こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
いくつかの天気予報での降水確率は60~90%となっていますが、天気図を見ると梅雨前線が南に下がっているので、このまま曇りの天気が続くといいですね。いずれにしても、明日は晴れるようです。
中3数学では円について勉強します。円に関連する定理はたくさんあるのですが、「日日のハイレベル演習」に挙げられているのが、
(1)円周角の定理
(2)内接四角形の性質
(3)アルハゼンの定理
(4)方べきの定理
(5)接弦定理
(6)トレミーの定理
です。(1)~(3)が基本的な諸定理、(4)~(6)が発展的な諸定理に分類してあるので、少なくとも(1)~(3)はマスターしておくのが良いでしょう。(ただし、(3)のアルハゼンの定理は、手元にある「モノグラフ公式集」にはありませんでした)
まず(1)の円周角の定理は、教科書にたくさんのページが割かれている最も重要なもので、図1のように、円Oの決まった弧ABに対する円周角(∠APB、∠AQB)はすべて等しく、弧ABに対する中心角∠AOBの1/2である(∠APB=1/2∠AOB)、というものです。

▲図1.円周角の定理
(2)の内接四角形の性質は、図2のように、円に内接する四角形ABCDにおいて、2組の対角の和(∠A+∠C、∠B+∠D)はそれぞれ180°である、というものです。

▲図2.内接四角形の性質
(3)のアルハゼンの定理は、図3のように、直線AEと直線BEがそれぞれ円と2点で交わっているとき、円内の角(∠AFB)は、弧ABと弧CDの円周角の和であり、円外の角(∠AEB)は、弧ABと弧CDの円周角の差である、というものです。

▲図3.アルハゼンの定理
(1)は次のように証明することができます。

▲図4.円周角の定理の証明
図4のように、Pと円の中心Oを結んだ直線と円Oとの交点をRとすると、△OAPと△OBPは二等辺三角形になり、それぞれの底角の和は、∠AORおよび∠ROBになるので、
∠AOB=∠AOR+∠ROB
=2∠APO+2∠BPO
=2(∠APO+∠BPO)
=2∠APB
です。
したがって、中心角は円周角の2倍になります。
さらに、同じ中心角に対する円周角は等しくなるので、決まった弧に対する円周角は等しくなります。
続いて(2)の証明です。
図5のように、円の中心OとB、Dを結びます。円周角の定理から、∠A=1/2∠BOD(弧BCDに対する中心角)、∠C=1/2∠DOB(弧DABに対する中心角)なので、
∠A+∠C=1/2∠BOD(弧BCDに対する中心角)+1/2∠DOB(弧DABに対する中心角)
=1/2(∠BOD+∠DOB)
=1/2×360°
=180°
となります。

▲図5.内接四角形の性質
最後に(3)ですが、図3で、∠AFBは、△ADF(△BCF)の外角なので、
∠AFB=∠FAD+∠FDA
=∠FBC+∠FCB
となり、∠ACBと∠ADBは、それぞれ△ACEおよび△BDEの外角なので、
∠ACB=∠CAE+∠CEA、
∠ADB=∠DBC+∠BED
より、
∠CEA=∠ACB-∠CAE
∠BED=∠ADB-∠DBC
であることが判ります。
(3)のアルハゼンの定理は円周角と三角形の外角で導くことができるので、覚えておく必要はないですが、円周角の定理と内接四角形の性質は頻出なので頭にいれておくと良いでしょう。残りの発展的な諸定理(4)(5)(6)については、またの機会に取り上げます。
いくつかの天気予報での降水確率は60~90%となっていますが、天気図を見ると梅雨前線が南に下がっているので、このまま曇りの天気が続くといいですね。いずれにしても、明日は晴れるようです。
中3数学では円について勉強します。円に関連する定理はたくさんあるのですが、「日日のハイレベル演習」に挙げられているのが、
(1)円周角の定理
(2)内接四角形の性質
(3)アルハゼンの定理
(4)方べきの定理
(5)接弦定理
(6)トレミーの定理
です。(1)~(3)が基本的な諸定理、(4)~(6)が発展的な諸定理に分類してあるので、少なくとも(1)~(3)はマスターしておくのが良いでしょう。(ただし、(3)のアルハゼンの定理は、手元にある「モノグラフ公式集」にはありませんでした)
まず(1)の円周角の定理は、教科書にたくさんのページが割かれている最も重要なもので、図1のように、円Oの決まった弧ABに対する円周角(∠APB、∠AQB)はすべて等しく、弧ABに対する中心角∠AOBの1/2である(∠APB=1/2∠AOB)、というものです。

▲図1.円周角の定理
(2)の内接四角形の性質は、図2のように、円に内接する四角形ABCDにおいて、2組の対角の和(∠A+∠C、∠B+∠D)はそれぞれ180°である、というものです。

▲図2.内接四角形の性質
(3)のアルハゼンの定理は、図3のように、直線AEと直線BEがそれぞれ円と2点で交わっているとき、円内の角(∠AFB)は、弧ABと弧CDの円周角の和であり、円外の角(∠AEB)は、弧ABと弧CDの円周角の差である、というものです。

▲図3.アルハゼンの定理
(1)は次のように証明することができます。

▲図4.円周角の定理の証明
図4のように、Pと円の中心Oを結んだ直線と円Oとの交点をRとすると、△OAPと△OBPは二等辺三角形になり、それぞれの底角の和は、∠AORおよび∠ROBになるので、
∠AOB=∠AOR+∠ROB
=2∠APO+2∠BPO
=2(∠APO+∠BPO)
=2∠APB
です。
したがって、中心角は円周角の2倍になります。
さらに、同じ中心角に対する円周角は等しくなるので、決まった弧に対する円周角は等しくなります。
続いて(2)の証明です。
図5のように、円の中心OとB、Dを結びます。円周角の定理から、∠A=1/2∠BOD(弧BCDに対する中心角)、∠C=1/2∠DOB(弧DABに対する中心角)なので、
∠A+∠C=1/2∠BOD(弧BCDに対する中心角)+1/2∠DOB(弧DABに対する中心角)
=1/2(∠BOD+∠DOB)
=1/2×360°
=180°
となります。

▲図5.内接四角形の性質
最後に(3)ですが、図3で、∠AFBは、△ADF(△BCF)の外角なので、
∠AFB=∠FAD+∠FDA
=∠FBC+∠FCB
となり、∠ACBと∠ADBは、それぞれ△ACEおよび△BDEの外角なので、
∠ACB=∠CAE+∠CEA、
∠ADB=∠DBC+∠BED
より、
∠CEA=∠ACB-∠CAE
∠BED=∠ADB-∠DBC
であることが判ります。
(3)のアルハゼンの定理は円周角と三角形の外角で導くことができるので、覚えておく必要はないですが、円周角の定理と内接四角形の性質は頻出なので頭にいれておくと良いでしょう。残りの発展的な諸定理(4)(5)(6)については、またの機会に取り上げます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます