goo blog サービス終了のお知らせ 

東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

日本数学オリンピックの簡単な問題(81)

2016-11-26 13:34:48 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

東北地方にある高気圧が関東も覆っていて晴れのいい天気になりましたが、明日は前線を伴った低気圧が近づいてきて、明日は雨模様です。最高気温は今日と変わらないのですが、天気が悪い分だけ寒く感じるかもしれません。暖かくして過ごしましょう。

さて、今回は2016年に品数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「1以上2015以下の整数の組(a,b)があって、aがb+1の倍数であり、かつ2016-aがbの倍数であるようなものはいくつあるか。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

問題の条件を立式すると、
a=n(b+1)    nは正整数     (1)
2016-a=mb  mは正整数    (2)
です。

ここで、(1)を(2)に代入して変形すると、
2016-n(b+1)=mb
2016=(m+n)b+n          (3)
になります。

(3)を小学校で勉強した余りのある割り算の形にすると、
2016÷(m+n)=b・・・n        (4)
になり、これと(1)から除数m+nが決まると、一意的にb、n、m、aが決まることが判ります。

つまり、(4)を満たすm+nの個数が(a,b)の組合せの個数になります。

そこで、(4)を満たすm+nの条件を調べてみると、
[1] n≠0から、m+nは2016を割り切らない整数
[2] n、m≧1から、m+n≧2
[3] b≧1から、m+n≦2016
になります。

ここで、仮にm+n=1とすると、それは[1]に反するので、[1][2][3]をまとめ直すと、
●m+nは、2016を割り切らない1≦m+n≦2016の整数
ということになり、これは、
●m+nは、1以上2016以下の整数で2016の約数でないもの
ということです。

つまり、m+nの個数は、2016から2016の約数の個数を差し引いたもので、したがって、これが(a,b)の組合せの個数になります。

そこで、2016の約数の個数を求めましょう。(約数と式の展開

2016を素因数分解すると、
2016=2^5×3^2×7
なので、その約数の個数は、
(5+1)×(2+1)×(1+1)=6×3×2=36個
です。

以上から、(a,b)の組合せの個数は、 
2016-36=1980個
で、これが答えです。


面白い問題です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。