12月15日 昨夜は雨が降り、明け方になって雨はやんだが曇り空だった。今日は午後3時半の神戸空港発のスカイマーク便で茨城へ帰る予定にしている。午前中時間があるので、宿泊した四条大宮から嵐電に乗って嵐山に行くことにした。
嵐電のように市街地を走る路面電車は身近で親しみを感じる乗り物だ。石山や大津の街を走っている京阪電車も車窓の風景がゆっくり進み、穏やかないい感じになる。
嵐電も京都市バスも定額運賃(嵐電が250円と市バスが230円)にしている。下りると時に運賃を支払うため、嵐電の2両編成の電車の場合は、両方の車両の出口に係員がいて料金の徴収を行っていた。こういう少し時代遅れのところがまたいい感じがする。今日は朝9時に嵐電の四条大宮駅から乗車したが、次の西院の駅からは阪急電車からの乗り継ぎ客、また市営地下鉄からの乗り継ぎ駅の雷電天神川でも大勢の観光客が乗り込んできた。大半は外国からの観光客だった。
終点の嵐山の駅を出て渡月橋に向かった。雨上がりの嵐山や周辺の山はモヤに煙っていた。
秋の紅葉も終わり、すっかり葉を落とした冬枯れの嵐山はほとんど感動するものはなかった。雨上がりで冷え込んでいたこともあり長居をするところではなかった。渡月橋の上流の段差のある堰では水鳥が数羽くつろいでいた。
橋のたもとにある石碑には、「琴きき橋跡」と書かれていた。ネットで調べると、平家の娘(琴の名手)と天皇の悲恋の物語があったことが書かれていた。
「琴きき橋跡」
「一筋に雲ゐを恋ふる琴の音に、ひかれて来にけん望月の駒」
橋直下の下流では河床を補強する工事が行われていた。河床にフトンカゴと呼ばれる大きな石を詰めた針金のかごを敷き詰め、河床の洗掘を防ぐことで上流にある橋脚の根本が洪水の時に流されないようにするための工事だ。橋から多くの観光客が見つめる中で、水にジャブジャブ入って工事をする作業員も余計な気を使って大変だろうな〜と思った。