あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

室生寺 へ

2006-08-23 16:02:43 | Weblog
奈良の二日目、一行とは別行動させてもらって、
息子と二人、
奈良の奥地、室生寺へと出かけることにした。

奈良から近鉄西大寺で乗り換えて、大和八木まで30分ほど。
そこから、20分くらいで室生口大野に着く。

ひなびた駅には、人気も少なく、5~6人ほどの観光者が暑い暑いと言って
降りるくらい。
目の前に室生寺行きのバスがとまっている。

ここまでで奈良から約1時間。
奈良に人に、明日、室生に息子と行ってきます。と言うと、
へぇ~室生まで!!
と驚かれる。

案外、近くて遠いところなんだろう。

バスは運転手さんが来るまで、クーラーは動かない。

昨日は奈良にあれだけ沢山の人がきたというのに、
室生まで足を伸ばす人は少ないのだ。

室生川をそって歩くと直に赤い色のお太鼓橋が現れる。
ここから俗世とはお別れの印。

何年か前、友人達とここを訪れたことが懐かしい。

室生寺は、石段を上がり続けなければならないところだ。
芍薬の花で有名な石段を登ると、段々近くに金堂が迫ってくる。
この感覚がたまらない。

こけら葺きの優雅な屋根にようこそと言ってもらう。
中には、それはそれは美しい仏様達。
室生寺

数年前、台風で被害にあった五重塔も今はすっかり修復されて、
以前の可憐姿を見せてくれた。

その奥から、奥の院への魔の階段が始まる。
一度登り始めたら、後に引き返せない。
息子を誘ったてまえ、私からはギブアップを言うことはできない。

途中何度も息を整え、水分補給をしながら、ヒ~ヒ~言いながら、
やっと登り着いた。

一休みしていると、息子がお座布団の上に20円見つけた。
それを社務所のおじさんに届けたら、とても喜んでくださった。

その上、買い求めたお守りに、20円を拾って届けたお礼にと、
そのおじさんは丁寧にご朱印を書いてくださったのだ。

なんとすばらしい記念ができたと、私たち親子は大喜び。
居合わせたご夫妻にも喜んでもらった。
こんなことは滅多にないこと。
嬉しいお土産ができた。

階段をあきらめないで登って、本当に良かったね!!

嬉しい気持ちを胸に抱いて、今度は下っていかなければならない。
でも、行きとは格段に気持ちが軽い。

お腹もすいてきたし、
お太鼓橋の袂の「橋本屋」で、これまた最高の山菜定食をいただいた。
息子は、親子どんぶり。それもおいしいって。
付いてきた、とろろ汁がとってもグ~~

大事なお仕事をやり遂げたような、とっても充実感のある室生寺参りとなった。
木々の緑がとっても美しく、川のせせらぎも気持ちよかった。

汗だくになった息子の顔、ちょっと誇らしげになっていた。

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