6月24日 朝から晴れて真夏の暑さとなった。昨日は比叡山から坂本に下り、京阪電車で京都・山科まで出てJRで神戸・三宮へ戻り、ホテルに宿泊した。
今日の帰りの茨城便は11時50分発なので、朝はホテルでのんびりした。地下鉄で元町や中華街の方へ行ってみようかとも思ったが、外を歩くと汗が吹き出してきたので散歩は諦め、少し早かったが10時前のポートライナーで空港へ向かった。
空港では2機目のピカチュウジェットが出発準備をしてた。10時55分発の羽田行だった。
今回の旅行の出発を決めたのは10日前だった。コロナもだいぶ収束してきており、梅雨の合間である程度好天気が予想されていた。スカイマークのホームページで神戸便の運賃をチェックしていたら片道6,600円の格安チケットを発見してすぐに予約してしまった。7月からは県民割拡大版などが始まり、格安のチケットはなくなっている。
軽い気持ちで始めた西国巡礼の旅だったが、6年前の平成28年の12月に奈良興福寺・南円堂をスタートとして5年半かかって最後の谷汲山・華厳寺にたどり着き満願となった。
(西国巡礼三十三霊場の散華)
曽祖父が江戸末期の安政4年に西国巡礼をしたときは、正月明けに常陸国・常福地村を出発して3月中旬に戻っていたので2ヶ月半で1000km以上の距離を歩いたことになる。歩く以外に方法はなかったとはいえ、その健脚、辛抱強さなど頭が下がるものがある。
私も電車と路線バス以外は徒歩でお寺の参拝した。山登りのきつかったのは4番施福寺、12番岩間寺は9月の残暑の中汗だくになって、山の麓のバス停から林道を歩いて往復した。29番松尾寺も同様に電車を降りてからは徒歩で往復した。31番長命寺も林道を登った。32番観音正寺は初冬の寒さの中、階段の山道を登ってお寺に参拝した。少しは先人の思いに近づこうと思ったところもあるが、節約旅にしたかったことも理由の一つだ。
(16番清水寺、屋根の改修工事のため足場が組まれていた H29.4)
大阪や京都の町中、兵庫の中山寺など都会の中にあって参拝客が大勢訪れ、賑わっているお寺もあるが、一方で山里の奥や山の頂にあるお寺は、参拝者も少なくひっそりとしている。そして、そのようなお寺の落ち着いた雰囲気の中では信仰の深さ、厳粛さなどが感じられ、気持ちが洗われたようで巡礼の恩恵を受け止められて良かった。人気のなくなった納経所で係の人だけの時は、曽祖父の納経帳のデータをスマホで見ながら、その当時に思いを馳せたりして話が弾んだりした。
今回の旅行から戻って気づいたのだが、冬からずっと軽い腰痛が続いていたが、もどって一息ついた頃から痛みがほとんど取れていた。ご利益があったのだろうか。今後については、2冊めの納経帳をすでに準備していて、これを持って再び巡礼の旅に出ようと思っている