静 夜 思

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 ≪ ユネスコ世界記憶遺産:シベリア”抑留”ではなく、あれは捕虜だ、とロシア ≫ ポツダム受諾≠戦争終結

2015-10-23 13:16:27 | 時評
 ロシアの主張が出た。やはり、である。  何が「やはり」か?
以前、別の稿でも指摘したが、昭和天皇による8月15日のポツダム宣言受諾は確かに旧日本軍の戦闘停止と武装解除の根拠になり、日本政府/日本人は其の天皇声明が「終戦」だと一貫して解釈してきた。ところが、国際法上は、日本政府が降伏文書に調印した9月2日こそが「終戦」なのだ。
 この食い違いを改めず、いまだに8月15日は日本国内での記念日のままである。いや、国内向けの単なる記念日だけだから、というならそれでいいのだが、大日本帝国と戦った諸国、降伏文書に調印した国々にとり、日本との終戦は9月2日でしかない。ソ連は調印国である。

 実際、8月15日以降、幾つかの地域では戦闘行為は続いた。満州、千島列島、南樺太、その他で戦闘行為が事実として存在した以上、満州からソ連に護送された元兵士を<捕虜>だというのは論理的に誤りではない。 これは否定できない。北方4島として日本が返還要求している島々、あれもソ連の論理では8月15日以降ではあっても9月2日以前の占領ゆえ、≪第2次大戦の結果えた正当な占領地だ≫という主張になる。

 要は、日本国内だけで9月2日を無視し続ける限り、ソ連/ロシアに限らず、全ての公的な主張にいつも食い違いが消えず、日本の立場は認められないことになる。それが今日までの事実であり現実ではないか。 いったい、此の現状をどのように覆すつもりなのか?  武力で?

 どうしても「終戦記念日」を設定したいなら、それは9月2日に変更し、8月15日は<ポツダム記念日>である。
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☆ 2015.10.23.  ≪ 観光無策 ≫ ≪ 憲法裁判所の設立を急げ ≫

2015-10-23 08:57:33 | トーク・ネットTalk Net
 ☆ 金言:観光大国 仏に習え=西川恵 http://mainichi.jp/shimen/news/20151023ddm003070086000c.html?fm=mnm
・ 国土交通省の旗振りで「ビジット・ジャパン・キャンペーン」(日本を訪問しよう運動)が始まったのは2003年。この年、外国人観光客は520万人
  だったから12年で4倍弱増えた。大きいようだが、出発点が小さかった。
・ 今後、数をどう積み上げていくかだが、指摘されているようにリピーターと、中国以外の観光客を増やすのがカギだ。パリ特派員として世界最多の外国人
  観光客(昨年は8300万人)を引き付けるフランスの観光政策を見てきた立場から2点指摘したい。
 (1) 一つは外国人観光客を引き付ける仕掛け作りだ。例えばパリは世界屈指の見本市都市で、年間を通して見本市が開かれている。
 (2) もう一つは、外国人の意見をくみ上げるシステムだ。日本政府観光局にあたる仏観光開発機構の日本事務所の依頼で、私はボランティアの
    「フランス観光を促進する外国人アドバイザー」をしている。数カ月に1度集まり、他の日本人アドバイザーと共に訪仏する日本人を増やすには
     どうしたらいいかを話している。同機構は世界四十数カ国でこの制度を採用し、観光政策に生かしている。
 ⇒ 西川氏が紹介しているフランスの努力、まさか日本政府の当事者が今まで知らなかった筈がない。 要は、予算/人員などを理由にサボっていただけだ。

 ☆ なるほドリ:戦後70年 統治行為論ってどういうこと? http://mainichi.jp/shimen/news/20151023ddm010070024000c.html
・ 「統治行為論」・・法学部の学生でなければ即座に説明できまい。要は、代議制民主主義での3権分立といっても、日本の国会議員は国民の直接選挙
   ゆえ、司法権の任に充たる裁判所といえども、立法府(=国会)の創る法律の違憲審査には限界があることを容認する理論である。

 * そう、日本の今の統治システム下で最高裁判所は、国会定数、有権者1人当りの不平等などに関して是正命令は出せない。出来るのは「勧告」しかない。  それでよいか?  私は独立した憲法裁判所を設けることが日本の民主主義統治を成熟させる為に必須だ、とこれまでも主張してきた。 不思議なことに、野党でも是に触れる政党はみられない。過去、触れたことはあったようだが、争点にはならない。 ここが問題である。
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