癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

遺伝

2009年09月25日 | 動物一般
息子のインフルエンザA型は悪化もせず、経過はいいです。
しかし、周りで発症した家庭のことを聞くと全員発症したとか・・・・・
どうなる、我が家。

先日BSで犬の番組を見ていたらローデシアン・リッジバックのリッジヘアのことを取り上げていました。背中の中心部分の被毛がお尻から肩の方に向かって、通常の毛並みとは逆向きに(つまり、逆立って)生えています。これがこの犬のJKCのスタンダードです。しかし、この逆毛の遺伝子は優勢遺伝子で2つの内1個でもあればリッジヘアになるのですが、2つ優勢遺伝子が揃うとある疾患とは、背骨にそって多数のこぶのようなものが出来てしまうそうで、類皮洞とよばれる先天性疾患です。こぶが感染を起こすと、背骨に痛みが出たり、硬直したり、熱を持ったりし、ひどい場合には生命を脅かすこともあるそうです。この遺伝子がヘテロだと問題ないし、劣勢遺伝子がホモになっても発症しません。その代わり逆毛でなくなります。その場合、ローデシアン・リッジバック協会では「淘汰」する場合があるというのです。驚きました。純血というものを守るためにそこまでするのでしょか。

これはホワイト シェパードにも当てはめられる場合もあるというのです。
人間が作出した純血種により、スタンダードでも体に障害を持つことがあります。
遺伝病学の重要性を感じますね。