日本男道記

ある日本男子の生き様

なくしたものたちの国

2011年08月13日 | 読書日記
なくしたものたちの国
クリエーター情報なし
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【一口紹介】
◆内容紹介◆
イラストと小説が響かせる、生きるよろこび。
松尾たいこのイラストと、それをモチーフに描かれた角田光代の連作短編小説。
女性の一生を通して、出会いと別れ、生きるよろこびとせつなさを紡いだ、色彩あふれる書き下ろし競作集。

◆内容(「BOOK」データベースより)◆
生きることのよろこびとせつなさ。松尾たいこのイラストから紡ぎだされた、角田光代の書き下ろし小説。

【読んだ理由】
角田光代作品だから。

【印象に残った一行】
わたしはもう、以前のわたしのようではない、無邪気で、良く笑って、何でも信じて、こわいものは台風と雷ぐらいで、人生に目標があって、「きちんとしていることが何より大事で、背筋を伸ばして生きていこうと思っていて、友達思いで、両親思いで、もちろん欠点だっていっぱいあったけれど、でも、むやみに人を憎んだり、うそをついたり、投げやりになったり、悪意で真っ黒になったり、そんなことはなかったのだ。
わたしではなくなったわたしは、平気でうそをつくし、人をむやみやたらに信じたりしない。めったに笑わないし、背中を丸めて歩いている。自分でも鳥肌が立つくらい強く、人を憎み、そのことにうんざりしてわたしなんかいなければいいと思いさえする。

【コメント】
読後さわやかな感じがした。イラストとのコラボも斬新だ。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
逆説の美学 (地理佐渡..)
2011-08-13 13:29:49
こんにちは。

面白そうですねぇ。ほどよくでありますけど、
とことん悪い方をチョイスするとどういう生
き方になるかを表現しているんでしょうかね。

さて、夕方妻子が佐渡へと来ます。迎えに
行ったのちは当方の実家へ。しばらく妻子の
行動につきあわねばなりません(笑)。

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Re:逆説の美学 (日本男道記)
2011-08-15 08:06:40
おはようございます。

そうですね、お盆のこの時期は何時もご先祖様をも含めて「家族」というものを意識しますね。

しかし、お盆を迎え暑さも峠を越えたかなと思うのですが、まだまだ暑い日が続いています。
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