癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

今日は釧路方面です。

2009年09月10日 | Weblog
今日は釧路方面です。
イヤー今日は走りました。
400km。さすがに疲れたです。
写真は標茶のシラルトロ湖です。きれいでした。
ビートルズの曲が特殊技術で蘇ったとか。ほしいなぁ。

狂犬病予防接種率

2009年09月08日 | 動物医療
イロイロあって、最近珍しく忙しい。しかし、世にはまだまだ忙しい人がいるに違いない。私など忙しい内にはいらないだろう。頑張ろう・・・・・・

狂犬病の話題ですが・・・・・・
少し古い発表ですが2008年度の厚生労働省の犬の登録頭数や狂犬病の予防接種に関するデータを発表している。それによると、

「犬の登録頭数と予防注射頭数等の年次別推移」では、登録頭数が前年度よい103,909頭増加の6,739,716頭。狂犬病の予防注射頭数も前年度より187,568頭増加の5,097,615頭であった。また、抑留頭数は14,086頭減少の72,535頭、返還頭数は404頭減少の14,544頭。差引頭数は57,991頭となり、前年度より13,682頭減少した

全国の狂犬病の予防注射率は前年度より1.6%増加の75.6%で、平成19年度「都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等」で最も狂犬病予防注射の注射率が高かったのは前年度と同じ長野県。長野県の狂犬病予防注射率は前年度より5%増加の95.5%であった。

とあります。
これだと、狂犬病予防接種率は75%くらいになりますが、これは見かけ上の数字でしょう。おそらく、登録頭数に対し倍の犬がいるはずですから、実際の接種率は35%くらいと推定されます。
50%を切ると社会的予防効果が危なくなります。50%以上はないと疫学的にかなり危険になります。

僕の周りにも接種しない方もいますね。理由は「狂犬病の発生がないから」ですが、だから・・・・・ですよね。
毎年獣医師会を中心に啓蒙活動をしていますが、何とか50%以上にしたいものです。
ちなみに

   登録頭数
  (年度末現在) 予防注射頭数   注射率
全国 6,739,716   5,097,615     75.6%
北海道 278,843   212,172      76.1%

だそうです。長野が一番高いようです。



ベンチレーター

2009年09月07日 | 動物医療
インフルエンザの流行を想定して、「人工呼吸器」の生産が追いつかないとか?
人工呼吸器は自力の呼吸が困難な患者に適用するもので、メーカーには生産の問い合わせが相次いでいるとか・・・・

人工呼吸器はベンチレーターといって動物病院でも広く使われています。
最近では気管挿管を行い、人工呼吸のもと手術することが一般的になりました。

昔は首から下の全身を機械の中に入れ、その機械の中を陰圧(1気圧以下の気圧)として胸腔に空気が吸入されるようにすると言う「鉄の肺」が一部の病院で使われていた。これは大掛かりな設備であり、受けられる患者も限られていたそうですが、今や動物でも標準治療装置になりつつあるのです。

装置の設定もダイアルで「1回換気量」、「吸気時間」と「1分間あたり回数」を設定すればいいのです。まあ、動物の状態により様々な要因を勘案する必要はありますが。

あとはSpO2に注意して調節していけばいいのかな?
今はアラームもしっかりしているので、気道内圧の低下のときなんかもピーピー教えてくれるみたい・・・・・・

なんかごちゃごちゃ書きましたが、要は
世の中なにが急に脚光あびるのかわからんということです・・・・・

猫との付き合い

2009年09月06日 | Weblog
どうも件の野良猫(♀)には子猫がいるようだとの情報を聞き、ちくわをその猫に与えて後を付けると・・・・・・・

「ニャー」の一声と同時に子猫がずらずらと出てきた、その数5匹!グレイ、茶、黒色とりどり!


ヒェーこんなに増えたの!
これで我が町内の野良は把握しただけで、10匹にもなった。
何とかせねば・・・・・・

ところで、猫の人に対する攻撃行動は人に対する「恐怖」からくるのだという。
だから、何とか慣れさせようとして無理に猫と接触してもだめだそうです。
代えって猫の攻撃行動を強化します。

やはり最初は充分な距離をとって、人が猫の恐怖にはならないことからスタートする必要があります。
例えば、さりげなく猫の居場所から少し離れた場所好きな餌を置いておき、人は猫が食べれる位置まで離れて見ているだけにします。
何もせず猫が餌を食べたらいなくなり、段々とその距離を近づけていき、最終的には膝で餌を食べさせるような方法もあるようです。

猫とは一定の距離を保って付き合うのがいいようです。



猫の警戒心

2009年09月05日 | Weblog
雌の野良猫の餌付けに成功しました。
写真のとおり「ちくわ」を見せると近づいてきて、


かなり接近して


そして



ちくわを銜えました。
この後、ちくわを銜えたまま消えたのですが、おそらく子猫にあげたと思われます。どうもこの辺で子猫を産んだらしい・・・・・・

この雌猫こそがこの町内会の野良猫たちの大母なのです。
すでに僕も抱っこできるまでに慣れました。
恐らく飼われていた猫でしょう。
生粋の野良猫はまず触らせません。

猫は生後2~7週で社会化の学習をします。
この間に人間になでられた猫歯その後も人を一方的に警戒することはないと言われています。他の野良猫は一定の警戒をしますが、この子はそういう警戒が感じられません。飼い猫だったのが、野良猫化したと思われます。

準備が整えばいつでも捕獲できそうです・・・・・

ペットフード安全法

2009年09月04日 | 動物一般
朝晩すっかり涼しく、秋本番ですね。
9月はイベントが続き、私にとっては正念場です。
ガンバロー ・・・・か?

ドッグフードは毎日食べさせるものですが、今までちゃんとした法律が整備されていませんでしたが、2008年6月に所謂「ペットフード安全法」が制定されました。これでいままで、野放図だった分野に規制がかかるようになりました。

(1)成分規格
  カビ毒、残留農薬、使用上注意が必要な添加物について許容含有量が示された。例えばBHT、BHA、アフラトキシン、など
(2)製造法
  有害な物質や病原菌を含む、もしくは含む恐れのある物質で製造してはいけないこと。当然です!プロピレングリコールは猫用飼料には用いないこと。これも当然!
(3)表示の基準
  原材料名
  賞味期限
  製造者の名前、所在地
  原産国
  まあ、これもあたりまえですね。

 こんなに当たり前のことが規制されていなかったのですから、恐ろしいことです。まあ、製造業者が善意でこれに近いことを自ら規制していたことは救いです。

先取り鎮痛

2009年09月03日 | 動物医療
いつも、この時期になると私はアレルギー症状がでます。どうも秋の雑草が原因であることは検査で分かっています。それで、本格的症状が出る前に「先取り」でアレルギーを抑える薬を服用して予防しています。

先取り鎮痛・・・・・聞きなれない言葉です。
術後疼痛においては、手術にともなう持続的な痛み刺激により中枢神経系の痛覚過敏状態(感作)が強く影響しています。全身麻酔は意識がないので、痛みを感じていないように思われがちですが、実は痛みの情報は脳に到達しているのです。つまり、脳は痛みを感じ、それを記憶しているのです。そこで、術前に鎮痛薬、局所麻酔、オピオイドなどを用いた鎮痛処置を施しておくことを先取り鎮痛といいます。
先取り鎮痛による末梢あるいは中枢神経系の感作を阻止することで、脳は痛みを感じることなく、術後の疼痛が軽減されるのです。この考え方は新しい考え方であり、実際に先取り鎮痛しておくことで術後の痛みがかなり抑制されます。これが「先取り鎮痛」です。

痛みの学習をしない方が痛みに対してより、過敏にならないのです。実際最近はCOX2阻害系の薬剤がでて痛みのコントロールが容易になってきました。
怪我、手術、病気などで痛みが起こると、痛みが脊髄や脳に記憶されます。この記憶が常に大脳を刺激するので、痛み刺激がなくとも脳はいつも痛いと感じつづけますので、怪我をした所はいつも痛い。これが自発痛として感じるのです。この記憶が脊髄においては痛覚過敏を起こすために、怪我をした所に少し触れるだけでも、風が吹いただけでも痛いのです。この現象は、傷害部位に更なる傷害が加わらないように生体に警告を発し、その部位を保護することを求めているのです。手術などでは、必要があって生体に傷害を加えるのですから、特に、「警告」の必要はないのです。逆に、手術後の痛みは出来る限り無い方が好ましい。この新しい理論に基づいた術後鎮痛方、すなわち「痛みの記憶を阻止する」ことが行われるようになって来た。これが先取り鎮痛です。
先取り鎮痛しておくと、重度の障害で脚を切断した場合でも、よく言われるないはずの脚の痛みを感じることもないそうです。
物事、先取りした方がいいのですね・・・


ゲルマニウム ネックレス

2009年09月02日 | Weblog
母が何を思ったか、家の息子にチタン・ゲルマニウムネックレスを買ってきた。
大方、野球の選手がよくしているのをみて買ったのだと思います。

しかし、我が愚息は「いらない」とのたまい、かくして父の首にぶら下がることになりました。
結構気に入ってます。何となく肩こりが軽減しているからです。

フアィテンというメーカーですが、三つ編みになっています。
「三つ編みの効果の基本は、肩こりや痛みなど体の生体電気によって異常が生じる状態を正常に調和することです。ファイテンのネックレスや三つ編みには、「ファイルド加工」という特殊な電気的加工が行われています。人間の体には心電図などでも分かる様に、生体電気という微弱な電気が流れています。そして肩こりやストレス、関節などの痛みによって生体電気に乱れが起こることがあります。その乱れを正常に戻す効果が期待できるのが、ファイテンのネックレスや三つ編みです。」
だそうです。

プラセボー効果もあるのでしょうが、これからも愛用しようかと・・・・・


抜歯

2009年09月01日 | 動物医療
先日、犬の歯の歯石取りをされた方が、歯周病が進んでいたため、歯を6本くらい抜歯されたが、歯はできるだけ残して欲しかったと話していました。
なるほどと思いつつも抜歯の必要性をいかに説明すべきか考えました。
そのときとっさに言葉が出ずにしまいましたので、ブログに書きます。

歯周病は歯肉の炎症、出血から進行すると歯肉に膿がたまり、口臭、腐敗臭が強くなります。よだれの量も増え、歯の色も茶色に変わり歯肉が萎縮して歯の根元が見えてきます。そうなると歯はぐらぐら動揺しこのころになると餌が食べづらい為時間がかかり食欲が減ったように見え、膿がどんどん溜まっていくと目の下から膿が出ることもあるようです。歯周病の進行を放置していると全身に細菌がまわり他の病気を起こす原因にもなりますので、すでに歯根が炎症を起しぐらぐらしている場合は進行を遅らせる目的で抜歯せざるを得ないのです。

その辺のところをよく承知させていませんと、前段のような意識が植え付けられてしまうのでしょうね。