ジョージ・いまさきもり の アンダンテ・カンタービレ

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穀物価格の上昇をどう見るか

2012年07月24日 | ラジオ番組

穀物価格の上昇をどう見るか
            7/24 山下一仁さんのお話の要約です。

米国の国土の6割が干ばつに見舞われて作物被害が深刻化した。
このため、国際的に小麦やトウモロコシなどの穀物価格が急上昇している。

2008年にも穀物価格が上昇した。、
この時は、原油価格が高騰したため、
トウモロコシがガソリンの代替燃料として使われるようになり、
まず、トウモロコシの価格が高騰した。

多くの農家は、これを見て、大豆の生産をやめて、トウモロコシの生産を拡大したので、
その結果、大豆の価格が上昇した。
また、トウモロコシの代わりに小麦を家畜の飼料にまわしたので、小麦の価格も高騰した。
小麦の代替品である米(コメ)の価格も上昇した。

また、投機マネーが商品市場に流入したのも大きな要因であると、指摘された。
インドやアジアの新興国では、大変な食糧危機に見舞われた。

一方今回の場合は、原油価格が上がっていなので、
トウモロコシは、代替燃料としての需要が落ちてきている状況であり、
食料・飼料用としては、そう不足する事はない。

他の大豆・小麦にしても、世界全体の供給量は十分にあり、
食料危機を起こすほどのことはない。
穀物の平均価格も2008年に比べ4割以上低く推移している。

日本への影響であるが、
日本の畜産業では、米国産の穀物を飼料として使っているので、
牛肉や豚肉などの価格は上昇するだろう。
また、豆腐・味噌・醤油の原料に米国産の大豆を使っているから
これらの製品の価格も高騰してくるだろう。
ただ小麦は、農水省が価格管理をしているので、
輸入価格が高騰してきても、パンやスパゲッティーの価格がそれほど上昇する事はない。

そうは言っても、そもそも、日本の飲食料の最終消費額は73.6兆円であるが、
その内、
輸入農産物の占める金額は、1.2兆円に過ぎないので、
輸入する穀物価格が高騰しても、日本の消費者に大きな影響はない、と言える。 


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