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東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

円周角の問題

2015-06-25 15:52:34 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

曇りで少し蒸し暑かったのですが、先ほどから激しい雨が降り始めました。これで少し涼しくなってくれるとありがたいのですが。

今、多くの中学校で期末試験が行われていて、塾生もその準備で一生懸命勉強しています。そのなかで、中3の数学では円周角が試験範囲になっていることが多くあるので、今回は円周角の問題を取り上げます。

円周角の問題を探したのですが、あまり難しそうなものがなく、今回は2013年の日本ジュニア数学オリンピック予選問題からです。

問題は、
「円に内接する七角形PABCDEFがあり、AB=BC=CD=DE=EFが成り立っている。∠PAB=100°、∠PFE=120°のとき、∠FPAを求めよ。ただし、XYで線分XYの長さを表すものとする。」


▲問題図

円周角の定理から、等しい長さの弧に対する円周角は等しいので、求める∠FPAは、弧AB(弧BC、弧CD、弧DE、弧EF)の5倍になります。

つまり、これらの弧の一つに対する円周角を求めることができればOKです。

ところが、1つの弧に対する円周角は見つかりそうもないので、これらの弧をいくつか合わせた弧に対する円周角がないかを探すことにしましょう。


▲図1.内接四角形の性質(対角の和が180°)を使います

そこで、図1のようにBFに補助線を引いて、円に内接する四角形PABFを作ると、内接四角形の性質(対角の和が180°)から、
∠PFB=180°-∠PAB
    =180°-100°
    =80°
となります。

すると、
∠BFE=∠PFE-∠PFB
    =120°-80°
    =40°
となり、一方、∠BFEは、弧BE、つまり、弧BC+弧CD+弧DEに対する円周角なので、3つの弧に対する円周角になります。

したがって、1つの弧に対する円周角は、40°/3で、
∠FPA=40°/3×5
    =200°/3
となり、これが答えです。


別解として、図2のようにAFに補助線を引いて、△PAFの内角の和(180°)から計算する方法もあります。


▲図2.△PAFの内角の和を使います

1つの弧に対する円周角をθとすると、
∠BAF=4θ
なので、
∠PAF=100°-4θ
です。

同様に、
∠AFE=4θ
なので、
∠PFA=120°-4θ
となります。

また、
∠FPA=5θ
なので、
△PAFの内角の和=180°
         =∠FPA+∠PAF+∠PFA
         =5θ+100°-4θ+120°-4θ
         =220°-3θ
から、
3θ=40°
で、
∠FPA=5θ
    =5×40°/3
    =200°/3
となります。
         

円周角の問題でそれほど難しいものはないようなので、それが試験範囲に含まれている中3生の皆さんは、自信を持って試験問題に取り組んでください。健闘を祈ります。

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