こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
今回は、平成31年度筑波大附属駒場中入試問題を取り上げます。
問題は、
「0から2048までの数がひとつずつ書かれた、2049本の看板があります。
これらの看板[0]、[1]、[2]、・・・、[2048]を、この順で、東西にまっすぐのびる長さ1kmの道路に、1本ずつ立てる工事を行います。
まず、西の端に[0]、東の端に[1]の看板を立てます。
続いて、次のように工事1、工事2、工事3、・・・、工事11を行います。
同じように、前の工事までで立てた看板のちょうど中間地点すべてに、西から順に新しい看板を立てる工事を続け、工事11で[2048]の看板まで立てました。
このとき、[0]の看板と[2]の看板の間の距離は1/2km、[0]の看板と[3]の看板の間の距離は1/4kmです。
(1) [0]の看板と[31]の看板の間の距離は何kmですか。
(2) [31]の看板から東西どちらに何km進めば、[2019]の看板に着きますか。方角と進んだ距離を答えなさい。
(3) この道路を[0]の看板から東へ進みながら、看板の個数を数えていきます。
ちょうど2019個目の看板に書かれた数は何ですか。ただし、[0]の看板を1個目と数えます。」
です。
(1)に取り掛かる前に、看板が立てられる様子を調べておきましょう。
まず、工事1で立てる看板の本数は1本で、それによって道路は2区間に分割されるので、工事2で立てる看板は2本になり、それによって道路は4区間に分割されるので、工事3で立てる看板は4本になります。
これを続けていくと、工事4では8本の看板、工事5では16本の看板、・・・というように、工事Nでは2をN-1回掛け合わせた本数の看板が立てられることになります。
さらに、[1]の看板の西隣には、工事1、2、3、・・・、11が終わった時点で、それぞれ[2]、[4]、[8]、[16]、[32]、[64]、[128]、[256]、[512]、[1024]、[2048]の看板が立ち、また、[0]の東隣には、工事1、2、、4、・・・、11が終わった時点で、それぞれ[2]、[3]、[5]、[9]、[17]、[33]、[65]、[129]、[257]、[513]、[1025]の看板が立ちます。
それでは、ここから[31]の看板が何番目の工事で立てられるかを調べていきましょう。
初めに2本の看板([0]と[1])が立っていて、工事1から工事5までで立てる看板の本数が 1+2+4+8+16=31本なので、工事5が終わった時点で33本の看板が立っていることになり、[31]の看板は工事5で立てられることになります。
工事5が終わった時点で、[1]の看板から西へ向かって、[32]、[16](工事4で立てた看板)、[31]の看板が順に並ぶので、[31]の看板は[1]の看板から4個目([1]が1個目)で、すなわち、[0]の看板から30(=33-4+1)個目([0]が1個目)になります。
工事5が終わった時点での隣り合う看板の距離は 1/32kmなので、[0]と[31]の看板の間の距離は (30-1)/32= 29/32km で、これが(1)の答えです。
次に(2)です。
(1)で[0]から[31]の看板の距離を求めたので、ここでは[0]と[2019]の看板の距離を計算しましょう。
工事10が終わった時点で立っている看板の本数は 2+1+2+4+8+16+32+64+128+256+512=1025本、工事11が終わった時点で立っている看板の本数は2049本なので、[2019]の看板は工事11で立てられることになります。
工事11で1番目に立てられる看板は[1025]なので、[2019]の看板は、工事11で995(=2019-1025+1)番目に立てられます。
このとき[0]から[2019]の看板の間には、工事10以前に立てられた看板が995本あるので、工事11が終わった時点で、[0]から[2019]の看板の間には1990(=995+995)本の看板があります。
また、工事11が終わった時点での隣り合う看板の距離は 1/2048kmなので、[0]と[2019]の看板の間の距離は(1990-1)/2048=1989/2048kmです。
ここで、[0]と[2019]の看板の間の距離と、[0]と[31]の看板の間の距離の差を計算すると、
1989/2048-29/32=(1989-29×64)/2048=133/2048km
です。(+が東になります)
したがって、「方角:東、距離:133/2048km」が(2)の答えです。
最後の(3)です。
[0]の看板から2019個目の看板までの距離は (2019-1)/2048=2018/2048=1009/1024kmで、これは工事10が終わった時点での[0]の看板から1010個目の看板までの距離になります。
工事10が終わった時点での1010個目の看板は、工事10で立てられる505(=1010÷2)番目の看板で、工事10で1番目に立てられる看板は[513]なので、505番目に立てられる看板にかかれた数は 1017(=513+505-1)になります。
したがって、2019個目の看板にかかれた数は 1017 で、これが(3)の答えです。
気をつけて勘定すれば簡単な問題です。
今回は、平成31年度筑波大附属駒場中入試問題を取り上げます。
問題は、
「0から2048までの数がひとつずつ書かれた、2049本の看板があります。
これらの看板[0]、[1]、[2]、・・・、[2048]を、この順で、東西にまっすぐのびる長さ1kmの道路に、1本ずつ立てる工事を行います。
まず、西の端に[0]、東の端に[1]の看板を立てます。
続いて、次のように工事1、工事2、工事3、・・・、工事11を行います。
同じように、前の工事までで立てた看板のちょうど中間地点すべてに、西から順に新しい看板を立てる工事を続け、工事11で[2048]の看板まで立てました。
このとき、[0]の看板と[2]の看板の間の距離は1/2km、[0]の看板と[3]の看板の間の距離は1/4kmです。
(1) [0]の看板と[31]の看板の間の距離は何kmですか。
(2) [31]の看板から東西どちらに何km進めば、[2019]の看板に着きますか。方角と進んだ距離を答えなさい。
(3) この道路を[0]の看板から東へ進みながら、看板の個数を数えていきます。
ちょうど2019個目の看板に書かれた数は何ですか。ただし、[0]の看板を1個目と数えます。」
です。
(1)に取り掛かる前に、看板が立てられる様子を調べておきましょう。
まず、工事1で立てる看板の本数は1本で、それによって道路は2区間に分割されるので、工事2で立てる看板は2本になり、それによって道路は4区間に分割されるので、工事3で立てる看板は4本になります。
これを続けていくと、工事4では8本の看板、工事5では16本の看板、・・・というように、工事Nでは2をN-1回掛け合わせた本数の看板が立てられることになります。
さらに、[1]の看板の西隣には、工事1、2、3、・・・、11が終わった時点で、それぞれ[2]、[4]、[8]、[16]、[32]、[64]、[128]、[256]、[512]、[1024]、[2048]の看板が立ち、また、[0]の東隣には、工事1、2、、4、・・・、11が終わった時点で、それぞれ[2]、[3]、[5]、[9]、[17]、[33]、[65]、[129]、[257]、[513]、[1025]の看板が立ちます。
それでは、ここから[31]の看板が何番目の工事で立てられるかを調べていきましょう。
初めに2本の看板([0]と[1])が立っていて、工事1から工事5までで立てる看板の本数が 1+2+4+8+16=31本なので、工事5が終わった時点で33本の看板が立っていることになり、[31]の看板は工事5で立てられることになります。
工事5が終わった時点で、[1]の看板から西へ向かって、[32]、[16](工事4で立てた看板)、[31]の看板が順に並ぶので、[31]の看板は[1]の看板から4個目([1]が1個目)で、すなわち、[0]の看板から30(=33-4+1)個目([0]が1個目)になります。
工事5が終わった時点での隣り合う看板の距離は 1/32kmなので、[0]と[31]の看板の間の距離は (30-1)/32= 29/32km で、これが(1)の答えです。
次に(2)です。
(1)で[0]から[31]の看板の距離を求めたので、ここでは[0]と[2019]の看板の距離を計算しましょう。
工事10が終わった時点で立っている看板の本数は 2+1+2+4+8+16+32+64+128+256+512=1025本、工事11が終わった時点で立っている看板の本数は2049本なので、[2019]の看板は工事11で立てられることになります。
工事11で1番目に立てられる看板は[1025]なので、[2019]の看板は、工事11で995(=2019-1025+1)番目に立てられます。
このとき[0]から[2019]の看板の間には、工事10以前に立てられた看板が995本あるので、工事11が終わった時点で、[0]から[2019]の看板の間には1990(=995+995)本の看板があります。
また、工事11が終わった時点での隣り合う看板の距離は 1/2048kmなので、[0]と[2019]の看板の間の距離は(1990-1)/2048=1989/2048kmです。
ここで、[0]と[2019]の看板の間の距離と、[0]と[31]の看板の間の距離の差を計算すると、
1989/2048-29/32=(1989-29×64)/2048=133/2048km
です。(+が東になります)
したがって、「方角:東、距離:133/2048km」が(2)の答えです。
最後の(3)です。
[0]の看板から2019個目の看板までの距離は (2019-1)/2048=2018/2048=1009/1024kmで、これは工事10が終わった時点での[0]の看板から1010個目の看板までの距離になります。
工事10が終わった時点での1010個目の看板は、工事10で立てられる505(=1010÷2)番目の看板で、工事10で1番目に立てられる看板は[513]なので、505番目に立てられる看板にかかれた数は 1017(=513+505-1)になります。
したがって、2019個目の看板にかかれた数は 1017 で、これが(3)の答えです。
気をつけて勘定すれば簡単な問題です。