潔にお願いします」と質問に割って入る行為は、質問妨害であるのと同時に「質問が長い」と思わせるための印象操作でしかない、と。

 そこには、官邸からの記者に対する刷り込みもあると思います。たとえば、記者会見が終わったあと、官房長官番の記者はバックヤードで菅さんを囲んで会見内容の補足説明を受けたり確認をしたりするんですが、その場からして菅さんが不機嫌なのはみんな感じているし、菅さんもそこで望月さんの質問に対する不満を口にしている。そうやって菅さんの番記者をやっていく中で「望月さんはおかしい」と刷り込まれつつある人もいるし、「さすがに言い過ぎでは」と諫めるようなことも言えない。ましてや望月さんと一緒に喋っているようなところを見られたら大変なことになる、という萎縮も働いている。 

──それって、学校でスクールカースト上位の影響力をもつ生徒が「あいつは気にくわないからハブろう」と、いじめをけしかける構図と同じじゃないですか……。

 実際、新聞労連だけではなくて民放労連なども入ったマスコミ全体の労働組合の集まりである日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が2月18日に出した声明では、〈一連の首相官邸の行為は、権力者による記者に対するハラスメント(いじめ、嫌がらせ)行為です〉と書いてあるんですね。もちろん、いちばんいけないのは、ハラスメントをしている菅さんです。でも、それを記者たちが指摘できない、言い出せない状況があるということです。

 

■新聞労連の声明に官邸スタッフが“望月と不倫関係”とフェイク攻撃

──そうした官邸記者クラブの黙認姿勢というか腰の引けた感じがあるために、社会でも官邸に対して「こんなことを許していていいの?」という空気が生まれない原因になっている気がします。しかも、申し入れにあった望月記者の質問に「事実誤認」があったというのは虚偽の主張であるにもかかわらず(詳しくは既報を参照https://lite-ra.com/2019/02/post-4548.html)、ネット上ではそれが望月記者の排除を正当化する材料にされています。

 たしかに、官邸はいま、いろんな情報を流しています。たとえば、今回、新聞労連が声明を出しましたよね。そのことについて、じつは官邸のスタッフが、記者に対して“望月さんと僕が不倫関係にあるから声明を出したんだ”と説明しているようなんです。「あいつらはそういう関係なんだ」と。

──えっ? それ、ほんとうなんですか?

 不倫関係になんてあるわけがないじゃないですか。まったく根も葉もない、事実無根です

──いやいや、そうではなくて、官邸側がそういう情報を流しているんですか?

 政治部の記者のメモになって流れているんですよ。情報戦は多かれ少なかれ永田町界隈ではある話ですけど、まさかこんな話をでっち上げるとは……。記者には「そういう人たちにあなたは関わるの?」と揺さぶりをかけ、一方でこうしたフェイクニュースがネットで流れはじめ、バッシングが加速するという図式ですよね

──前川喜平・元文科事務次官の“出会い系バー通い”報道にも「官邸はここまでやるのか」と仰天しましたが、あまりにもゲスすぎる……。

 そのうち、この不倫の話もネットで流れるかもしれませんが、先に断言しておきます。それは官邸発のフェイクニュース、誹謗中傷です

(つづく)
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 記者の活動に圧力をかけるために、でっち上げのフェイクニュースまで流す──。まったく恐ろしい話だが、南委員長は「記者の質問が妨害されたり、制限が加えられるような状態は、いままでになかったこと」だという。一体、安倍政権はどのようにして官邸記者会見を変えていったのか。インタビュー後編では、その問題にスポットを当てたい。

(取材・構成/編集部)

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https://lite-ra.com/2019/03/post-4577.html

新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(後編)
官邸の“質問締め出し”を受けているのは望月記者だけじゃない! 記者の沈黙で日本は「質問できない国」に
2019.03.01 12:15

     (知られざる締め出しの実態とは(首相官邸ホームページ))
……

 安倍官邸が、東京新聞の望月衣塑子・社会部記者を官房長官会見から排除しようと圧力を強めている問題。ついには菅義偉官房長官が「あなたに答える必要はない」と堂々と言い放ち、“報道機関への不当な介入でも国民の知る権利をも侵害する行為でもない”とする答弁書を閣議決定までしてしまった。
 記者への圧力を正当化し、事実上「今後も弾圧をつづける」と宣言した安倍政権。そこで本サイトでは、今回、問題を最初に提起した日本新聞労働組合連合(新聞労連)の南彰委員長に緊急インタビューを実施。前編では、官邸による驚愕のフェイクニュース流布の実態まであきらかになった。
 そしてこの後編では、一体、安倍政権下でどのようにして記者による自由な質問が奪われていったのかを南委員長に語ってもらった。そこから浮き彫りになる、不都合な追及を封じ込めようとする官邸の動きと、ご都合主義の御用メディアの追随とは──。


●かつての官房長官会見では、質問妨害や制限が加えられることはなかった

──南委員長は、官房長官会見で500回以上、質問をおこなった経験をもっていると。以前といまとでは、どういう変化があったのでしょうか。

 まず、記者の質問が妨害されたり、制限が加えられるような状態は、いままでになかったことです。
 僕が朝日新聞社の政治部記者として官房長官会見に入るようになったのは、2008年、自民党の福田内閣のときで、当時は町村信孝さんが官房長官を務めていました。会見場の最前列に官房長官番の記者が15〜6人並んでいるという光景は当時もいまも変わらないんですけど、違うのは、番記者の後ろの席にいる記者たちも自由に手を挙げて自由に質問し、それに官房長官も答えていたということ。僕は当時、総理番で会見に入りたてでしたけど、訊きたいことがあれば自由に質問して、町村さんもそれに対して普通に答えるし、僕の質問に官房長官番が何か言うわけでもない。それは次の麻生内閣で河村建夫さんが官房長官だったときも同じような感じでした。
 その後、民主党政権になって、僕はいちばん最後の野田内閣のときに藤村修官房長官の番記者を1年4カ月やったんですけど、そのときも後ろから普通に質問は出ていたし、官房長官番から厳しい質問が出ることも普通にありました。それがいまは、官房長官番以外の質問は減った印象がありますよね。

──当時、厳しい質問をして、官房長官から嫌がらせを受けるようなことはなかったんですか?

 ないですよ。もちろん、秘書官から「南さん、あれなんですか」とか、そういう電話はしょっちゅうかかってくるんですよ。「ああやって訊くのはないんじゃないの」とか。かといって、それで萎縮するようなものではなかった。そうした記者と官邸側のせめぎ合いはつねにあるし、そのなかでどうかわしながらやっていくかというのが大事なわけですから。

──では、南さんが明確に「変わったな」と肌で感じたのは、いつごろですか。

 民主党政権が終わってから僕は大阪に2年半行って、戻ってきたのが2015年9月の安保法制のときでした。でも、当時は官房長官会見で何が語られているかというのは、そんなにつぶさに見てはいなかったんです。それが、2017年に国会審議の担当をやっているときに、菅官房長官が「総理のご意向」文書のことを「怪文書のような文書」と発言するなどいい加減な質疑がつづいていて、「もうちょっと突っ込んで訊いてくれないかな」「こんな言いっ放しで終わっているとまずいのでは」と思うようになって。それでその年の6月後半くらいから会見に入るようになりました。


■記者の質問への締め付けは、官房長官会見だけではなく総理の記者会見でも

──当時は孤立する望月記者に、南さんや、ジャパンタイムズの吉田玲滋記者が援護射撃をしていましたよね。

 こう切り込めばもうちょっと引き出せるとか、政治部なりの技術もあるので、それを望月さんの質問に組み合わせていけばいいんじゃないかなと思ったんです。それに何より、望月さんのあとに誰かがつづかないと、官邸から分断を図られたときにこの流れは立ち消えてしまうと感じていた。しかも、断ち切られたときには、もう一回アクションを起こすことは難しいだろうと。少なくとも質問の機会を拡大して、ちゃんと追及しなくてはいけない場面だということは、記者全体で共有したほうがいいなと思っていたんです。けれども、そこがあんまり広がらなかった。
 そして、その年の8月には、官邸側が「公務がある」ことを理由に、質問数に制限をくわえるルールをつくってしまったんです。

──官房長官番以外の質問が減り、その質問にもまともに答えず、さらには追及の手を緩めない記者の登場に対して質問を制限する勝手なルールで縛るようになった……。

 以前までは「説明がおかしいんじゃないんですか」と言えていたのに。しかし、記者の質問への締め付けが厳しくなったというのは、官房長官会見だけではなく、総理の記者会見でも起きています。
 総理会見というのは儀式的なところが昔からあって、総理会見では更問い(追加質問)ができないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう。そういう部分は昔もいまも変わらないんですが、第2次安倍政権では、まず会見の回数自体が減ってしまった。たとえば、首相官邸での総理の単独記者会見は、森友・加計問題が起こった2017年は4回、昨年は3回。ちなみに前の民主党政権最後の2012年は13回です。
 しかも、総理会見では、こういうこともありました。安保法制をやっていたころと思いますが、ある記者が総理会見の前に、こういうテーマで質問しようと思っていますと官邸側に伝えていた。ところが、会見の流れが変わったので違う質問をしたら、「なんであなたはそんな失礼なことをするんですか」と、記者が怒られてしまった。
 でも、ほんとうによくなかったのは、総理の「ぶら下がり取材」をなくしてしまったことだと思うんですよ。やめたのは3.11がきっかけで、これは民主党政権の罪だと思っているんですが、それを安倍政権も踏襲した。
 総理のぶら下がりは、かなり自由にやれていたんです。もちろん、事前に秘書官が「どういう質問するんですかね」と訊いてくるんですが、絶対に応じないというグループもあって、つねに一定の活気はあった。それがスタンダードだったんです。つまり、いろんな仕掛けをして、相手を困らせながらも何かを引き出すということを、最高権力者である総理に対してやっているのだから、ましてや二番手の官房長官には、事前に通告してこいだのなんだのと言われる筋合いはないんじゃないか、という感覚です。
 その総理のぶら下がりがなくなって、総理記者会見は更問いもできないし、そもそも当てられる質問の数も少ない。そういうなかで、それまで闊達にできていた官房長官会見までもが雰囲気が変わってしまったわけです。


■産経新聞の阿比留記者は菅直人首相の会見で直接、退陣を迫っていた

──首相に自由に質問を浴びせる機会が失われ、総理会見の儀式的な流れが官房長官会見にも波及してしまった。そしていま、その空気に抗って質問をする望月記者が排除されようとしている、と。

 だから、これは望月さんだけの問題ではないということなんです。たとえば民主党政権のとき、産経新聞の阿比留(瑠比)さんは菅直人首相の会見で直接、「総理の存在自体が国民の不安材料になっている」「一体、何のためにその地位にしがみ付いていらっしゃるのか」と退陣を迫る質問をしていましたが、いまの状況は、そんな質問ができなくなるということなんですから。

──しかも阿比留記者がいる産経は、そうやって自由に質問していたのに、いまは自由に質問しようとする記者の足を引っ張ろうと、官邸に丸乗りで必死に望月記者をバッシングするような記事を流しているという……。

 どんな政権が出てくるかはわからないから自由に質問できることは必要だ、というところは認識してほしいですよね。いいんですよ、どんな質問をしたって。ほかの人が「ちょっとやりすぎかな」っていうくらいでもいい。自由にやっておけば、ここぞというときにいろいろできるわけですから。
 それをいま、不都合な質問をする記者を官邸が締め出そうとしたり、質問する権利を無視したりするなかで、官邸側に同調する、あるいは沈黙するのは、ゆくゆくは自分たちの首を絞めることになるんです。
 実際に、最近では望月さんだけではなく、官邸が官邸記者クラブに提示した文書について質問した朝日新聞の記者や、辺野古新基地建設について質問した琉球新報の記者も、質問妨害に遭っています
 つまり、官邸にとって都合の悪い質問は潰されていく、ということ。「質問ができない国」になるということです。
 トランプ政権がCNN記者の記者証を取り上げた際、政権寄りのFOXも異議を唱えました新聞労連ではこのとき、ホワイトハウス記者協会と連帯するという声明を出し、〈ホワイトハウスでの出来事は、日本で働く私たちにとっても他人事ではありません〉と書いたんです。対岸の火事じゃない、いま官邸で起きていることも同じだ、と。NHKをはじめ、日本のメディアはトランプ政権のそうした問題を面白がって報じるけれど、そんな場合じゃないですよ、と。でも、そうした危機感も広がらず、ズルズルときてしまった。それがいまの現状であり、将来世代がまともに取材できる環境に変えていくための最後のチャンスなんだと思っています。

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 記者に弾圧が加えられ、フェイクニュースを流すことさえ厭わない安倍官邸。だが、これはたんに記者に対する嫌がらせや妨害ではなく、「知る権利」を踏みにじろうという国民に対する圧力・恫喝だ。そして、国民が当事者として「許せない暴挙」だと認知できなければ、このまま状況は悪くなっていくだろう。メディアはもっと大きく、さらに継続して警鐘を鳴らしつづけなくてはならないはずだ。

(取材・構成/編集部)

【プロフィール】
南彰●1979年生まれ。2002年、朝日新聞社に入社。2008年から東京政治部、大阪社会部で政治取材を担当。2018年9月より新聞労連に出向、中央執行委員長を務める。共著に『安倍政治100のファクトチェック』(南彰、望月衣塑子/集英社新書)、『ルポ・橋下徹』(朝日新聞大阪社会部/朝日新書)がある。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248550

適菜収 作家
1975年生まれ。早大で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」など著書多数。近著に「もう、きみには頼まない 安倍晋三への退場勧告」。


それでもバカとは戦え
言論統制が深刻化…確実な証拠がないから追及が必要なのだ
2019/03/02 06:00

     (菅官房長官(C)共同通信社)

 ナチスの宣伝相でヒトラーの女房役のゲッベルスによるプロパガンダの手法は、より洗練された形で今の日本で使われている。デタラメな説明を一方的に繰り返し、都合が悪くなれば、言葉の置き換え、文書の捏造、資料の隠蔽、データの改竄を行うわが国は再び20世紀の悪夢を繰り返そうとしているが、言論統制も深刻な状況になってきた。
 2018年12月、東京新聞の望月衣塑子記者が、官房長官の菅義偉に対し、辺野古の米軍新基地建設について「埋め立て現場では今、赤土が広がっており、沖縄防衛局が実態を把握できていない」と質問。すると官邸は激怒し「事実に反する質問が行われた」との文書を出した。では、事実に反するのはどちらなのか?
 土砂投入が始まると海は茶色く濁り、沖縄県職員らが現場で赤土を確認。県は「赤土が大量に混じっている疑いがある」として沖縄防衛局に現場の立ち入り検査と土砂のサンプル提供を求めたが、国は必要ないと応じなかった。その後、防衛局が出してきたのは、赤土投入の件とは関係のない過去の検査報告書だった。
 東京新聞は官邸から過去に9回の申し入れがあったことを明らかにし、反論を掲載。それによると望月記者が菅に質問すると報道室長が毎回妨害。安倍晋三が流した「サンゴ移植デマ」についての質問は開始からわずか数秒で「簡潔に」と遮られた。国会で「申し入れは報道の萎縮を招く」のではないかと問われた菅は「取材じゃないと思いますよ。決め打ちですよ」と言い放ったが、特定の女性記者を「決め打ち」しているのは菅だ
 もちろん、メディア側が間違うケースもある。にもかかわらず、疑惑の追及は行われなければならない。モリカケ事件の際も「確実な証拠があるのか」とネトウヨが騒いでいたが、アホかと。確実な証拠があるならすでに牢屋に入っている。確実な証拠がないから追及が必要なのだ。事実の確認すら封じられるなら、メディアは大本営発表を垂れ流すだけの存在になる
 「(沖縄の県民投票が)どういう結果でも移設を進めるのか」と問われた菅は「基本的にはそういう考えだ」と述べていたが、そのときの満足げな表情は、望月記者をいじめ抜いたときと同じだった。菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない。言い過ぎだって? いや、そのご指摘はあたらない
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コメント
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