今年最初のJリーグの公式戦、富士フィルムスーパーサッカー。
しっしっかり楽しめた試合だった。
去年のJ1リーグの覇者横浜F・マリノスと、天皇杯の覇者ヴァンフォーレ甲府の一戦。
日本のトップリーグ、J1で優勝したマリノスとJ2で18位だった甲府。
その2チームの対戦だったから、大差でマリノスが勝つのではないかとの予想は多かった。
私もそう予想してはいた。
ただ、2017年シーズン終了後に、新潟と甲府は一緒にJ2に降格した「仲間」であった。(大宮もそうなのだが)
5シーズン一緒に同じJ2の釜の飯を食った仲間ということもあったし(?)、天皇杯優勝を果たしたのに交代となってしまった、昨シーズンの甲府の監督は、かつて新潟を率いた吉田達磨という縁もあったから、この試合は、甲府を応援しながら、テレビ観戦した。
試合の入りから積極的に攻勢に出てコーナーキックを獲得したり出足よくボールを奪ったりして、最初の10分間は、甲府の攻勢が目立った。
ファウルをもらっても、クイックスタートで始めてみるなど、きびきびした動きは、非常にいい感じだった。
だが、それでも相手はJリーグ王者の横浜F・マリノス。
次第に攻勢に転じると、前半30分、ワンタッチパスを5本くらいつないで、見事に先制ゴールを挙げた。
さすがだ。
このワンタッチパスの連続でのゴールというのは、われらがアルビレックス新潟も目指しているプレーの1つだと思う。
このゴールで一方的になるかと思ったら、どうしてどうして甲府も同点のチャンスをうかがってがんばった。
44分、中盤でボールを奪取すると、前線にスルーパスがうまくつながり、ラストパスをピーター・ウタカが決めた。
副審はオフサイドの旗を上げたが、VARによってゴールが認められ、なんと同点に追いついた。
先制されながら、前半のうちに同点に追いつくとは、甲府もいい戦いぶりであった。
後半も、守勢に立たされながら、甲府の守備がふんばっていた。
だが、60分、一瞬のスキができたところを攻め入られ、アンデルソン・ロペスに猛烈なシュートを食らった。
さいわい、ボールはゴールポストに弾かれたが、そのはね返りを西村が見逃さずしっかりゴールに蹴り込んだ。
これで、横浜が勝ち越し。
その後の横浜は、選手交代をうまく使いながら試合を進めた。
交代選手がまた強い外国人選手ばかり。
前半と違って、横浜がかなりボールをもったり保持したりする場面が多くなった。
それでも、甲府はアディショナルタイムになってもあきらめずにボールを追い、コーナーキックを獲得した。
GKも上がっての最後のチャンスと思われた。
コーナーキックからの流れで、甲府の選手のシュートが決まって、土壇場での同点ゴールかと思われたが、オフサイドの判定。
今度はVARでも判定は変わらず、やがて試合終了。
横浜F・マリノスは、6回目の挑戦でこのスーパーカップ初戴冠となった。
敗れたけれども、甲府の選手たちの懸命さが伝わってくる好ゲームだった。
あわや同点、というところまでJ1王者を追い詰めたのだから、十分健闘したと言える。
さて、今季、リーグ戦でアルビレックス新潟は甲府と戦うことはない。
戦うのは、今日の王者横浜F・マリノスである。
今日の甲府の健闘を見て、新潟もかなりやれるのではないかと思えた。
1週間後の初戦の対戦相手が、マリノスや川崎同様に事前の評価が高いセレッソ大阪ではあるが、その試合だけですべてが決まるわけではない。
開幕戦でいい手応えを得られるといいなあ。
いずれにしても、今日のスーパーカップで、リーグ戦の開幕がさらに待ち遠しくなったことは間違いない。