癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

良性腫瘍と悪性腫瘍・・・触って分かればいいのに!

2012年01月18日 | 動物医療
稚内から帰ってきました。
稚内方面は吹雪はしますが、雪はさほど多くない地方なのですが、今年は多いようです。
稚内駅は今新しく改築中で近代的になりつつあります。
日本、最北の駅です。

今更ながら、癌とは怖い病気だと感じています。
家のワンコに腫瘍ができたとき、触った感じて悪性と良性がすぐに分からないのかと思ったものですが、ある程度予察はできるのものです。

一つは、腫瘍の硬さ。がんは、やはり、正常の組織に比べると硬いのですが、硬ければ硬いほどがんを疑うかというと、そうではありません。小石のようにカチコチのものは、石灰化など良性変化の事も多いようです。

また、柔らかすぎるものや、中に水がたまった様なふにゃふにゃのもの、グミのような弾性に富んだ柔らかいものも、良性であることが多いと言われています。

表現が少し難しいのですが、がん独特の硬さというものがあるようです。

もう一つのポイントは、腫瘍の周辺の状況です。これが、カプセルに包まれた様につるっとしている場合には、良性であることが多いです。
一方、がんの場合には、辺縁がギザギザで境界がはっきりしていないことが多いということはよく言われています。

これらは、いわば、硬さや見た目の変化ですが、もっと根本的な違いが、良性の細胞とがん細胞の間にはありますが、これは専門家に任せるのが一番ですね。

癌のことを勉強すると医学の広い範囲を知らなくてはならず、とてもいい勉強になることに気づきました。まあ、遅いですが・・・・・・・

癌の中で持つとも難敵なのが「膵臓がん」ですが、すい臓がんは自覚症状が少なく、発見したときは既に進行している場合が多いのです。
ですが、最近はそれも徐々にではありますが、改善されつつあり、手術のできないすい臓がんに対しても新しい抗がん剤が発売されたりしています。
がんばれ!医学!