あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

11月の東京国立博物館 平常展

2006-11-08 22:57:59 | 日本美術
仏様達とは、すでにご対面を果たしていたので、友人達2人とは別行動で、
東洋館と、本館に行って、平常展を楽しんだ。

東洋館は、最近のお気に入りで、
平成館で一木作りの仏像特別展をやっていると、
石造りの仏様に目がいったりするし、
今回は、篆刻で偉業をなされた、小林斗あん氏の寄贈品をみることができた。
中国印譜として、様々な判子が、ノートに記録されていて、
そのノートも和綴じ本のようで、デザインされたページにもうっとりしてしまった。篆刻やりたくなってしまう~~。 
マイ判子欲しい。

本館では、十二神将の動き溢れる立像、十一観音像の優作があって、本館もちゃんと見ておかないと、こんなすばらしいものを見逃すことになってしまう。
特別展覧に、「伝統工芸 技術記録」のコーナーがあったが、
これは、とても面白かった。
象嵌、螺鈿、七宝、色鍋島、などの作品を作るに当たっての道具が並べてあり、
象牙のバチルや、漆の絵柄のサンプルなどもあって、大変興味深かった。

茶の美術の部屋で、また、長次郎と対面してしまう。
黒楽茶碗 銘 尼寺  こういう銘をつける人の感性に降参なのだ。

書画の部屋では、洛中洛外図巻 が、当時の人々の暮らしぶりを殿上人から、農村の人々まで、事細かく描写されていて、楽しい。
御用絵師 住吉具慶 筆

探幽の果実図もめずらしく楽しい。
次にギョットするものが眼にはいる。
芦雪の 蝦蟇仙人図 
蝦蟇ガエルを背負い込んだ仙人の画面は乱すほどの大きさの水墨画。
相変わらず、足の大きさといったらない。
大きく描くことにこだわったのだろうか。

船弁慶の能衣装にあきれてしまう。
こんな衣装をどうやって作って、面を付け、壇ノ浦を舞ったのか。
凄すぎて、困ってしまうのだ。

最後に、旅のお供グッズが展示されていた。
懐中持薬入れ、がとても可愛かった。
それぞれの薬袋が数種類の小袋に分けて入れられ、小さなお匙まで付いていて、
今のピルケース。携帯日時計や、地図やら、とても楽しいグッズばかり。

これだから、博物館は止められない。

今週中にでも十一面観音様を拝みに行かなければ、NHKが放送してしまう~~
渡岸寺から、わざわざのお越しなのだから。
ひなびた、湖北の小さなお寺の佇まいを知っているだけでも救いと思って、
ぜひぜひお参りしに行きたい。

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2 コメント

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渡岸寺の十一面観音 (一村雨)
2006-11-09 07:27:23
仏像展。午後は超満員でした。立体的に展示されて
いるので見にくいことはなかったのですが。
4時ごろになると空いてきました。
渡岸寺の十一面観音とは、25年ぶりの対面でした。
立体的に拝見することが出来たので良かったです。
次回の新日曜美術館、楽しみですね。

芦雪の蝦蟇仙人の足が奇っ怪でした。
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一村雨 さま (あべまつ)
2006-11-09 17:25:01
こんばんは。
やっぱり、混んでましたか~~。
明日、午前中頑張って行ってこようと思っているのですが、どうしましょう~~???
仏様を随分ご覧になっていらっしゃるのですね。
心落ち着かせてお目にかかってきます。

芦雪、奇怪でしたよね~。
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