山横目のブログ

日々のつぶやきや旅の忘れじを書き綴ります。

京都美山・かやぶきの里へ

2024-04-16 08:32:35 | 西国巡礼(R6.4京都西山)
穴太寺を後にして、11時頃亀岡駅に戻ってきた。これから電車とバスを乗り継いで美山かやぶきの里へ向かう。山陰線の日吉駅から南丹市の市バスに乗り換え、かやぶきの里へ向かうのだが、バスはICカードが使えず現金(600円)の先払いだった。12時過ぎのバスは学校帰りの小学生が10人ほど乗り込んできて、ほぼスクールバス状態だった。バスの運転手さんは子どもたちの降りるそれぞれのバス停を把握しているようで、わざわざかやぶきの里へ向かう道から外れ、子どもたちを送り届けてからかやぶきの里へ向かった。約1時間のバス旅で美山かやぶきの里へ到着した。


かやぶき家の一軒が民俗資料館になっていて、中を覗いてみた。係の方が丁寧に家の歴史や間取り、構造など詳しく説明してくれた。
(美山民俗資料館)
美山かやぶきの里は国の「重要伝統的建造物保存地区」に指定されていて、屋根の葺き替えなど家の外観部分についての補修には9割の補助金が出るそうだ。ちなみに屋根の南側一面だけの葺き替えには500万円ほどかかり、個人負担は50万円ぐらいと言うことのようだ。
(かやぶき家の構造)
(屋根の骨組み)
屋根裏の丸太や梁、棟木などの結束部はすべて藁縄で結び、釘は使われていない。この屋根裏の空間は屋根材の藁や茅を保存する部屋だった。
かやぶき屋根の断面は3層に分かれていて、下の層の白い層は麻の茎、中間に藁の層があって表層に茅を葺く構造になっている。20年〜30年で葺き替えを行うそうだ。雪が積もって溶けにくい北面の屋根のほうが傷みやすいとのことだった。
茅葺屋根の家での生活は、夏場はクーラーが必要ないほど涼しいそうだが、冬は格別寒かったそうだ。現代のエアコンのある生活と比べるので余計に寒く感じるのかもしれない。電気のなかった時代、昼間には農作業や牛の世話など外で活動し、夕方からはかまどや囲炉裏で煮炊きをして暖を取っていたのだろうが、寝ているときは寒かったかもしれない。
(茅干しの風景)
茅葺き作業を行う職人さんについて聞いてみたが、現代では地元の若者の中から職人として受け継ぐ者が出てきているとのことだった。この地区だけで一年中作業があるわけではないので、全国各地の茅葺屋根の葺き替えに参加しているとのことだった。

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