癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

抜歯

2009年09月01日 | 動物医療
先日、犬の歯の歯石取りをされた方が、歯周病が進んでいたため、歯を6本くらい抜歯されたが、歯はできるだけ残して欲しかったと話していました。
なるほどと思いつつも抜歯の必要性をいかに説明すべきか考えました。
そのときとっさに言葉が出ずにしまいましたので、ブログに書きます。

歯周病は歯肉の炎症、出血から進行すると歯肉に膿がたまり、口臭、腐敗臭が強くなります。よだれの量も増え、歯の色も茶色に変わり歯肉が萎縮して歯の根元が見えてきます。そうなると歯はぐらぐら動揺しこのころになると餌が食べづらい為時間がかかり食欲が減ったように見え、膿がどんどん溜まっていくと目の下から膿が出ることもあるようです。歯周病の進行を放置していると全身に細菌がまわり他の病気を起こす原因にもなりますので、すでに歯根が炎症を起しぐらぐらしている場合は進行を遅らせる目的で抜歯せざるを得ないのです。

その辺のところをよく承知させていませんと、前段のような意識が植え付けられてしまうのでしょうね。