東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

時の前置詞、 “at”、 “on”、 “in”

2014-02-13 13:53:09 | 高校受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

寒い日になりました。明日から雪になるようで、今週末も雪かきかも知れません。

中1生はこの一年間英語を勉強してきて、いろいろなことを英語で表現できるようになりました。少し前の和文英訳では、主語+動詞+目的語という基本骨格だけの文だったのが、今は副詞など使ってより豊かな表現になってきています。

今回は、時を表現するときに使う前置詞、“at”、“on”、“in” の使い分けを説明します。

これらの前置詞の使い分けは、時の幅が短い順に、“at”、“on”、“in” となります。

まず、時刻や時節のときは、“at” を使います。
“I usually get up at seven.” として「7時に」を表します。時節としては、“at St.Valentine’s day” など、他に  “at noon”、“at night” などがあります。

次に、日付や曜日のときは、“on” を使います。
“I was born on September 10th,1958.” として、「1958年9月10日に」を表します。他に、“on Thursday” などです。

最後に、週以上の長い期間のときは、“in” を使います。 “in the third week of February”、“in February”、“in winter”、“in 2014” などです。

以上が基本原則なのですが、言葉というのは例外があるもので・・・。

例えば、「朝に(は)」は、“in the morning” と “in” を使います。さらに、「木曜日の朝」は、“on Thursday morning” と  “on” が使われます。

また、時を表す名詞の前に、“last”、“next”、“this”、“that”がくる場合は、“at”、“on”、“in” は省略します。

例外を含めて、それほどゴチャゴチャしているものではないので。しっかり覚えておきましょう。

麻布中の算数入試問題(大問6)

2014-02-12 11:17:27 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

道端には雪が積み上げられていますが、道に雪はなく歩きやすくなりました。しかし、また週末に降雪かもしれないと言っていました。

さて、麻布中の算数入試問題ですが、今日は大問6の図形問題です。4つの小問からなり、前半の(1)、(2)は後半のヒントになっています。

問題は、「正三角形を敷き詰めた平面上で、(1)図1の線分XYを点Yを中心にして反時計回りに60°回転させたときの点Zを図に書き入れなさい。(2)角XOZの大きさは何度でしょう」というものです。


▲図1.麻布中算数入試問題大問6(1)(2)

これは簡単で、平面上に敷き詰めた正三角形の頂点を格子点としてみなして、点Xと点Yまでの長さが線分XYの長さと同じになる点を見つければOKです。すると、△XYZは正三角形になるので、∠XYZ=60°となり、線分XYを点Yを中心に60°回転させたことになります。(2)は、二等辺三角形の頂点と底辺の中点とを結んだ直線は、底辺と直交するので、90°になります。

次に、小問(3)です。問題は、「図2にある正六角形ABCDEFのBDとCFとの交点をIとし、点Aと点Iとを重ねて折り目をつけます。そのとき、折り目が辺EFと辺ABと交わった点をそれぞれ点Pと点Qとした場合、EP:PF、AB:QBの比を求めよ」というものです。


▲図2.麻布中算数入試問題大問6(3)

これは、前半のヒントがないと難しいです。そこで、正六角形ABCDEF内に、それらの頂点と格子点が一致するように、正三角形を敷き詰めてみると図3のようになります。これは小問(1)と同じになり、簡単になりました。ポイントは、点Iも敷き詰めた正三角形の格子点になるということです。


▲図3.麻布中算数入試問題大問6(3)説明図(1)

そこで、平面を隙間なく敷き詰めることができる正多角形として、正三角形以外に正方形と正六角形があるので、正方形で敷き詰めてみます。


▲図4.麻布中算数入試問題大問6(3)説明図(2)

図4で判るように正方形で敷き詰め場合も、点Iは格子点に一致しました。つまり、正方形を敷き詰めても解けるということです。さらに、敷き詰める図形は正多角形でなくても良く、長方形、菱型、平行四辺形でもOKです。繰り返しますが、ポイントは、各頂点が格子点となるように図形を敷き詰めたとき、点Iが格子点と一致することです。

このように小問(1)、(2)をヒントにすると易しく解けるのですが、ヒントを使わずに挑戦してみます。

当然、解析的幾何を使えば簡単ですが、これは、図4のように正方形を敷き詰めた座標系を利用することと同じです。そこで一般的な解き方(?)を示します。

方針は、EFの中点をP’として、これがPと一致することを示します。


▲図5.麻布中算数入試問題大問6(3)説明図(3)

CDの中点をRとすると、BD⊥P’R、DS=ISなのでP’D=P’I。
また、P’D=P’Aなので、P’I=P’A。つまり、△P’AIは二等辺三角形で、AIの中点SとP’を結んだP’SはAIと直交する。つまり、P’Sは点Aを折り返して点Iに重ねてできる折り目となる。従って、P’とPは一致する。
つまり、PはEFの中点である。Q.E.D.

3回に渡り麻布中の問題を見てきましたが、中学高校数学に繋がる正統派の問題が多いという感じです。御三家と言われるだけのことはありますね。

麻布中の算数入試問題(大問5)

2014-02-11 17:48:52 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

弱い北風が吹いていて寒い日になりました。今日は建国記念の日で通常授業はお休みです。とは言え、中3の受験生は来るはずなのですが、昨日私立高校の受験で疲れたのか、お休みのようです。

昨日に続いて麻布中の算数入試問題大問5を紹介します。

問題は、剰余に関するもので、「1番から9999番のカードに99で割ったときの余りと101で割ったときの余りが書いてあって、それぞれ51と41と書いてあるカードは何枚目のカードか」というものです。

初めに力ずくで解いてみます。

このカードがN枚目(N≦9999)とすると、
N=99p+51=101q+41 式(1)
が成り立ちます。
ここでpとqを0から1ずつ増やして計算すると、p=q=5のとにN=546になり正解に辿り着きます。(0≦N≦9999の範囲に546以外で式(1)を満たすNの有無を調べていないので不完全ですが)

そこで、少し工夫します。
式(1)を変形して、
101q-99p=10 式(2)
とします。

pとqとの大小関係で場合分けすると、
(1)p=qのとき、
101p-99p=2p=10から、p=5、q=5
式(1)にp=5を代入して、N=546

(2)p>q(p=q+r、r≧1を満たす整数)のとき、
式(2)は、101q-99(q+r)=2q-99r=10
2q=99r+10
2q、10が偶数なのでrは偶数となり、r=2とすると、
2q=208より、q=104
q=104を式(1)に代入して、N=10545となり、N≦9999に反する。
r≧4の場合も同じ。

(3)p<q(p=q-r、r≧1を満たす整数)のとき、
式(2)は、101q-99(q-r)=2q+99r=10
2q=10-99r<0より、qの解はなし。

以上より、N=546となります。


他にも連立合同式を使う解法があります。

N≡51(mod99)  式(3)
N≡41(mod101) 式(4)

式(3)、(4)を満たすNは、

N≡51×101×A+41×99×B
〔但し、101A≡1(mod99)、99B≡1(mod101)〕

そこで、A、Bを求めると、
1=99×50+101×(-99)より、A=50
1=99×(-51)+101×50より、B=50

従って、
N≡51×101×50+41×99×50≡460500
 ≡546(mod9999)

0≦N≦9999より、N=546となります。



次の小問(3)は、小問(2)より複雑になります。

問題は、「999900枚のカードで、99、100および101で割ったときの余りが、それぞれ37、15、1となるカードを求めよ」というものです。

まず、合同式を使って解いてみます。

M≡37(mod99)  式(5)
M≡15(mod100) 式(6)
M≡1 (mod101) 式(7)

式(5)、(6)、(7)を満たすMは、

M≡37×10100×D+15×9999×E+1×9900×F
〔但し、10100D≡1(mod99)、9999E≡1(mod100)、9900F≡1(mod101)〕

そこで、D、E、Fを求めると、
1=10100×50+99×(-5101)より、A=50
1=9999×99+100×(-9899)より、B=99
1=9900×51+101×(-4999)より、C=51

従って、
M≡18685000+14848515+504900≡34038415
 ≡41815(mod999900)

0≦M≦999900より、M=41815となります。

合同式を使うとシステマティックに解けるのですが、この問題のように法が大きい数の場合、電卓が欲しいところです。

そこで、合同式を使わないで解いてみましょう。

M=99Q+37   式(8)
M=100R+15  式(9)
M=101S+1   式(10)

Q=R+n、R=S+mとすると、
式(8)、(9)から、
99Q+37=100(Q-n)+15
Q=100n+22

また、式(9)、(10)から、
100R+15=101(R-m)+1
R=101m+14

そこで、
Q=R+nより、
100n+22=101m+14+n
101m-99n=8  式(11)

つまり、式(11)を満たす整数m、nを求めればよい。
(ここで、場合分けは省略して)
m=n=4
従って、Q=422、R=418、S=414

以上より、M=99×422+37=41815
(実は、面倒な場合分けを省略しているので不完全なのですが・・・)

合同式は高校でも詳しく勉強しませんが、整数問題などに威力を発揮するツールです。興味があれば、勉強してみて下さい。

それにしても麻布中の問題は楽しいですね。明日は、大問6を紹介します。

麻布中の算数入試問題(大問1)

2014-02-10 12:53:00 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

まだ雪が残っている所も多いですが、地域住民の皆さんの雪かきのおかげで歩行通路は確保できています。少し暖かいので雪もじきに融けるでしょう。

麻布中の算数入試問題は興味深い問題が多いです。試験問題は、6つの大問からなっていますが、特に、大問1、5と6が面白そうです。今日は、大問1を紹介します。

問題は、「2、3、5を用いて30を作る方法は何通りあるか。但し、足す順序が異なるだけのものは同じ方法とする」というものです。

まず、この問題を言い換えると、「2L+3M+5N=30 を満たす正の整数L、MおよびNの組み合わせは何通りか」となります。

次に、L、MおよびNの取り得る範囲を求めます。L、MおよびNは正の整数ですから、左辺の2L、3Mおよび5Nの項も正の整数になります。つまり、0≦L≦15、0≦M≦10、0≦N≦6 とそれぞれの範囲が決まりました。

最後に、これらの範囲にある整数の組み合わせが等式を満たすか虱潰しに調べれば正解できます。ポイントは、効率的で系統的な調べ方ということになるのですが、Nについて場合分けしていけばOKでしょう。5=2+3なので、2(L+N)+3(M+N)=30と変形したくなりますが、手間は変わらないようです。いずれにしても簡単に解けるので、合格者は全員正解でしょう。

そこで、この問題を違った視点から眺めて見ます。高校で勉強するのですが、2L+3M+5N=30は、L、MおよびNを軸とする空間での平面を表します。(図1の三角形ABC) つまり、問題は、「三角形ABCの中にある格子点の数はいくつあるか」と言い換えることができます。


▲図1.“2L+3M+5L=30”の表す平面

しかし、三角形ABCは、L、MおよびNの軸に対して傾いているので、三角形ABC上の格子点を数えるのは面倒です。そこで、N=0、1、2、・・・、に対するLM平面に平行な三角形を作り、それらの斜辺(L軸上の点とM軸上の点を結んだ線分)の上の格子点を数えます。

N軸上から見て、N=0~6における格子点(●)を重ね合わせたものを図2に示します。

▲図2.三角形ABC上の格子点

ここで、N=0、1、2、・・・、に対するLM平面に平行な三角形を作ることは、2L+3M+5N=30でN=0、1、2・・・、と場合分けするのと同じことです。しかし、図2のグラフは、N=0、1、2、・・・のとき、それぞれ、2L+3M=30、2L+3M=25、・・・、2L+3M=0となる7本の直線をLM平面に描いたもので、これらの7本の直線と格子点とが交わる点(つまり、2L+3M+5N=30の解)には規則性があることが判ります。

例えば、Mを一定のときのLの間隔は5で、L一定のときのMの間隔も5になります。また、右下に並ぶ点の列にも規則性があります。この特徴は、2L+3M+5L=300など右辺が大きな数になったとき強力な武器になります。

以上のように、数と図形との関係を勉強すると算数・数学が判り易くなり、そして楽しくなるかも知れません。

筑波大附属駒場中の算数入試問題(大問2)

2014-02-09 10:15:44 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

大変な雪でした。朝、家と教室の雪かきをしたので汗だくです。

さて、筑波大附属駒場中の算数入試問題ですが、昨日の大問1に続いて、今日は大問2に取り掛かります。

大問2は3つの小問からなり、それらのはどれも同じような問題です。それは、隙間なく並べてある正六角形のなかに点A、点B、点Pおよび点Qが与えられていて、ABの長さが30cmのとき、APとPQの長さを求めるというものです。小問(1)から(3)の問題図をそれぞれ図1から3に示します。


▲図1.筑波大附属駒場中 算数入試問題 大問2(1)


▲図2.筑波大附属駒場中 算数入試問題 大問2(2)


▲図3.筑波大附属駒場中 算数入試問題 大問2(3)

一つのセルが正六角形なので、辺や中心(長い方の対角線の交点)から頂点までの長さが等しいことなど使いたくなったり、解析的に解きたくなったりするかもしれませんが、ここは適当な目盛を持つ軸に対して平行射影して比を求めるのが簡単です。

正六角形の2つの頂点を通る直線を引いてそれを軸とした場合、すべての軸は周期性を持ちます。しかし、選んだ頂点同士が離れていては長さの基準(目盛)が大きくなりすぎて、各点を平行射影したときの点の位置が測れません。つまり、それなりの周期性をもつ直線を軸に選ぶことが肝要です。


▲図4.筑波大附属駒場中 算数入試問題 大問2説明図

ごちゃごちゃと書きましたが、実は簡単で、図4のL1、L2およびL3、ならびにM1、M2およびM3はそれを満たしています。(他にも軸として使えるものがたくさんあります)L1、L3、M1、およびM3は、正六角形の長い方の対角線の半分(六角形の辺の長さ)を目盛とした軸で、L2とM2は、正六角形の短い方の対角線の半分を目盛とした軸になっています。

これらの軸に点A、点Pおよび点Qを平行射影します。その際、平行射影の方向はを正六角形の辺の方向に合わせるのがポイントです。例えば、点Aは正六角形の頂点なので辺の方向は3つありますが、点Pや点Qは正六角形の辺上にあるので方向は1つです。そこで、辺上の点Pまたは点Qを辺の方向に射影し、その方向に合わせて点Aを平行射影します。

このようにして軸に点A、PおよびQを平行射影させて、軸の目盛から各点間の長さの比を求めます。そして、ABの長さからAPとAQの長さとPQ=AQ-APを計算して終わりです。

具体的に、軸としてL1とM1を使う場合を示します。点Pを正六角形の辺の方向に(上下方向)にL1上に射影し、その点を点P1とします。次に点Aを同じ方向に平行射影し、点A1とします。するとA1Bの長さは、正六角形の長い方の対角線の半分の長さの3倍で、A1P1の長さは2倍であることが判ります。したがって、AB:AP=A1B:A1P1=3:1となり、ABは30cmなのでAP=10cmとなります。

点Qについても同じ操作をして、AB:AQ=A6B:A6Q6=2:1、AQ=15cmとなり、PQ=AQ-AP=15-10=5cmと正解できます。

さらに、点Pと点Qとが存在する正六角形の辺の方向が異なっているので、2つの方向に平行射影しなければなりませんが、必ずしも2つの軸を必要としません。例えば、図4のL1とM1は同じ軸で、2つの辺と平行でなければ1つの軸で充分です。

小問(2)も(3)も同様に正解できます。大問1もそうでしたが、筑波大附属駒場中の問題は、同じような小問が多く、少し冗長な感じがします。小問(1)を正三角形をセルとした2次元の問題にして、小問(2)を正四面体をセルにした3次元の問題にすると面白かったかも知れません。

今まで、開成中、灘中、そして筑波大附属駒場中の面白そうな問題を見てきましたが、すべて男子中なので、女子中も調べたくなりました。そこで、女子中の筆頭格である桜陰中の問題を見たのですが、残念ながら面白そうな問題はありませんでした。何気なく麻布中を調べると、今回の問題に似た感じのものなど結構面白そうな問題が多かったので、次回は麻布中の入試問題を取り上げたいと思います。

筑波大附属駒場中の算数入試問題(大問1)

2014-02-08 11:28:15 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

大雪になりました。教室の前を雪かきしたのですが、あっと言う間に白くなりました。

今まで開成中、灘中の算数入試問題を見てきましたが、やはり外せないのは筑波大附属駒場中学校です。昔は、東京教育大附属駒場中学校で「キョーコマ」と言っていました。

その「旧キョーコマ」の問題を一瞥すると、面白そうなのは大問1と2です。

大問1は、4桁整数 1111 および6桁の整数 111111 について、一の位は1から1ずつ、十の位は1から2ずつ、百の位は1から3ずつ、千の位は1から4ずつ、万の位は1から5ずつ、十万の位は1から6ずつ増やし、それぞれ一の位の数を各桁に持つ数についての問題です。

例えば、4桁の 1111 の場合は、順に、5432、9753、3074、7394、1615、・・・ となります。

そのようにして作った数について、(問1-ア)100番目の数はいくつになるか、(問2-イ)1番目から100番目までの数のうち、6の倍数は何個あるか、というものです。

(問1-ア)は、等差数列の知識があればあっと言う間に正解ですが、後の問題を考慮すると、各桁の数がどのように巡回するかを調べて解くのが良いようです。

(問1-イ)の6の倍数の個数については、2の倍数(偶数)でかつ3の倍数であるものを数えればOKです。そのとき、3の倍数は、各桁の数の和が3の倍数になるということを利用しましょう。

6桁の問題では、(問2-ア)1番目から2014番目までの各桁に数字 「1」 は全部で何個あるか、(問2-イ)1番目から2014番目までの数のうち、8の倍数は何個あるか、というものです。

(問2-ア)で等差数列を使うと、2014×6=12084回計算しなければならないので、ここは各桁の数の巡回を調べましょう。

(問2-イ)の8の倍数の個数については、1000=8×125なので下3桁が8の倍数かを調べればOKです。とは言っても、2014個の3桁の数を8で割ってみるというのも骨が折れそうですが、実際は10個の数が巡回するだけで簡単です。

具体的には、下3桁の数が、111、432、753、074、395、616、937、258、579、890、111、・・・、と巡回します。これらから2の倍数でないものを除くと、432、074、616、258、890が残り、次に4の倍数でないもの、つまり、下2桁の数が4の倍数でないものを除くと、432、616になります。この2つの数を8で割ってみれば両者とも8の倍数であることが判ります。

問1、2とも倍数の判定が必要です。2の倍数は一の位の数が偶数、3の倍数は各位の数の和が3の倍数、等々などよく知られていますが、ここでは一般化された倍数の判定法を紹介します。

ある数AがNの倍数か調べたいとき、10進数の基数(1、10、100、・・・)をNで割った余りとAのその基数に対応する桁の数との積和がNの倍数であるかどうかを調べる方法です。

例えば、432が8の倍数かどうかを調べます。100、10および1を8で除した余りは、それぞれ、4、2および1になります。そこで、4×4+3×2+2×1=24となり、24は8の倍数ですから432は8の倍数になります。さらに24について同様な」操作をすると、2×2+4×1=8となり、これは8の倍数です。簡単で覚えやすいので便利です。

大問1は一見取っ付き難いように見えますが、巡回に着目すれば簡単です。まあ、2014個の数を扱うとなれば、何か規則性を見つけて簡単にしなければ時間内に解けない訳ですから、巡回に着目するのは当然でしょう。今日は大問1が長くなってしまったので、大問2は明日にします。

灘中の算数試験問題

2014-02-07 12:07:11 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

毎日寒い日が続きますが、ついに明日はしっかりした雪が降るようです。この週末は、受験生の皆さんは暖かくして家で勉強しましょう。

開成中入学試験の算数問題に続いて、西の雄・灘中の問題をチェックしました。方程式などの知識があれば難しくはないですが、それを使わないと時間内に正解するのは大変そうです。そのなかで面白そうな問題が大問4のパズルでした。


▲灘中算数試験問題 大問4

1から19までの数を図のように配置して、直線上に並んだ数の合計を38にするという問題です。

一見したところ、空欄の○が11個で、直線上に並んだ数の和が38になるという条件で13式作れるので、11元1次連立方程式を解けば終わりです。しかし、変数が11というのも骨が折れるので手間をかけずに正解したいところです。

図をよく見ると、ア列、ク列、サ列の交点が9になることが判るので、1から19までの19個の数のうち既に使っている(配置されている)数は10個で、残り9個になります。つまり、残りの9個を配置すればよい訳です。

次に、どこの空欄に着目すれば良いかを考えると、空欄が2つある列と3つある列がありますが、ここは当然空欄が2つの列です。例えば、ウ列、カ列、ソ列の交点にある10に着目すると、カ列とソ列のそれぞれ2つの空欄には、和が28となる数が配置されなければなりません。残りの9個の数から2つの数の和が28となる組み合わせは、(12,16)、(13,15)の2通りですから、カ列とソ列の合わせて4つの空欄には、12、13、15および16のどれかが配置されるということです。同じ作業をア列、オ列、コ列にも施してお仕舞いです。

ところで、ア列、ク列、サ列の交点はどうして空欄にしてあったのですかね。灘中受験生に失礼じゃないかなぁ。

開成中算数試験問題大問1の(1)と「ユークリッドの互除法」

2014-02-06 13:52:58 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

昨夜は身を切る寒さでした。それに比べると、今日はましですが、それでも充分に寒いです。

中1の塾生が空間図形の勉強のあと、開成中の算数入試問題に挑戦しました。好きな問題を選ばせたところ、大問1の(1)の、「3つの整数ア、イ、ウがあります。アとイの最大公約数は21、イとウの最大公約数は35、アとウの最大公約数は98です。また、アとイとウの合計は1000以下です。ア、イ、ウに当てはまる数を答えなさい」という問題を選びました。

大問1の(1)と(2)は易しいのでGood Choiceです。数分間の格闘後、見事に正解に辿り着きました。

塾生の解法は、アは21と98との最小公倍数、イは21と35との最小公倍数、ウは35と98との最小公倍数を求めるというものです。ちょっと不完全ではあるものの合格です。(別解としては、ア=21×p=98×q、イ=21×r=35×s、ウ=35×t=98×u、などと置いて解くのも判り易い方法です。私の好みはこちらです。)

ところで、塾生が解答に時間が掛かったのは、最小公倍数を求めるのに苦労していたためでした。小5で(最大)公約数、(最小)公倍数を勉強するのですが、最小公倍数の求め方は、各々の数の倍数を書き出して同じ数になるものを見つけるというものです。上の問題の35と98との最小公倍数は490なので、35、70、105、・・・と14の数字を書き出さなければならないということです。

この苦労を解決してくれるのが「ユークリッドの互除法」です。図に、今回の問題の21と98、21と35、35と98の最小公倍数の求め方を例に挙げました。


▲ユークリッドの互除法

2つの数字を横に並べて書き、割り算の筆算に出てくる形を上下逆さまにした線を引きます。次に2つの数字の公約数を左に書いて、元の数の下に元の数を公約数で除した数を書きます。左側の例では、21と98の公約数は7なので、横に7と書いて、21の下に3(21÷7=3)、98の下に14(98÷7=14)を書きます。この場合、最下にある3と14には公約数がないのでここで終わりです。(違う数の組み合わせで公約数がある場合は、この操作を公約数がなくなるまで繰り返します)

この計算式から最小公倍数を求めるには、左側の数と最下の数の積を作ります。例では、左側の数が7、最下の数が3と14なので、7×3×14=294で、最小公倍数は294になります。

この「ユークリッド互除法」を中学校の頃、勉強したような気がするのですが、小中学校では扱わないようです。但し、中学入試では最小公倍数や最大公約数が出題されるので、覚えておくと良いでしょう。

開成中の算数試験問題

2014-02-05 11:39:40 | 中学受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

昨日午後の早い時間から本格的な雪が降り始めたので積雪を心配したのですが、夕方には止んで良かったです。

そんな雪のせいか小学生の塾生の休みが多かったので、空いた時間に今年の開成中の算数試験問題を見てました。

問題は4つで、どれも攻略方針を決めるのは難しくないのですが、いざ実行するとなかなか大変です。それらのなかで興味深いものが問題3の時計問題です。


▲図1.2014年開成中学校 算数試験問題3

1日が10時間(午前5時間、午後5時間)、1時間が25分、1分が25秒という架空の時計を扱った問題で、3つの小問からなっています。(1)は、現在時刻(図1)午後2時5分0秒から始めて、短針と長針とが重なる時刻を求めて短針、長針および秒針を時計に書き込むという問題で、これは力ずくで簡単に片付けられそうですが、(3)は、3針が100回目に重なるのは何日後の何時何分かというもので、なかなか骨が折れそうです。

結局、各針が0時となす角を時間と回転回数で表して解いたのですが、力ずくでねじ伏せるにしても立式して計算するにしても手間の掛かる問題です。ほとんどの小6生(おそらく中高校生も)には歯が立たないでしょう。合否にかかわらず、これらの難問に挑戦した1,130人の受験生には感心する次第です。

「習慣」を表す 『現在形』 と 『進行形』

2014-02-04 11:49:42 | 高校受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

朝から霧雨が降っています。午後からは寒くなって雪になるようです。今日、明日は寒いので、特に受験生の皆さんは風邪など引かぬよう気をつけてください。

都立高校入試の英語では、3文英作文が出題されます。例えば、「学校から帰って自宅ですることの中で一番楽しいことを一つ取り上げ、そのことについて三つの英語の文で書き表しなさい」 といった問題です。

先日、この問題に対して、塾生が、「私は家でTVを見ている。(第2文以降省略)」 と言いたかったようで、 “I am watching TV at home.・・・” としました。 「見ている」→「~している」→『進行形』 と考えたようです。ここは、「習慣」 を表したいので 『現在形』 を使って、“I watch TV at home.” とするのが良いでしょう。

しかし、それほど長期に渡って継続しない 「習慣」 の場合には、『進行形』 を使うこともあります。例えば、“I’m seeing a lot of Joan these days.” は、「近頃はジョーンによく会っている」 という意味になります。

さらに、『進行形』 を “always” や “constantly” などの副詞と一緒に用いた場合も 「習慣」 を表します。つまり、 “I am always watching TV at home after school.” は、「私は放課後、家でテレビばかり見ているよ」 と 「習慣」 を表すことになります。但し、『進行形』 と “always” などとの組み合わせは、「(いつも~してばかりしていて)うんざり」 という感じなので、上の文では、テレビを見てばかりいる私に自分自身が呆れているといった感じでしょうか。その点で問題の 「一番楽しいこと」 に反するかも知れません。

いずれにしても 「習慣 」を表現するときには、『現在形』 を使うのが無難でしょう。

恵方巻きとsushi

2014-02-03 12:52:31 | 学習塾塾長の日記
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

風もなく暖かい日になりましたが、明日から寒波が押し寄せるようで、寒い日が続くようです。

今日は節分です。豆まきが恒例行事でしたが、近頃は、「恵方巻き」を食べる人のほうが豆まきする人より多くなったとか。

ご存知のように、寿司は世界中で人気のある食べ物で、中学校の英語の教科書にも取り上げられていて、飾り巻き寿司、柿の葉寿司など紹介されています。将来、外国人と寿司の話題になったとき、困らないようにとの心遣いかも知れません。

そこで “sushi” を “Oxford Advanced Leaner’s Dictionary” で引いてみると、挿絵付きで、 “a Japanese dish of small cakes of cold cooked rice, flavoured with vinegar and served with row fish,etc on top” とありました。


▲ “sushi” の挿絵 【Oxford Advanced Learner’s Dictionary】

ここで “cake” とあるのは、「塊」という意味で、「冷えた酢飯の小さな塊の上に刺身などがトッピングされている日本料理」 ということです。つまり、この辞書の説明は、寿司のなかでも握り寿司を指しているようです。

寿司には、握り寿司、巻き寿司、散らし寿司の3種類がありますが、英語では、それぞれ “hand shaped sushi”、 “rolled sushi”、 “uncaked sushi” と言います。

海外での寿司を扱ったTV番組を観ると、海外では握り寿司より巻き寿司のほうがメジャーのようです。それに対して、散らし寿司は見たことがないので、その知名度は低いようです。

相似問題の解き方

2014-02-02 11:19:55 | 高校受験
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

ときどき晴れたり雨が降ったりと変わりやすい天気です。明日は暖かくなるようです。

都立高校の数学入試問題には相似三角形が関係するものが出題されます。相似三角形を見つけ、辺の長さの比例式を作り、それを計算すれば正解となるのですが、たまに2つの相似三角形の位置関係が紛らわしいものもあるので要注意です。そこで、紛らわしい相似三角形の位置関係の求め方を紹介します。

初めに、紛らわしくない相似三角形の例を図1に示します。


▲図1. 紛らわしくない2つの相似三角形

図1の例は、∠Aは共通、BC//DCなので∠B=∠ADE(平行線に対する同位角は等しい)ので、△ABC∽△ADEとなります。これは一見して判る位置関係です。つまり、点Aを支点として辺DEを下に移動させれば辺BCに重なりそうだと納得できる訳です。言い方をかえると、平面上を複雑に平行移動させたり回転移動させることなく、相似関係を認識できるということです。

上で平面上の平行移動、回転移動を挙げましたが、これらの移動よりややこしいのが対称移動で、図形の表裏がひっくり返ります。この対称移動と他の移動が組み合わさると、頭がゴチャゴチャしてきて、2つの相似三角形の位置関係を間違えてしまいます。

図形をひっくり返す対称移動が現れる代表的な問題の一つは円と関連した場合で、その例として、24年度の都立高校数学入試問題大問4を図2に示します。


▲図2.紛らわしい2つの相似三角形(24年度都立数学)

弧CBに対する円周角は等しいので∠A=∠Qで、対頂角は等しいので∠APC=∠QPBとなり、△ACP∽△QBPとなります。そこまでは良いのですが、実際に辺の長さの比例式をつくるとき間違いが起きやすいのです。

正解は、AP:QP=AC:QB=CP:BPなのですが、AP:BP=CP:QPなどと間違える人が見受けられます。これは、△ACP(△QBP)が二等辺三角形に近い形で対応する頂点の位置関係が判り難いことと、図形をひっくり返す操作と平行および回転移動の操作とを同時にしなければならないため脳への負担が大きいことの二つが原因です。そこで、これを避けるために、相似三角形を問題の余白に描き出すことが有効です。


▲図3.相似三角形の描き出し

図3に2つの相似三角形を示します。△ACPを図2の向きに揃えて描きました。(実際に問題を解くときには、必ずしも描き出す必要はありません) その△ACPの向きに揃えて(対応する点や角の位置を同じにして)△QBPを描き出してください。具体的には、まず△ACPと相似の三角形を描いて、その後、各頂点に文字記号を振り分けていきます。その際、対応する角ごとに進めていきましょう。例えば、∠A=∠Qだから、頂点AにQが対応することを確かめながら図に書き入れます。そして、各頂点に文字記号を書き入れ終わったら、辺の長さの比例式を作りましょう。この手順を踏めば、間違えることはありません。

相似図形問題が苦手な人は試してみてください。都立入試まで少しです。頑張ってください。

原稿用紙

2014-02-01 12:24:20 | 学習塾塾長の日記
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

冷たい北風が吹いていて寒い日になりました。昨日は都立高校の推薦入試合格発表があり、受験した3名のうち1名が合格しました。おめでとうございます。そして、残念な結果だった塾生とは一般入試に向け頑張ります。皆さんも最後まで諦めず頑張ってください。

昨日の夕刊に「文豪が愛した原稿用紙」という記事がありました。神楽坂にある「相馬屋源四郎商店」が製造している原稿用紙です。「金色夜叉」の尾崎紅葉や「坊ちゃん」の夏目漱石が愛用されたようです。

ほかの原稿用紙では、浅草・満寿屋のものが有名で、川端康成、三島由紀夫、司馬遼太郎など錚々たる大作家が愛用しました。

しかし、今はパソコンで原稿を書く作家も多いようで、原稿用紙の需要が少なくなっているのではないでしょうか。作家の方々と並べて書くのはおこがましいのですが、私は伊東屋の原稿用紙を使っていましたが、最近はパソコンの原稿用紙ばかり使います。修正、保存、持ち運びが楽なので重宝しています。


▲伊東屋の原稿用紙

とは言っても、入学試験の小論文や作文は手書きですから、文豪御用達の原稿用紙を使って文豪気分で作文の練習をすると効果があるかもしれません。