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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

金正恩にとって疎ましかった張成沢氏が軍部の策略で消された

2014年01月07日 18時57分46秒 | 国際・政治

 張成沢(チャン・ソンテク)は打ち合わせの席で、金正恩(キム・ジョンウン)の肩を軽く叩き、退席する場面が有ったと報告されている。お前はまだまだ新米だから、勉強しろよ、わしは休ませてもらうぞ、という見下した態度である。

 北朝鮮も韓国も儒教の影響が強く、年配者に対しては敬意を払う。金正恩は叔父にあたる張成沢には当然敬意を払っていただろう。ところが、権力NO1である実態が物事を激しい舞台へ引き吊り出す。

 処刑では機関銃で90発が撃ち込まれ、形をとどめず粉々になり、その後、火炎放射器で焼いたとの情報も有れば、腹を空かせた野犬に襲わせたとの説も有る。いずれにしても残酷な処刑だ。

 処刑後、金正恩が党員バッチをつけなかったり、父親が禁止していた煙草を吸っている写真を配信したりと、独裁者的な態度が顕著になりつつある。ということは後見者気取りの金正恩が疎ましくなってきたところへ、軍部が陰謀説などを流し、金正恩がすっかりその手に乗った印象だ。

 軍部は金正恩に、張成沢が中国と結託して、クーデターを企てていると刷り込ませたのだろう。クーデターはあり得ない話ではない。隣の韓国でも、昔から権力者に有ること無い事チクるケースが多いそうだ。 

 張成沢は金正恩の叔父にあたる近親者であり、金正恩の後見人であり、かつ北朝鮮の実質NO2である。その、張成沢氏を特別軍事裁判を通じて処刑し発表したのは政治的な意図が強い。 

 北朝鮮では簡単に暗殺し交通事故で発表できる。中国とのパイプ役で結びつきの強かった張成沢を処刑と発表したのは、中国への対抗策だ。金正恩は中国が張成沢をそそのかしてクーデターを企てたと考えている。

 軍部は張成沢を消すために偽の証拠づくりでも何でもやっただろう。つまり、北朝鮮は軍部の謀で対中国への敵愾心を腹に持つ事になった。金正恩は今後、軍部を頼るしかなく、強硬路線と様子見とのはざまで揺れるかもしれない。

 中国ではかねてより金正日の長男、金正男を域内で擁護し、北朝鮮には手を出さないよう指示している。

 中国としては現在の金正恩よりは御し易い金正男を北朝鮮のトップに据えて、支配する意図がある。その事は、自国の利益に繋がり、また、北朝鮮の核を恐れるアメリカへの重要なカードになる。

 また、今回の処刑前に中国へ駆け込んだ張成沢の側近二人を保護した。側近は核などの機密情報を中国へ持ち込んだようだ。

 中国としてはちょっと厄介なことになった。当然、戦略の中にクーデターは選択肢としてあった。アメリカに恩を売るために、張成沢との連絡を取りながら可能性は探っていたに違いない。

 金正男が北朝鮮トップになれば、中国は北朝鮮を思うままに操ることが出来、アメリカへの対抗策になり、かつアメリカを手懐ける重要なカードに成れたのだった。

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