日本男道記

ある日本男子の生き様

徒然草 第四十六段

2020年05月05日 | 徒然草を読む


【原文】  
柳原の辺ほとりに、強盗の法印と号する僧ありけり。度々強盗にあひたるゆゑに、この名をつけにけるとぞ。

【現代語訳】
柳原町に強盗法印という坊さんがいた。しょっちゅう強盗被害に遭っていたので、こんなあだ名を付けられたそうだ。

◆鎌倉末期の随筆。吉田兼好著。上下2巻,244段からなる。1317年(文保1)から1331年(元弘1)の間に成立したか。その間,幾つかのまとまった段が少しずつ執筆され,それが編集されて現在見るような形態になったと考えられる。それらを通じて一貫した筋はなく,連歌的ともいうべき配列方法がとられている。形式は《枕草子》を模倣しているが,内容は,作者の見聞談,感想,実用知識,有職の心得など多彩であり,仏教の厭世思想を根底にもち,人生論的色彩を濃くしている。

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