こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
大雪になりました。教室の前を雪かきしたのですが、あっと言う間に白くなりました。
今まで開成中、灘中の算数入試問題を見てきましたが、やはり外せないのは筑波大附属駒場中学校です。昔は、東京教育大附属駒場中学校で「キョーコマ」と言っていました。
その「旧キョーコマ」の問題を一瞥すると、面白そうなのは大問1と2です。
大問1は、4桁整数 1111 および6桁の整数 111111 について、一の位は1から1ずつ、十の位は1から2ずつ、百の位は1から3ずつ、千の位は1から4ずつ、万の位は1から5ずつ、十万の位は1から6ずつ増やし、それぞれ一の位の数を各桁に持つ数についての問題です。
例えば、4桁の 1111 の場合は、順に、5432、9753、3074、7394、1615、・・・ となります。
そのようにして作った数について、(問1-ア)100番目の数はいくつになるか、(問2-イ)1番目から100番目までの数のうち、6の倍数は何個あるか、というものです。
(問1-ア)は、等差数列の知識があればあっと言う間に正解ですが、後の問題を考慮すると、各桁の数がどのように巡回するかを調べて解くのが良いようです。
(問1-イ)の6の倍数の個数については、2の倍数(偶数)でかつ3の倍数であるものを数えればOKです。そのとき、3の倍数は、各桁の数の和が3の倍数になるということを利用しましょう。
6桁の問題では、(問2-ア)1番目から2014番目までの各桁に数字 「1」 は全部で何個あるか、(問2-イ)1番目から2014番目までの数のうち、8の倍数は何個あるか、というものです。
(問2-ア)で等差数列を使うと、2014×6=12084回計算しなければならないので、ここは各桁の数の巡回を調べましょう。
(問2-イ)の8の倍数の個数については、1000=8×125なので下3桁が8の倍数かを調べればOKです。とは言っても、2014個の3桁の数を8で割ってみるというのも骨が折れそうですが、実際は10個の数が巡回するだけで簡単です。
具体的には、下3桁の数が、111、432、753、074、395、616、937、258、579、890、111、・・・、と巡回します。これらから2の倍数でないものを除くと、432、074、616、258、890が残り、次に4の倍数でないもの、つまり、下2桁の数が4の倍数でないものを除くと、432、616になります。この2つの数を8で割ってみれば両者とも8の倍数であることが判ります。
問1、2とも倍数の判定が必要です。2の倍数は一の位の数が偶数、3の倍数は各位の数の和が3の倍数、等々などよく知られていますが、ここでは一般化された倍数の判定法を紹介します。
ある数AがNの倍数か調べたいとき、10進数の基数(1、10、100、・・・)をNで割った余りとAのその基数に対応する桁の数との積和がNの倍数であるかどうかを調べる方法です。
例えば、432が8の倍数かどうかを調べます。100、10および1を8で除した余りは、それぞれ、4、2および1になります。そこで、4×4+3×2+2×1=24となり、24は8の倍数ですから432は8の倍数になります。さらに24について同様な」操作をすると、2×2+4×1=8となり、これは8の倍数です。簡単で覚えやすいので便利です。
大問1は一見取っ付き難いように見えますが、巡回に着目すれば簡単です。まあ、2014個の数を扱うとなれば、何か規則性を見つけて簡単にしなければ時間内に解けない訳ですから、巡回に着目するのは当然でしょう。今日は大問1が長くなってしまったので、大問2は明日にします。
大雪になりました。教室の前を雪かきしたのですが、あっと言う間に白くなりました。
今まで開成中、灘中の算数入試問題を見てきましたが、やはり外せないのは筑波大附属駒場中学校です。昔は、東京教育大附属駒場中学校で「キョーコマ」と言っていました。
その「旧キョーコマ」の問題を一瞥すると、面白そうなのは大問1と2です。
大問1は、4桁整数 1111 および6桁の整数 111111 について、一の位は1から1ずつ、十の位は1から2ずつ、百の位は1から3ずつ、千の位は1から4ずつ、万の位は1から5ずつ、十万の位は1から6ずつ増やし、それぞれ一の位の数を各桁に持つ数についての問題です。
例えば、4桁の 1111 の場合は、順に、5432、9753、3074、7394、1615、・・・ となります。
そのようにして作った数について、(問1-ア)100番目の数はいくつになるか、(問2-イ)1番目から100番目までの数のうち、6の倍数は何個あるか、というものです。
(問1-ア)は、等差数列の知識があればあっと言う間に正解ですが、後の問題を考慮すると、各桁の数がどのように巡回するかを調べて解くのが良いようです。
(問1-イ)の6の倍数の個数については、2の倍数(偶数)でかつ3の倍数であるものを数えればOKです。そのとき、3の倍数は、各桁の数の和が3の倍数になるということを利用しましょう。
6桁の問題では、(問2-ア)1番目から2014番目までの各桁に数字 「1」 は全部で何個あるか、(問2-イ)1番目から2014番目までの数のうち、8の倍数は何個あるか、というものです。
(問2-ア)で等差数列を使うと、2014×6=12084回計算しなければならないので、ここは各桁の数の巡回を調べましょう。
(問2-イ)の8の倍数の個数については、1000=8×125なので下3桁が8の倍数かを調べればOKです。とは言っても、2014個の3桁の数を8で割ってみるというのも骨が折れそうですが、実際は10個の数が巡回するだけで簡単です。
具体的には、下3桁の数が、111、432、753、074、395、616、937、258、579、890、111、・・・、と巡回します。これらから2の倍数でないものを除くと、432、074、616、258、890が残り、次に4の倍数でないもの、つまり、下2桁の数が4の倍数でないものを除くと、432、616になります。この2つの数を8で割ってみれば両者とも8の倍数であることが判ります。
問1、2とも倍数の判定が必要です。2の倍数は一の位の数が偶数、3の倍数は各位の数の和が3の倍数、等々などよく知られていますが、ここでは一般化された倍数の判定法を紹介します。
ある数AがNの倍数か調べたいとき、10進数の基数(1、10、100、・・・)をNで割った余りとAのその基数に対応する桁の数との積和がNの倍数であるかどうかを調べる方法です。
例えば、432が8の倍数かどうかを調べます。100、10および1を8で除した余りは、それぞれ、4、2および1になります。そこで、4×4+3×2+2×1=24となり、24は8の倍数ですから432は8の倍数になります。さらに24について同様な」操作をすると、2×2+4×1=8となり、これは8の倍数です。簡単で覚えやすいので便利です。
大問1は一見取っ付き難いように見えますが、巡回に着目すれば簡単です。まあ、2014個の数を扱うとなれば、何か規則性を見つけて簡単にしなければ時間内に解けない訳ですから、巡回に着目するのは当然でしょう。今日は大問1が長くなってしまったので、大問2は明日にします。