サザンオールスターズが今年8月7日にリリースする「ピースとハイライト」で桑田佳祐が「教科書は現代史をやる前に時間切れ」と歌っている。桑田佳祐が私のブログを読んだかどうかは分からないが、彼なりに、現在に繋がる最もつながりの深い最新の歴史を習わなかったことを嘆いているのであろう。
そもそも、歴史は現代史から学習しなさいと言いたい。最も重要な歴史だ。卑弥呼や聖徳太子を学ぶのも大切だが、、事実関係の確認は難しい上に、卑弥呼が何をしようと、聖徳太子が何を決めようが現在との繋がりは薄い。
昨日の事が十分理解できていなと今日の事が分からない。確かに、教師としては現代史を教えることは難しい。様々な正確な専門知識と理解度が要求される。奇跡の経済成長、バブル崩壊の教え方は難しい。戦争の生々し極限状態、侵略の定義づけなどが問われる。避けて通りたいは山々。しかし、それではリアリティーのある本当の教育にならない。
例えば、第二次世界大戦は極限状態であったから、本当の日本や日本人が分かる。実は自分そのものを映し出し、その時自分が何をすべきであったか、なすべきでなかったかを考えることになる。
現代史を学習しない方針はGHQが出したとのことだが、そんな事にはお構いなく、現代史を早急に学習テーマとして取り上げる必要がある。日本とは何なのか?日本人とは何なのか?それを知らずして、グローバル社会で我々は現代を生きてはいけない。今や未来を考える論理的根拠に乏しく、戦略性が乏しくなっている。
主体性を持ちづらく、思考がブレやすい。自国や自分が十分分からないでは、海外の諸国に対して明確に、自信をもって主張しづらい。実は中国は日本が歴史に学ばないと、言い続けているのであるが、日本人はぴんと来ない。悪い事だけじゃない。優れた日本民族の源泉を知り、なお、前進させることが出来るのだ。
桑田佳祐の歌からの話にしてはちょっと難しい展開になっているが、多分、桑田佳祐もこのようなことを語りたかったのであろう。
話は飛ぶが、韓国の慰安婦問題などに関して、実は、日本の対応があまりにもそっけなく、形式的過ぎたので現状に至った面はあると思う。ドイツとの際立った違いが有る。前にも述べたが、韓国は最も重要な隣国だ。戦略的にもそれは言える。しかし、右翼傾向のリーダーたちはその認識が無かったのではないか。
安倍首相が「侵略の定義は明確では無い」と発言した。このバックグラウンドを考えると、危機感を覚える。つまり、また日本は軍国化して侵略するとの意志が潜んでいるのではないかと連想される可能性は有る。だから、韓国だけでなくアメリカを含む世界も安倍首相の言葉には驚いたに違いない。
日本はお金とか物質で解決するのではなく、迷惑をかけた人々に誠意を尽くしてケアすべきだった。右翼系とみられる政治家やリーダーが勇ましく喋って煽ってしまった状況を収めてゆくには莫大な労力と時間がかかると見る。勇ましく語る前に、いったい何を目指しているのか自分で問い直してもらいたい。
話を元に戻して、現代史に関しNHKのBSでは次々歴史的な事実を放映している。知らなかったことが白日の下に開示されてくる。我々は歴史をきれいごとで終わらせるのではなく、良くも悪くも現実を受け止めるべきだ。徹底的に事実を究明し知らなければならない。私の戦略理論では事実を究明することが必ず発展に繋がる。
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