ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

娘よ(72)

2015-07-27 22:51:15 | 生き方
日曜の午前は、われわれ夫婦と共にスーパーに買い物に行くことが、娘の日課となっている。
病気になる以前は、さっさと回って自分の欲しい物をあれこれ買い物かごに入れていた娘だったが、今は、カートを手押し車代わりに押して歩くだけになっている。
あれがほしい、と言うことはあまりなく、活気がない。
それでもスーパー内を歩くことは、散歩の運動代わりになっている。
そんなことで、先日もスーパーで買い物をしていた。
その時、見たことのある女性が、娘に声をかけてきた。
懐かしい、Iさんだった。
Iさんと会うのは、1年ぶりだった。

去年の7月1日には、リハビリのために入院していた病院で痙攣を3度起こし、最初に入院した病院へ再転院した娘だった。
まさか11か月も入院していた病院へ、また1か月近く入院し直すとは思ってもみなかったできごとであった。
11か月間入院した時も、2回目の再入院の時も、娘の担当看護師となってくれたのが、Iさんだった。
「あなたが笑うと わたしもうれしい」というあのカードをいただいたことは、忘れられない思い出だ。

久々の再会で、Iさんはすごく懐かしがってくれた。
しかし、娘は、今ひとつの反応。
やはり、あれほどお世話になったのに、Iさんのことを忘れてしまっているようであった。
でも、Iさんは、娘の手を取ってずうっと握りっ放しで、妻や娘にいろいろ話し続けてくれた。

娘が去年の7月下旬に退院した後、Iさんは担当の病棟が変わってしまった。
だから、救急車で3回目の入院をした9月には、Iさんとは会えずじまいであった。
「会いたいと思ったけど、会えるのは入院している時だけだから。だから、会えない方がよいとわかっていたけど、あれだけ一緒にいたから、どうしてるかな、と気になっていたの。」
娘が太ってしまったことも、「薬のせいもあると思うから、仕方ないよね。でも、ずっとけいれんが起きていないことの方がずっと大事だよ。」と、言ってくれた。
「ああ、よかった。夜勤明けで疲れていたけど、パワーもらった。」
そんなふうに笑いながら言ってくれたことは、こちらとしてもうれしいことだった。
ただ、その間の娘は、にこにこ笑いながら、手をつないだIさんの話やうれしそうな様子を、微笑んで見たり聞いたりしていただけではあったけれども。

だが、この日の娘は、具合が悪かった。
買い物から帰ると、テーブルにうつ伏せになって、だるそうだった。
だから、昼食までの時間、昼寝をさせた。
昼食後も、だるそうなので様子を聞いてみると、「顔面の右側がしびれていた」と言った。
こういった症状は、入院中、痙攣の発作の前ぶれとなったことがよくあった。
珍しく娘は、横になりたがった。
横になってゴロゴロと過ごしていいようにさせた。
幸いけいれんは起きず、その後の娘は少し元気になった。
太り過ぎで、運動もさせなくてはいけないのだが、まずはけいれんの発作が起こらないように万全の注意を払わなくてはいけない。
だから、いつもは午前も午後もステッパー300歩を行うのだが、この日はやめておいた。

久々、1年ぶりの看護師のIさんとの再会で、Iさんにパワーをあげられたのはよかったのだが、少々心配な様子も見られた1日であった。
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