田中邦衛さんが亡くなられました。
「北の国から」
この作品に出会えたことは、私の一生の宝物です。
ハイテクな時代を逆行する生活の豊かさや愛するがゆえの別れを教えられました。
丸太小屋を建てたのも私が黒板五郎になりたかったからです。何度も北海道に行ったのも黒板五郎と同じ空気を吸いたかったからです。
「北の国から」のシナリオは、総集編も含めて何度読んだことか。
セリフまで覚えてと家族に呆れられ、挿入歌をピアノで弾き語り練習をし続けてこれまたいつまでも上達しないことを笑われました。でも、こんな自分が本当にカッコいいと思えてしまうのも、五郎さん、あなたのおかげです。
大好きなシーンや、影響を受けたことがらをあげると、、、
○妻に裏切られ、故郷富良野に戻ってきた五郎、純、蛍。父を思い、あえて尋ねてきた母令子を拒否する蛍が、帰って行く令子が乗る列車を涙顔で追う母への愛情を爆発させるシーン。一晩中泣いた、泣いたよ。
○叔母雪子と純が暴風雪で動けなくなった車に閉じ込められたとき、純の親友正吉くんの祖父杵次が馬ソリで駆けつけて助けた。さらに富良野が大雪で孤立し、停電。大混乱していたとき、電気もガスもない生活の黒板家だけが全く日常の生活ができた。これら便利だと思う生活のもろさをさらけ出すシーン。憧れたよ〜。
○札幌にいるれいちゃんが働いていたロイヤルホスト、れいちゃんと再会した純が東京暮らしの殺伐さを語った天窓のある喫茶店、純が東京での過去を正直に話すシュウの言葉を遮り、再び二人で歩もうと誓った富良野の喫茶店北時計。ロケ地探しをしたよ。
○夜逃げした大里家のれいちゃんが残したカセットから尾崎豊のI Love You、蛍が東京の大学へ行く雄次が乗る列車を追いかけて流れる長渕剛の乾杯。弾き語り練習したよー♪
まだまだ、あるけど、書ききれません。しかし、どのシーンにも温かく家族を見守っている五郎がいて、悩む蛍や純を理解して応援していました。そんな親父が私の理想です。
大友柳太朗さん、大滝秀治さん、地井武男さん、田中邦衛さんもそちらへ行かれましたよ。大酒飲んで宴会するんでしょう。うらやましいなあ。
いつか私も仲間に入れてもらえるように、今の自分らしさを、へなまぐささを、磨いておきますね。
五郎さん、しっかり見ていてください。
でも、でも悲しいよー、、、