今日も、娘と走った。
走ったのは、ここのところお決まりの2.5km。
娘はそこで終了。
私は、そのあともう少し走りたくなったが、どこを走ろうか決めかねた。
ただ体調不良から回復して日がたっていないので、あと5kmくらいにしておこう。
そういえば、ある退職団体の会費が未納だったな。
たしか2kmくらいの距離のところに行けば、そこで会費納入が可能だったはず。
よし、ジョギングでそこへ行って、会費を納めて来よう。
…ということで、かなりゆっくりなジョギングで走って、目的地にたどり着き、会費を払ってきた。
目的を果たした後、同じ道を帰るのはつまらないので、回り道してめったに通らない道を通ることにした。
そこは、かつての街道筋で、鉄砲町と呼ばれたところだった。
街へ入る入口で、外敵の侵入を防ぐ役割を果たした町があったはずであった。
たしかに、かつては店が並んでいたのだろう。
道路に面した軒先は広い。
だが、ほとんどの建物が閉まっていた。
それだけでなく、さびたり朽ちたりしているものが多かった。
次々と消えかかった看板の文字を見ながら走った。
酒屋、畳屋、自転車屋、菓子屋、雑貨屋、…。
先祖代々続いた店もあったのだろうな。
それが今は、ゴーストタウンにも似た雰囲気だ。
走りながら、なんだかとてもさびしい気分になってしまった。
かつての繁華街だって、今はシャッター街になっているけど、ここはそれ以上にさびれてしまっている。
無常観。
久々にそんな言葉を思い出した。
すべてのものは、永遠には続かない、はかないもの…。
だけどやっぱりさびしいなあ…。
さびれた通りをさびしい気持ちで走って通り過ぎた。
そんな帰り道であった。