ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

卓球Tリーグの熱戦を初観戦

2022-12-04 21:48:39 | スポーツ
今日は、中学高校時代卓球をやっていた娘と一緒に、珍しくというか、初めてこんな試合を見に行ってきた。



これは、卓球の日本のプロリーグ、Tリーグ女子の公式戦。
日本ペイントマレッツ対日本生命レッドエルフの一戦。
Tリーグの試合が新潟県で行われるのは、初めてなのだそうだ。
厳密に言えば、昨日同じ会場で、九州アスティーダ対日本ペイントマレッツの試合が行われ、“ニッペM”が勝った試合が、新潟県初だったのだけれどね。

ともかく、新潟県で初めて開催されたTリーグの公式戦。
どんなものかと楽しみに、チケットを取ったのは2か月前。
お目当ては、日本生命に所属する、伊藤美誠選手と早田ひな選手だった。
今回は、早田選手は同行せず、伊藤美誠選手のプレーに注目が集まった。

取ったチケットは自由席だったため、なかなか2人が座れる空席がなく、見つけるのに苦労した。
やっと座れたのは、こんなポジション。



試合前には、Tリーグやルールの説明、盛り上げるためのハリセンの使い方の練習(?)などもあった。



チームや選手についてのリーフレットかと思いきや、



これを山折り谷折りすると、ハリセンができる。



そして、これをたたいて応援する、というわけだ。
これがまた、けっこういい音が出て、場内に流れるドラム音に合わせてたたくと、いかにも応援気分が盛り上がる。



さて、今日の一戦の組み合わせは、と…。



お目当ての伊藤美誠選手は、第2試合に登場する。

まずは、第1試合のダブルスに注目。
ニッペMのダブルスは、芝田・大藤組。
何?しばた?
この会場、新発田市にぴったりの苗字ではないですか!?
そう思ったら、急に親近感がわいてきて、日本生命よりニッペの方を応援したくなった。



試合は、この第1マッチから接戦となった。
1-1のゲームオールになり、第3ゲームは特別ルールの6-6から始まる。
いい試合となり、ジュースの末に、芝田組が勝利し、ニッペM1勝。

さあ、第2マッチ、みんなが見たかった伊藤美誠選手の登場だ。
対戦相手は、ダブルスの試合をしたばかりの芝田選手。
第1ゲームは、さすが世界の伊藤美誠。
バチバチの勢いであっという間にもぎ取った。



ところが、異変が起きたのは、第2ゲームで伊藤が2-1とリードしたとき。
伊藤が主審に何やら指差して訴えていた。
どうやら、場内にスマホでフラッシュを使って写真撮影をしていたおばかさんがいた模様。
写真は撮ってもいいが、フラッシュ撮影はしないようにと、あれほど場内放送があったというのに。
そこで、多少の中断があったことが、伊藤のリズムを狂わせたのか、ここから芝田が盛り返した。
芝田が第2、第3ゲームを奪い、伊藤には後がなくなった第4ゲーム。
このゲームが最高に面白かった。
すばらしいラリーが続いたり、伊藤の速攻が決まったり、芝田の両ハンドの強打が決まったり…。
ついに、10-10の同点で、Tリーグ特有のルール「ジュースなしの1本勝負」。
サーブを持っている伊藤有利かと思ったが、得点に成功したのは芝田だった。
芝田は、先日も、何かの大会で伊藤を倒しているはず。
シングルスでもダブルスでも勝利できる地力をつけてきたことを証明してみせた。

勝敗を決める第3マッチ。
ニッペはあまり試合に出ていなかった横井咲桜、日本生命は中国出身選手のジャン・ホイ。



これは、大柄でパワーのあるジャン・ホイのものだろうと思っていたら、横井が結構粘る。
なんと、3-1で横井が勝利し、これでニッペの勝利が確定し、勝ち点3を積み上げた。

それでも、第4マッチまでやるルールなのが、Tリーグ。
この試合を勝って4-0とすれば、勝ち点を4とすることができるというルール。
それは避けたい日本生命は、準エース級、強打の森さくら選手。
ニッペは、カットマンの橋本帆乃香選手。



これがまた、最高にいい試合を展開した。
昔と違って、カットマンは、カットばかりするのではなく、ドライブやハーフボレー、バックハンドなど、普通の攻撃選手ができることもできなくては、近年のパワー・スピードのある卓球では勝てない。
そのことを橋本選手は見せてくれた。
サーブからの3球目や、ラリー中の打ち方の変化、普通にバックハンドを振るプレー。
強打で鳴らす森さくら選手を相手に、ありとあらゆるプレーの工夫によって、ポイントをかせぎ接戦に持ち込んでいった。
場内の観衆は、もう、橋本のプレーに釘付けになっていた。
様々なプレーの変化の工夫によって、これまたゲームオールのジュースの末、橋本選手が競り勝ったのは、見事だった。



いやあ、面白かった。
女子の日本の卓球が、ここまで進化しているとは思わなかった。
私たちが若かったときには、女子の試合に「ツッツキ」のラリーは欠かせなかったのが、今やそんな小技ではなく、チキータでの先手を取った攻めや、後陣からでもバックハンドを振りぬくプレー、男子顔負けのドライブの引き合いなど、見ごたえがあった。
現代の女子選手だと、30年余り前の男子選手にも普通に勝つのではないだろうか。
そのレベルの高さは、見ごたえがあり、金を出して見に行くだけの試合にふさわしいと思った。
昔の言い方をすれば、「さすが、プロ」。

さて、この試合はプロリーグの興行であった。
MCが場内の観衆を盛り上げようとしてくれたり、ハリセンを使った応援をさせてくれたりと、かつての卓球にはなかった新しさがあった。
今日の観衆は、Tリーグの公式HPによれば、731人だったそうだ。
この人数が、新潟県初の開催として、多いのか少ないのかはよくわからない。
だが、このような中身の濃い試合を見せてくれるようであれば、きっとファンも増えることだろう。


【勝利の立役者 芝田沙季選手】

初めて会場で見たTリーグの試合、非常によかったよ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする